平成19年度行政書士試験データ 氷見敏明
(住宅新報社専任講師)
氷見敏明
(1) 出題内容の分類
60問の内訳は次のとおりです。
◇法令等(5肢択一) 40問出題
○法令等(多肢選択式)3問出題
◇法令等(記述式)3問出題
○一般知識等(5肢択一式)14問出題
以下、詳しく見ていきましょう。
◇法令等(5肢択一) 40問出題
科 目 項 目
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問題1 裁判所・裁判官
問題2 法格言
問題3 租税法律主義
問題4 独立行政委員会
問題5 司法権の限界
問題6 外国人の人権
問題7 法定手続の保障
問題8 行政行為「認可」
問題9 行政上の義務履行
問題10 総合問題
問題11 聴聞手続
問題12 審査基準
問題13 地方公共団体への適用
問題14 行政不服審査法総合
問題15 執行不停止
問題16 審査請求と意義申立て
問題17 訴訟類型の選択
問題18 行政事件訴訟法 無効確認訴訟
問題19 当事者訴訟
問題20 国家賠償法 国家賠償法2条
問題21 条例
問題22 条例の制定改廃請求
問題23 議会
問題24 地方公共団体の契約
問題25 住民監査請求・住民訴訟
問題26 行政手続法・国家賠償法 行政指導の判例
問題27 無権代理等
問題28 時効制度
問題29 即時取得
問題30 先取特権
問題31 弁済
問題32 直接強制
問題33 契約の成立
問題34 使用者責任
問題35 法定相続人
問題36 株式会社の設立
問題37 株式買取請求
問題38 株式会社の機関等
問題39 取締役の利益相反取引
問題40 場屋営業等
○法令等(多肢選択式)3問出題
問題41 憲 法 法の下の平等
問題42 法理論 行政立法
問題43 行政事件訴訟法 処分取消訴訟
◇法令等(記述式)3問出題
問題44 行政手続法 行政手続法7条
問題45 正当防衛
問題46 金銭債務の不履行
○一般知識等(5肢択一式)14問出題
問題47 議院内閣制
問題48 選挙制度
問題49 日本の経済財政
問題50 地方交付税制度
問題51 公害・環境法制度
問題52 危機管理
問題53 個人情報保護法
問題54 個人情報保護法
問題55 行政手続オンライン法
問題56 公的個人認証法
問題57 インターネット用語
問題58 内容・趣旨問題
問題59 整序・趣旨問題
問題60 空欄補充問題
(2) 配点内容および合格基準
1問の点数は以下のとおりです。
■択一式 5肢択一式 1問につき4点
多肢選択式 1問につき8点(空欄ア~エの1つにつき2点)
■記述式 1問につき20点
(3) 合格基準点
次の要件のいずれも満たした者を合格とします。
① 法令等科目の得点が、122点以上である者。
② 行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、24点以上である者。
③ 試験全体の得点が、180点以上である者。
3 6ヶ月合格スケジュール
6ヶ月で合格するために、
・基礎力養成期(5月1日~7月31日)、
・応用力養成期(8月1日~9月19日)
・総仕上げ期(9月20日~11月8日)
…の三段階に分けて、ホップ、ステップ、ジャンプと実力を伸ばしていきましょう。
法令等科目と一般知識等課目を平行して勉強していきます。その際、
基礎力養成期では、標準的なテキストと過去問題集を用意して3回くらいは読み込んでいきます。
なお、テキストは、住宅新報社「わかる行政書士」等、過去問題集は、住宅新報社「わかる行政書士再現問題集」等がお勧めです。
過去問題集で出題された箇所は、必ずテキストの該当箇所にマーカーでアンダーラインを引くようにし、基礎力養成期は、少なくともアンダーラインを引いた部分は繰り返し理解・暗記に努めましょう。
応用力養成期に入ったら、予想問題集を利用し、そこで出題された箇所は、テキストの該当箇所に異なる色のマーカーでアンダーラインを引きましょう。
応用力養成期でアンダーラインを引いた部分を中心に理解・暗記に努めましょう。
もちろん、基礎力養成期のアンダーラインは適宜、復習しなければなりません。
なお、予想問題集として、住宅新報社の「わかる行政書士直前予想模試」等がお勧めです。
4 法令等科目の努力目標
法令等科目から約8割出題されますので、法令等科目は、主要3科目(憲法、行政法、民法)から勉強を始めます。
(1) 憲法
憲法は、総論(前文、憲法改正等)、基本的人権(思想・良心の自由、信教の自由、集会・結社・表現の自由、学問の自由等)と統治機構(天皇、国会、内閣、裁判所、財政、地方自治)の部分に分かれますが、それぞれ満遍なく出題されます。
憲法の条文は、なるべく毎日少しずつ読むようにし、条文問題が出題されたときは落とさないようにしなければなりません。
また、基本的人権の部分では、判例の趣旨が問われますので、有名な事件については、判例の趣旨を理解して暗記しなければなりません。
判例学習の際、多肢選択式の憲法問題は、判例の中のキーワードが極めて重要になりますから、しっかり記憶することが必要です。
憲法の5肢択一式は、5問中4問(16点)得点できるようにし、多肢選択式の1問(8点)も得点できるように努めましょう。憲法からは、24点得点できるようにしましょう。
(2) 行政法
行政法は、一つにまとまった法律ではなく、また、抽象的で非日常的な内容なので、勉強しづらい科目かもしれません。
しかし、行政法の問題は、繰り返し類似の問題が出題される傾向がありますので、過去問題を解くことにより、正解に達することができます。
判例からの出題もありますので、有名な判例は押さえておく必要があります。
民法は範囲が広く難しいですが、行政法の頻出論点を中心に勉強すれば、民法より得点源にできる可能性がありますので、ぜひ手抜きをしないで勉強していただきたいです。
行政法は、一般理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟、国家賠償法、地方自治法から中心に出題されます。
行政法の5肢択一式は、19問中16問(64点)得点できるようにし、多肢選択式は2問中1問(8点)得点できるように努めましょう。
すなわち行政法からは、72点得点できるようにしましょう。
(3) 民法
民法は大変です。分量が多く、事例形式で出題され、条文の暗記だけでは足らず、判例の知識も問われます。
そこで、重要な判例を押さえながら、条文の知識を増やした後に、条文の趣旨を理解するように努めるしかありません。
民法は半分くらい取れればいいやという気持ちで勉強しないと精神衛生上よくありません。
民法の5肢択一式は、9問中5問(20点)得点できるようにしましょう。
(4) 商法・会社法
会社法が商法から独立した一つの法律になり、会社法は分量が多く、かつ、内容が複雑になり大変な科目となったといえます。
過去問題の傾向からすると、株式会社からの出題が頻出項目といえますから、株式会社を中心に勉強し、新しくできた合同会社の仕組みも簡単に押さえておきましょう。
商法・会社法の5肢択一式は、5問中3問(12点)得点できるようにしましょう。
5 法令等記述式問題
記述式問題は、行政法から1問、民法から2問出題されますが、記述対策用の予想問題を解きながら練習しましょう。記述式問題は、3問中1問(20点)得点できるように努めましょう。
6 一般知識等科目の努力目標
一般知識等科目から14問出題され、その内訳は、政治・経済・社会から6問、個人情報保護・情報通信から5問、文章理解から3問出題されます。
そして2(3)②で見たように、一般知識等問題から最低限24点以上得点しなければなりませんから、合格するためには、14問中最低限6問は得点しなければなりません。
とは言っても、一般知識等問題から24点しか得点できない場合は、法令等問題から156点得点しなければならず、大変きついです。
したがって、一般知識等問題の努力目標は、14問中8問(32点)得点したいものです。
すなわち、政治・経済・社会の6問中3問、個人情報保護・情報通信の5問中4問、文章理解3問中1問を得点できるように勉強しましょう。
①個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)、
②行政手続等における情報通信の利用に関する法律(行政手続オンライン法)、
③電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律(公的個人認証法)、
④特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(迷惑メール防止法)、
⑤電子署名及び認証業務に関する法律、
⑥行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律、
⑦著作権法等の条文はすなおな内容なので、しっかり読むだけで得点源となります。
なお、住宅新報社では、行政書士用のブログがありますの活用してください。

