5か月合格法その6 「行政書士」 匂坂和彦
最後に~長期受験生へ
ここまで短期合格についてお話ししてきましたが,私自身,5か月で合格したわけではありません。
行政書士試験は7年かかっています。なので,本当はこういうテーマで記事を書く立場ではないと思うのですが,現在は他の資格の勉強をしているので,ここ数年間で,急速に力がついた勉強方法を紹介しました。
受験生活が長くなると,方向性が見えなくなり,これ以上何をやったらいいか分からなくなってきます。
行政書士試験の勉強というのは,どうしても平面的で単調になりやすいもの。テキストを読んでも毎年同じことの繰返しで,本当にこのまま続けても合格できるのか,と不安になることもあると思います。私も何度となく経験しました。
この場合,あなたの現在の位置は,普通の受験生の域にいると思われます。ここから抜け出すためには,大幅にこの域を上抜けするような勉強が必要となります。
つまり,1段も2段も上の勉強をするということです。
民法・会社法なら司法書士試験の問題を,憲法・行政法であれば,司法試験の問題を解いてみてはいかがでしょうか。
もちろん,テキストを読んでもかまいません。
これまで同じ勉強を繰り返して,結果がいつもあと少しであれば,大幅に上抜けする勉強をするべきです。
私も実は,この方法を採ったときに,あれだけ苦しんだ行政書士試験に,あっさり合格できました。
勉強を始めてから年数が経ってくるとモチベーションを維持するのが難しく,周囲にもとやかく言われるかもしれません。
そして,受験回数が多くなってくるとどうしても回数のことが気になりますが,あまり気にせず勉強することです。
合格するまで○○年かかったというと,人によってはみっともないとか,時間をムダに費やしてしまったとか思われるかもしれません。
でも,実はこの合格まで何年かかったというのは長くても短くても,大して差がないのです。
たぶん,みなさんも試験に合格し,実際に行政書士になれば分かると思うのですが,合格するまでの時間よりも,合格して行政書士になってからの時間のほうがはるかに長いのです。
開業したら仕事上では合格するまで何年かかったという話は一切出てきません。
仕事ができる,できないとはまったくの無関係ですし,お客さまから,この行政書士は合格するまで7年かかったから依頼するのはやめよう,なんて言われたことは一度もありません。
実際に,何年かかってでも合格するという人のほうが,行政書士になっても長く活躍します。
逆に試験は1年で合格しなければ意味がない,という人は廃業するのも早いです。
そもそも受験の目的が違うのですから。みなさんは,実際に行政書士になりたいのですから,受験回数というのは,あまり気にすることなく勉強に励んでください。
試験には,理論上の勉強方法で合格できるかもしれない。
でも,そこから先の実務の世界は,気持ちの要素がないと進んでいくことができません。あきらめないという気持ちが,今後のためにも,いちばん大切なのです。
あきらめない人というのは,私の経験上必ず合格していきますから,安心してください。もちろん,早く合格するに越したことはありませんけどね。では,残り5か月間,頑張ってください。
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条文理解度判定問題の解答
期限の到来した利息を元本の中に組み入れて,これを元本の一部として利息をつけることを重利という。
当事者間に特約がない場合には,法律の規定により一定のもとに重利が認められている。
①利息の支払が1年以上延滞したこと
②債権者が延滞利息の支払を催告したこと
③債権者が催告しても,債務者が延滞利息を支払わないこと
この要件を満たせば,延滞利息を元本に組み入れることが認められる。
利息の支払が1年分以上延滞した場合において,債権者が催告しても債務者がその延滞利息を支払わないとき。(44字)
なお,この要件を満たすことにより当然に元本に組み入れられるわけではなく,債権者が債務者に組入れの意思表示をすることが必要である(以上,民法405条より出題)。

