トップページ > >> 「行政書士」 記述式徹底攻略民法その8 氷見敏明

   

メルマガ登録・解除
読者登録規約
 

「行政書士」 記述式徹底攻略民法その8 氷見敏明

問題8

 債権者が主たる債務者に催告をした後,保証人は,原則として検索の抗弁権を有するが,保証人が連帯保証人でなくても,検索の抗弁権を行使できない場合がある。これについて40字程度で記述しなさい。


解説

奈々:本来の債務者を主たる債務者というよね。そして,保証人は,主たる債務者がその債務を履行しないときに,その履行をする責任を負うことになる(446条1項)。保証契約は口約束ではできないんでしょ?


翔子:そうよ。保証契約は,書面でしなければ,その効力を生じないが(446条2項),保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式,磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって,電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう)によってされたときは,その保証契約は,書面によってされたものとみなされるのよ(446条3項)。

奈々:保証債務には,補充性があるよね。具体的にいうと,債務は,あくまで主たる債務者が支払うべきだから,保証人には,2つの抗弁権が与えられている。


翔子:2つの抗弁権とは,催告の抗弁権と検索の抗弁権だよね。抗弁権とは,反論できる権利という意味ね。


奈々:債権者が,保証人に債務の履行を請求したときは,保証人は,まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができる。これを催告の抗弁権という。

ただし,主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき,またはその行方が知れないときは,催告の抗弁権を行使することはできない(452条)。


翔子:催告しても意味がないものね。


奈々:債権者が,主たる債務者に催告をした後であっても,保証人が主たる債務者に弁済をする資力があり,かつ,執行が容易であることを証明したときは,債権者は,まず主たる債務者の財産について執行をしなければならない(453条)。

このように,まず主たる債務者の財産から執行せよという抗弁権を検索の抗弁権というのよね。


翔子:判例によれば,検索の抗弁権を行使するには,債務者が容易に執行できる若干の財産を有していることを証明すればよく,その財産によって得られる弁済が債権全額に及ぶことを証明する必要はないといっているのよ。


奈々:へぇ~,覚えると試験に役立ちそう。


翔子:うん。なお,連帯保証人には,催告の抗弁権と検索の抗弁権は与えられていないことに注意が必要ね(454条)。主たる債務者が,弁済期に弁済しなかったら,債権者は,いきなり連帯保証人の財産に対し,強制執行することができるということになるわね。


奈々:おぉ,恐いわね。


解答例

 主たる債務者に弁済する資力があり,かつ,執行が容易であることを保証人が証明したとき。(42字)

類似問題

 保証人は,原則として催告の抗弁権を有するが,保証人が連帯保証人でないのに,催告の抗弁権を行使できない場合があるが,これについて40字程度で記述しなさい。



解答例

 主たる債務者が,破産手続開始の決定を受けたとき,又はその行方が知れないとき。
(38字)