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改正法中心 直前予想問題と解説4 匂坂和彦

予想問題

問題7

 委員会設置会社に関する記述について,正しいものの組合せは後記1から5までのどれか。

ア 執行役は取締役の中から,取締役会の決議により選任される。

イ 会計監査人は,大会社である委員会設置会社には必ず設置しなければならないが,大会社以外の委員会設置会社では任意に設置することができる。

ウ 執行役の任期は,選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までである。

エ 各委員会のメンバーは取締役の中から取締役会の決議で選定され,各委員会の委員の過半数は社外取締役でなければならない。

オ 監査役及び特別取締役は,委員会設置会社では置くことができない。

1 アイ  2 アウ  3 イオ
4 ウエ  5 エオ
 

問題8
 合併に関する記述について,正しいものは1から5までのどれか(特に問題文で指定のない限り,株式会社同士の合併である。)。

1 債務超過に陥った株式会社を吸収合併存続株式会社とすることはできるが,吸収合併消滅株式会社とすることはできない。

2 吸収合併の場合に,吸収合併消滅会社の株主に交付される対価は,吸収合併存続会社の社債でもよい。

3 株式会社と合名会社が合併する場合に,株式会社が社債の償還を完了していない場合には,存続会社又は新設会社は株式会社でなければならない。

4 吸収合併の場合は,本店所在地において合併による変更登記をした日が合併の効力発生日である。

5 吸収合併消滅株式会社は,吸収合併をする旨,吸収合併存続株式会社の商号及び住所,吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続株式会社の計算書類に定めるもの,債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨を,必ず官報に公告し,かつ,知れたる債権者に催告しなければならない。
 

解答・解説

問題7 正解 5

ア 誤り。執行役は,取締役会の決議により選任されるが,取締役の中から選ばれるのではない。これは,執行役は社外に広く人材を求める必要があるからである。ただし,取締役を執行役に選任するのは禁止されていない。

イ 誤り。委員会設置会社であれば,大会社であるか否かを問わず,必ず会計監査人を設置しなければならない(会社法327条5項)。また,大会社であれば,委員会設置会社でなくても,会計監査人を設置しなければならない(328条1項・2項)。

ウ 誤り。執行役の任期は,選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結後,最初に招集される取締役会の終結の時までである(402条7項)。

エ 正しい。各委員会(監査委員会,指名委員会,報酬委員会)のメンバーは取締役である。各委員会の委員は,取締役の中から取締役会の決議で選定される(400条2項)。さらに,各委員会の委員の過半数は社外取締役でなければならない(400条3項)。

オ 正しい。監査役は,委員会設置会社では置くことができない。監査委員会があるからである。また,委員会設置会社では,執行役に権限を委譲できるため,特別取締役制度を認める必要がないので,特別取締役を置くこともできない。

 以上より,正しいものの組合せはエとオであるから,正解は5。


 問題8 正解 2

1 誤り。会社法では債務超過に陥った株式会社を吸収合併存続株式会社とすることも,吸収合併消滅株式会社とすることもできるようになった。ちなみに,解散した会社を吸収合併存続株式会社とすることはできないが(会社法474条1項),合併消滅株式会社とすることはできる。

2 正しく正解。吸収合併の場合に,吸収合併消滅会社の株主に交付される対価は,吸収合併存続会社の株式(持分会社の場合は持分),新株予約権,新株予約権付社債,社債,金銭その他の財産でもできるようになった。吸収合併,吸収分割,株式交換など,吸収再編型の組織再編には,対価の柔軟化が認められている。

3 誤り。旧商法ではこのような制限があったが,会社法では持分会社でも社債を発行することができるようになったため,株式会社が社債の償還を完了していない場合でも,持分会社を存続会社または新設会社とすることができる。

4 誤り。旧商法では,新設・吸収合併を問わず,登記の日が効力発生日とされていたが,会社法では,吸収合併の効力発生日は,契約で定めた日となった(749条1項6号)。新設合併の場合は,新設合併設立会社の設立登記の日が効力発生日である。

5 誤り。吸収合併消滅株式会社は,会社法789条2項に掲げる事項を官報に公告し,かつ,知れたる債権者に催告しなければならないが,官報のほか,定款の定めに従い,時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙,または電子公告の方法によるときは,債権者への各別の催告は不要である(789条3項)。
 

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