1.行政書士試験の概要
行政書士試験は,例年,11月第2日曜日に行われます。今年の試験日は,今から約半年後の11月8日であると予想されます。これから半年後の試験に向けた学習スケジュールや学習方法について説明しますが,その前提として,まずは,行政書士試験の内容や出題数等から,お話ししていきます。
なお,(1)以降で述べる出題数等は20年度試験のものです。21年度試験で多少の変更がなされる可能性はあります。
(1)出題内容・出題数
まず,出題内容と出題数を見てみましょう。
(法令等の出題内容・出題数)
基礎法学 5肢択一式→2問
憲法 5肢択一式→5問 多肢選択式→1問
行政法 5肢択一式→19問 多肢選択式→2問 記述式→1問
民法 5肢択一式→9問 記述式→2問
会社法 5肢択一式→4問
商法 5肢択一式→1問
5肢択一式とは,5つの選択肢の中から正解を1つ選ぶものです。
多肢選択式とは,文章中に4種類の穴があり,それぞれにあてはまるものを20個の選択肢の中から選ぶものです。
記述式とは,設問に対し,1問当たり40字前後の文章で答えるものです。
(一般知識等の出題内容・出題数)
5肢択一式
政治・経済・社会 6問
個人情報保護・情報通信 5問
文章理解 3問
個人情報保護とは,個人情報保護法等に関する問題です。情報通信とは,インターネット等の情報通信に関する技術や法令に関する問題です。文章理解とは,文章の並べ替えや空欄補充などの問題で,高校・大学入試の「国語」「現代文」のような問題です。
(2)配点
次に,配点を見てみましょう。
科目別では,法令等が244点,一般知識等が56点で,法令等の比重が高くなっています。
出題形式別では,5肢択一式と多肢選択式を
(科目別・出題形式別の配点)
法令等 5肢択一式 出題数→40問 1問の点数→4点 満点→160点
多肢選択式 出題数→3問 1問の点数→8点 満点→24点
記述式 出題数→3問 1問の点数→20点 満点→60点
一般知識等 5肢択一式 出題数→14問 1問の点数→4点 満点→56点
合 計 300点
合わせて240点となっており,記述式は60点の配点です。次に,法令ごとに見てみましょう。
(法令ごとの配点)
基礎法学 5肢択一式 出題数→2問 満点→8点
憲法 5肢択一式 出題数→5問 満点→20点 28点
多肢選択式 出題数→1問 満点→8点
行政法 5肢択一式 出題数→19問 満点→76点 112点 (92点)
多肢選択式 出題数→2問 満点→16点
記述式 出題数→1問 満点→20点
民法 5肢択一式 出題数→9問 満点→36点 76点 (36点)
記述式 出題数→2問 満点→40点
会社法 5肢択一式 出題数→4問 満点→16点 16点
商法 5肢択一式 出題数→1問 満点→4点 4点
( )内は,記述式を除いた点数
行政法の配点がダントツに高いことが分かります。民法は記述式の配点が高く,択一式(5肢択一式と多肢選択式を合わせた呼び名)だけであれば,憲法の配点とあまり変わりません。
(3)合格基準点
次の①~③をすべて満たすと合格になります。
①法令等の得点が満点の50%以上
②一般知識等の得点が満点の40%以上
③試験全体の得点が満点の60%以上
簡単にいえば,合計点が180点以上で,かつ一般知識等を14問中6問以上正解することが必要です。
2.得点目標
(1)法令等で156点以上稼ごう
行政書士試験は,法令等の比重が高い試験です。短期合格のためには,法令等の学習に力を入れ,一般知識等は基準点(6問以上正解)をクリアできればよいと割り切るべきです。
そこで,一般知識等の得点目標を6問24点とし,残りの156点を法令等で稼ぐことを目指しましょう。
(2)択一式(5肢択一式+多肢選択式)が中心
記述式は問題数が少なく,1問当たりの配点が高いので運に左右されやすく,点を確実に取ることが難しい形式です。そこで,択一式で高得点を取ることを第一に考えましょう。
幸いにして,法令等の択一式には184点も配点されています。記述式をまったく正解できなくても,択一式だけで法令等の目標点である156点を取ることが可能です。
もっとも,後で述べるように,記述式で要求される知識は択一式と共通します。したがって,択一式の学習が進めば,記述式も少しずつ点が取れるようになっていきます。このことを計算に入れて,記述式3問60点中20点,択一式184点中136点を目標にしましょう。
法令等 択一式 136点目標
記述式 20点目標
一般知識等 24点目標
合計 180点目標

