2009年7月アーカイブ

科目別の注意点
(1)教養試験
1 社会科学系の出題で,政治,経済,社会
 このへんのところは,専門試験と重複しますので,専門科目で憲法・経済原論・財政学・政治学・行政学・国際関係を学習すれば,特に,教養試験として学習することはないでしょう。このように,「教養試験」「専門試験」といってもかなり重複する部分があります。

2 人文科学系の思想,文学・芸術,日本史,世 界史,地理
 ほとんどが高校教科書レベルの問題ですので,予備校テキストで確認しておけばよいでしょう。テキストに載っていないところは,どんどんテキストに書き込みを加えましょう。

3 自然科学系の数学,物理,化学,生物,地学 この分野も高校の教科書レベルですべて解けます。ただ,文系の学部だと,この分野も苦手とする人が多いのではないかと思われます。まったく学習しないということも1つの方法でしょうが,お勧めはできません。せめて半分は取れるように,過去問を中心に押さえるべきでしょう。

4 文章理解
 8問程度の出題があります。現代文と英語がほとんどで,漢文,古文はあまり出ません。漢文と古文が苦手な人は,無視しましょう。いずれにしても,過去問中心の学習でよいでしょう。

2)どのようなテキスト問題集を選ぶべきか
 実は,これが一番重要なところかもしれません。テキストは,受験生にとって一番重要であるにもかかわらず,それほど種類があるわけではありません。

 考えられる第一は,市販された大学教授の書いたテキストはどうかということです。たとえば,憲法は芦部信善,民法は内田貴,行政法は塩野宏といったところです。これらのテキストは,「絶対に選ぶな」という公務員講座の先生もいます。

なぜなら,「これらの定評あるテキストのほとんどは,大学の講義用(しかも東大生など)に書かれたものであり,難解なうえに公務員試験用としては無駄な記述が多い」というのです。まったく,大賛成です。こういったテキストは,東大生にしか分からないようにできているのです。したがって,東大生以外の人には勧められません。

 そうすると,次にあるテキストは,資格予備校等によって書かれたテキストです。TAC,LEC,Wセミナー,実務教育出版といったところのテキストです(これらのテキストは市販されています)。これらのテキストは,おおむね試験のレベルをとらえています。記述にも無駄がありません。 

勉強時間
 ちまたの学習法には,「ほとんど勉強しないでも,ある技術(受験技術)を身に付ければ,合格できる」としているものがあります。

絶対にそのようなことはありません。その学習法にも「知識をほとんど使わないといっても,受験知識をまったく否定するわけではありませんので,受験知識をインプットしたうえで受験技術を身に付ければ,まさに鬼に金棒」と書いてありました。この部分だけは良心的といっていいでしょう。

 その学習法によれば,「今までの勉強とは,参考書を買ってひたすら知識の蓄積をするか,過去の問題集を買ってひたすら問題を解くかのどちらかの勉強方法しかない」とされており,このような学習方法では労多くして功が少ないというのです。

 なるほど,もっともな話です。しかし,上記にもあるとおり「受験知識をインプットしたうえで」受験技術を身に付けるものなのです。実は,受験知識こそ時間をかけた学習が必要となる部分です。
 では,どれくらいの時間が必要と考えられるでしょうか。

 一般的に資格予備校のパンフレットを見ますと,「6カ月から2年」くらいとしています。確かに,これくらいの期間の学習でも合格することはできるでしょう。

 しかし,私は,これは最短期間を記載したものとしか思えません。大学において,法律か経済の学習を十分したうえで,これくらいの期間が必要と思うべきでしょう。

したがって,大学4年の春に受験するのでしたら,大学2年の春か,遅くとも3年の春には受験用の学習が必要になるでしょう。それくらい最近の国家2種・地方上級は難しい試験となっています。

出題分野
 まず,試験に合格するためには,敵を知る必要がありますので,どのような問題が出題されるのかを見てみましょう。
 国家2種(行政のこと,以下同じ)と地方上級(行政)試験では若干出題範囲が異なります。地方上級試験は,各県の上級と市町村の上級がありますが,その地方により試験内容が異なります。そこで,一応の基準として国家2種試験の出題範囲を見てみましょう。

●教養試験

☆一般知能:25問必須;
 文章理解 8;判断推理 7;数的処理 7;資料解釈 3;一般知識 政治 3
 
☆一般知能:30問中20問選択解答

 経済 3;社会 4;思想 2;文学・芸術 2;日本史 2;世界史 2;地理 2;数学 2;物理 2
 化学 2 ;生物 2;地学 2;
合計 55問中45問解答

●専門試験

 16科目(80問)中8科目(40問)を選択して解答
 政治学 5;行政学 5;憲法 5;行政法 5;民法(総則・物権) 5;民法(債権・親族・相続) 5;ミクロ経済学 5;マクロ経済学 5;財政学・経済事情 5;経営学 5;国際関係 5;社会学 5;心理学 5;教育学 5;英語(基礎) 5;英語(一般) 5;

合計 80問中40問解答

以上が,国家2種試験の出題分野ということです。地方上級試験も似たような出題分野といってよいでしょう。これ以外に,小論文が国家2種では課されています。地方上級試験においても小論文が課されることがあります。

;はじめに
 景気が果てしなく悪くなっています。景気が悪くなるとモテ出すのが公務員です。公務員は,よほど破廉恥なことをして,懲戒免職にでもならない限りは失業がありません。それに,「仕事が楽だ」とされています。

私も,以前地方公務員をしていました。そこに,民間企業から30歳くらいの新入職員が入ってきました。「給料は安いが,こんな楽な仕事はないよ」。彼の口癖です。それが,本当のことかどうかは実証するすべがありません。

 しかし,私自身は,公務員をやめたおかげで,いつ仕事がなくなるかという不安を抱えながら,あくせく働いていることは事実です。公務員が割のよい仕事かどうかは別として,どうやら,公務員の希望者が増加していることは,本当のようです。数人の採用予定の募集に数百人,あるいは数千人の応募者があることも珍しくありません。

 ところが,公務員になるためには,試験に合格することが最低限の条件とされています。いくら公務員になりたくても,その前の競争試験に合格しなければ採用してもらえません。その公務員試験に,いかにしたら合格できるか,それが今回のテーマということになります。

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