2009年8月アーカイブ

問題2          難易度★★★
 アメリカ合衆国の大統領制に関する次のア~エの記述のうち,妥当なものの組合せはどれか。

ア アメリカ合衆国の議会は,大統領に対する不信任決議によって大統領の解任を行うことはできない。
イ 大統領は,議会に対して教書を通じて法案を提出することができる。
ウ アメリカ合衆国の大統領の任期は4年であり,任期は最大で連続して3期(12年)までである。
エ 大統領は,議会を通過した法案に対して拒否権を持っている。

1 ア・イ  2 ア・ウ  3 ア・エ  4 イ・ウ  5 ウ・エ

解答・解説
ア 妥当である。アメリカ合衆国の議会には,大統領に対する不信任決議権はなく,大統領の解任を行うことはできない。

イ 妥当でない。大統領は議会に対して法案提出権は有していない。したがって,議会に対して教書を通じて法案を提出することはできない。なお,教書とは,大統領が議会に対して国政全般についての報告や,法案や予算審議に関する勧告をする文章のことである。しかし,あくまで勧告ができるのであって,連邦議会は大統領が発表する教書の内容に必ずしも従う必要はなく,また拘束されるものでもない。

ウ 妥当でない。アメリカ合衆国の大統領の任期は4年であるが,三選は禁止されている。

エ 妥当である。大統領は法案に対して拒否権を持っており,署名を拒否することができる。ただし,上院,下院が3分の2以上の多数によって再度可決した場合には,大統領の署名がなくても法案は成立する。

 したがって,妥当なものはアとエである。
【答】3

問題10         難易度★★★
 インターネットに関する次の記述のうち,正しいものはいくつあるか。

1 ADSLは,固定電話用のアナログ用の回線を利用するものである。
2 FTTHとは,光ファイバーによる通信事業者と各家庭を結ぶ通信網及び通信サービスのことである。
3 ADSLは,アナログ電話が使用されていない時間帯に集中的にデータを送受信することで,同時使用を可能にしている。
4 ADSLでは,アナログ電話が使用されている場合には,データ通信の速度は若干低下する。
5 ADSL,FTTH,CATVは,すべてブロードバンドである。

解答・解説
1 正しい。ADSLは非対称デジタル加入者線とも呼ばれるが,固定電話用のアナログ用の回線を利用するものである。

2 正しい。FTTHとは,光ファイバーによる通信サービスのことである。ADSLよりも高速である。ただし,FTTH用の光ファイバーは,既存の通信網を転用できないので,あらたに敷設する必要があるため,サービスエリアを確保するには莫大な費用がかかるのが欠点である。

3 誤り。ADSLでは,アナログ電話との周波数帯域を分けることで,データ通信の同時使用を可能にしている。

4 誤り。アナログ電話との同時利用でも,単独利用でも,その使用する周波数帯域が分けられているため,データ通信の速度の低下は起きない。

5 正しい。ブロードバンドとは広帯域という意味であり,幅広い周波数帯域を利用した通信技術のことである。ADSL,FTTH,CATVは,すべてこの広帯域の技術を利用したものである。

 したがって,正しいものは1と2と5の3つ。
【答】3つ

 

問題8          難易度★☆☆
 個人情報保護に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

1 個人情報の取扱いとは関係のないプライバシーの問題に関しては,同法の対象とはならない。

2 個人情報の取扱いに関する苦情がある場合,問題の個人情報取扱事業者に直接申し出るだけではなく,認定個人情報保護団体や地方公共団体などにも相談することができる。

3 記号や文字がランダムに並べられているメールアドレスなど,特定の個人を識別することができない場合には,個人情報には該当しない。

4 録音された音声であっても,それによって特定の個人が識別できる場合には,個人情報に該当する。

5 新聞やインターネットなどで,すでに公表されている個人情報は,個人情報保護法で保護されない。


解答・解説
1 正しい。同法は,個人情報取扱事業者が個人情報の適正な取扱いのルールを遵守することが狙いであり,個人情報の取扱いとは関係のないプライバシーの問題などは,この法律の対象とはならない。したがって,プライバシーの侵害などによる個人の権利利益の救済については,民法上の不法行為や刑法上の名誉毀損罪などによって図られることになる。

2 正しい。個人情報取扱事業者による個人情報の取扱いに苦情がある場合,自分に関する情報の開示や訂正,利用停止などを,個人情報取扱事業者に求めるだけではなく,認定個人情報保護団体や地方公共団体などに相談できる。

3 正しい。ただし,メールアドレスのユーザー名やドメイン名から特定の個人を識別することができる場合や,個人の氏名等を含んだリスト中にメールアドレスが含まれている場合には,個人情報に該当する。

4 正しい。音声であっても,それによって特定の個人が識別できる場合には,個人情報に該当する。

5 誤り。新聞やインターネットなどで,すでに公表されている情報であっても,個人情報保護法では他の個人情報と区別せず,保護の対象となっている。

【答】5

問題6          難易度★★☆
 次の文章の空欄 ア ~ エ に当てはまる語句の組合せとして,最も妥当なものはどれか。
ワークシェアリングには,大別すると2つの型があるが, (ア) 型とは,短時間勤務や隔日勤務など,多様な働き方の選択肢を拡大するものであり, (イ) とは,労働時間の短縮を行い, (ウ) を目的としたものであるが, (エ) は減少する。

    ア    イ    ウ     エ
1 多様就業 緊急対応 雇用削減  収入
2 緊急対応 多様就業 賃金の増大 雇用者
3 多様就業 緊急対応 賃金の増大 雇用者
4 多様就業 緊急対応 雇用維持  収入
5 緊急対応 多様就業 雇用維持  収入


解答・解説
 限られた仕事(ワーク)を,多数で分かち合う(シェア)考え方がワークシェアリングである。
 ワークシェアリングには,大別すると2つの型があるが,「多様就業」型とは,短時間勤務や隔日勤務など,多様な働き方の選択肢を拡大するものであり,「緊急対応型」とは,労働時間の短縮を行い,「雇用維持」を目的としたものであるが,「収入」は減少する。

【答】4

問題4          難易度★☆☆
 わが国の戦後復興期に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

1 終戦後,民主化を推進していたGHQは1948年に経済安定9原則を示した。

2 傾斜生産方式とは,限られた資源を基幹産業に集中させることにより生産量の減少をくい止めることで,インフレーションなき経済成長を実現した。

3 農地改革とは,地主制を解体し,自作農の創設を目標としたものである。

4 財閥解体とは,それまで日本経済を支配していた財閥を解体し,持株会社も解散させたものである。

5 独占禁止法は,GHQによって1947年に制定された。


解答・解説
1 正しい。民主化を推進していたGHQは,1948年に経済安定9原則を示し,翌年の1949年には財政,金融の引き締めをはかるドッジ・ラインを実施した。

2 誤り。傾斜生産方式とは,限られた資源を基幹産業に集中させることで生産量の減少をくい止めることではあるが,その結果としてインフレーションを招くことになった。

3 正しい。農地改革とはGHQの経済民主化政策の1つだが,地主制を解体し,自作農の創設を目標とした。1946年から1949年まで2次にわたって実施された。

4 正しい。財閥解体とは,それまで日本経済を支配していた三井,三菱,住友,安田などの財閥を解体し,財閥の系列である持株会社を解散させた。

5 正しい。独占禁止法はGHQによって1947年に制定され,持株会社の禁止とカルテルの制限を行った。

【答】2

問題2          難易度★★★
 日本とイギリスの政治制度等に関する次のア~エの記述のうち,妥当なものの組合せはどれか。

ア 日本では,国務大臣の3分の2以上は国会議員でなければならないとされている。

イ 日本では,内閣不信任決議は衆議院,参議院の両院で決議を行うことができる。

ウ イギリスでは,下院が内閣に対する内閣不信任決議権を持っている。

エ イギリスの内閣では,閣僚である国務大臣はすべてが国会議員でなければならないとされている。

1 ア・イ  2 ア・ウ  3 ア・エ  4 イ・ウ  5 ウ・エ

解答・解説
ア 妥当でない。国務大臣の3分の2以上ではなく,過半数が国会議員でなければならないとされている。

イ 妥当でない。内閣不信任決議は衆議院のみ行うことができる。可決された場合には,首相は衆議院の解散か内閣総辞職を行わなければならないとされている。

ウ 妥当である。イギリスでは下院が内閣に対する内閣不信任決議権を持っており,首相には下院での多数党の党首が選出される。イギリス議会は上院と下院からなるが,下院が上院に対して優越した権限を有している。したがって,内閣も下院の信任に基づいて存立する議院内閣制といえる。

エ 妥当である。イギリスの内閣では,すべての閣僚が国会議員でなければならない。
したがって,妥当なものはウとエである。

【答】5

一般知識攻略のポイントは2つ
 行政書士試験まで5か月と少し。そろそろ一般知識に関しても,何らかの対策を開始したいところです。
 ただし,一般知識は範囲が広く,内容も多岐にわたるのも確かです。しかしながら,注意深く分析すれば,ある程度の方向性を見いだすことができる分野でもあります。

 一般知識攻略のポイントの1つめは「一般知識の全体像を知ること」にあるといえるでしょう。どの分野から,どの程度のレベルの問題が出題されるのか,また,どのような出題形式なのかを知ることがまず重要です。「なんとかなるさ」は通用しません。

 一般知識は14問出題されますが,次のように大きく3つの分野に分けることができます。

●「政治・経済・社会」
●「個人情報保護・情報通信」
●「文章理解」
 今回は「政治・経済・社会」と「個人情報保護・情報通信」について,それぞれ合計10問ずつ,2回分(A・B)の予想問題となっています。いずれも出題レベル,出題形式ともに本試験と同様になっています。

解くスピードも要求される
 実際の試験には,当然のことながら「制限時間」もあります。ある程度,解くスピードも要求されます。解くスピードは,試験の難易度の1つと考えなければなりません。しかも,実際の試験問題では,問題によって難易度の差があります。厄介なのは「特定の分野が難しいわけではない」という点です。

 予想問題には難易度を★で示してあります。★は同時に制限時間も表しています。★1つが1分。★3つなら3分です。それぞれ10問ですから,最大の制限時間は一応30分が目安です。

●難易度★☆☆(制限時間1分)
 1分以内に確実に得点したい問題
●難易度★★☆(制限時間2分)
 2分かけても構わないから得点したい問題
●難易度★★★(制限時間3分)
 3分かけて,できれば得点したい問題


あまり神経質になる必要はありませんが,出題の範囲をつかみながら,また,難易度の★を参考に問題のレベルや解くスピードも多少意識して取り組むといいでしょう。

2)専門試験
1 政治学・行政学
 この科目は,教養試験と重複する部分が多くなっています。かなり難解な分野ですが,予備校テキスト程度のところは押さえる必要があるでしょう。

逆に,予備校テキスト以上のことは聞かれていないと考えて学習すべきところです。手を広げすぎるとキリがありませんので,ほどよいところ(過去問が解ける程度)でやめておきましょう。

2 憲法
 難しい分野ですが,行政法,行政学,政治学等と重なるところがあり,しかも,すべての法律の頂点に立つ法ですので,ぜひ理解してほしいところです。

 定評ある憲法教科書(芦部等)を読むかどうかについては迷うところです。受験のためには,読まないことをお勧めします。読んでも分からない部分が多すぎるからです。

もちろん,「よく分かる」という人は,どんどん使用してかまいません(買う前に本屋で立ち読みをしてみるべきです。「法の支配」あたりが理解できれば,買いましょう)。合格するためには,予備校教科書と過去問題集で十分です。

3 民法
 これも予備校教科書と過去問で十分でしょう。民法は,判例から出題されることが多くなっています。余裕のある人は,『民法判例百選』(有斐閣)などを参考書程度に使うのもよいかもしれません。無味乾燥な受験勉強に,彩りを添えてくれるでしょう。