「行政書士試験」 一般知識予想問題と解説7 石川 潔

問題2          難易度★★★
 アメリカ合衆国の大統領制に関する次のア~エの記述のうち,妥当なものの組合せはどれか。

ア アメリカ合衆国の議会は,大統領に対する不信任決議によって大統領の解任を行うことはできない。
イ 大統領は,議会に対して教書を通じて法案を提出することができる。
ウ アメリカ合衆国の大統領の任期は4年であり,任期は最大で連続して3期(12年)までである。
エ 大統領は,議会を通過した法案に対して拒否権を持っている。

1 ア・イ  2 ア・ウ  3 ア・エ  4 イ・ウ  5 ウ・エ

解答・解説
ア 妥当である。アメリカ合衆国の議会には,大統領に対する不信任決議権はなく,大統領の解任を行うことはできない。

イ 妥当でない。大統領は議会に対して法案提出権は有していない。したがって,議会に対して教書を通じて法案を提出することはできない。なお,教書とは,大統領が議会に対して国政全般についての報告や,法案や予算審議に関する勧告をする文章のことである。しかし,あくまで勧告ができるのであって,連邦議会は大統領が発表する教書の内容に必ずしも従う必要はなく,また拘束されるものでもない。

ウ 妥当でない。アメリカ合衆国の大統領の任期は4年であるが,三選は禁止されている。

エ 妥当である。大統領は法案に対して拒否権を持っており,署名を拒否することができる。ただし,上院,下院が3分の2以上の多数によって再度可決した場合には,大統領の署名がなくても法案は成立する。

 したがって,妥当なものはアとエである。
【答】3
問題3          難易度★★☆
 経済に関する次の記述のうち,正しいものはいくつあるか。
1 統制価格とは公定価格とも呼ばれるが,財政的,社会的な理由により政府が設定する価格のことである。
2 トラストとは,同じ産業に属する企業が合併することをいう。
3 キチンの波(キチン循環)とは,約4か月の周期で起きる景気変動の波のことである。
4 価格の下方硬直性とは,需要量が減少しても,価格が下がりにくくなることをいう。
5 多国籍企業とはコングロマリットとも呼ばれ,相互に関連のない企業を合併や買収することで複数の企業,産業にまたがる巨大企業のことである。

解答・解説
1 正しい。統制価格(公定価格)とは,財政的,社会的な理由により政府が設定し統制を行う価格のことである。

2 正しい。トラスト(企業合同)とは,同じ産業に属する企業が合併することである。他に,カルテル(企業連合)は,同じ産業に属する競争関係にある企業が互いに独立したままで価格や生産量,販売ルートなどで協定を結ぶことをいう。また,コンツェルンとは,中心企業が複数の企業を支配することをいう。

3 誤り。キチンの波(キチン循環)とは,約4年の周期で起きる景気変動の波のことである。在庫や投資の増減が要因となる変動である。

4 正しい。価格の下方硬直性とは,独占価格や管理価格の場合,需要量が減少しても,供給量を調節することで価格が維持され,価格が下がりにくくなることをいう。

5 誤り。多国籍企業とは,複数の国に子会社や系列会社を持ち,生産や販売を世界的な規模で行う企業のことである。なお,コングロマリットと呼ばれるのは,複合企業であり,相互に関連のない企業を合併や買収(M&A)することで複数の企業,産業に資本進出する巨大企業のことである。

 したがって,正しいものは1と2と4の3つ。
【答】3つ

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