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マンション調査入門3(建築確認、他) 津村重行

仲介のためのマンション調査入門3

(6)建築確認の調べ方!
(7)建築確認図書が3年で焼却に!
(8)設計図書交付は売主の義務!

(6)建築確認の調べ方!

 マンション分譲販売時にはパンフレットを配布しています。パンフレットには、建築確認番号と建築確認の日付を記載していますので、これらを記録しておきます。

 取引の際には、分譲業者に、「耐震診断は済んでいますか?」と聞きます。

 そして、診断結果がある場合、「診断結果は耐震基準を満たしているかどうか」を聞きます。


 次に、物件所在の市区町村役場に行き、建築確認担当課はどこにあるかを受付で確かめます。
担当課では、「この建築確認番号の確認証明書と建築計画概要書を下さい」と申請します。


 このとき、「建築確認はここではなく地域整備センターに行ってくれ」と言われる場合もあります。
 証明の申請書は担当者に聞きながら書きます。30分ほどで確認証明書をもらえます。


 建築確認証明書には、建築確認年月日と確認番号、完了検査日などが記載されています。
建築計画概要書には、建築主・工事施工者・設計者・工事監理者などが記載されています。

 ただ、構造設計の氏名は構造計算書に記載されており、これは分譲主、管理会社、管理組合のいずれかに保管されている可能性があります。

 これが耐震偽装関係者の場合、担当課で、「このマンションは現在どのような耐震診断をしているでしょうか?」と聞きます。

 調査中の建築物は未公表扱いです。
「未公開です」と言われた場合は、施主または管理組合に耐震診断の状況を確認します。


(7)建築確認図書が3年で焼却に!

 行政機関に保管されている建築確認申請図書は、市区町村によってまちまちですが、保存期間はきわめて短いところもあります。


 早いところでは、3年で焼却処分にされ、建築計画概要書や建築確認を取得した事実の記録程度しか残されていないのが現状です。
 一度、焼却された書類は元には戻りません。

 したがって、建物の性能を調べたいときは、分譲業者が保有する「建築確認図書」が唯一、重要な書類となるのです。

 2007年6月20日、建築基準法が改正施行され、行政機関に建築確認図書の15年保存を義務付けました。

 建築確認を取得したマンション分譲業者は、設計図書の写しなどを管理組合か管理会社に預けなければなりませんが、書類管理がずさんな業者では管理会社にも預けていません。


 まして、今回のような耐震偽装事件が発覚し、設計図書がない場合は、高額な費用を支出して外部から非破壊検査などをしなければ、耐震性能を確認できないことになります。


 すでに、マンションに入居しているような場合は、マンション管理費等から割り当てるという総会決議も必要になります。


 したがって、新築建物の売主には、「建築確認図書は管理会社に預けていますか?」と聞く必要があります。

 完成したばかりで、管理組合も存在しない場合は、「預ける予定の有無」がポイントです。

(8)設計図書交付は売主の義務!

 最近は、消費者は第3者機関による「住宅性能評価書」付マンションを選ぶ傾向があります。
ちなみに、平成16年度の住宅性能表示制度の利用実績は、新築住宅着工戸数の13.7%に過ぎません。

 大半の分譲業者は、この現場審査による作業中断が工期に影響をするため消極的です。

 住宅性能検査と言っても、建物完成後の検査では検査内容も相当に制約を受けますので、建物完成前と工事中及び完成後の3段階の検査が実施されていなければ安心できません。

 この住宅性能評価書発行にたどり着くまでに、行政機関の確認検査・住宅性能評価機関のダブル検査が加わるために、念入りな検査が実施されることになります。

 今や建築確認通知書、検査済み証があるだけでは安心できない時代です。

 念には念をという専門検査が入るので、偽装事件に遭遇する確率も低くなります。

 ところで、マンション管理適正化法により、宅建業者は自ら売主として新築マンションを分譲した場合は、管理者等に対して、設計に関する図書を交付しています。

 この設計に関する図書には、工事完了時の建物及び附属施設に係るもので、付近見取図・配置図・仕様書・各階平面図・二面以上の立面図・断面図又は矩計図・基礎伏図・各階床伏図・小屋伏図・構造詳細図・構造計算書などがあります。


 これらの書類があるかどうかを確かめます。