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マンション調査入門19(修繕工事ゼロ)津村重行

仲介のためのマンション調査入門19

8)大規模修繕工事のないマンション!

 新築されてから10年以上の年数が経過しているのに、過去に大規模な修繕工事を一度も実施していないマンションがあります!

 このようなマンションでは維持管理の長期修繕計画がないために、汚れたままです。
 当然ながら、外観が悪いため評価が落ちます。

 長期計画修繕工事というものは、事業予算に基づいて行われるものです。
 マンションの修繕工事にはいろいろあります。

 その主なものは、外壁塗装工事・屋上防水工事・給排水管の清掃工事・屋上貯水槽清掃工事・鉄部塗装工事・エレベータ点検・植木剪定工事などです。
 これらの工事を定期的に実施してこそマンションの維持管理が保全されます。

 その工事ための予算の元になるのが、入居者が積立てる修繕積立金です。
 ですから、この修繕積立金が余りに低い場合はこれらの維持修繕工事が機能しないと考えればいいでしょう。

 したがって、管理組合か管理会社から聞き取りをすることは、「大規模な修繕工事は最近実施しましたか」また、「近い将来に、大規模な修繕工事の予定はありますか」などを聞きます。

 そして、計画予定があるという場合は、「入居者の特別負担はありますか」と必ず、聞きます。
 あまりに長い期間工事が行われていない場合は、大規模修繕工事を予定している可能性が高いということにもなります。

9)給排水菅取替え工事をしていない!

 古くなった給排水管を放置しているとガス爆発が起きることがあります。

 こんな事件がありました。

 浴室・トイレ・台所などを同時に使用して水を流しますと、台所の湯沸かし器の水量が少量になり、ガスの種火が消えガスだけが部屋に充満するという事故がありました。

 その後に、何らかの火種に引火をしてガス爆発がおきた事件があります。

 このため、室内のものを含めていっせいに交換をする場合があります。 

 古いマンションなどでは、多くの給湯システムでは湯沸かし器などを使用しています。
 今では、火が消えればガスが自動停止するガス漏れ防止装置つきですが、古いマンションの場合は特に注意が大切です。


 既存マンション取引の際は、「給排水管の清掃・取替えなどの工事を実施済みかどうか」を、管理組合か管理会社に聞き取りします。

 通常、これらの事項は、マンション管理会社が把握しています。
 管理会社の「重要事項報告書」に記載されている場合がありますので、注意深く確認をします。

 注意するポイントは、過去に行われた給排水管取替え工事や点検記録の有無などです。

 通常、物件内の諸設備は、経年変化のため性能機能を保証しない現況有姿売買ですが、生命の安全にかかわる以上、この部分の点検と状況の説明は大切です。

10)火災死亡事故のあったマンション!

 すがすがしい気持ちで買主が入居したところ、入居の挨拶の際に、隣人から、「あなたの住んでいる部屋は火事で人が亡くなったところです」などと聞かされたら大変です。

 その日から、買主は日常の平穏な生活が出来なくなるかもしれません。

 「過去に火災があったかどうか」ということはとても重要なことです。
 マンション火災の被害は、出火元の部屋ばかりではなく、その下階層も被害に遭います。
 それは、消火の際に、部屋に大量の水を放水するため、その下階層も水浸しになるからです。

 このような火災があれば、マンションの場合は直ぐに内装工事をして、火災があった形跡はまったくないほど部屋がきれいになってしまいます。

 しかし、「その部屋が火災にあった事実」は、嫌悪される事故ですから、売主は買主に告知しなければなりません。


 管理会社や管理組合などに「過去にマンション火災などはありましたか」と聞きます。

 気をつけなければならないのは、オートロック方式で、居住者と面談できない場合があります。
 このような場合は、管理人から、一つ一つ丁寧に質問をしないと、情報は得られません。

 勤めて日が浅い管理人の場合は、念のため、管理会社に質問をするようにします。
 そして、最終的には、「売主の情報開示書」に「過去の火災事故の有無」などを記載してもらいます。


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