「相続コーディネート入門」 2 曽根恵子
図解不動産業シリーズ
「相続コーディネート入門」
曽根恵子著
住宅新報社刊
定価1785円(本体1700円)
3 相続コーディネートとは
ご紹介した二つの事例をきっかけとして相続に取り組んできましたが、この取組みは、「相続をコーディネートする」ことだと位置づけています。
相続のコーディネートとは、「亡くなってから、申告、納税まで、さらには次の相続対策まで」という相続の最初から最後までをサポートすることだといえます。
「申告、納税、さらには次の相続対策までといった相続のストーリーを描くこと」が、成功への第一歩となります。
そのストーリーを提案し、専門家をまとめて相続を成功へ導くことが「相続コーディネート」なのです。
そして相続を仕上げるために専門家が案やノウハウを提供しあい、相続人も含めて一つのチームとなって成果を出すことに全力を尽くすのです。こうした協力体制が取れたとすれば、いい成果が出せるはずです。
相続コーディネーターは、相続のストーリーを描き、相続人の意思を尊重しながら専門家のまとめ役となります。
相続コーディネーターは、相続人の事情に合わせた相続のストーリーを描き、その実現のために必要となる専門家、税理士をはじめ、測量士、不動産鑑定士、宅地建物取引主任者、不動産コンサルティング技能登録者、ファイナンシャル・プランナー、司法書士等をまとめる役割を担うことになります。
要は、相続の価値を高め、成功へと導く相続のプロフェッショナルだといえます。
4 相続コーディネーターの役割
相続は、「税理士に依頼して申告すること」というイメージがありますが、現実の相続はそれだけでは終わりません。
まずは財産評価から始まり、相続人間で遺産分割協議をし、さらに申告・納税まで終わらせなければ相続は終わらないのです。
その間に関わる資産のプロは税理士だけでなく、土地家屋調査士、不動産鑑定士、宅地建物取引主任者、不動産コンサルティング技能登録者、ファイナンシャル・プランナー、司法書士等何人にも及びます。
ところが、今までの相続の仕方をみると、相続人が、それぞれの専門家に依頼をしていることから、専門家同士の意思の疎通はほとんどないといっていいでしょう。
そうなると、それぞれのプロが各自の仕事をしているに過ぎないことが多く、結果的には効率が悪かったり、方法を間違えたりして、相続人が一番困っているという状況に出会うことがあります。
まして、協力しながら円満な遺産分割をし、節税の案を出し、納税もめどをつけて、相続を成功させるという意識は皆無といっても過言ではありません。
当然ながら、それぞれが自分の専門分野だけを無難にこなして仕事は終わりという結果になっているのです。これでは相続では、成果があがるはずはありません。
こうした相続人の不利益を回避するためには、中心となって、それぞれの専門家をまとめる相続コーディネーターの仕事が大変重要になってきます。
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