2009年3月アーカイブ

不動産ビジネストレンド
500万戸時代の
マンション政策策定へ
国土交通省が答申案 殿岡秀秋

 

 「分譲マンションストック500万戸時代に対応したマンション政策のあり方について」の答申案がまとまったのを受けて国土交通省は、一般からの意見を2月に募集した。これに基づいて社会資本整備審議会住宅宅地分科会のマンション政策部会では近く答申を決定する方針である。

 答申案は、分譲マンションが総人口の約1割に当たる約1300万人が居住する居住形態として定着しており、今後重要性を増すと見込んでいる。

 しかし、区分所有者間の合意形成の難しさ、利用形態の混在による権利・利用関係の複雑さ、建物構造上の技術的判断の難しさなど、維持管理する上で多様な課題があると指摘している。

 さらに老朽化マンションの増大と再生という課題も出てきている。

 マンションへの永住意識は1980年では、22%であったが、2003年では48%に高まっている。そのためマンション世帯主の高齢化が進行している。その一方で賃貸化率の高まりも指摘している。
 

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 18 松島遊郭事件 ― 不動産利権の渦
不動産の利権をめぐっての事件は、長い歴史の間では、いろいろな形で発生しています。大正時代の話ですが、萬成舎(この当時は萬成信託)が"火の粉"を浴びた「松島遊郭事件」がありました。

 ことの起こりは松島遊郭(遊郭=売春防止法制定以前にあった男性の"遊興所")の移転問題でした。同遊郭が大阪市の中心部にあり、風紀上よくないから移転させようという話がもち上がったとき(1926=大正15年)、ある土地会社が自社の保有地に移転させ、そこを盛り場化し、地価を上げて儲けようとしたのです。

この土地会社が、時の有力政党である政友会や憲政会の有力代議士に贈賄、誘致運動をしたといわれています。これらの代議士のうち2人が収賄の疑いで拘束され、当時の若槻礼次郎内閣を揺るがすところまで事件は発展しました。

政党間の"政争の具"とされたという面もあり、疑獄裁判は1928(昭和3)年まで続きましたが、結局拘束代議士など関係者は無罪、幕引きとなりました。

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9 相続コーディネートのタイミング
 相続コーディネートに取り組むタイミングは、いつがいいのでしょうか?
 いままでたいていの場合、相続への取組みは生前対策で、土地有効利用が主体でした。
 しかし、ここにご紹介する「相続コーディネート」は、亡くなってからのタイミングがベストです。

なぜなら、亡くなってからは、申告と納税に期限があり、それに向けて決断をしてもらえることがメリットになるからです。

 それは、生前とは違うビジネスチャンスになります。
 たとえば土地有効利用の場合、内容は悪くなくても結局は決断してもらえなかった、という経験はありませんか?

 節税になるからといっても、特別差し迫った事情がなければ、進めなくても困ることはありません。となると、土地所有者やご家族が対策の必要性を十分に認識されない限りは事業が進まないといえます。
 しかし、これが相続が起きたあとは事情が変わってきます。相続が特別な事情だということです。相続税の具体的な金額が決まってくると納税は待ったなしですから、何らかの納税方法を選択しなければなりません。 

不動産ビジネストレンド

 

 工事監理ガイドライン案

 

建築士法改正に対応

 

国土交通省作成  殿岡秀秋

 

 

 国土交通省は、「工事監理ガイドライン()」を作成し、一般からの意見(パブリックコメント)を2月16日まで募集した。

 

 これは一連の欠陥住宅問題や構造計算偽装問題などを通じて、工事監理が適切に機能していない実態が明らかになっていることから、工事監理の方法、内容、範囲等を明らかにして、責任の明確化を図ることにしたもの。

 

 このガイドラインは工事請負契約(設計図書)に基づいて、工事施工者自らの品質管理のもとに実施され、品質管理記録が作成・提出される工事を想定して、工事監理の指針を示すものである。

 

工事監理の方法等はガイドライン(案)では次のように示されている。

 

 工事監理者による工事と設計図書との照合および確認は、設計図書に定めのある確認のほか、目視、抽出、工事施工者から出る品質確認記録など、確認対象工事に応じた合理的方法による

 その具体的方法としては、工事監理者は、立会い確認若しくは書類確認のいずれかの方法により、または両方を併用して工事の確認を行う。

 

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16 明治中期の不動産の新聞広告
1897(明治30)年4月23日付の『東京日日新聞』(現・毎日新聞)の1面に東京建物の大型広告(全面の4分の1)がありました。その紙面は今日の新聞とはずっと異なっていました。

本紙8ページ、1ページ6段、1段59行、1行22字。字体は現在よりずっと大きく、漢字の大半にはルビ(かな)がふってあります。東京建物の広告は1面の下3段の右半分を占めていました。

最上部には大きく黒地白ヌキで「東京建物株式会社広告」との横書き見出し、続いて1段目に「謹告」と題して、事業紹介の項目が並んでいます。「一、月賦法建物建築の事、一、地所建物売買の事、一、地所建物売買貸借紹介の事、一、地所建物抵当貸附の事」

そして各項目の説明が"候文"です。たとえば、「時下最も建築には好適の季節に向ひ候に付続々御懇命奉仰候」、「大小を不問専ら確実迅速を旨とし御取引可仕候」といった調子です。
 

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7  不動産のノウハウを活かせる
 相続税がかかる相続の場合、資産内容は土地が大きな割合を占めていることがほとんどです。
 遺産分割では、不動産の評価や利用を理解していないと決めることはできません。

 大きな土地を分筆することになれば、分筆後の個々の土地の利用が可能であるかどうかの確認もし、それを前提とした分け方をしなくてはなりません。

 納税では、納税資金の捻出方法が課題となります。売却や物納をするにしても、現実はどの程度で売却が可能かということや、売却と物納とどちらが有利かという比較もしなければなりません。

売却でも物納でもない選択肢の一つとして、有効利用の可能性も検討する価値はあります。
 誰しも先祖代々守ってきた土地を残したいという気持ちがあり、有効利用を提案するには不動産業の実務経験とノウハウが必要になります。

また、どのタイミングで測量、鑑定、売却、有効利用をすればいいかという判断は、不動産を把握していないとできないことです。
 

不動産ビジネストレンド 20 殿岡秀秋

不動産ビジネストレンド

 

高齢者居住安定確保法

 

改正案を国会上程

 

高齢者向け賃貸供給促進 殿岡秀秋

 

  

高齢化の進展の一方で住宅のバリアフリー化の立ち遅れ、生活支援サービス付き住宅などが不足していることから、住宅政策と福祉政策の連携が必要とされる中で、高齢者居住安定確保法の改正案が国会に提出された。

 

同法はこれまで国土交通省の所管であるが、改正によって国土交通大臣と厚生労働大臣が、高齢者向け賃貸住宅や老人ホームの供給目標などについて基本方針を定めることになる。

 

改正法案では、都道府県知事の認定を受けた者が高齢者向け優良賃貸住宅を社会福祉法人等に賃貸することができる制度の創設を行うことにしている。

高齢者居住安定確保法の改正案の概要は以下のとおり。

 

①基本方針においては、国土交通大臣及び厚生労働大臣が高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標の設定に関する事項等を定めることとする。

②都道府県は、基本方針に基づき、高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標等を定める高齢者居住安定確保計画を定めることができることとする。

 
③都道府県知事は、高齢者の入居を受け入れようとする高齢者円滑入居賃貸住宅が、各戸の床面積の規模、構造及び設備、賃貸の条件等に関する基準に適合しているばいると認めるといるときは、その登録をしなければならない。

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15 明治中期に月賦住宅事業を推進
日清戦争(1894~95=明治27~28年)後の東京では、住宅建設の気運が高まり、かつ、住宅不足の状況がみられました。


 前者は、当時の東京では市区改正(現在でいえば都市計画)事業が進められ、また、水道敷設事業も積極化し、それに火災保険事業の発達もあって、東京市民の間に住宅の新築・改良の気運が高まっていたのです。

後者は、戦後の東京への流入人口の増加―戦争中に応召などで"東京を見た若者"が増え、そうした人たちで地方の「農家の次・三男以下の若者」が戦後に「東京で職につこう」と上京したことなどもあって、貸家・貸間が払底したわけです。


 こうした状況を見て、安田財閥の祖・安田善次郎さんは、1896(明治29)年10月、安田財閥の不動産会社として東京建物を設立しました。「市民の建設意欲―建設資金需要に応ずるとともに、公正な不動産取引をする会社を」ということでした。資本金は100万円、当時としては超大型会社でした。


 東京建物は、不動産取引一般、仲介、管理のほか、月賦住宅事業も行いました。定款に次のように規定しています。

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