図解不動産業シリーズ
「相続コーディネート入門」
曽根恵子著
住宅新報社刊
定価1785円(本体1700円)
2 相続税は安くなる。評価を下げれば節税できる
「もう少し相続税が安くなれば......」とは、誰もが思うことでしょう。簡単ではありませんが、取組み方によって、"相続税は安くできる"のです。
相続税は、亡くなった日から10カ月以内が申告期限ですから、その間に亡くなった日の財産の評価をします。財産は亡くなったあとからは変えようがなく、物理的には増やすことも減らすこともできません。それでは相続税が安くできるわけがないと思えるでしょうが、現実には相続税は安くできるのです。
では、どうすれば相続税が安くできるのかというと--。
それは、"申告の評価を下げる"ことだといえます。評価を下げれば相続税も下げることができるからなのです。
どういう財産が評価を下げることができるのかというと、主なものは不動産です。不動産のうち、土地の評価の仕方は一つではなく、いくつかの方法があります。不動産自体も個々に状態が違うことから、一つひとつの評価や価値が違って当然といえます。
土地の現実の状況を評価に反映できれば、評価減を引き出せます。また、他の財産でも評価を下げる要因はいくつもあります。
そうした個別の状況を引き出し、確認し、個々の減額の要素を一つだけでなく、二つ、三つと積み重ねていくことで、"申告の評価を下げる"ことができ、合法的に相続税を安くできるのです。
3 亡くなってからでも節税できる
節税のための生前対策ですから、財産をもっている人が生きているうちに、自分の意思で実行しなければ節税は実現しません。だからこそ、相続対策は生きているうちにしないといけないものであり、亡くなってしまえばもう間に合わない、と思われていました。
しかし、亡くなってからでも節税できることはいくつもあるのです。それは、相続の手続を進めるなかで、いくつかのポイントにおいて作り出していけることなのです。
相続の手続は「遺産分割」、「評価・申告」、「納税」と大きく3つに分けることができます。それぞれの時に、どのような方法をとり、どれを選択するかによって、評価や税額が変わる可能性があります。特に「遺産分割」の方向性により、相続人のその後の生活や人生が影響を受けることになりますので、合法的な節税が大切です。
それは個々の事情に合わせて選択できることで、いくつかの機会にまだまだ節税するチャンスが残されています。こうした節税のチャンスをどういうふうに活かしていくかで、相続税も大きく変わります。
当事者である相続人は、なんとか手続をこなすだけで精一杯でしょうから、相続の手続をする専門家に節税の意識やノウハウ、実績がなければ節税は実現しないのです。
個々の事情を判断し、現状を確認するなかで、どこから節税をはじき出すかを見極める能力やノウハウがあれば、亡くなってからでも節税のチャンスを作り出すことができるのです。

