図解不動産業シリーズ
「不動産業の歴史入門」
蒲池紀生著
住宅新報社刊
定価1785円(本体1700円)
3 五島慶太さん、田園都市に入社
今日の東急グループの創設者とされる五島慶太さんも、田園都市に入社することで、その"東急時代"をスタートさせたのでした。田園都市を母体企業として関連鉄道会社を大きく発展させて巨大グループを形成したわけで、その間、五島さんが強力なリーダーシップを発揮してきたのでした。
田園都市の関連鉄道会社は、田園都市とともにさまざまな進展をみせてきました。1920(大正9)年、荏原電気鉄道は大井町―調布間路線の経営に乗り出し、その後、田園都市の系列下に入りました。
同鉄道はさらに翌1921年には目黒―蒲田間路線の免許を得て、1922年には目黒蒲田(目蒲)電鉄となりました。さらに1923年には目黒―丸子多摩川間を開通させ、続いて1924年には武蔵電気鉄道を買収し社名を東京横浜電鉄と改めました(これが昭和期に入って東京急行電鉄=東急電鉄へと発展するわけです)。
ところで、五島さんの"田園都市入り"は、やや複雑な経過のものでした。―五島さんはもともとは鉄道院(後の鉄道省)の総務課長でしたが、1920年5月、官を辞して武蔵電鉄の常務になっていました。

