図解不動産業シリーズ
「相続コーディネート入門」
曽根恵子著
住宅新報社刊
定価1785円(本体1700円)
8 遺言書の有無で相続が変わる--1
●遺言とは
遺言とは、人の生前における最後の意思で、その死後、法律的に保護し、実現させるための制度です。法的に有効な遺言書がある場合、相続人たちはそれに従わなければなりません。
●遺言でできること
遺言は、自分の意思を残すためには最も確実な方法です。遺言で残せる意思表示は、法的に次の3点に集約されています。
① 相続に関する事項
② 身分に関する事項(相続人となるべき人を指定する)
③ 財産処分に関する事項
●遺言を残したほうがよいケース(一例)
① 子供がなく、配偶者と親か兄弟姉妹が相続人になる場合
② 父母を異にする子がある場合
③ 子供のなかで特別に財産を多く与えたい者がいる場合
④ 相続人の間に不和がある場合
⑤ 相続権のない孫や兄弟姉妹に遺産を与えたい場合
⑥ 子供の嫁に財産の一部を与えたい場合
⑦ 内縁の妻や認知した子供がいる場合
⑧ 同族会社や個人事業者で、後継者を指定しておきたい場合
⑨ 生前世話になった第三者に遺産の一部を分け与えたい場合
⑩ 遺産を公益事業に役立たせたい場合
9 遺言書の有無で相続が変わる--2
●遺言書の種類
〈普通方式〉
・自筆証書遺言----遺言者が、すべて自筆で作る遺言書
・公正証書遺言----遺言者が口頭で述べた内容を公証人が文書にする遺言書
・秘密証書遺言----秘密に保管する方式の遺言書
〈特別方式〉
・危急時遺言----死亡危急者の遺言、船舶遭難者の遺言
・隔絶地遺言----一般隔絶地遺言、船舶隔絶地遺言
●遺言書作成の注意点----自筆証書遺言の方法
① 全文を自分で書く----ワープロ・録音テープは、不可
② 表題をつける
③ 文体、字体に定めはない
④ 署名----氏名をきちんと全部書く
⑤ 印鑑----認印でもよい
⑥ 用紙・筆記具の制限はない、鉛筆は不可
⑦ 枚数の制限はない
⑧ 日付----○年○月○日まで記入する
●遺言の保管方法
① 自宅の金庫などにしまっておく
② 銀行の貸金庫に預ける
③ 遺言執行者・証人に預ける
※公正証書遺言にすれば、原本は公証役場に保管される



