☆「本原稿は『マンガはじめて建築設備入門』住宅新報社22年発刊予定のものの草稿です」☆
コンクリート2
太郎「おいしいケーキ屋を見つけたから、そこで勉強しようよ」
彩「あら、いいお店ね。こういうところ知ってるなんて、太郎も少しは大人になったのね。じゃ、復習よ。コンクリートって何?」
太郎「セメント、水、砂、砂利を混ぜたものだね。そしてセメントやモルタルの性質を向上させるための混和材料を入れることが多いね」
彩「そうね。建築基準法施行令では砂と砂利をひとまとめに何と言っているか知ってる?」
太郎「条文を読むと、それらしいのは骨材かな?」
彩「そのとおり。コンクリートやモルタルに使用する砂、砂利を骨材というのね。粒が小さいものを細骨材、大きいものを粗骨材というのね。砂が細骨材、砂利が粗骨材ね。」
太郎「なるほど。それから、軽いか重いかでいうと、軽量骨材・普通骨材・重量骨材に分類されるよね。」
彩「そう。軽量骨材は、コンクリートの重量を軽くするために使用する骨材ね。放射線を遮断するために、重量骨材を用いるのね。」
太郎「放射線遮蔽用のコンクリート用骨材は、比重の大きい磁鉄鉱・かっ鉄鉱・重晶石等が使用されるんだね。」
彩「そのとおりよ。他に、生産方法により、天然骨材・人工骨材という分類もあるわね。柱、梁などのような構造用コンクリートの骨材としては、硬く耐久性があり、吸水率が小さく、有害物質を含まないこと、形状は塊状で丸みをおびていることなどが要求されるわね。」
太郎「混和材料について少し勉強したんだ。フライアッシュとは、火力発電所からでる煤(すす)だけど、フライアッシュを入れたフライアッシュセメントは、普通ポルトランドセメントに比べ、どんな長所があるの?」
彩「ワーカビリティーがよい。水和熱が小さい、乾燥収縮が少ない、長期に渡って強度が大きい、化学抵抗性が大きい、水密性が良好、といった優れた特徴をもっているのよ。」
太郎「ワーカビリティーがよいとは、かき混ぜやすい、ワーカビリティーが悪いとはかき混ぜるのに非常に力がいるという意味だよね。流動性があるか否かだよね。」
彩「そのとおりよ。うどん粉に少ない水を入れて練ると、非常に力がいるけど腰があって粘りがあるわよね。水を多く入れると、練りやすいけど、粘りがないわね。」
太郎「なるほど、コンクリートも水を少なくすればワーカビリティーはよくないが、強度は増す。水を多くすれば、ワーカビリティーはよいけど、強度が低下するわけか。」
彩「そのとおりよ。フライアッシュを入れることによって、水和熱が小さくなるの。コンクリートの建造物が水和熱によって温度が上昇することによって膨張し、冷えることによって収縮するのよ。」
太郎「なるほど、そうすると温度による膨張収縮によって、コンクリートはひび割れを生じ、まずい状態になるというわけか。」
彩「そうなの。フライアッシュをいれることにより、水和熱を抑え、温度によるひび割れを防止できるのよ。」
太郎「ワーカビリティーをよくするために、水を多くすると、乾燥した場合に、乾燥収縮の度合いが大きくなり、ひび割れもそれだけ大きくなるということだよね。」
彩「そうなの。フライアッシュを入れることによってワーカビリティーがよくなり水を少なくすることができ、乾燥収縮によるひび割れも減少させることができるの。」
太郎「化学抵抗性が大きい、水密性が良好とはどういう意味?」
彩「化学抵抗性が大きいというのは、酸、塩などの化学物質に対する抵抗力がつくという意味なのよ。骨材の中で塩によって膨張し、コンクリートにひび割れを生じさせるものもあるのよ。」
太郎「水密性というのは、水を通さない性質ね。フライアッシュをいれることによりコンクリートは緻密になり水密性が増すのよ。今日も有意義な話が聞けてよかったよ。彩、今日も光ってるぜ!」
彩「あら~、じゃ、ここの支払いはお願いするわね」
太郎「よろこんで(ひぇ~)」



