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国試記述式対策 「土地家屋調査士」 山井由典

(土地家屋調査士) 山井由典

問題1
 後記見取図のとおり,A市D町三丁目26番の土地(以下「甲地」という。)と同所27番の土地(以下「乙地」という。)との筆界は,D点,E点,F点,G点及びH点の各点を順次結んだ直線である。甲地及び乙地の所有者は,双方の土地の有効利用を図るため,面積を変えることなく,双方の土地の筆界を,D点とS点(A点とH点を結んだ直線上に設ける点)を結んだ直線とすることで合意した。

 この場合において,A市K町一丁目2番3号に事務所を有する土地家屋調査士山上好夫が,甲地の所有者から,甲地に関する登記手続の代理を依頼されたものとして,後記の問いに答えなさい。

〔見取図〕
 
(注) A点からJ点までは筆界点を,P点からS点までは分割点を示す。数字は地番を,実線は筆界線を,破線は分割線を,二点鎖線は,合筆前の27番と28番の筆界を示す。

〔土地家屋調査士山上好夫による調査の結果〕

1 資料調査の結果

(1) 登記記録の記録

〔甲地〕
(表題部)
 A市D町三丁目 26番 宅地 90.83㎡

(権利部)
 甲区2番 所有権移転 
    A市D町一丁目16番15号 松井圭吾
 乙区1番 抵当権設定
    A市F町25番地 南西信用金庫
〔乙地〕

(表題部)
 A市D町三丁目 27番 宅地 246.14㎡
 平成15年5月16日 28番を合筆

(権利部)
 甲区2番 合併による所有権登記
    A市E町二丁目22番13号 川村光枝


(2) 甲地の所有者から乙地の所有者に譲渡される部分(見取図中,(ロ)及び(ハ)の部分)について,抵当権者から消滅承諾書を受領した。

(3) 合筆前の28番の土地については,地積測量図が備え付けられていた。
地積測量図の写し


 
2 現地調査の結果等

(1) 甲地,乙地ともに現況は,宅地である。A点,B点,E点,F点,H点及びI点にはコンクリート杭が埋設されており,C点,D点及びJ点には金属標が埋設されていた。しかしG点には,境界標が見当たらなかった。


(2) 今回,新設した分割点は,S点のほか,P点(E点及びF点を結んだ線上にある。),Q点(F点及びG点を結んだ線上にある。),R点(G点及びH点を結んだ線上にある。)の3点である。


(3) 協議の結果,S点にのみコンクリート杭を設置することとし,復元したG点及びP点からR点には,何も境界標を設置しないこととした(S点には,後日,コンクリート杭を設置した)。


(4) すべての筆界点(分割点を含む。)について,隣接する土地の所有者が立会いの上,争いがないことを確認した。

3 測量成果(単位:m)
 
点名 X座標 Y座標
A 80.63 66.45
B 78.16 50.34
C 75.11 41.87
D 68.53 41.35
E 71.20 47.89
F 71.20 57.03
H 70.00 66.45


 測量は,A市基準点(世界測地系)を使用して,平成20年3月10日に実施した。

問1 G点及びS点の座標値を求めなさい。

問2 P点,Q点及びR点の座標値を求めなさい。

問3 甲地の(ロ)部分及び(ハ)部分の実測面積を座標法により計算しなさい。ただし,計算値の端数処理は,登記の申請書に記載する場合の表示方法によるものとする。

問4 甲地について申請すべき登記の目的,添付情報のすべて及び申請人に関する申請情報を記載しなさい。

問5 問4の登記の申請において添付情報として提供すべき地積測量図を作成しなさい。ただし,縮尺は250分の1とする。

(注) 1 座標値は,計算結果の小数点以下第3位を四捨五入し,小数点以下第2位までとすること。
   2 訂正,加入又は削除をしたときは,押印や字数を記載することを要しない。
   3 地積測量図には,座標値から求めた筆界の辺長を,計算結果の小数点以下第3位を四捨五入し,記載すること。測地系の表示(測量年月日を含む。)は,用紙の適宜の箇所に記載すること。

   ただし,基本三角点等の表示,各筆界点の座標値の表示,求積及びその方法並びに地積の表示の記載は,省略して差し支えない。

   4 本件土地を管轄する登記所は,不動産登記法附則第6条第1項の指定がされている登記所(いわゆるオンライン庁)であり,必要な登記の申請は,書面を提出する方法によりするものとする。

   5 甲地の地積測定の公差は,以下のとおりである(ただし,甲地は村落・農耕地地域に属する)。


(単位:㎡)
 
精度区分 甲1 甲2 甲3 乙1 乙2 乙3
90.83 0.33 0.77 1.54 2.13 4.44 8.88


解説

〈出題の趣旨〉

 本問は,隣接する2筆の土地の境界(所有権界)を定めた場合における土地の分筆の登記の申請手続および添付図面の作成に関する問題である。


問1 G点およびS点の座標値

①G点
 地積測量図のK1,K4,K3の各点は,それぞれ,H,G,Fの各点に対応している。

 ∠HFG=cos-1 9.4962+3.9802-10.7502
2×9.496×3.980
=97°15′24.58″

F点からH点への方向角=97°15′35.01″
F点からG点への方向角=97°15′35.01″-97°15′24.58″=0°0′10.43″
XG=3.980×cos0°0′10.43″+71.20
≒75.18
YG=3.980×sin0°0′10.43″+57.03
≒57.03

②S点
 S点は,五角形DEFGHと三角形DSHの面積が等しくなるよう,直線AH上に設定すればよい。
 五角形DEFGHを座標法により計算すると52.9314㎡となる。

説明図

 
 AHは,X軸に平行であるから三角形DSHの高さ(DH’)は,66.45-41.35=25.10
 よって,SH=2×52.9314÷25.10=4.2176…
XS=70.00+4.2176…
≒74.22
YS=66.45

問2 P点,Q点およびR点の座標値

直線EFの方程式
 X=71.20_①
直線FGの方程式
 Y=57.03_②
直線GHの方程式
 Y=-1.818532…(X-70.00)+66.45_③
直線DSの方程式
 Y=4.411247…(X-74.22)+66.45_④

①P点
 P点は,①と④の連立方程式を解いて,
XP=71.20
YP≒53.13

②Q点
 Q点は,②と④の連立方程式を解いて,
XQ≒72.08
YQ=57.03

③R点
 R点は,③と④の連立方程式を解いて,
XR≒72.99
YR=61.02

問3 実測面積

 問2で算出した各点の座標値を用いて座標法により計算すると,次の計算表のとおりとなる。甲地の地目は,「宅地」であるから,それぞれ「1.71㎡」「11.45㎡」と記載する(規則100条)。


(ロ)
 
筆界 X Y Xn+1-Xn-1 Y(Xn+1-Xn-1)
P 71.20 53.13   -0.88           -46.7544
F 71.20 57.03     0.88             50.1864
Q 72.08 57.03     0.00             0.0000
倍面積             3.4320
面積             1.7160


(ハ)
 
筆界  X  Y Xn+1-Xn-1 Y(Xn+1-Xn-1)
 R 72.99 61.02   -4.22         -257.5044
 H 70.00 66.45    1.23           81.7335
 S 74.22 66.45    2.99           198.6855
   倍面積    22.9146
   面積           11.4573

問4 登記の目的等

(1)登記の目的(令3条5号)

 「土地地積更正・分筆登記」と記載する。本問のように面積を変えないで,所有権界を変更した場合には,譲渡した部分について分筆の登記を申請することになる。

 また,地積測量図を作成すれば,その図形の大きさから明らかに地積が過少であることが分かるであろう。よって,残存する(イ)部分の実測面積を計算するまでもなく,地積更正の登記を申請する必要がある。

 念のため,(イ)部分を座標法で計算すると160.8229㎡となる。分筆前後の地積の差は,90.83-(160.8229+1.7160+11.4573)=-83.1662㎡となり,乙1の限度である2.13㎡を超えている。


(2)添付情報(規則34条1項6号)

①地積測量図(令別表8項・添付情報欄イ)

②抵当権消滅承諾書(法40条)

③代理権限証書(令7条1項2号)

(3)申請人(令3条1号)
 甲地の所有権の登記名義人である松井圭吾の氏名および住所を記載する(法39条1項)。

問5 地積測量図の作成

 分筆後の各土地には,準則67条1項4号本文の規定により予定地番を記載するのが相当である。また,分筆後の各土地には符号を付さなければならない(規則78条)。

解答

問1 G点,S点の座標値
 
筆 界 X座標 Y座標
 G 75.18m 57.03m
 S 74.22m 66.45m

問2 P点,Q点,R点の座標値
 
筆 界 X座標 Y座標
 P 71.20m 53.13m
 Q 72.08m 57.03m
 R 72.99m 61.02m

問3 各部分の実測面積
 
(ロ)部分 1.71㎡     (ハ)部分 11.45㎡

問4 登記の目的等
 
登記の目的 土地地積更正・分筆登記
添付情報 地積測量図  代理権限証書  抵当権消滅承諾書
申 請 人 A市D町一丁目16番15号      松 井 圭 吾

問5 地積測量図
地   番 26番1,26番2,26番3
土地の所在 A市D町三丁目

(単位:m)


問題2
 後記見取図に示す甲建物と乙建物(以下「本件建物」という。)の所有者から,本件建物を区分建物ではない1個の建物とする登記手続及びこれに関連して必要となる一切の登記手続を,A市F町二丁目1番1号に事務所を有する土地家屋調査士中条広子(連絡先の電話番号012-***-3456)が依頼されたものとして,後記の問いに答えなさい。

 ただし,権利に関する登記については,別途,中条広子が紹介する司法書士に依頼するものとする。


〔見取図〕


(注)
 1 建物の測定値は,壁の中心からのものである。

 2 敷地境界から建物までの距離は,すべて外壁までのものである。

 3 ×印の入ったは,2階の位置を示す。

 4 ( )内の数字は土地の地番である。

 5 〈 〉内の数字は敷地の筆界点間の距離である。

 6 距離の単位は,メートルである。


〔調査結果〕

1 本件建物は,当初から区分所有する意思で,昭和60年5月に,本郷一郎が建築したものである。建築当時,本郷一郎は,2番2及び2番3の土地に対して未登記の賃借権(以下「敷地利用権」という。)を有していたため,敷地権のない区分建物の表題登記を行った。

2 平成元年8月,杉田夏男は,甲建物及び敷地利用権の持分2分の1を,本郷一郎から買った。

3 平成3年11月,根岸秋子,桜木春菜,石川冬美の3名(以下「根岸秋子ほか2名」という。)は,乙建物及び敷地利用権の持分2分の1を,本郷一郎から買い,乙建物を区分建物の共用部分とする規約を設定し,その旨の登記を受けた。

4 根岸秋子ほか2名は,平成20年3月4日,乙建物を共用部分とする旨の規約を廃止した。翌日,杉田夏男は,乙建物及び敷地利用権の持分2分の1を,根岸秋子ほか2名から買った。

5 敷地利用権の譲渡については,すべて賃貸人である山手太郎の承諾を得ている。

6 本件建物の現況は,後記登記記録のとおりである。甲建物は,杉田夏男の居住用として,乙建物は,杉田夏男が代表取締役を務めている会社の営業用として,それぞれ利用されていて,両者の間に効用上の一体性はない。なお,2階部分は甲建物の専有部分であり,甲建物は各階同型である。

7 各登記記録に記録された所有権の登記名義人の住所に変更はない。

8 建物の隅部は,すべて直角である。

9 壁厚は,すべて10㎝であり,天井までの高さは,すべて2.4m以上あった。

10 ホールは,甲建物と乙建物の共用である。

11 登記所で調査した本件建物及びその敷地,乙建物を共用していた者が所有する建物の登記記録の記録は,次のとおりである。ただし,登記事項の一部を省略してある。


(表題部)
一棟の建物の表示 
 所 在 A市C町二丁目2番地3,2番地2
 構 造 鉄骨造陸屋根2階建
 床面積 〈省略〉

専有部分の建物の表示
 家屋番号 2番3の1 居宅 鉄骨造陸屋根2階建 1階57.60㎡ 2階57.60㎡

(権利部)
甲区2番 A市C町二丁目7番6号 杉田夏男
※乙区はない。

(表題部)
一棟の建物の表示 〈2番3の1の建物と同じ〉
専有部分の建物の表示
 家屋番号 2番3の2 倉庫 鉄骨造陸屋根平家建 42.50㎡
 原因及びその日付
 平成3年11月22日規約設定,家屋番号6番1の1,6番1の2,6番1の3の共用部分
(権利部)現に効力を有する登記はない。

(表題部)
 A市C町二丁目2番2 宅地 59.85㎡

(権利部)
甲区2番 A市C町一丁目1番1号 山手太郎

(表題部)
 A市C町二丁目2番3 宅地 244.53㎡

(権利部)
甲区2番 A市C町一丁目1番1号 山手太郎

(表題部)
一棟の建物の表示 
 所在 A市C町二丁目6番地1 〈中略〉
専有部分の建物の表示
 家屋番号 6番1の1 店舗 〈中略〉

(権利部)
甲区1番 A市C町二丁目1番1号 根岸秋子

(表題部)
一棟の建物の表示 〈6番1の1の建物と同じ〉
専有部分の建物の表示
 家屋番号 6番1の2 店舗 〈中略〉

(権利部)
甲区1番 A市C町二丁目1番2号 桜木春菜

(表題部)
一棟の建物の表示 〈6番1の1の建物と同じ〉
専有部分の建物の表示
 家屋番号 6番1の3 事務所 〈中略〉

(権利部)
甲区1番 A市C町二丁目1番3号 石川冬美

問1 最初に申請すべき登記の目的,添付情報,登記原因及びその日付のすべて並びに申請人に関する申請情報を記載しなさい。

問2 最後に申請すべき登記の申請情報を作成しなさい。ただし,申請の年月日,登記所の表示,代理人の表示,「一棟の建物の表示」欄に関する申請情報は省略して差し支えない。また,登記識別情報の通知を受けることとする。

問3 問2の申請の前に,申請することを要する権利に関する登記の内容を「甲建物についてする○○の登記」のように記載し,併せて当該申請が必要な理由を簡潔に記載しなさい。

問4 問2の申請に必要な添付情報のうち,建物図面及び各階平面図を作成しなさい。

(注)
 1 建物図面は500分の1,各階平面図は250分の1の縮尺で作成すること。

 2 合併後の家屋番号は,2番3とすること。

 3 訂正,加入又は削除をしたときは,押印や字数を記載することを要しない。

 4 本件建物を管轄する登記所は,不動産登記法附則第6条第1項の指定がされている登記所(いわゆるオンライン庁)であり,必要な登記の申請は,書面を提出する方法によりするものとする。

 解説

〈出題の趣旨〉

 本問は,共用部分とする規約を廃止した倉庫を買い受け,当該倉庫と接続する居宅を合併(区分合併)して,非区分建物とする登記の申請手続および添付図面の作成に関する問題である。また,合併の制限に関連して,権利に関する登記の基本的な理解を問うものである。


問1 最初に申請すべき登記

(1)登記の目的(令3条5号)

 「区分建物表題登記(共用部分廃止)」と記載する。共用部分である旨の登記がある建物について,共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には,規約廃止の日から1月以内に,建物の表題登記を申請しなければならないが(法58条6項),規約廃止後に,建物の所有権を取得した場合には,その所有権の取得の日から1月以内に,建物の表題登記を申請しなければならない(法58条7項)。

 法47条1項による申請ではなく,法58条7項による申請であることを明確にする趣旨で,(共用部分廃止)と併記するのがよいと考える。


(2)添付情報(規則34条1項6号)

①規約廃止証明書(令別表21項・添付情報欄イ)
 共用部分である旨を定めた規約を廃止したことを証する書面を添付しなければならない。

②所有権証明書(令別表21項・添付情報欄ロ)
 表題部所有者となる者が所有権を有することを証する書面を添付しなければならない。

③住所証明書(令別表21項・添付情報欄ハ)
 表題部所有者となる者の住所を証する書面を添付しなければならない。

④代理権限証書(令7条1項2号)

(3)登記原因及びその日付(令3条6号)

 規約を廃止した日付をもって,「平成20年3月4日共用部分の規約廃止」と記載する(準則103条4項)。


(4)申請人(令3条1号)

 共用部分である旨の規約を廃止したことによる建物の表題登記は,実体上の所有者から申請する。本問では,規約を廃止した後に乙建物の所有権を取得した杉田夏男の氏名および住所を記載する(法58条7項)。

問2 最後に申請すべき登記

(1)登記の目的(令3条5号)

「区分建物合併登記」と記載する(法54条1項3号)。本件建物を区分建物ではない1個の建物とするには,甲建物と乙建物を合併する登記を申請しなければならない。


(2)添付書類(規則34条1項6号)

①建物図面(令別表16項・添付情報欄イ)

②各階平面図(令別表16項・添付情報欄イ)

③登記識別情報(法22条,令8条1項3号)

 合併に係る建物のうち,いずれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない(令8条2項3号)。

④印鑑証明書(令18条2項)
 申請人の印鑑証明書を添付しなければならない。

⑤代理権限証書(令7条1項2号)

(3)申請人(令3条1号)
 甲建物および乙建物の所有権の登記名義人である杉田夏男の氏名および住所を記載する(法54条1項3号)。


(4)登録免許税(規則189条1項)
 合併後の建物の個数は1個であるから,1,000円の登録免許税を納付しなければならない(登録免許税法別表第一・一・(十三)ロ)。


(5)区分した建物の表示
 合併前の各区分建物の表示を記載し,合併後の建物の表示を記載する。合併後の建物の所在は,一棟の建物の表示欄における記載(解答では省略)をもって兼ねることができるため,あらためて記載する必要はない。


(6)登記原因及びその日付(令3条6号)
 合併後の建物が非区分建物となる場合の登記記載例(昭和54・3・31民三2112号通達)によれば,2番3の1については「2番3の2と合併」,2番3の2については「2番3の1と合併」と記載するものとされている。

 合併後の建物については,新登記記録の原因及びその日付欄に「合併により2番3の1,2番3の2の登記記録から移記」と記載されるが(規則133条3項),合併の内容と経緯を明確にすれば足りるので,合併後の建物を表示した行の相当欄には,「2番3の1,2番3の2を合併」と記載すればよいであろう。

問3 必要な権利に関する登記とその理由

 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との合併の登記はすることができない(法56条4号)。仮にこれを認めると,建物の一部について所有権の登記があることになり,建物のどの部分について対抗力があるのかが不明確となり,取引にも支障が生ずるからである。

 本問において,乙建物の表題登記をしたのみでは,依然として所有権の登記がない建物である(規則143条)。一方,甲建物は所有権の登記がある建物であるから,乙建物と甲建物を合併するためには,その前提として,乙建物について所有権保存の登記を申請しなければならない(法74条1項1号)。

問4 添付図面の作成
 規則81条,82条および準則52条,53条を参照されたい。


解答

問1
 
登記の目的       区分建物表題登記(共用部分廃止)
添付情報              規約廃止証明書  所有権証明書  住所証明書@代理権限証書
登記原因及びその日付      平成20年3月4日共用部分の規約廃止
申 請 人               A市C町二丁目7番6号  杉 田 夏 男

問2
登 記 申 請 書
登記の目的  区分建物合併登記
添付書類  建物図面  各階平面図  登記識別情報  印鑑証明書
       代理権限証書  
申 請 人  A市C町二丁目7番6号  杉  田  夏  男
登録免許税  金1,000円


 
(注)記載事項がない欄については,省略している。


問3
 
 申請すべき登記の内容 乙建物についてする所有権保存の登記

 申請が必要な理由  所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との合併の登記はすることができない。
 甲建物には,所有権の登記がされているが,乙建物には所有権の登記がされておらず,このことは,共用部分である旨の規約を廃止したことによる表題登記を経由しても変わらない。
 よって,建物の合併登記の前提として,乙建物について所有権保存の登記を申請することが必要である。

建物図面
各階平面図
求積
9.10×6.50=59.1500
 床面積  59.15㎡
求積
8.60×5.10=43.8600
9.10×6.50=59.1500
3.40×2.15= 7.3100
  計   110.3200
 床面積  110.32㎡



問4 家屋番号 2番3
建物の所在 A市C町二丁目2番地3,2番地2
(単位:m)

作 成 者 @(略)@(平成何年何月何日作成) 縮尺 1/250 申 請 人 (略) 縮尺 1/500


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編集・執筆/西本孔昭
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