トップページ > >> 合格テキスト 「土地家屋調査士」 阪本健一

   

メルマガ登録・解除
読者登録規約
 

合格テキスト 「土地家屋調査士」 阪本健一

住宅新報社講師 阪本健一

はじめに

 土地家屋調査士の受験予備校の講座専用のテキストには,各校それぞれに工夫を凝らしたテキストがあると思いますが,受験予備校の講座を受講しなくても自宅学習用として購入できる「市販されている書籍」に限定して選んでみました。

 また,独学での学習用ということを考慮して,難解な語句を多用していなく,図表やイラスト等を使用して分かりやすく表現されているなど,読みやすさにも視点を向けた選び方をしてみました。


 学習(インプット)用

①『調査士合格ノートⅠ 不動産登記法編』

②『調査士合格ノートⅡ 民法・調査士法編』
(以上 東京法経学院)

 東京法経学院の土地家屋調査士の講座に使用されているテキストの講師用の解説書ではないかと思えるほど,判例や通達,図表等を用いて細部まで解説されています。

 土地家屋調査士試験の受験者の会話の中にも一番よく出てくるテキスト名であり,土地家屋調査士試験の初学者から中・上級者まで,すべての層の受験者に自宅学習用図書として最適な書籍であると思います。

 条文はもちろん,その条文に関連する先例や判例も豊富に掲載されており,図表を用いて独学でも分かりやすく学習できるように工夫した解説がなされていると思います。

 また,申請書の記載例もテーマごとに解説をつけて掲載されています。よって,書式の参考書としても大いに活用したい書籍でもあります。


 これらの2冊の書籍で東京法経学院の土地家屋調査士の基礎講座で使用されているテキストの範囲のすべてを網羅していると思われますので,不動産登記法だけではなく,土地家屋調査士法,民法,その他法令,判例等の土地家屋調査士試験の合格に必要な知識は十分に習得できるものと思います。

 土地家屋調査士試験の勉強をするにあたって,常に六法とともに手許に置き,土地家屋調査士の試験勉強の基本書として利用していただきたい書籍です。

 また,演習問題をする際にも手許に置いておき,解説で理解が不十分な場合には必ずこの本と六法で確認するように心がけてください。そうすることによって知識を深め,そして知識を広げることができると思います。

③『楽学司法書士 民法 総則・物権・債権』

④『楽学司法書士 民法 親族・相続』
(以上 住宅新報社)

 平成16年度の試験より「民法に関する事項」が出題されるようになってから,土地家屋調査士試験の受験者の中でも多くの方が民法の勉強方法に悩んでいるようなので,民法の書籍も挙げておきます。

 この本は,「司法書士」と題され,読みにくそうに思われますが,難解な語句や条文は,やさしい言葉や分かりやすい文章に言い換えられ,イラスト・図表,事例を用いての解説など,読みやすく,分かりやすいように工夫された解説がされています。

 もちろん,条文等もしっかりと記載されています。「民法は苦手だが,どの本も取っつきにくくて」と思われている方には,ぜひ一読されることをお勧めしたい民法の基本書です。

 演習(アウトプット)用


 学習用教材でいくら学習しても,その知識だけで問題が解けるとは限りません。学習した知識を生かして,問題を解く訓練が必要であると思います。

 また,問題を解いてみて,理解が不十分である箇所を見つけ,その箇所を克服する勉強も必要です。

 それらに併せて,解答のスピードアップの訓練も必要です。必ず繰り返して問題を解き,解説を読む際には,六法や基本書も併用して目を通し,理解が不十分である箇所の克服と,知識を深めるように努めるとともに,スピードアップに心がけて演習問題に取り組んでください。

①『調査士択一過去問マスターⅠ 民法・不動産登記法(総論)・土地家屋調査士法』

②『調査士択一過去問マスターⅡ 土地・建物・区分建物』
(以上 東京法経学院)

 昭和50年度~平成18年度の本試験の択一式問題を分野別に編集した問題集です。2冊で446問の問題と解説が掲載されています。

 平成17年3月7日施行の不動産登記法の改正に伴い,それ以前の問題については改正後の法に準ずるように改変・修正がなされています。もちろん,解説も改正後の法に準じています。

 不動産登記法の法改正後の本試験においても,過去に出題された問題と同じ論点の問題が過半数を占めていますので,過去問とあなどらずに学習しておく必要があると思います。

 また,択一式問題においての理解不足の箇所の発見と克服には最適な問題集であり,土地家屋調査士試験に臨む者にとっては,ぜひともこなしておきたい問題集ではないかと思います。


③『楽学土地家屋調査士 記述式セミナー』
(住宅新報社)

 記述式問題の問題集です。最初にマンガで不動産の表題部の登記の申請の流れを説明しており,取っつきやすいように配慮がされています。

 次に「序章」で不動産の表題部に関する登記の申請に関しての共通的な項目が解説されており,以降の設問の解説において,これらの項目をでき得る限り簡略化することによって,50題もの設問とその解説の掲載を果たしています。

 このことは,この「序章」を十分に理解するまで勉強することにより,後の記述式問題の勉強に費やす時間の節約になることを示していると思います。


 設問は,土地編,建物編そして区分建物編に編集されており,基本的問題から実践的な問題まで網羅されています。力量に応じて復習,または実践として問題に臨むことができます。

 所々に掲載されている「調査士あれこれトピック」欄には,設問にちなんだ電卓の使い方,歴史等のトピックが記載されており,記述式の問題を解きながら不動産の登記に関する知識の向上が図れるように工夫がなされています。少し変わった形式の解説文と捉えて読んでみるのも面白いです。


④『調査士書式合格演習ノートⅠ 土地編』

⑤『調査士書式合格演習ノートⅡ 建物・区分建物編』
(以上 東京法経学院)

 基礎から学べるように土地30問,建物20問,区分建物20問の問題と解説が掲載されている記述式の問題集です。記述式の問題を基礎から勉強したい,もう一度記述式問題の基礎から勉強したいと思われている方にお勧めの問題集であると思います。

 記述式問題の基礎となるテーマごとに問題が設けられていて,「解答へのアプローチ」欄で問題全体の解説がされ,「答案作成のポイント」欄で,おのおのの設問に対する解説がされています。

 また,すべての問題について申請書が掲載されていますから,申請書の書式例を確認するのにも便利かと思います。


⑥『調査士実践問題集』(東京法経学院)

 本試験レベルの択一式問題を分野別に150問,記述式問題40問を掲載した問題集です。じっくりと問題を解き,解答と六法と基本書を突き合わせながら解説文を読んで,理解度の確認と,知識の拡大に活用してみてはいかがでしょうか。

 解答欄の図は200%で拡大コピーすることによって,原寸大になるように印刷されています。このコピーを利用して解答した地積測量図等の図の精度の確認をしてみてはいかがでしょうか。


⑦『調査士本試験問題と詳細解説』
(東京法経学院)

 平成9年度~19年度の11年間の本試験問題が,平成17年3月7日施行の不動産登記法の改正に伴い,それ以前の問題については改正後の法に準ずるように改変・修正がなされ掲載されています。

 当然に解説も改正後の法に準じています。択一式問題+記述式問題の本試験形式で問題を解き,2時間30分の試験の時間配分の確認には最適な問題集ではないかと思います。

 過去問集ではありますが,この問題集を何度も繰り返し使用することにより,出題頻度の高い分野が分かってくると思います。そのことが自分で分かれば,その分野については確実に正解できるように勉強ができると思います。

 また,問題を繰り返し解くことにより弱点分野を発見し,六法や基本書と併せながら解説を読むようにすることによって,弱点分野の克服と理解を深めることができる問題集であると思います。


 演習(民法)用

 民法の問題集について,よく聞かれるので挙げておきます。民法は範囲が広く,どこに的を絞って勉強すればよいか難しい分野です。

 また1つの項目について深く知識を得ようとすればするほど,どんどんと奥深くまで入ってしまい,大変な時間を要します。

 そこで,宅地建物取引主任者試験や公務員試験等の民法分野の過去問集に出ている問題を用いて,1問ずつ,確実に,その問題を解ける範囲の知識を身につけるように勉強すればよいのではないかと思い,選んでみました。

 また,土地家屋調査士試験以外の試験であっても過去問をやっていると,どの分野がよく出題されているか分かってくると思います。

 土地家屋調査士試験においても,出題分野については同様の傾向にあるのではないかと予測されますので,この出題頻度の高い分野に的を絞って学習するのも一法かと思います。


①『出る順宅建ウオーク過去問題集1 権利関係』(東京リーガルマインド(LEC))
 宅地建物取引主任者試験の過去問集で,重要度の高さが4段階で表示されています。また,特に重要な選択肢にもマークがされていますので,それらを利用して勉強するのも一法かと思います。

 解説には,該当する民法の条数が記載されていますので,六法を引くにも便利です。
 サイズがコンパクトですので持ち歩きにも便利で,電車の中でも読みやすいと思います。

②『公務員試験新スーパー過去問ゼミ2民法Ⅰ 総則/物権/担保物権』

③『公務員試験新スーパー過去問ゼミ2民法Ⅱ 債権総論・各論/家族法』
(以上 実務教育出版)

 各種公務員試験の民法の過去問集です。問題が分野別に編集され,各分野の最初に「必修問題」として,その分野の代表的な問題と解説が掲載されています。

 次に実践問題が掲載されており,各問題の難易度が3段階で表示されています。

 解説も図表を用いて分かりやすく,解説中に「重要ポイント」として,ぜひとも理解しておかなければならないポイントが図表を用いて分かりやすくまとめられています。

 民法の出題の歴史が浅い土地家屋調査士試験の過去問集ではカバーしきれていない分野の問題も多く掲載されています。

 解説も分かりやすく書かれていると思いますが,何度も問題を解き,解説,重要ポイントも繰り返し読み,時には六法の条文や判例も併せて読んで理解を深めるように努めてみてはいかがでしょうか。

 六法,その他

①『詳細調査士六法』(東京法経学院出版)

 土地家屋調査士試験,並びに土地家屋調査士の実務に特化した法令集です。土地家屋調査士試験の受験者にとっては,手許に置いておきたい1冊です。基本書や演習問題の解説を読む際に,ぜひとも条文,判例,通達等を確認しながら勉強してほしいと思います。

 不動産登記法,土地家屋調査士法のみならず,それらに関係する民法,建物の区分所有等に関する法律をはじめとして数多くの法令,判例や通達,登記記載例,登記申請書等の様式や記載例等が掲載されていて,土地家屋調査士試験の受験者にとっては手放せない六法だと思います。

 特にこの六法の特徴である不動産登記法および土地家屋調査士法の三段六法編は,有効に利用してほしいところです。本法の条文ごとに,その条文に関連する施行令,規則,準則の法令がまとめられています。

 また,判例や先例,民法等の関連法令も掲載されています。これらを通読することによって知識の範囲が効率よく,かつ大きく広がると思います。

 民法編においても多くの判例が条文ごとに掲載されていますので,これらにも目を通しておきたいところです。 


②『新・求積のための関数電卓講座』
(東京法経学院)

 関数電卓の使い方の解説図書がありませんので,DVDを使った講座を紹介しておきます。

 カシオfx-991EXを使っての基本操作から土地家屋調査士試験に必要な電卓の機能(メモリー,R→P,交点計算,複素数等)を使った応用までが解説されています。

 土地の記述式問題では,いかに正しく,かつ早く計算できるかが重要なポイントとなります。


 「初学者で関数電卓がうまく使えない」,「自己流の計算方法で他の人より計算に多くの時間を消費しているように思う」などと電卓の使い方が苦手な方にお勧めします。