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   <title>司法書士合格塾：不動産受験新報</title>
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   <updated>2009-01-25T22:04:38Z</updated>
   <subtitle>不動産受験新報がお届けする分かりやすく実戦的な司法書士、土地家屋調査士無料合格塾です</subtitle>
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   <title>平成21年度国家試験を展望する「司法書士試験」2鈴木宏美</title>
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   <published>2009-01-23T14:23:53Z</published>
   <updated>2009-01-25T22:04:38Z</updated>
   
   <summary>2.21年度試験の予想される傾向と対策 　司法書士試験が数ある国家試験の中で依然として難関の部類に属するとされるのは，その広すぎる試験範囲だと言っても過言ではありません。 司法書士試験には，試験科目が11もありますので，すべての科目で一定以上の得点ができるよう，科目間にばらつきがないように学習することが大切です。 合格者がとっている学習方法は，他の資格試験と同様にオーソドックスなものです。大切なの...</summary>
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      2.21年度試験の予想される傾向と対策
　司法書士試験が数ある国家試験の中で依然として難関の部類に属するとされるのは，その広すぎる試験範囲だと言っても過言ではありません。

司法書士試験には，試験科目が11もありますので，すべての科目で一定以上の得点ができるよう，科目間にばらつきがないように学習することが大切です。

合格者がとっている学習方法は，他の資格試験と同様にオーソドックスなものです。大切なのは，条文や基本的な判例の知識をしっかり押さえ，過去問を繰り返すことです。

そして，例外的な難問にとらわれることなく，どの分野のどの科目でも基本的な問題を確実に正解することが重要であるということを今後の勉強の１つの指針にしていただきたいと思います。

      <![CDATA[（１）出願者数と合格率の傾向
　司法書士試験の出願者数は，毎年増加傾向にありますが，その合格率は，近年の出願者数の増加によってもさほど変わることなく推移しており，この傾向は来年度以降も続くものと予想されます。

（２）科目ごとの対策
①多肢択一式試験について
●憲法　来年度以降も引き続き，推論の出題が予想されますので，有名な判例や学説の対立点をしっかり押さえて知識をつけるようにしましょう。
　また，統治の分野については，条文の正確な記憶に努めるようにしましょう。

●民法　近年は各分野から基本的な論点の問題がバランスよく出題されており，この傾向は今後も続くものと思われます。多くの合格者が実践していることですが，条文の正確な理解に努め，過去問を繰り返し行う学習方法こそが王道です。

●刑法　過去問を繰り返し解きながら，短時間の学習で高得点が取れるよう自分なりに工夫することが大事ですが，それに加えて多くの問題に当たって感覚を養うようにするとよいでしょう。

●商法・会社法　20年度程度の難易度は想定しておくべきでしょう。来年度以降も条文の知識をベースにした問題が出題される傾向が続くものと思われますので，条文の理解を深めておくようにしましょう。

●民事訴訟法・民事執行法・民事保全法　いずれにおいても，条文の正確な理解と過去問の繰り返しが重要であることに変わりはありません。例年７問の出題がありますので，その中には難解な問題が必ずあります。

　しかし，難解な問題はすべての受験生にとってそうなのですから，やはり基本的な問題を確実に正解するのが合格への近道であるように思います。

●司法書士法・供託法　取り組みにくい分野ではありますが，短い時間であっても，きちんと対策さえしておけば十分得点源となるところです。まずは，過去問をじっくりと解いてみましょう。

●不動産登記法　司法書士試験は，科目によって出題数がまったく違います。このうち，午後の部のウエートを大きく占めるのが不動産登記法です。

　出題傾向としては，いかに条文を正確に理解しているかを問う傾向にあります。基本的な条文の知識を応用する力があれば，本試験の出題の難易度が上がっても十分対応することが可能であると思われますので，まずは，条文にきちんと当たり，基本的な論点を繰り返し学習することにより確実な知識を身につけていただきたいと思います。

●商業登記法　近年，解答スピードを上げ，かつ正確に解答する能力が求められるようになってきました。ケアレスミスは致命傷となりますから，普段から基本的な論点を繰り返し勉強し確実な知識を身につけるようにしましょう。

　また，過去に出題されたことのある論点を繰り返し出題するのも相変わらずの傾向ですから，そのような問題を確実に得点することが重要だと思われます。

②記述式試験について
　不動産登記法，商業登記法ともに，来年度以降も問題文・解答の分量が多いであろうこと，そして，これまで以上に実務を意識した論点が出題されるであろうことが予想されます。

　記述式の問題は，実際に書くことがとても大切です。午後の部の択一式試験とのバランスも考え，本誌のような受験情報誌や受験予備校などを上手に活用して，日頃から良問を解き，ペース配分を訓練していただきたいと思います。

③口述試験について
　口述試験は，試験官が受験生に口頭で解答を求める形で行われます。１人当たりの受験時間は15分程度です。

　試験範囲は，筆記試験と同じ範囲ですが，特別難しいことが問われるわけではなく，今まで勉強してきた知識で十分に対応することができるはずです。


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   <title>平成21年度国家試験を展望する「司法書士試験」鈴木宏美</title>
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   <published>2009-01-18T08:48:31Z</published>
   <updated>2009-01-18T23:51:57Z</updated>
   
   <summary> 平成21年度 国家試験を展望する 司法書士試験 住宅新報社講師　鈴木宏美 1.20年度試験の総括 　平成20年度の試験は，筆記試験が７月６日（日曜日），口述試験が10月14日（火曜日）に行われ，11月４日（火曜日）の午後４時に，最終合格者の発表がありました。見事合格をされた皆さま，本当におめでとうございます。 　司法書士試験の出願者数は，毎年増加傾向にあり，本年度は，3万3,007名（538名増...</summary>
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平成21年度
国家試験を展望する
司法書士試験
住宅新報社講師　鈴木宏美

1.20年度試験の総括
　平成20年度の試験は，筆記試験が７月６日（日曜日），口述試験が10月14日（火曜日）に行われ，11月４日（火曜日）の午後４時に，最終合格者の発表がありました。見事合格をされた皆さま，本当におめでとうございます。

　司法書士試験の出願者数は，毎年増加傾向にあり，本年度は，3万3,007名（538名増）となりました。受験者数（午前の部および午後の部の双方を受験した者の数）は，2万7,102名（242名増）であり，最終の合格者数は931名（男691名・74.2％，女240名・25.8％）でした。

（過去３年間の推移）
出願者数	18年度 31,878名   　　 19年度  32,469名 　　 20年度　33,007名
受験者数	18年度　26,278名	　　19年度　26,860名	　　20年度　27,102名
合格者数	18年度　914名	　　　　19年度　919名	　　　　20年度　931名
合格率	　18年度　3.4％	　　　　19年度　3.4％	　　　　　20年度　3.4％

筆記試験について
　法務省の発表によると，本年度の筆記試験合格点は，満点262点中189.5点以上でした。

　筆記試験には，午前の部（９：30～11：30）と午後の部（13：00～１6：00）がありますが，午前の部の試験（多肢択一式問題）については満点105点中78点に，午後の部の試験のうち，多肢択一式問題については満点105点中84点に，記述式問題については満点52点中19.5点に，それぞれ達しない場合は，それだけで不合格とされました。
　
      <![CDATA[司法書士試験の筆記試験合格点は，平成13年度から発表されるようになりましたが，本年度は公表が始まって以来，最も低い合格点となりました。これは記述式試験のうち，不動産登記法の問題の出題形式が一変したことに，その一因があるものと推測されます。

（過去３年間の筆記試験の基準点）
　
合格点@（総合点）	18年度　202.5点	19年度　211.5点	20年度　189.5点
択一式	午前	18年度　81点	19年度　84点	20年度　78点
択一式　午後	18年度　75点	19年度　84点	20年度　84点
記述式	　　　　　　  18年度  31.5点	19年度  30.0点	20年度  19.5点

（１）午前の部
　午前の部は，試験時間２時間で，5肢択一式により35問の出題があります。
　本年度の内訳は，憲法３問，民法21問，刑法３問，商法・会社法８問でした。

●憲法　本年度は３問中２問が推論問題であり，1問が条文問題でした。頻出論点であったため，比較的問題なく解答できたものと思われます。


●民法　全体的な難易度は標準的なものでした。内容はバランスのとれた基本的なものであり，条文や基本的な判例の知識をしっかり押さえていた受験生であれば，正解を出すのにそれほど困難ではなかったと思われます。


　なお，親族・相続の分野では，ニュースでも大きくとり上げられた認知の問題で新しい論点（凍結精子を用いた死後懐胎子）が出題されました。


●刑法　本年度は，総論から１問，各論から２問の出題がありました。本年度の問題は，典型的な論点から出題されており，前年度よりは取り組みやすかったでしょう。

　ただし，3問すべてが判例からの出題であったことから，刑法にあまり勉強時間を割いていない受験生にとっては，やや難しかったのではないかと思われます。


●商法・会社法　昨年度に引き続き，8問すべてが会社法からの出題でした。前年度と同様に，細かな条文知識を問う問題もありましたが，出題形式がすべて組み合わせであったため，他の肢との関係から容易に正解にたどり着けたのではないかと思います。


（２）午後の部
　午後の部は，試験時間３時間で，5肢択一式により35問，記述式により２問の出題があります。
　本年度の択一式の内訳は，民事訴訟法５問，民事執行法１問，民事保全法１問，司法書士法１問，供託法３問，不動産登記法16問，商業登記法８問であり，記述式の内訳は，不動産登記法１問，商業登記法１問でした。


①多肢択一式試験
●民事訴訟法・民事執行法・民事保全法　例年過去に出題のない論点を混ぜてくる傾向があるものの，全体としては，条文や過去問で十分対処できる問題でした。

●司法書士法　本年度は，司法書士名簿の登録および司法書士会への入退会に関する問題でした。条文をしっかり読み込んでいる受験生であれば，容易に正解できたでしょう。

●供託法　本年度は，弁済供託，担保（保証）供託，供託物払渡請求に関する出題でした。先例と条文を基本とした内容であり，あまり時間をかけることなく正解にたどり着けたでしょう。

●不動産登記法　前年度と比べると，全体的にやや難易度が上がったかもしれません。しかし，出題形式がすべて組み合わせであったため，基本的には，他の肢との関係から解答することができるものが多かったように思われます。

　不動産登記法の出題数は16問もありますので，この分野で，いかに失点を最小限に食い止めるかが司法書士試験の合否のポイントです。

●商業登記法　特例有限会社，持分会社，外国会社といった受験生によっては苦手意識のある論点・知らない論点もあったかもしれませんが，全体的な難易度は標準的なものでした。

　なお，外国会社の登記に関する問題については，今回正解が２つ存在し，出題ミスであることが法務省から発表されています。

②記述式試験
　平成20年度は，以下の事項に関する知識および能力を試すための出題がされました。

第36問（不動産登記法）
１　第１欄について
　根抵当権者が本店移転を行った経緯を登記記録から読み取り，既に登記されている根抵当権につき必要な登記を選別し，根抵当権の表示の変更の登記の申請をするときの登記申請書の正確な記載及び添付書面の特定

２　第２欄について
　根抵当権者が根抵当権の元本確定請求を行った等の事実を別紙資料から抽出し，不登法第93条に基づき根抵当権の元本確定の登記を単独申請する場合の登記申請書の正確な記載及び添付書面の特定

３　第３欄について
　抵当権者が合併を行った経緯を登記記録から読み取り，既に登記されている抵当権につき必要な登記を選別し，抵当権の合併による移転登記の申請をするときの登記申請書の正確な記載及び添付書面の特定

４　第４欄について
　不動産の所有者が破産し，管財人が選任された経緯を会社の登記記録から読み取るとともに，管財人が破産財団に属する不動産を任意売却した等の事実を別紙資料から抽出し，所有権の移転の登記の申請をする場合の登記申請書の正確な記載及び添付書面の特定

第37問（商業登記法）
１　株式会社の取締役，代表取締役，監査役及び会計監査人の変更，株主名簿管理人の設置，株券発行会社の定めの廃止並びに募集株式の発行の各登記手続における登記申請書の正確な記載及び添付書面並びに登記懈怠とならない申請日

２　司法書士として登記の申請を代理すべきでない事項
※　平成20年度司法書士試験多肢択一式試験の正解等（法務省ホームページより抜粋）

●不動産登記法　特筆すべきは，出題形式の変化です。最近までの出題形式は，あらかじめ文章によって示された事実関係に従って解答を作成する形式でした。これに対して，本年度は，会社の登記事項証明書や契約書等の書面を別紙として提示し，そこから受験生自身が権利変動を読み取って判断しなければならない形式となりました。

　別紙を数多く読むことが要求されており（別紙の数が別紙１から16までありました），予想以上に，実務を意識した問題となりました。ただし，出題内容は，根抵当権の登記名義人表示変更・元本確定，合併による抵当権移転，売買による所有権移転といった基本的なものであり，問われた論点は標準的なものであったといえます。

●商業登記法　不動産登記法のような出題形式の変化こそありませんでしたが，解答の分量が非常に多く，試験当日の限られた時間の中で解くのは大変だったと思います。

　問われた論点は典型的なものでしたが，時間が足りなくて答案を書ききれない受験生が多かったように思われます。


口述試験について
　口述試験は，筆記試験合格者を対象として実施されるものです。筆記試験に合格したからといって，口述試験で不合格となる可能性がないとは言い切れませんが，例年，口述試験の欠席者を除いて，受験した人は必ず合格しています。本年度は筆記試験合格者の全員が口述試験を突破し，最終合格しました。


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   <title>記述式対策  不動産登記　解答と解説  田中利和</title>
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   <published>2008-11-08T12:32:39Z</published>
   <updated>2008-11-10T01:15:29Z</updated>
   
   <summary>　 　今回は、前２回に分けて出題しました小問１・小問２の答と解説をまとめて掲載いたします。 　エントリーアーカイブ頁をプリントアウトして、再度小問１．２をチェックされることをお勧め致します。 ...</summary>
   <author>
      <name>Editor</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      　
　今回は、前２回に分けて出題しました小問１・小問２の答と解説をまとめて掲載いたします。
　エントリーアーカイブ頁をプリントアウトして、再度小問１．２をチェックされることをお勧め致します。

      <![CDATA[答案用紙

第１欄

　申請書に記載すべき申請情報のうち，登記権利者，登記義務者，申請人，変更後の事項・更正後の事項に記載する住所及び不動産所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示，課税価格を除いた事項



第２欄

　申請書に記載すべき申請情報のうち，登記権利者，登記義務者，申請人，変更後の事項・更正後の事項に記載する住所及び不動産所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示，課税価格を除いた事項



第３欄

　申請書に記載すべき申請情報のうち，登記権利者，登記義務者，申請人，変更後の事項・更正後の事項に記載する住所及び不動産所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示，課税価格を除いた事項



第４欄

　申請書に記載すべき申請情報のうち，登記権利者，登記義務者，申請人，変更後の事項・更正後の事項に記載する住所及び不動産所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示，課税価格を除いた事項



第５欄　申請書に記載すべき申請情報のうち，登記権利者，登記義務者，申請人，変更後の事項・更正後の事項に記載する住所及び不動産所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示，課税価格を除いた事項



第６欄

　申請書に記載すべき申請情報のうち，登記権利者，登記義務者，申請人，変更後の事項・更正後の事項に記載する住所及び不動産所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示，課税価格を除いた事項



第７欄

　解　説
　本問の論点は，次のとおりです。

①相続による所有権移転登記

②所有権登記名義人氏名変更登記

③根抵当権の債務者の相続による変更登記

④根抵当権設定登記

⑤根抵当権の元本確定前後の債務者の変更登記

⑥根抵当権の抹消登記

⑦法定地上権の成立



　小問１の概要

　本問の事実関係の概要を確認しましょう。

　まず，乙建物所有者である加藤一郎が死亡しています。

　加藤一郎は甲土地（以下「土地」といいます）と乙建物（以下「建物」といいます）の１番根抵当権の債務者でもありますから，建物の相続による所有権移転登記と土地と建物の根抵当権の債務者の相続による変更登記が必要となりそうです。


　次に，土地および建物に設定された根抵当権について山本花子らは，根抵当権者株式会社太陽銀行との間において，当該根抵当権の債務者を山本勝男とする変更契約を締結し，山本花子は，株式会社北風銀行と根抵当権設定契約を締結していますので，根抵当権変更登記，根抵当権設定登記が必要となりそうです。

　ただし，加藤花子は復氏していますので，その前提として，所有権登記名義人氏名変更登記が必要です。


　そして，最後に，土地および建物に設定された株式会社太陽銀行の根抵当権の被担保債権が弁済により消滅したとありますので，根抵当権の抹消登記を申請することになりそうです。

　さて，ここまでが，小問１に関する概要です。



小問２は，これらの登記が完了後，土地の根抵当権者株式会社北風銀行が競売を申し立てた場合，当該地上の建物のために法定地上権が成立するかどうかの判断をするというものです。

　それでは，事実関係(1)から順に確認していきましょう。

１　相続による所有権移転登記

　相続は，死亡によって開始します（民法882条）。事実関係(1)によると，加藤一郎が死亡し，その配偶者加藤花子とその子である加藤次郎および加藤良子が共同相続人であること，加藤良子は，加藤一郎から生前に相続分の価額に等しい贈与を受けていたことが分かります。


　共同相続人中に，被相続人から遺贈を受け，または婚姻もしくは養子縁組のためもしくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは，被相続人が相続開始の時において有した財産の価額に，その贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし，

民法第900条～第902条の規定により算定した相続分の中から，その遺贈または贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とされ（903条１項），遺贈または贈与の価額が，相続分の価額に等しく，またはこれを超えるときは，受遺者または受贈者は，その相続分を受けることができないとされています（903条２項）。


　事実関係(1)の加藤良子は，加藤一郎から生前に相続分の価額に等しい贈与を受けていたと記載があることから，民法第903条第２項の規定により，その相続分を受けることができないということになります。


■特別受益者がいる場合の相続分の計算方法
　加藤良子の相続分は，他の相続人にその相続分に応じて帰属することになります。
　まず，本来の法定相続分を計算すると，次のとおりになります。
　配偶者・山本花子　４分の２
　子・加藤次郎　　　４分の１
　子・加藤良子　　　４分の１　


　次に，その中から特別受益者加藤良子を除く他の相続人の法定相続分の分子の合計（２＋１）を分母とし，法定相続分の分子をその者の分子として計算します。


　その結果，次の持分割合になります。
　配偶者・山本花子　３分の２
　子・加藤次郎　　　３分の１

　※『事例式不動産登記申請マニュアル１』新日本法規参照


　以上のとおり，事実関係(1)の事実に基づき申請すべき登記は，建物について，山本花子持分３分の２，加藤次郎持分３分の１の相続による所有権移転登記ということになります。



２　所有権登記名義人氏名変更登記

　事実関係(2)を見てみましょう。加藤一郎の配偶者加藤花子は，加藤一郎の死亡に伴い，氏を旧姓に変更したとあります。

　これは，夫婦の一方が死亡したときは，生存配偶者は，婚姻前の氏に復することができるとされていることから（民法751条１項），加藤花子は婚姻前の“山本”の氏に復したのです。


　登記された土地や建物の所有者の住所が移転した場合や，婚姻・離婚・養子縁組等によって，氏名に変更があった場合には，登記記録上の所有者の住所・氏名が現在の住所・氏名と一致していないことになります。


　そこで，土地や建物の所有者は登記名義人の表示（住所・氏名）の変更登記を申請して，現在の正しい表示に変更することができますが，登記名義人の住所や氏名の変更登記は，これ自体を単独で登記申請することは，実務上も，まず，ありません。

　登記名義人が登記義務者となり登記権利者と共同により，なんらかの登記申請をする前提として行うことがほとんどです。



■ポイント
　登記名義人の住所・氏名の変更登記は，単独で，その登記を申請することは，皆無といってよい。ただし，なんらかの登記を申請する前提として，登記名義人の住所・氏名の変更登記を申請しなければならない場合があるので，登記記録上の登記名義人の住所・氏名と現在の住所・氏名が一致しているかどうかを必ずチェックする。


　なお，登記名義人の氏名もしくは名称または住所についての変更の登記または更正の登記は，登記名義人が単独で申請することができます（不登法64条）。


　ちなみに，ここでいう登記名義人とは，登記記録の権利部に，不動産登記法第３条各号に掲げる権利について権利者として記録されている者をいいます（２条11号）。


　以上のとおり，事実関係(2)の事実に基づき申請すべき登記は，土地について所有権登記名義人氏名変更登記ということになりそうです。


　なお，建物の相続による所有権移転登記は，当該移転登記申請時点においては，加藤花子は復氏しており，復氏後の氏名，つまり，“山本花子”で登記申請をすることになります。



３　根抵当権の債務者の相続による変更登記

　事実関係(1)によると，建物所有者である加藤一郎が死亡しています。加藤一郎は土地と建物の１番根抵当権の債務者でもあります。

　債務者に相続が開始したときは，根抵当権は，相続開始の時に存在する債務者加藤一郎が生前に負担した債務を担保します。

　したがって，その債務は相続人に承継されるので，債務者加藤一郎の相続人山本花子・加藤次郎・加藤良子の３名を債務者とする変更登記を申請することになります。


　なお，本問において，当該根抵当権の債務者の相続による変更登記については，特に注意すべき論点はありません。



４　根抵当権設定登記

　先に事実関係(4)を確認しましょう。株式会社北風銀行と山本花子が土地について，根抵当権設定契約を締結しています。当該根抵当権の登記事項についても，特に問題になりそうな点は見受けられません。


　ただし，上記の「根抵当権の債務者の相続による変更登記」「根抵当権設定登記」の前提として，土地については，加藤花子の所有権登記名義人氏名変更登記を忘れずに申請する必要があります。この点は注意してください。



５　根抵当権の元本確定前後の債務者の変更登記

　次に，事実関係(3)を確認しましょう。株式会社太陽銀行と土地建物の所有者との間において，乙区１番根抵当権の債務者を山本勝男とする変更契約を締結したとあります。


　根抵当権の債務者の変更は，元本確定前においては，根抵当権者と根抵当権設定者（第三取得者等も含む）との契約によって変更することができます（民法398条の８）。

　そこで，本問の土地および建物に設定された乙区１番根抵当権が元本確定前であるかどうかを検討する必要があります。


　結論から申し上げますと，根抵当権の元本は確定しているとも確定していないとも，どちらともいえません。

　根抵当権の債務者加藤一郎が死亡し，相続が開始しました。元本の確定前にその債務者について相続が開始したときは，根抵当権は，相続開始の時に存する債務のほか，根抵当権者と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する債務を担保するとされています（398条の８第２項）。

　そして，相続開始後も根抵当取引を継続するには，相続開始後６カ月以内に根抵当権者と根抵当権設定者との間において指定債務者の合意による変更登記を申請しなければなりません。

　この合意の登記をしないと，当該根抵当権によって担保する元本は，相続開始の時に確定したものとみなされるからです（398条の８第４項）。


　つまり，債務者が死亡してから指定債務者の合意の登記がなされるまで，または，相続開始後６カ月が経過するまでは，根抵当権は元本が確定しているのか，未確定のままなのか，不明な状態にあるといえます。


　本問の事実関係には，変更契約を締結した時点において，そもそも根抵当権者と根抵当権設定者との間には指定債務者の合意はなされていません。

　変更契約後の債務者山本勝男との根抵当取引を継続するのであれば，まず，指定債務者の合意をしたうえで，６カ月以内に当該合意の登記を経由したうえで，債務者を山本勝男とする変更登記を申請しなければなりません。


　また，本問の登記申請時点においては，加藤一郎の相続開始後６カ月を経過していることから，相続開始時において当該根抵当権の元本は確定しています。

　したがって，債務者を山本勝男とする変更登記は申請することはできません。

　根抵当権が確定すると，担保すべき債権が具体的に特定し，根抵当権は被担保債権に随伴するので，債務引受等により債務者が変更することはありますが，根抵当権自体の変更としての一般的な債務者の変更登記は認められないからです。



６　根抵当権の抹消登記

　事実関係(5)を確認しましょう。平成20年８月20日，甲土地および乙建物の１番根抵当権の被担保債権が債務者の弁済により消滅したとあります。

　元本確定前の根抵当権は抵当権と異なり，弁済や免除等の被担保債権が消滅しただけでは根抵当権は消滅しません。しかし，元本確定後の根抵当権は，附従性により，被担保債権の消滅等により消滅することになります。


　そこで，本問における甲土地および乙建物の１番根抵当権の元本は確定しているのか確認しましょう。債務者加藤一郎の相続が開始していますが，上述のとおり，指定債務者の合意もなされておらず，当該合意の登記も申請されていないことから，また，相続開始後６カ月を経過しているので，実体上，当該根抵当権の元本は確定していることになります。

　したがって，当該根抵当権の被担保債権は弁済により消滅し，附従性により根抵当権も消滅することになります。


　次に，弁済による根抵当権の抹消登記を申請するには，登記記録上も元本が確定している必要がありますが，債務者加藤一郎の相続による根抵当権の変更登記を申請することにより，登記記録上も元本が確定していることが明らかになるので，元本確定の登記を経由することなく，弁済による根抵当権の抹消の登記申請は受理されることになります（登研488Ｐ147）。



７　小問１のまとめ

　事実関係(1)～(5)までの，申請すべき登記は，以下のとおりです。

①建物の相続による所有権移転登記
②土地の所有権登記名義人氏名変更登記
③土地および建物の根抵当権の債務者加藤一郎の相続による根抵当権変更登記
④土地の根抵当権設定
⑤土地および建物の弁済による根抵当権抹消登記



８　小問２について

　小問１の事実関係に基づいて登記申請された後，法定地上権が成立するかどうかという問題です。
　結論から申し上げますと，このケースでは，法定地上権は成立します。

　その根拠となったのは，最高裁平成19年７月６日第二小法廷判決です。以下は判決要旨です。


■判決要旨

　土地を目的とする先順位の甲抵当権と後順位の乙抵当権が設定された後，甲抵当権が設定契約の解除により消滅し，その後，乙抵当権の実行により土地と地上建物の所有者を異にするに至った場合において，当該土地と建物が，甲抵当権の設定時には同一人の所有者に属していなかったとしても，乙抵当権の設定時に同一の所有者に属していたときは，法定地上権が成立する。


　なお，登記原因の日付は，競落代金を納付した日です（民執法79条，『事例式不動産登記申請マニュアル２』新日本法規）。


　法定地上権とは，土地およびその上に存在する建物が同一の所有者に属する場合において，その土地または建物につき抵当権が設定され，その実行により所有者を異にするに至ったときは，その建物について，地上権が設定されたものとみなされる制度です（民法388条）。法定地上権の成立要件を確認しましょう。


①抵当権設定時に土地の上に建物が存在すること

②その土地と建物とが同一の所有者に属すること

③土地または建物に抵当権が設定されること

④競売の結果，土地と建物とが異なる所有者に属するに至ったこと


　これらの要件は，競売される不動産における最先順位の抵当権を基準に判断されることになりますが（最高裁平成２年１月22日第二小法廷判決），本判決は，

①甲抵当権が被担保債権の弁済，設定契約の解除等により消滅することもあることは抵当権の性質上当然のことであるから，乙抵当権者としては，そのことを予測したうえ，その場合における順位上昇の利益と法定地上権成立の不利益とを考慮して担保余力を把握すべき


②甲抵当権は競売前にすでに消滅しているのであるから，競売による法定地上権の成否を判断するにあたり，甲抵当権者の利益を考慮する必要がないことは明らかである。

　そうすると，民法第388条が規定する「土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する」旨の要件（以下「同一所有者要件」という）の充足性を，甲抵当権の設定時にさかのぼって判断すべき理由はないというべき


③民法第388条は，土地およびその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において，その土地または建物につき抵当権が設定され，その抵当権の実行により所有者を異にするに至ったときに法定地上権が設定されたものとみなす旨を定めており，競売前に消滅していた甲抵当権ではなく，競売により消滅する最先順位の抵当権である乙抵当権の設定時において同一所有者要件が充足していることを法定地上権の成立要件としているものと理解することができる


④平成２年１月22日第二小法廷判決は，競売により消滅する抵当権が複数存在する場合に，その中の最先順位の抵当権の設定時を基準として同一所有者要件の充足性を判断すべきことをいうものであり，競売前に消滅した抵当権をこれと同列に考えることはできないとしている。

　また，同一所有者要件の充足性の判断は，本件２番抵当権の設定時を基準とすべきであり，この時点では，本件建物の共有者の１人（本問においては山本花子）である上告人が本件土地を単独で所有していたのであるから，本件では法定地上権の要件を充足している（最高裁昭和46年12月21日第三小法廷判決）。

　よって，本件建物のために法定地上権が成立しているというべきである，としています。



　解答例

第１欄
登記の目的　所有権移転
登記原因　　平成20年２月１日相続　
相続人　　　（被相続人　加藤一郎）
　　　　　　持分３分の２　山本花子
　　　　　　　　３分の１　加藤次郎
添付書面　　登記原因証明情報
　　　　　　住所証明情報
　　　　　　代理権限証明情報
登録免許税　金40,000円



第２欄
登記の目的　所有権登記　名義人氏名変更
登記原因　　平成20年４月22日氏名変更
変更後の事項　氏名　山本花子
申請人　　　山本花子
添付書面　　登記原因証明情報
　　　　　　代理権限証明情報
登録免許税　金1,000円



第３欄
登記の目的　１番根抵当権変更
登記原因　　平成20年２月１日相続
変更後の事項（債務者　被相続人加藤一郎）
　　債務者　山本花子
　　　　　　加藤次郎
権　利　者　株式会社太陽銀行
義　務　者　山本花子
　　　　　　加藤次郎
添付書面　　登記原因証明情報
　　　　　　登記済証，登記識別情報
　　　　　　印鑑証明書
　　　　　　資格証明情報
　　　　　　代理権限証明情報
登録免許税　金2,000円



第４欄
登記の目的　根抵当権設定
登記原因　　平成20年８月３日設定
極度額　　　金3,000万円
債権の範囲　銀行取引　手形債権　小切手債権
債務者　　　中村三郎
根抵当権者　株式会社北風銀行
設定者　　　山本花子
添付書面　　登記原因証明情報
　　　　　　登記済証
　　　　　　印鑑証明書
　　　　　　代理権限証明情報
　　　　　　資格証明情報
登録免許税　金120,000円



第５欄
登記の目的　１番根抵当権抹消
登記原因　　平成20年８月20日弁済
権利者　　　山本花子
　　　　　　加藤次郎@根抵当権者　株式会社太陽銀行
添付書面　　登記原因証明情報
　　　　　　登記済証
　　　　　　代理権限証明情報
　　　　　　資格証明情報
登録免許税　金2,000円



第６欄
なし



第７欄
目的　法定地上権設定
原因　代金納付日



（参考文献）
『事例式不動産登記申請マニュアル１』『事例式不動産登記申請マニュアル２』新日本法規
『新訂不動産登記実務総覧「上」法務省民事局法務研究会編』きんざい
『ケースブック根抵当権の実務　根抵当権実務研究会編』六法出版社
『担保物権法第３版（現代民法Ⅲ）』株式会社有斐閣
『金融法務事情№1820号　判決速報』社団法人金融財政事情研究会
『金融法務事情№1827号　金融判例研究会報告』社団法人金融財政事情研究会
『金融法務事情№1838号　関西金融判例・実務研究会報告』社団法人金融財政事情研究会





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   <title>記述式対策  不動産登記　小問２  田中利和</title>
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   <published>2008-11-01T14:27:01Z</published>
   <updated>2008-11-10T01:17:11Z</updated>
   
   <summary>小問２ 　事実関係(1)～(5)に基づき登記手続が法務太郎によって申請された後，事実関係(4)に基づき設定された甲土地の根抵当権の根抵当権者株式会社北風銀行が担保権の実行として競売を申し立て，その結果，Ｗが競落した。 　甲土地について，乙建物のために法定地上権が成立する場合は，別紙答案用紙第７欄に申請すべき申請書に記載すべき申請情報のうち，登記の目的及び登記原因の日付として記載すべき日を記載しなさ...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      小問２

　事実関係(1)～(5)に基づき登記手続が法務太郎によって申請された後，事実関係(4)に基づき設定された甲土地の根抵当権の根抵当権者株式会社北風銀行が担保権の実行として競売を申し立て，その結果，Ｗが競落した。

　甲土地について，乙建物のために法定地上権が成立する場合は，別紙答案用紙第７欄に申請すべき申請書に記載すべき申請情報のうち，登記の目的及び登記原因の日付として記載すべき日を記載しなさい。ただし，法定地上権が成立しない場合はその旨を答案用紙に書きなさい。


      <![CDATA[
　答案の作成にあたっては，次の点に注意して記載しなさい。

(1)　申請書を記載するにあたっては，「権利者」，「義務者」，「所有者」等の表示を記載する。


(2)　添付書面の記載方法は，「登記原因証明情報」のように概括的に記載することをもって足りる。


(3)　登記の申請日は平成20年９月１日とする。


(4)　甲土地及び乙建物は同一管轄の登記所に存在する不動産で，不動産登記法附則第６条第１項の指定を受けた登記所（いわゆるオンライン庁）であり，必要な登記の申請は，書面を提出する方法によりするものとする。


(5)　各登記記録に記載されている登記名義人の住所及び氏名については，事実関係に記載されているものを除き変更はないものとする。


(6)　数字を記載する場合は，多画文字を使用せず，算用数字を使用する。


(7)　申請人が法人である場合には，代表者の氏名の記載を要しない。


(8)　甲土地・乙建物の課税価格は，いずれも金1,000万円である。


(9)　訂正，加入又は削除をしたときは，押印や字数を記載することを要しないが，削除は二重線を引いて近接箇所に清書し，挿入は挿入する部分を明示して行うなど，その内容が明確に分かるように行うこと。


(10)　申請にあたっては，申請人にとって登録免許税の負担が少なくなるような申請方法をとること。




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   <title>記述式対策  不動産登記　小問1  田中利和</title>
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   <published>2008-10-27T12:19:00Z</published>
   <updated>2008-11-10T01:27:35Z</updated>
   
   <summary>司法書士　田中利和 　２回に分けて、不動産登記の申請手続について、記述式対策演習をいたします。 　一つの課題について、小問１（今回）と、小問２（次回）が設けられています。 　解答は第３回目にまとめてありますので、ご参照下さい。 ...</summary>
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      <name>Editor</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h3>司法書士　田中利和</h3>

　２回に分けて、不動産登記の申請手続について、記述式対策演習をいたします。
　一つの課題について、小問１（今回）と、小問２（次回）が設けられています。
　解答は第３回目にまとめてありますので、ご参照下さい。
]]>
      　問　題

　登記記録に次のような登記事項の記録（登記事項一部省略）がある甲土地及び乙建物について，平成20年９月１日，司法書士法務太郎は，当事者から後記事実関係を聴取し，これに基づく登記の申請手続について代理することの依頼を受けた。


　法務太郎は，当事者に対して，事実関係のうち登記申請をすることができないものがあることを説明したところ，当事者全員がこれを承諾した。


そこで，法務太郎は，当事者全員から登記申請に必要な書類を受領した。


　次の問いに答えなさい。なお，登記上の利害関係人が存在する場合は，すべて，その承諾を得ているものとする。


小問１

　別紙答案用紙第１欄から第６欄に，申請すべき各登記の申請書に記載すべき申請情報のうち，登記権利者，登記義務者，申請人，変更後の事項・更正後の事項に記載する住所及び不動産所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示，課税価格を除いた事項を，事実関係(1)から時系列に従い，かつ，申請すべき順に記載しなさい。



ただし，申請すべき登記がない場合は答案用紙に「なし」と書きなさい。




（登記記録）

甲土地
地目　宅地
表題部　所有者　（省略）
権利部
甲区　１番　（省略）
　　　２番　所有権移転
　　　　　　平成８年受付1001号
　　　　　　原因　平成８年８月18日売買
　　　　　　所有者　加藤花子
乙区　１番　根抵当権設定
　　　　　　平成12年受付2501号
　　　　　　原因　平成12年５月22日設定
　　　　　　極度額　金1,000万円
　　　　　　債権の範囲　銀行取引　手形債権
　　　　　　　　　　　　小切手債権
　　　　　　債務者　加藤一郎
　　　　　　根抵当権者　株式会社太陽銀行
　　　　　　共同担保目録（あ）200号
乙建物
種類　居宅
権利部
甲区　１番　所有権保存
　　　　　　平成12年受付2500号
　　　　　　所有者　加藤一郎
乙区　１番　根抵当権設定
　　　　　　平成12年受付2501号
　　　　　　原因　平成12年５月22日設定
　　　　　　極度額　金1,000万円
　　　　　　債権の範囲　銀行取引　手形債権
　　　　　　　　　　　　小切手債権
　　　　　　債務者　加藤一郎
　　　　　　根抵当権者　株式会社太陽銀行
　　　　　　共同担保目録（あ）200号




（事実関係）

(1)　平成20年２月１日，加藤一郎が死亡した。被相続人加藤一郎の共同相続人は配偶者加藤花子とその子，加藤次郎・加藤良子である。



なお，加藤良子は，加藤一郎から生前に相続分の価額に等しい贈与を受けていた。



(2)　平成20年４月22日，配偶者加藤花子は，加藤一郎の死亡に伴い，民法第751条第１項の規定に基づき，氏を旧姓の山本に変更した。



(3)　平成20年５月５日，株式会社太陽銀行と甲土地と乙建物の所有者との間において，当該土地及び建物に設定された，乙区１番根抵当権の債務者を山本勝男とする変更契約を締結した。




(4)　平成20年８月３日，株式会社北風銀行と山本花子との間において，甲土地について，下記のとおり，根抵当権設定契約を締結した。



記
　　極度額　金3,000万円
　　債務者　中村三郎
　　債権の範囲　銀行取引　手形債権　
　　　　　　　　小切手債権
以上




(5)　平成20年８月20日，甲土地及び乙建物の１番根抵当権の被担保債権が弁済により消滅した。





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   <title>民法判例　「法定地上権」 山本有司</title>
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   <published>2008-07-01T21:12:53Z</published>
   <updated>2008-07-07T04:38:20Z</updated>
   
   <summary>民法判例最終回「法定地上権」 事件屋司法書士 弁護士　山本有司 　こんにちは，山本有司です。事件屋司法書士民法判例最終回へようこそ。 　今日は法定地上権に関する事件を勉強してみたいと思います。 ...</summary>
   <author>
      <name>Editor</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h3>民法判例最終回「法定地上権」</h3>
<h5>事件屋司法書士<br />
弁護士　山本有司</h5>

　こんにちは，山本有司です。事件屋司法書士民法判例最終回へようこそ。
　今日は法定地上権に関する事件を勉強してみたいと思います。
]]>
      <![CDATA[　<strong>事　件</strong>

　昭和45年の話です。
　Ａ所有の土地（以下「本件土地」といいます）上に，Ａの子であるＢが建物（以下「旧建物」といいます）を所有していました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_1.gif" alt="" width="200" height="126">
　
　昭和45年４月，ＡおよびＢは，Ｃ会社がＤ銀行に対して負担する債務を担保するため，それぞれ本件土地および旧建物を共同担保の目的として元本極度額を300万円とする順位１番の本件根抵当権を設定し，同年５月には，その旨の登記を経由しました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_2.gif" alt="" width="300" height="152">
　

　Ａは，この年の６月に死亡しました。本件土地の所有権は相続を原因としてＢに移転し，同年10月には，その旨の登記がなされました。
　
<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_3.gif" alt="" width="300" height="156">　
　Ｂは，昭和49年３月，本件根抵当権の被担保債権の範囲を変更するとともに，本件根抵当権の極度額を1,500万円に増額し，昭和50年１月には，さらに2,400万円に増額し，それぞれその旨の登記がなされました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_4.gif" alt="" width="300" height="221">
　
　
　話は昔に戻りますが，Ｂは，Ａ生存中である昭和45年に，本件土地上に，旧建物とは別の平屋建て建物を建築していました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_5.gif" alt="" width="200" height="118">
　
　昭和50年６月，Ｂは旧建物を取り壊し，平屋建て建物を増築して２階建て事務所兼倉庫としました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_1.gif" alt="" width="200" height="126">
　　
　その後Ｂは，本件土地につき，昭和52年４月に２番抵当権を，昭和53年４月に３番抵当権を，同年９月に４番抵当権をそれぞれ設定して，その旨の登記を経由しました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_2.gif" alt="" width="200" height="253">

　ここからは，日付に気をつけて読んでください。
　昭和57年10月，Ｘ（原告・被控訴人・上告人）は本件土地を競売手続において競落し，同年11月に代金を納付して所有権を取得しました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_3.gif" alt="" width="200" height="133">
　　
　ところが，上記競売手続中である昭和54年10月29日，本件事務所兼倉庫が火事で一部焼失してしまいました。そのため，Ｂは本件事務所兼倉庫の建物をすべて取り壊し，本件土地を昭和55年１月にＹ１（被告・控訴人・被上告人）に賃貸していたのです。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_4.gif" alt="" width="300" height="127">
　　
　Ｙ１は，同年６月に本件土地上に建物（以下「本件建物」といいます）を建築し，その一部をＹ２（被告・控訴人・被上告人）に利用させていました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_5.gif" alt="" width="300" height="125">

　このような状況の下，土地の所有者となった競落人Ｘは，本件土地の所有権に基づき，Ｙ１に対し，建物収去土地明渡請求および本件土地の不法占有に基づく損害金請求を，Ｙ２に対し，建物退去土地明渡請求を，それぞれ求めました。

　これが，今回の事件です。




<h4>　事案の整理</h4>

　本件で問題とされたのは，土地を目的とする１番根抵当権が設定された当時は土地と地上建物の所有者が異なっていたが，後順位抵当権設定当時には土地と地上建物の所有者が同一人に帰していた場合に，法定地上権が成立するかという点でした。


　原審は，次のように判断しました。
　
　<strong>１番根抵当権設定当時，土地と地上建物が同一人の所有でなかった以上</strong>，土地と地上建物を同一人が所有するに至って後に１番根抵当権の極度額が増額され，その後に土地が競売されたとしても，<strong>法定地上権は成立しない</strong>。

　　　　　　　　　　↓　しかし

　土地の１番根抵当権設定当時，土地と地上建物が同一人の所有でなかったとしても，<strong>土地と地上建物を同一人が所有するに至って後に土地に２番抵当権が設定され,2番抵当権を標準とすると，法定地上権成立の要件が充足されている場合には</strong>，右１番根抵当権に基づいて土地が競売されたときであっても<strong>法定地上権が成立する</strong>ものと解すべきである。

　
　原審は，このように判断して，Ｘが本件土地を競落したことにより，本件土地に法定地上権が成立することを認め，ＸのＹ１，Ｙ２に対する明渡請求全部とＹ１に対する損害金請求の一部を認容した１審判決を取り消し，ＸのＹ１，Ｙ２に対する請求をいずれも棄却しました。


<strong>関連条文</strong>

　本件で問題となった法定地上権については，民法388条が定めています。
　
　<strong>388条</strong>

　土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において，その土地又は建物につき抵当権が設定され，その実行により所有者を異にするに至ったときは，その建物について，地上権が設定されたものとみなす。この場合において，地代は，当事者の請求により，裁判所が定める。


<h4>　裁判所の見解</h4>

　最高裁判所平成２年１月22日第２小法廷判決の主文は，次のとおりです。

　原判決を破棄する。
　被上告人Ｙ１に対する損害金請求部分につき本件を東京高等裁判所に差し戻す。
　被上告人Ｙ１のその余の控訴及び被上告人Ｙ２の控訴を棄却する。
　前項の部分に関する原審及び当審の訴訟費用は被上告人らの負担とする。


　逆転です。最高裁は，原審の判断を否定しました。

　最高裁は，原審の上記判断のうち，前半部分の判断は正当であるとしたものの，後半部分の判断は認められないとして，原審とは逆の結論を導いたのです。

　その理由を見てみましょう。長文なので切りながら……。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　土地について１番根抵当権が設定された当時土地と地上建物の所有者が異なり，法定地上権成立の要件が充足されていなかった場合には，土地と地上建物を同一人が所有するに至った後に後順位抵当権が設定されたとしても，その後に抵当権が実行され，土地が競落されたことにより１番根抵当権が消滅するときには，地上建物のための法定地上権は成立しないものと解するのが相当である。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　388条によれば，法定地上権の成立のためには，土地の所有者と，その土地上の建物の所有者が，抵当権設定時において，同一であることが必要です。

　この要件が満たされない限り，後日，土地と建物の所有者が同一人に帰したとしても法定地上権は成立しないというのです。なぜでしょう？

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　けだし，民法388条は，同一人の所有に属する土地及びその地上建物のいずれか又は双方に設定された抵当権が実行され，土地と建物の所有者を異にするに至った場合，土地について建物のための用益権がないことにより建物の維持存続が不可能となることによる社会経済上の損失を防止するため，地上建物のために地上権が設定されたものとみなすことにより地上建物の存続を図ろうとするものであるが，
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　388条の趣旨は，「建物を壊すのはもったいない」という点にあります。

　抵当権設定当時，土地と建物の所有者が異なっていれば，土地には建物所有のために何らかの土地利用権が設定されているはずです。

　そして，この土地利用権は建物に従たる権利として，建物とともに移転しますから，建物が利用権を失うことはありません。

　しかし，自分の土地の所有者はその土地上の建物について，自分のために利用権を設定することができません。
　なぜなら，仮に設定したとしても混同で消滅するからです。そのため，同一人の所有する土地と建物が，後日競売によって所有者を異にすると，建物は，土地の不法占拠物となってしまいます。

　この状況を回避して建物を救うために，民法は法定地上権という土地利用権を認めているのです。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　土地について１番根抵当権が設定された当時，土地と地上建物の所有者が異なり，法定地上権成立の要件が充足されていない場合には，１番根抵当権者は，法定地上権の負担のないものとして，土地の担保価値を把握するのであるから，後に土地と地上建物が同一人に帰属し，後順位抵当権が設定されたことによって法定地上権が成立するものとすると，１番根抵当権者が把握した担保価値を損なわせることになるからである。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　ところで，法定地上権の成立を認めることは，土地の所有者の当該土地の使用を否定することを意味します。したがって，土地の経済的価値（競落価格）は下落します。

　１番根抵当権設定当時，土地と土地上の建物の所有者が異なっていれば,1番根抵当権者は法定地上権の成立を予想せず，法定地上権の負担のない土地として担保価値を算定するでしょう。

　それなのに，後日たまたま土地と建物の所有者が同一人となり，その後に高順位抵当権が設定された場合に法定地上権が成立するとなると，１番根抵当権者は不測の損害を蒙るおそれがあります。

　この不測の損害の危険を回避しようというのが，最高裁が原審の判断を否定した理由です。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　したがって，本件土地に法定地上権が成立するとした原判決には，民法388条の解釈適用を誤った違法があり，被上告人らにおいて他に上告人に対抗し得る土地の用益権の主張立証をしていない本件において，この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかであるから，この点に関する論旨は理由があり，原判決は破棄を免れない。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　このようにして，最高裁は，Ｘの請求のうち，
　Ｙ１に対し建物収去土地明渡を求める部分および
　Ｙ２に対し建物退去土地明渡を求める部分は，
　いずれも理由があるとして，これを認容した１審判決を正当とし，

　右部分に関するＹ１・Ｙ２の控訴をいずれも棄却すべきとし，Ｙ２に対して損害金の支払を求める部分については，さらに審理をつくさせるため，原審に差し戻しました。


　最高裁は，法定地上権制度の目的が建物の収去という社会経済的損失の防止という点にあることを認めつつ，この要請も１番根抵当権者が把握した担保価値が損なわれる場合には一歩後退せざるを得ないという判断を示したものといえましょう。


　時間が過ぎてしまいました。長い間お読みくださりありがとうございました。




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津村 重行 氏
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7  「物件紹介書を作成するための調査」
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● そのチェック方法と原因診断

野辺 公一 氏
_オプコード研究所
代表取締役 所長
　15：05～16：25

10 「建物現況調査の基礎知識（戸建編・
　　マンション編）２」
　●このマンションは大丈夫？
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   <title>はじめての民事訴訟法　最終回　安部一郎</title>
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   <published>2008-06-17T03:32:38Z</published>
   <updated>2008-07-03T02:53:17Z</updated>
   
   <summary>住宅新報社講師 　　　安部一郎 ①当事者が複数いる場合の訴訟 ②訴訟物が複数ある場合の訴訟...</summary>
   <author>
      <name>Editor</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h5>住宅新報社講師<br />
　　　安部一郎</h5>

①当事者が複数いる場合の訴訟
<strong>②訴訟物が複数ある場合の訴訟</strong>]]>
      <![CDATA[　皆さん，こんにちは。はじめての民事訴訟法の最終回を始めます。


<h4>　１　はじめに</h4>

　前回までで，訴えの提起から判決まで，そして，判決が下されたのちの不服申立ての手続と訴訟の始まりから終わりまで一通りは終わりました。

　ただ，これは１人の原告が,1人の被告に対して１つの訴訟物で訴えを提起した場合の基本形の場合の話なのです。

　今回からは，ここを修正していきます。つまり，

①当事者が複数いる場合の訴訟
②訴訟物が複数ある場合の訴訟

　について学んでいきます。


　今回は②について掲載します。
　学問上は<strong>複数請求訴訟</strong>と呼ばれるものです。これには，いろいろな種類があります。
　
　
　●訴え提起から訴訟物が複数
　→訴えの客観的併合
　●訴え提起後に訴訟物を複数にする


①原告が訴訟物を増やす
　→訴えの変更


②被告が訴訟物を増やす
　→反訴

　このように３種類あるのですが，出題の中心は訴えの変更と反訴です。特に，反訴に関する出題が多いことは認識しましょう。


　<h4>２　訴えの客観的併合</h3>

　訴えの客観的併合とは,1人の原告が１人の被告に対し，訴え提起の時から数個の訴訟物の請求をする場合をいいます。


　たとえば，ＡがＢに対して２つの貸金債権を有していて，その２つとも債務不履行になっている場合を考えてください。訴訟物として訴えを起こすことができるのは２つの貸金債権です。

　ですが，これを１個１個ばらばらにやるのは面倒と思う場合もあります。そのような場合，Ａは２つの貸金債権を訴訟物にして訴えを提起することができるのです。


　この訴えの併合をするための要件は，以下のとおりです。

①数個の請求が同種の訴訟手続によって審理されうるものであること（136条）
→通常訴訟手続と人事訴訟手続（家族関係ををめぐる訴訟だと思ってください）・行政訴訟手続とは別個の手続なので，訴えの併合はできません。たとえば，ＡがＢに対して貸金返還請求訴訟と認知の訴えをしたいと思ってもこれは別個の訴訟にするしかありません。

②特に併合が禁止されていないこと

③各請求について受訴裁判所に管轄権があること


<h4>　３　訴えの変更</h4>

　<strong>（１）意義</strong>
　訴えの変更とは，訴訟係属後に，原告が訴訟物を追加したり，訴訟物をまったく別個のものに変更することをいいます。



　事例をいくつか挙げましょう。

　①甲の土地を乙が不法に占有しているので，甲が乙に対して「Ａ土地の所有権確認」の訴えを提起していました。その訴訟の審理で所有権が認められそうな甲がその後に，「Ａ土地の所有権侵害による損害賠償請求訴訟」を提起するのです。

　これは，もともと「所有権」だけだった訴訟物を「所有権と損害賠償請求権」にするといった訴訟物の追加となります。このように旧請求を維持しつつ，新請求を加えるという変更を追加的変更といいます。


　②甲の土地を乙が不法に占有している。そこで，甲が乙に対して「Ａ土地の所有権に基づく返還請求」の訴えを提起していました。

　その訴訟の審理で所有権が認められそうもないと察知した甲がその後に，「占有権の侵害に基づく占有回収の訴え」を提起するのです。

　これは，もともと「所有権に基づく返還請求権」だった訴訟物を「占有権」にするといった訴訟物の交換となります。このように旧請求と交換して新請求を提起するという変更を交換的変更と呼びます。


　この交換的変更には訴えの取下げの性質があります。上記の例であれば，所有権に基づく返還請求をやめているので，訴えの取下げなのです。そのため，この交換的変更をするには訴えの取下げの要件を満たさなければなりません。


③甲が乙に対して貸金債権1,000万円を有していましたが，乙が返済しません。そこで，甲は乙に対して「債権1,000万円のうち100万円返せ」という訴訟を提起しました。

　その後，債権が認定されていると思った甲が「債権1,000万円全額返せ」と訴えの内容を変える場合も訴えの変更になります。


　ちなみに，なぜこのようなことをするのかというと，印紙の問題なのです。訴訟には費用がかかります。これは訴訟物の額によって変わります。

　勝てるかどうかも分からない状態で1,000万円全額に対応する印紙代を負担するのは辛い，といった方は上記のように「一部請求」（お試し訴訟）をしておいて，勝てそうになったら「全部請求」に切り替えるのです。


　<strong>（２）要件</strong>
　訴えの変更も結果としては訴えの併合のような状態になります。そのため，訴えの併合の要件を満たす必要があります。それ以外に以下の要件が必要です。

①請求の基礎に変更がないこと（143条１項本文）

　請求という言葉は「訴訟物」と置き換えましょう。基礎という言葉は「情報」と置き換えましょう。すると，この要件は「訴訟物の情報に変更がないこと」ということになります。

　もっと噛み砕いていえば「調べる内容がほぼ変わらないこと」といってもいいでしょう。（１）の事例でいえば，③あたりを読んでいただければ，この要件はイメージできると思います。


　この要件は，別のいい方をすれば「まったく無関係な訴訟物を追加するな。まったく無関係な訴訟物にするな」ということを述べているのです。

　たとえば，今までは貸金請求訴訟をしていたのが，原告がまったく無関係な代金請求訴訟に変更したらどうでしょうか。貸金訴訟だと思っていた被告は，びっくりしてしまいます。

　つまり，この要件は被告の保護を目的にしているのです。そのため，被告が訴えの変更に同意し，または，異議なく変更後の訴えに応訴した場合には，請求の基礎に変更があっても許されることになります（大判昭11・３・13，最判昭29・６・８）。


②訴訟係属後，第１審・控訴審の口頭弁論終結前であること（143条１項本文）

　訴訟係属前ではどうでしょうか。訴状送達前は，被告には何らの利害関係がないので，訴状を訂正するだけで，自由に請求を追加することが可能です。そのため，訴えの変更として被告の利益を考えるべきなのは訴訟係属後の話に限定されます。

　また，訴えの変更により新たな訴訟物について事実認定をする必要があるので，訴えの変更は事実審（第１審・控訴審）に限定されることになります。


③著しく訴訟手続を遅延させないこと（143条１項ただし書）

　請求の基礎に変更がない場合でも，旧請求の審理が完結に近く，しかも新請求の審判に，なお相当の審理を必要とするときは，訴えの変更は認められません。

　その場合は，今の訴訟物については訴訟を最後までやり，別の訴訟物については訴訟を改めて行うことになります。

　そして，この規定は訴訟遅延を防ぐという公益の目的から作られているので，被告の同意を得ても，訴訟手続を遅滞させる訴えの変更は許されないことになります。①の要件と比較をしてください（相手の同意があれば許されるかどうか，という点は試験で頻繁に問われています）。


　<strong>（３）方式</strong>
　訴えの変更は，原則として書面を提出して行わなければならず（143条２項），この書面が被告に送達されます（143条３項）。

　訴えの変更は，新しい訴訟物での訴えの提起の実質を有するので，訴え提起の手続と同じような手続になるのです。


<h4>　４　反訴</h4>


　<strong>（１）意義</strong>
　反訴とは，訴訟係属中に，被告がその訴訟手続を利用して原告に対して提起する訴えのことをいいます。簡単にいえば，訴えられた被告が原告に対して訴え返すのです。

　これは，原告に訴えの変更という形で訴訟物を追加できるのであれば，被告にだって訴訟物の追加する権限を認めるべきであろうという公平の観点から認められています。

　たとえば，甲の土地に乙が住み着いているので甲が乙に対して「所有権に基づく返還請求訴訟」を提起しているとします。

　この訴訟で乙が甲に対して「自分は賃借権を有している」と主張したとしましょう。

　もし，この訴訟で乙の賃借権が認められて乙の勝訴になったとしても，この乙の賃借権には既判力は及びません。なぜなら，この訴訟の訴訟物は「所有権に基づく返還請求権」のみだからです。

　これでは乙も面白くありません。そこで，このような場合，乙は「賃借権確認訴訟」を甲に対して反訴の形式で起こすのです。これにより，訴訟物は「所有権に基づく返還請求権」と「賃借権」になります。

　このような反訴が行われた場合，もとの「所有権に基づく返還請求権」の訴訟は本訴と呼ばれます。
　そして，本訴と反訴は同一の訴訟手続で一緒に審理されることになるのです。


　<strong>（２）要件</strong>
①本訴が係属中であり，かつ，事実審の口頭弁論終結前であること（146条１項本文）
　上記の要件だけを見れば，控訴審で反訴を起こすことは可能となります。しかし，その場合は別途要件がもう１つ加わります。

①－１　控訴審における反訴については，原則として反訴被告（本訴原告）の同意を要する。

　これは，反訴請求についての相手方の審級の利益の保護のためといわれています。


　先ほどの例でいえば「賃借権確認訴訟」を控訴審で行われれば，不服があってもあとは上告審しかないので，「三審制」とならないことになります。

　そこで，控訴審で反訴を起こしたい被告は原告から「２回の審理しかできませんが，それで結構です」という同意をもらう必要があるのです。


　ちなみに，原告が異議を述べないで反訴の本案について弁論したときは同意したものとみなされます（300条２項）。黙示の同意と考えると分かりやすいでしょう。


②反訴請求が本訴請求またはこれに対する防御方法と関連すること（146条１項本文）

　訴えの変更の場合の「請求の基礎の同一性」の要件に対応する要件です。

　このような関連がなければ，本訴手続を利用できないので，むしろ別訴によるのが適当だからです。ただ，条文が「関連」といっている点に注意してください（訴えの変更では「同一性」が要求されます）。訴えの変更ではほぼ完全な同一性が要求されますが，反訴ではそこまで厳格な同一性を要求しません。


③反訴の提起により著しく訴訟手続を遅滞させるものでないこと（146条１項ただし書）

　本訴の請求に関する審理の終結間際に反訴が提起されると，その審理により，著しく訴訟手続が遅滞してしまいます。

　そこで，本訴について早期に判決を受けるという原告の利益が害されることを防止するために，この要件が規定されています。


④訴えの併合の要件を満たすこと



　<strong>（３）手続</strong>
　反訴については本訴に関する規定が準用されます（146条２項）から，原則として書面を提出して行います（133条１項）。反訴も，訴訟提起の実質を有しているからです。



　<strong>（４）反訴の取下げ</strong>　反訴には，本訴に関する規定が準用されています（146条２項）。そのため，反訴の取下げには，反訴被告（本訴原告）の同意が必要になります（261条２項本文）。


　ただ例外があります。本訴の取下げがあったあとに反訴を取り下げる場合です。この場合には同意なしで反訴を取り下げることが認められています（261条２項ただし書）。下図をご覧ください。

　
　　　　所有権に基づく返還請求訴訟（本訴）
　　　　－－－－－－－－－－－－－－－→
原告　←－－－－－－－－－－－－－－－　被告

　　　　　賃借権確認訴訟（反訴）


　まず原告が本訴を取り下げました。ここで訴えの取下げとなるので相手方（被告）の同意を得ています（261条２項本文）。


　気をつけていただきたいのは，本訴が取り下げられても，反訴が残っていれば，訴訟は続行されるという点です。本訴がなくなれば，反訴もなくなるというわけではないのです。

　その後，被告が反訴を取り下げようとしています。ここで相手方（原告）の同意が必要としたら，「自分が取り下げる場合には同意をもらっておいて，相手が反訴を取り下げる場面では同意しない」という少々卑怯な事態が生じる可能性があります。


　そこで，本訴の取下げがあった場合には，反訴被告の同意を得ずに反訴を取り下げられることにしているのです（261条２項）。



　<strong>理解度チェック</strong>


①旧請求と新請求との間に請求の基礎の同一性がない場合には，被告が同意したときであっても，請求又は請求の原因の変更をすることはできない。



→　×　被告の防御の困難が生じないようにするため請求の起訴の同一性が要求されています。そのため被告が同意すれば訴えの変更は許されます。




②訴えの変更が著しく訴訟手続を遅滞させる場合であっても，相手方が同意し，又は異議を述べなければ，訴えの変更は許される。



→　×　「著しく訴訟手続を遅滞させることとなるとき」は公益的理由に基づいて設けられたものですから，被告の同意があっても許されません。



③控訴審における訴えの変更は，相手方の同意がない限り許されない。



→　×　控訴審における訴えの変更であっても，相手方の同意を要しません。反訴の場合と比較してください。



④反訴の提起後に本訴の取下げがあったときは，反訴は，初めから係属しなかったものとみなされる。



→　×　本訴がなくなっても反訴までなくなるわけではありません。




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季刊「不動産受験新報」
２００８年夏号（5月31日発売）

宅建・行政書士５か月短期攻略号

特集１　宅建５か月短期攻略法
宅建５か月合格法　　　
ウィークポイント超速整理
日本一早い宅建税制改正の解説

特集２　行政書士５か月短期攻略法
行政書士５か月合格法　
記述式徹底攻略　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
一般教養最新用語と予想問題　　　　　　　　　　　　　　　　


特集３マン管・管理主任者
建築・設備Q&A（２４頁）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

特集４　土地家屋調査士記述式予想問題と解説　　

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   <title>ネコでも分かる供託法 「供託手続」　田中利和</title>
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   <published>2008-06-14T02:58:00Z</published>
   <updated>2008-06-17T06:55:59Z</updated>
   
   <summary>ネコでも分かる供託法：第15回「供託手続」 司法書士　田中利和 (1)　供託申請手続 教授「それでは，今日から供託手続に入っていこう。細かい手続の部分になるので正直なところ面白くないところだけど我慢してね」 ...</summary>
   <author>
      <name>Editor</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h3>ネコでも分かる供託法：第15回「供託手続」</h3>

<h5>司法書士　田中利和</h5>

<strong>(1)　供託申請手続</strong>

教授「それでは，今日から供託手続に入っていこう。細かい手続の部分になるので正直なところ面白くないところだけど我慢してね」
]]>
      <![CDATA[司法「はい。分かりました」


教授「あらかじめ断っておくけれど，今から話をするのは電子情報処理組織による供託（オンラインによる供託）の論点ではなく，供託書という紙の媒体を使用して供託する場合について学習していくよ。過去の本試験も，もっぱら紙による申請を前提にしているからね」


司法「了解しました」


教授「供託手続については，供託規則に定められている。供託申請手続は，過去の本試験を見る限り出題は少ないね。出題されたとしても，供託先例からの出題ではなく，供託規則からの出題だ。ということで，供託規則を中心に学習しておけば問題ないと思う」


司法「はい，分かりました。早く本題に入りましょう」


教授「やる気十分だね。供託申請の際に使用する供託書（供託規則13条）や，それに記載する金額，数量の記載に用いる文字（供託規則６条２項），供託書の訂正方法（供託規則６条４項）などが，供託規則に定められている。平成12年度に，これらに関する論点の出題があったので確認しよう」


　供託の申請は，法令に定める事項を記載した書面によりしなければならないが，その様式は適宜なもので足りる。（平成12年　問８肢１）

　供託書に記載した供託金額を訂正するときは，誤記した金額に二線を引いて，その近接箇所に正書し，その字数を欄外に記載しなければならない。（平成12年　問８肢２）


教授「結論から言うと，いずれも誤りの肢だ。肢１は，供託書の様式は，供託規則13条１項および２項に規定があり，現行法下においては，オンライン指定庁ではオンライン申請も認められているので，『書面によりしなければならない』という部分も誤っている。


肢２については，供託規則６条６項の規定により，供託書等に記載した供託金額については，訂正，加入または削除をしてはならないとされている。したがって，誤りということになる。肢２の同様の論点として，平成７年，平成２年にも出題されているよ」


司法「細かい論点の問題ですね」


教授「確かにそうだね。このような供託書の記載についての論点は，平成12年度以降の出題には見当たらないね」



<strong>(2)　供託書の添付書類</strong>

教授「供託申請手続に関する論点として出題が多いのは，供託申請の際に，どのような添付書類が必要かという問題だ。供託申請の際の添付または提示すべき書類は，次のとおりだ」


①資格証明書（自然人以外の場合）（供託規則14条１項・２項・３項）

②代理権限証書（代理人による供託の場合）（供託規則14条４項）

③弁済供託をする場合において，供託官に供託通知書の発送を請求する場合には，供託通知書（供託規則16条１項・２項）

④振替国債を供託しようとするときは，その振替国債の銘柄，利息の支払期および償還期限を確認するために必要な資料（供託規則14条の２）



<strong>(3)　資格証明書</strong>

教授「それでは，資格証明書の出題に関する論点から見ていこう。

　供託官は，供託書の記載事項から実体的な要件を審査するほか，供託の申請をしようとする者が，適法に供託当事者となり得る者か否か，また，有効な供託をするために申請代理権を有する者であるか否かについて審査権限を有しているんだ（日本加除出版『供託の知識167問』566頁より一部引用）」


司法「なるほど。だから，自然人以外の者，つまり，法人が供託を申請した場合には，その法人の代表者が当該申請の資格を有しているかどうかの判断をするために，資格証明書の添付または提示を要求しているのですね」


教授「過去の本試験の問題を見てみよう」

　法人が供託しようとするときは，その代表者の資格を証する書面が必要であるが，その書面が登記された法人について登記所の作成したものであるときは，これを供託所に提示すれば足り，提出することを要しない。（平成12年　問８肢３）

　登記された法人以外の法人の職員の給与債権が差し押さえられている場合において，当該法人が供託をするときは，関係官庁が作成した代表者の資格証明書を添付しなければならない。（平成８年　問10肢ウ）


教授「いずれの肢も正しいね。出題の論点としては，資格証明書を添付するのか提示するのか，ということが問われている。ポイントは，当該法人が『登記された法人』か『登記されていない法人』か，ということだ」


司法「供託規則14条１項では『登記された法人』については『提示』，同規則14条２項では『登記されていない法人』については『添付』と規定されていますね」


教授「添付または提示する場合の書面については，供託事務取扱手続準則31条に規定されている。確認しておいてね」

　供託者が法人である場合における代表者の資格を証する書面は，登記された法人については登記事項証明書，その他の法人については関係官庁の証明書とする（供託準則31条）。


教授「ちなみに，法人でない社団または財団であって，代表者または管理人の定めのある者が供託をしようとする場合，当該社団または財団の定款または寄附行為および代表者または管理人の資格を証する書面を供託書に添付しなければならないとされている（供託規則14条３項）。ちなみに，この条文に関する論点として平成４年に出題されているよ」



<strong>(4)　代理権限証書</strong>

教授「代理権限証書に関する論点に入っていこう。まず，供託規則14条４項の規定を確認してくれるかい」

　代理人によって供託しようとする場合には，代理人の権限を証する書面を提示しなければならない。この場合において，第１項後段の規定は，支配人その他登記のある代理人によって供託するときに準用する（供託規則14条４項）。


司法「代理権限証書は，提示で足りるようですね」


教授「そういうこと。平成４年，平成12年に出題されているね。具体的な代理権限証書としては，委任による代理の場合には『本人の委任状』，会社の支配人の場合には『登記事項証明書』，法定代理人の場合には『戸籍の謄・抄本』がそれに該当する」


司法「ところで，教授，『提出』する場合もあれば，『提示』で足りる場合もあるのですが，その理由は何ですか？」


教授「昭和53年３月の供託規則の改正前は，すべて提出または添付することとされていたようなんだ。法人の代表者の資格証明書について，供託者が登記された法人であるときは，供託後にその確認の必要性が生じた場合は，当該法人の登記を調査することは容易であるので，必ずしも提出まで要求されなかったようなんだ」


司法「提示された登記所発行の登記事項証明書を確認しておけば，後日，当該法人の登記を調査することは容易ですよね」


教授「そこで，供託事務簡素化（供託所の保管すべき書類の削減等）のために，提示で足りることとされたんだ。

　代理権限証書については，そもそも供託申請する際に本人の真の代理人であることや，法定代理人本人であることを証明することは要求されていない。

　他方，他人の代理人を装い，他人名義で供託したとしても何の不利益も受けないし，本人とされた者も何の不利益も受けない。

　仮に他人のために供託をしようとするならば，直接その他人の名前で供託することもでき，場合によっては，第三者供託をすることもできる。そういった理由から，代理権限証書の『添付』ではなく，『提示』で足りることとされたんだ（日本加除出版『供託の知識167問』573～574頁より一部引用）」



<strong>(5)　供託通知書</strong>

教授「弁済供託をした場合には，供託の成立によって，被供託者について，還付請求権が発生することになる。

　したがって，供託をした者は，遅滞なく債権者に供託の通知をしなければならないとされている（民法495条３項）。実体法たる民法は『供託をした者は通知をしなければならない』とされているが，供託規則上は，供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合には，供託者は，供託官に対し，被供託者に供託通知書を発送することを請求することができるとされている（供託規則16条１項）」


司法「つまり，供託者は，①供託者自ら供託通知書を発送する方法と，②供託官に供託通知書の発送を請求する方法のいずれかを選択することになるのですね」


教授「そういうこと。平成17年の供託規則の改正前までは，供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合には，


①被供託者は供託通知書の送付を受けることによって，供託の事実を知ることができ，これにより還付請求権を行使する契機となること，

②還付請求をする者が払渡請求書に供託通知書を添付することによって，被供託者本人である蓋然性が高いと判断でき，本人確認の重要な資料にもなることから，供託通知書の発送については供託所が関与して確実に行うこととされ，供託申請の際に，供託通知書の添付が義務づけられていたんだ（旧供託規則16条１項）」


司法「なるほど」


教授「しかし，民法上は，このような取扱いについては，供託成立の有効要件とはされていない（民法495条３項）。そこで，供託通知書の発送を供託官に請求したときに限り，供託所が供託通知書の発送に関与することとされたんだ。それでは過去の本試験の問題を確認しておこう」

　供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合には，供託者は，供託書に供託通知書を被供託者の数に応じて添付しなければならない。（平成18年　問11肢オ）

　供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合において，供託書に，供託通知書及び郵券を付した封筒を被供託者の数に応じて添付しなければならない。（平成７年問11肢５）


司法「ということは，いずれの肢も誤りですね」


教授「そのとおり。平成７年の肢は細かい論点だね。ちなみに，根拠条文は供託規則16条２項１号・２号だ。その他，平成元年にも同様論点が出題されているよ。注意してね。供託通知書の出題論点として，もう１問だけ見ておこう」

　金銭債権の一部に対して差押えがされた場合において，その全額に相当する金銭を供託するときは，供託者は被供託者に供託の通知をしなければならない。（平成16年　問11肢ア）



教授「結論としては正しい肢だ。この肢の論点は分かるかい？」


司法「金銭債権の一部に対して差押えがされた場合，その全額に相当する金銭を供託することができますが（民執法156条）……」


教授「本稿の８回目の『金銭債権について一部の差押えを受けた場合における，「当該金銭債権の全額に相当する金銭」の供託』のところで学習したね。第三債務者が，金銭債権の全額を供託した場合，差押債権額を超える部分は弁済供託の性質を有しているということだったね。

　だから，債務者たる被供託者が供託受諾をして還付請求することができるので，供託者は被供託者に供託の通知をしなければならないとされているんだ（昭55・９・６民四第5333号通達）」


司法「なるほど，よく分かりました」


教授「参考までに，ＯＣＲ用供託書用紙（供託規則16条４項）により供託申請した場合を説明しておこう」

　供託規則第16条第１項の場合において，供託者がＯＣＲ用供託書を提出したときは，第２項第１号の規定にかかわらず，供託通知書を添付することを要しない。この場合においては，当該ＯＣＲ用供託書には，供託通知書の発送を請求する旨の記載をしなければならない（供託規則16条４項）。


教授「OCR（『Optical Character Reader』の略）とは，光学式文字読取装置のことなんだ。簡単に言えば，文字を読み取る装置だね。

　この装置の機能によって，『供託通知書』『封筒の宛名・差出人の記載』を作成することができるとされているので，OCR用紙を使用した供託申請の場合には，供託官が，供託の種類に従って，供託通知書を調製しなければならないとされているから，供託通知書の添付は不要なんだ（日本加除出版『供託の知識167問』578頁より一部引用）」



（参考書籍）
●『供託の知識167問』日本加除出版
●『登記情報』524号「改正供託規則の解説」きんざい
●『別冊ジュリスト供託先例判例百選』有斐閣








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   <title>法改正による修正箇所の訂正のお知らせ</title>
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   <published>2008-06-13T12:43:33Z</published>
   <updated>2008-06-15T23:57:10Z</updated>
   
   <summary>　不動産受験新報２００８年５・６合併号に，以下のような記述の誤りがございましたので，ご訂正願います。誤りにつきまして，謹んでお詫び申し上げます。 　【正誤表】（PDFファイルです。PDFファイルを閲覧するには、Adobe Reader が必要です）...</summary>
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   <title>ネコでも分かる会社法 「代表取締役」 太田雅幸</title>
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   <published>2008-06-08T12:37:43Z</published>
   <updated>2008-06-17T06:57:48Z</updated>
   
   <summary>ネコでも分かる会社法・第11回「代表取締役」 （弁護士）　太田雅幸 吉田　今回は，うちで言えばお茶の水さん，つまり，代表取締役について勉強することとしよう。 ...</summary>
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      <name>Editor</name>
      
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      <![CDATA[<h3>ネコでも分かる会社法・第11回「代表取締役」</h3>

<h5>（弁護士）　太田雅幸</h5>

吉田　今回は，うちで言えばお茶の水さん，つまり，代表取締役について勉強することとしよう。
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      <![CDATA[前田　代表取締役というのは，世襲ですよね。


吉田　うちの会社は，お茶の水家が支配しているからねぇ。ところで，代表取締役の権限について説明してくれたまえ。


<strong>業務執行権・包括的代表権</strong>

前田　代表取締役は，業務執行行為および代表行為をする権限を有します（363条１項，349条４項）。


吉田　業務執行は，人事，予算の策定，株主総会の招集，重要財産の処分，資金調達等，多岐にわたるわけだ。じゃあ，代表行為というのは。


前田　会社を代表して契約を締結するというのが典型的なものです。


吉田　代表取締役は，１人で，裁判上でも裁判外でも，会社を代表して何でもできるという包括的代表権をもっているのだね。裁判上ということは，会社を代表して訴訟行為をすることができる。

　つまり，会社がだれかを訴えたり，またはだれかから訴えられたりする場合に，法廷で会社を代表して主張したり，立証したりすることができるということだ。

　でも，裁判になった場合には，通常，弁護士に委任するから，代表取締役の代表権が最も活用されるのは，裁判外の行為ということになる。きみの言うように，契約締結行為がその中心だね。


前田　349条５項の「前項の権限に加えた制限は，善意の第三者に対抗することができない」というのは，どういうことですか。


吉田　これが，代表取締役の代表権の不可制限性というやつだね。代表取締役の包括的代表権を内部的に制限する場合がある。

　たとえば，お茶の水さん，福田さん，小沢さんという３人の代表取締役がいるとしよう。お茶の水さんは鉄道部門，福田さんはホテル部門，小沢さんは百貨店部門について，それぞれ代表権を行使することとしようなどと内部的に役割分担を決めておいたとする。

　この場合，お茶の水さんがホテル部門に関する契約を締結することは内部的には逸脱行為だけれど，外部からは逸脱かどうか分からない。そのような制限をしても，それを知らない者に対しては通用しない，すなわち，有効な契約となるよというのが，この規定の趣旨だ。

　代表取締役は包括的代表権を有するという建前があるのだから，仕方がないね。



<strong>代表取締役の専断的行為</strong>

前田　包括的代表権といっても，オールマイティーではないですよね。取締役会で決議をもらわないといけない事項もあります。


吉田　そう。いい点に気がついたね。まず，取締役会設置会社は，経営の合理化の観点から所有と経営の分離を徹底するため，株主総会の権限を限定し（295条２項），業務執行機関の権限を拡大している。

　そこで，業務執行機関の権限ができるだけ慎重かつ適正に行使されることを確保されるようにするために，機関の分化を図っているわけだ。

　取締役会という合議制の機関を設けたのは，取締役相互の公正な協議によって，真に妥当な結論に到達すべきことを期待しているのだね。

　そして代表取締役の権限だが，さっきも出てきたように，業務執行行為および代表行為をするのだが，重要でない業務執行の意思決定は取締役会自らが行う必要はなく，代表取締役に委任することができ，また，日常の業務の意思決定は黙示的に代表取締役に委任されている。

　でも，重要な事項については，会社法362条４項各号のほか，個々の規定において取締役会の決議を要求し，会社の利益を守っている。代表取締役の独断専行を排除しているのだね。


前田　362条４項１号に「重要な財産の処分及び譲受け」が取締役会決議事項とされています。もし，うちのお茶の水社長が会社の重要財産を取締役会の決議がないのに，勝手に処分したらどうなるのでしょう。


吉田　後で発覚して，取締役会で西国原取締役らがそれに文句を付けた場合にどうなるか，ということだね。


前田　代表取締役が会社法に違反して業務執行をしたのですから……。


吉田　そんな文句を付けてきた西国原取締役の首がとぶだろうねぇ。うちの会社の財産は，お茶の水家の財産で，お茶の水家の当主はうちの社長なんだから，どうとでもなる。

　まぁ，それはそれとして，会社法の建前に戻ることとしよう。きみのいう，取締役会決議を欠く重要財産の処分がされてしまった場合の，その取引行為の有効性の問題は，「代表取締役の専断的行為の効力」の問題といわれる重要問題だね。

　この場合，だれとだれの利益が問題となるのかな。


前田　うちの会社と，うちから重要財産を買った相手の会社です。


吉田　相手の会社を豪徳寺商事としよう。そうすると，お茶の水対豪徳寺だ。


前田　会社法は，お茶の水社長が勝手に重要財産を処分して会社に損をさせることがないように取締役会決議を求めています。

　豪徳寺さんとしては，お茶の水社長が契約をしているのだから，それを信頼して当然です。どっちを保護するかということが問題となります。


吉田　そうだね。外部の第三者は，代表取締役の行為を代表行為として有効なものと信頼するのも無理からぬことだ。

　外部の人にとっては，取締役会の決議は会社の内部の意思決定であって，それが適法になされたかどうかを判断するのは難しいからねぇ。

　そこで，取締役会の決議を要する行為を，決議なしに代表取締役が独断で行った場合の行為の効力については，個々の規定において決議を要求して守ろうとする会社の利益と，行為が代表者によってなされたことを信頼した第三者の利益との比較衡量により具体的に決すべきだということになる。

　たとえば，取締役会決議（201条１項，199条２項）を経ないで，新株を発行することは違法行為なのだが，新株発行というのは多数の利害関係者を生ずるので，いったんしてしまった以上，取引の安全を図るため，できる限りその効力を維持すべきだということになる（この点は，資金調達の部分で勉強することとしよう）。

　しかし，今回の事例のように，重要財産の処分という場合は，一対一の相対取引だから，もう少し緻密に考えることができる。この点に関する判例があるね。


前田　はい。判例は，心裡留保の規定（民法93条）を類推適用するという見解です。つまり，原則として，その処分行為は有効であるが，相手方が取締役会の決議のないことを知り，または注意をすれば知り得たという場合は，無効であるとするのです。


吉田　心裡留保というのは？


前田　心裡留保というのは，簡単に言えば，冗談でものを言うということですね。冗談で言っても，口に出した以上は，取引の安全を図るため，その意思表示を有効なものと扱うというのが民法の建前です。

　しかし，相手方が，それが真意でない，冗談だということについて，悪意または有過失の場合には，その意思表示を無効とするとしています。

　たとえば，ティファニーで，ジョークのつもりで「この300万円の指輪をちょうだい」と言うと，売買契約が成立してしまいます。

　でも，店員さんが，このお客さんはジョークを言っているだけだということを分かっていたり，注意すれば，それが分かったはずだという場合には，売買契約は成立しないことになるのです。


吉田　なるほど。取締役会の決議という会社の意思決定（会社の真意）がないにもかかわらず，代表取締役が会社としての意思表示をしたということは，心裡留保に似たものがあるので，豪徳寺さんからみて，取締役会決議がないことが分かっていたか，あるいは注意すればないことが分かったはずだという場合には，重要財産の処分が無効になるというわけだね。

　でも，この判例の考え方には批判もあるね。


前田　はい。まず，理論的な面からの問題点ですが，お茶の水社長は重要財産を売却するつもりで売却の意思表示をしたのだから，心裡留保を類推することはできないのではないかということです。


吉田　うむ。ただ，その点については，判例は，心裡留保の規定に表現されている価値観，すなわち，悪意または過失のある相手方を保護する必要はないという考え方をもってきているだけという見方もできるからねぇ。

　心裡留保に似ている，似ていないというのは本質的な議論ではないかもしれない。


前田　次に，実質的にみて，判例の考え方がもたらす結論は不当ではないかということです。

　つまり，この理論構成によると，代表取締役が取締役会の決議を得ているかどうかについて知るべきであったのに知らなかったのは注意不足だという場合には，過失があることになって，そのような相手方が保護されないことになるが，本当にそれでよいのかということです。

　そもそも，一番悪いのはお茶の水社長です。次に悪いのは，そのような者を代表取締役に選任したうち（お茶の水株式会社）です。

　そして，きっちりと調査しなかった豪徳寺さんにも，うっかりしていたというミスはありますが，うちが豪徳寺さんに，「おまえがきちんと調査しなかったのが悪いという」と言えた筋合いではないということです。結局，判例の考え方によれば，取引の相手方に調査義務を課することとなって取引の安全を害することになると学説は批判しています。


吉田　よく調べたね。では，判例と異なる考え方はどのようなものかな。


前田　取締役会の決議は内部的意思決定手続にすぎないから，その手続を欠いても代表行為は有効だけれど，手続の欠缺を知りながら取引に入った相手方が，その行為の効力を主張することは信義則（民法１条２項）に反し許されないと考えます。

　すなわち，会社は，手続の欠缺につき悪意の者に対しては（ほんの少し注意すれば，取締役会の決議を経ていないことを知り得たような重過失者も，やはり，取引の効力を主張することは信義則に反するといえるので，重過失者に対しても），代表取締役の専断的行為の無効を主張できるという考え方です。


吉田　結論は正当だけれど，根拠を信義則という一般条項に求めるところが，弱いんだよねぇ。といって，スマートな理屈付けがあるわけではないのだけれど。では，次回は，代表取締役の権限濫用について考えることとしよう。



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季刊「不動産受験新報」
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宅建・行政書士５か月短期攻略号

特集１　宅建５か月短期攻略法
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ウィークポイント超速整理
日本一早い宅建税制改正の解説

特集２　行政書士５か月短期攻略法
行政書士５か月合格法　
記述式徹底攻略　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
一般教養最新用語と予想問題　　　　　　　　　　　　　　　　


特集３マン管・管理主任者
建築・設備Q&A（２４頁）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

特集４　土地家屋調査士記述式予想問題と解説　　

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   <title>国試改正法講座 「土地家屋調査士」 阪本健一</title>
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   <published>2008-05-31T01:53:53Z</published>
   <updated>2008-06-06T06:13:57Z</updated>
   
   <summary>改正不動産登記法 （住宅新報社講師）　阪本健一 １　筆界特定 (1)　意義 　所有権の登記がある一筆の土地においては所有権の登記名義人，所有権の登記がない場合は表題部所有者，表題登記がない土地においては所有者，所有権の登記名義人または表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む者（所有権登記名義人等）からの申請によって，法務局または地方法務局の長（以下「局長」という）から指定された筆界特定登記官が...</summary>
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      <![CDATA[<h3>改正不動産登記法</h5>
<h5>（住宅新報社講師）　阪本健一</h5>

１　筆界特定

<strong>(1)　意義</strong>

　所有権の登記がある一筆の土地においては所有権の登記名義人，所有権の登記がない場合は表題部所有者，表題登記がない土地においては所有者，所有権の登記名義人または表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む者（所有権登記名義人等）からの申請によって，法務局または地方法務局の長（以下「局長」という）から指定された筆界特定登記官が，一筆の土地およびこれに隣接する他の土地について，筆界の現地における位置を特定すること（その位置を特定することができないときは，その位置の範囲を特定すること）をいいます（不登法123条１項２号）。]]>
      <![CDATA[<strong>(2)　筆界とは</strong>

　表題登記がある一筆の土地（以下「一筆の土地」という）とこれに隣接する他の土地（表題登記がない土地を含む。以下同じ）との間において，当該一筆の土地が登記された時にその境を構成するものとされた２以上の点およびこれらを結ぶ直線をいいます（123条１項１号）。


　「一筆の土地が登記された時」とは，

　分筆または合筆の登記がされた土地については最後の分筆または合筆の登記がされた時をいい，分筆または合筆の登記がされていない土地については表題登記がされた時をいいます。


<strong>(3)　対象土地と関係土地</strong>

　筆界特定の対象となる筆界で相互に隣接する一筆の土地と他方の土地を対象土地といい（123条１項３号），どちらか一方の土地については登記の有無を問いません。


　対象土地以外の土地（表題登記がない土地を含む）であって，筆界特定の対象となる筆界上の点を含む他の筆界で対象土地の一方または双方と接する土地を関係土地といいます（123条１項４号）。


　下記の図で二重線が筆界特定の対象である筆界とすれば，この筆界で相隣接するＡ土地とＢ土地とが対象土地といえます。Ｃ土地とＤ土地は筆界特定の対象となる筆界上の点で対象土地と接していますので関係土地ということになります。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/tkcgazou/0805p97.gif" alt="" width="300" height="134">

<strong>(4)　筆界特定の事務の管轄</strong>

　筆界特定の事務は，対象土地の所在地を管轄する法務局または地方法務局が行います（124条１項）。


　対象土地が２以上の法務局または地方法務局の管轄区域にまたがる場合は，法務大臣または法務局の長が，当該対象土地に関する筆界特定の事務を担当する法務局または地方法務局を指定します（124条２項）。

　この場合の筆界特定の申請は，指定がされるまでの間，当該２以上の法務局または地方法務局のうち，いずれか１つの法務局または地方法務局にすることができます（124条２項）。


<strong>(5)　筆界特定登記官</strong>

　筆界特定登記官は，登記官のうちから局長が指定し，筆界特定は筆界特定登記官が行います（125条）。


　筆界特定登記官が次に掲げる者であるときは，当該筆界特定登記官は対象土地について筆界特定を行うことができません（126条）。

ⅰ　対象土地または関係土地のうちいずれかの土地の所有権の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む），表題部所有者もしくは所有者または所有権以外の権利の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む）もしくは当該権利を有する者（126条１項１号）

ⅱ　ⅰに掲げる者の配偶者または４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同２号）

ⅲ　ⅰに掲げる者の代理人もしくは代表者（代理人または代表者であった者を含む）またはその配偶者もしくは４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同３号）


<strong>(6)　筆界調査委員</strong>

　法務局および地方法務局には，筆界特定について必要な事実の調査を行い，筆界特定登記官に意見を提出させるため，非常勤の筆界調査委員が若干名置かれます。筆界調査委員は，専門的知識および経験を有する者のうちから，局長が任命し，任期は２年とされていますが，再任することもできます（127条）。


　筆界調査委員には，下記のいずれかに該当する者はなることができません（128条１項）。

ⅰ　禁錮以上の刑に処せられ，その執行を終わり，またはその執行を受けることがなくなった日から５年を経過しない者（128条１項１号）

ⅱ　弁護士法の規定により弁護士会からの除名，または司法書士法または土地家屋調査士法の規定により司法書士もしくは土地家屋調査士の業務の禁止の処分を受けた者でこれらの処分を受けた日から３年を経過しないもの（同２号）

ⅲ　公務員で懲戒免職の処分を受け，その処分の日から３年を経過しない者（同３号）
　筆界調査委員が上記の項目に該当することになった場合には当然に失職します（同２項）。


<strong>２　筆界特定の申請</strong>

<strong>(1)　筆界特定の申請権者</strong>

　筆界特定の申請をすることができる者は，以下の者です。

ⅰ　土地の所有権登記名義人等（131条１項）

ⅱ　一筆の土地の一部の所有権を取得した者（規則207条２項４号）
　ⅰの場合，所有権に関する仮登記の登記名義人は，所有権登記名義人等には含まれません。ⅱの場合，一筆の土地の一部の所有権を取得した原因（時効取得，売買等）は問われません。


　また，所有権を取得した土地の部分が筆界特定の対象となる筆界に接していなくても申請することができます（平17・12・６民２第2760号民事局長通達5,以下「通」といいます）。


<strong>(2)　申請人の地位の継承</strong>

　筆界特定の申請がされた後，筆界特定の手続が完了する前に申請人が死亡したときや，合併により消滅したときには，その相続人その他の一般承継人が申請人の地位を承継したものとして筆界特定の手続が進められます（通49）。


　特定承継があった場合で（売買等），申請人が所有権登記名義人等でなくなった場合には不登法第132条第１項第２号により却下されますが，特定承継人から地位承継の申出があったときは，特定承継人が筆界特定の申請人の地位を承継するものとして筆界特定の手続が進められます（通50）。


<strong>(3)　筆界特定申請情報</strong>

　筆界特定の申請で明らかにしてしなければならない事項で，法第131条第２項各号に掲げられた情報をいいます。

１号　申請の趣旨

２号　筆界特定の申請人の氏名または名称および住所

３号　対象土地の所在する市，区，郡，町，村および字および地番（表題登記がない土地にあっては，所在する市，区，郡，町，村および字）

４号　対象土地について筆界特定を必要とする理由

５号　前各号に掲げるもののほか，法務省令（規則207条２項）で定める事項

　なお，筆界特定の申請においては上記のほか，規則第207条第３項に掲げる事項を筆界特定申請情報の内容とすることが必要です。


<strong>(4)　申請の方法</strong>

　電子申請および書面申請（法務省令で定めるところにより筆界特定申請情報の全部または一部を記録した磁気ディスクを提出する場合も含む）の方法で申請することができます（131条４項）。


　なお，筆界特定の申請に際して申請人は，政令で定めるところにより，手数料を納付しなければなりません（131条３項）。


　筆界対象土地の一を共通にする複数の筆界特定の申請は，一の筆界特定申請情報によってすることができます（規則208条）。


<strong>(5)　筆界特定の申請の却下</strong>


　筆界特定登記官は，法第132条第１項の各号に掲げる場合には，理由を付した決定で，筆界特定の申請を却下しなければなりません。

　ただし，当該申請の不備が補正することができるものである場合において，筆界特定登記官が定めた相当の期間内に，筆界特定の申請人がこれを補正したときは却下されません（132条１項）。


　筆界特定登記官が法第132条第１項の規定により筆界特定の申請を却下するときは，決定書を作成し，これを申請人に交付しなければなりません（規則244条１項）。

　また，筆界特定の申請の却下は，登記官の処分とみなされますので（法132条２項），審査請求の対象となります（156条１項）。


<strong>(6)　筆界特定の申請の通知</strong>

　筆界特定の申請があったときは，筆界特定登記官は，遅滞なく，規則第217条で定めるところにより，その旨を公告し，かつ，その旨を関係人に通知しなければなりません。ただし，法第132条第１項の規定により当該申請を却下すべき場合は，通知はされません（133条１項）。


　関係人とは，対象土地の所有権登記名義人等であって筆界特定の申請人以外のもの（133条１項１号），および関係土地の所有権登記名義人等（同２号）をいいます。


<strong>(7)　筆界の調査</strong>


　筆界特定の申請がなされたことによる公告および通知がされると局長は，対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を行うべき筆界調査委員を指定しなければなりません（134条１項）。


　ただし，法第134条第２項の各号の中のいずれかに該当する者は，筆界調査委員に指定することができません（134条２項）。

ⅰ　対象土地または関係土地のうちいずれかの土地の所有権の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む），表題部所有者もしくは所有者または所有権以外の権利の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む）もしくは当該権利を有する者（134条２項１号）

ⅱ　ⅰに掲げる者の配偶者または４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同２号）

ⅲ　ⅰに掲げる者の代理人もしくは代表者（代理人または代表者であった者を含む）またはその配偶者もしくは４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同３号）


　局長から指定を受けた筆界調査委員が数人いる場合には共同してその職務を行います。ただし，筆界特定登記官の許可を得て，それぞれ単独にその職務を行い，または職務を分掌することができます（134条３項）。

　また，局長は，局の職員に，筆界調査委員による事実の調査を補助させることができます（134条４項）。


　指定を受けた筆界調査委員は，対象土地または関係土地その他の土地の測量または実地調査をすること，筆界特定の申請人もしくは関係人またはその他の者からその知っている事実を聴取しまたは資料の提出を求めること，その他対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査をすることができます（135条１項）。


　ただし，調査に当たっては，筆界特定が対象土地の所有権の境界の特定を目的とするものでないことに留意しなければなりません（135条２項）。


　筆界調査委員が対象土地の測量または実地調査を行うときは，あらかじめ，その旨並びにその日時および場所を筆界特定の申請人および関係人に通知して，これに立ち会う機会を与えなければなりません（136条１項）。


　筆界調査委員が対象土地または関係土地その他の土地の測量または実地調査を行う場合において，局長は，必要があると認めるときはその必要の限度において筆界調査委員または筆界調査委員による事実の調査を補助させる職員（筆界調査委員等）に，他人の土地に立ち入らせることができます（137条１項）。


　他人の土地に立ち入らせようとするときは，あらかじめ，その旨並びにその日時および場所を当該土地の占有者に通知しなければなりません（137条２項）。


　宅地または垣，さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとする場合には，立ち入ろうとする者は，あらかじめ，その旨を当該土地の占有者に告げなければなりません（137条３項）。


　日出前および日没後においては，土地の占有者の承諾を得た場合以外，宅地または垣，さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ることはできません（137条４項）。


　他人の土地に立ち入るに際して筆界調査委員等は，その身分を示す証明書を携帯し，関係者の請求があったときは，これを提示しなければなりません（137条６項）。


　筆界調査委員等が土地に立ち入ることによって損失を受けた者がいる場合には，国はその損失を受けた者に対して，通常生ずべき損失を補償しなければなりません（137条７項）。


　なお，土地の占有者は，正当な理由がない限り，筆界調査委員等による立入りを拒み，または妨げることはできません（137条５項）。


　また，局長は，筆界特定のため必要があると認めるときは，関係行政機関の長，関係地方公共団体の長または関係のある公私の団体に対し，資料の提出その他必要な協力を求めることができます（138条）。


<strong>(8)　意見聴取等</strong>

　筆界特定の申請がなされた場合，申請人および関係人は，筆界特定登記官に対し，対象土地の筆界について，意見または資料を提出することができます。

　この場合，筆界特定登記官が提出すべき相当の期間を定めたときは，その期間内にこれを提出しなければなりません（139条１項）。


　筆界特定登記官においては，公告をした時から筆界特定をするまでの間に，筆界特定の申請人および関係人に対し，あらかじめ期日および場所を通知して，対象土地の筆界について，意見を述べ，または資料を提出する機会を与えなければなりません（140条１項）。


　また，適当と認める者に，参考人として，その知っている事実を陳述させることができます（140条２項）。筆界調査委員は，その場に立ち会うものとされ，筆界特定登記官の許可を得て，筆界特定の申請人もしくは関係人または参考人に対し，質問をすることができます（140条３項）。


　筆界特定登記官は，これらの経過を記載した調書を作成し，筆界特定の申請人もしくは関係人または参考人の陳述の要旨を明らかにしておかなければなりません（140条４項）。


　公告があった時から法第144条第１項の規定による筆界特定の申請人に対する通知がされるまでの間，筆界特定の申請人および関係人は，筆界特定登記官に対し，当該筆界特定の手続において作成された調書および提出された資料の閲覧を請求することができます。

　この場合において，筆界特定登記官は，第三者の利益を害するおそれがある場合やその他正当な理由があるときでなければ，その閲覧を拒むことができません（141条１項）。


　ただし，筆界特定登記官は，閲覧について，日時および場所を指定することができます（141条２項）。


<strong>(9)　筆界特定</strong>

　筆界調査委員は，法第140条第１項の期日の後，対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を終了したときは，遅滞なく，筆界特定登記官に対し，対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければなりません（142条）。


　筆界特定登記官は，その意見を踏まえ，登記記録，地図または地図に準ずる図面および登記簿の附属書類の内容，対象土地および関係土地の地形，地目，面積および形状並びに工作物，囲障または境界標の有無その他の状況およびこれらの設置の経緯その他の事情を総合的に考慮して，対象土地の筆界特定をし，その結論および理由の要旨を記載した筆界特定書を作成しなければなりません（143条１項）。


　また，筆界特定書には，図面および図面上の点の現地における位置を示す方法として法務省令で定めるものにより，筆界特定の内容を表示しなければなりません（143条２項）。


<strong>３　筆界特定後の措置</strong>

(1)　筆界特定の通知

　筆界特定登記官は，筆界特定をしたときは，遅滞なく，筆界特定の申請人に対し，筆界特定書の写しを交付する方法（筆界特定書が電磁的記録をもって作成されているときは，電磁的記録をもって作成された筆界特定書の内容を証明した書面を交付する方法）により当該筆界特定書の内容を通知するとともに，筆界特定をした旨を規則第217条第１項に準じて公告し（規則232条５項），かつ，関係人に通知しなければなりません（144条１項）。


<strong>(2)　筆界特定手続記録の保管</strong>

　筆界特定の手続の記録（筆界特定手続記録）は，対象土地の所在地を管轄する登記所において保管され（145条），筆界特定書の情報は永久保存となります（規則235条１項１号）。


<strong>(3)　筆界確定訴訟との関係</strong>

　筆界特定は行政処分ではなく，筆界特定登記官の認識を示す行為ですから審査請求の対象となりません。

　しかし，筆界特定がされた後であっても，当該筆界特定に係る筆界について筆界確定訴訟を提起することができます。

　訴訟が提起されたときは，裁判所は登記官に対し，当該筆界特定に係る筆界特定手続記録の送付を嘱託することができます。


　訴訟が提起された後，当該訴えに係る筆界について筆界特定がされたときも，同様に嘱託することができます（147条）。


　筆界特定がされた後に，筆界特定に係る筆界について筆界確定訴訟の判決が確定したときは，筆界特定は，判決と抵触する範囲において，その効力を失い，判決が優先されます（148条）。


<strong>(4)　筆界特定書等の写しの交付，閲覧</strong>

　何人も手数料を納付して，登記官に対して筆界特定手続記録のうち筆界特定書または政令で定める図面の全部または一部（筆界特定書等）の写しの交付を請求することができ（149条１項），筆界特定手続記録の閲覧を請求することができますが，筆界特定書等以外のものについては，請求人が利害関係を有する部分に限ります（149条２項）。


<strong>(5)　手続費用</strong>

　筆界特定の手続における測量に要する費用その他の法務省令で定める費用（手続費用）は，筆界特定の申請人の負担になります（146条１項）。


　筆界特定登記官は，筆界特定の申請人に手続費用の概算額を予納させなければなりません（146条５項）。



　<strong>予想問題</strong>

〔問題〕　次の問いに○，×で答えなさい。

１　筆界特定の申請があったときは，筆界特定登記官は，遅滞なく，関係人に通知しなければならないが，関係人の所在が判明しない場合には申請は却下される。


２　筆界調査委員が病気になり職務の執行に堪えないと認められる場合でも，任期である２年が終了するまではその職を解任できない。


３　一筆の土地の所有権登記名義人等が共有関係である場合は，共有者全員で筆界特定の申請をしなければならない。


４　筆界調査委員が調査を終了し，対象土地の筆界特定についての意見の提出がされるまで筆界特定登記官は，筆界調査委員に対して調査経過の報告をさせることはできない。


５　法務局又は地方法務局の長は，必要がある場合には，必要の限度において筆界調査委員等を他人の土地に立ち入らせることができるが，土地の占有者が，正当な理由なしに立入りを拒んだとしても罰せられることはない。


６　筆界特定書の写しが申請人に到達するまでは，筆界特定の申請の取下げができる。


７　筆界特定書に誤記その他これに類する明白な誤りがあるときは，筆界特定登記官は，いつでも，当該筆界特定登記官を監督する法務局又は地方法務局の長の許可を得て，更正することができるが，更正の内容は申請人に対してのみ通知すればよい。



〔解説〕

１　関係人の所在が判明しないときは，当該通知を，関係人の氏名または名称，通知をすべき事項および当該事項を記載した書面をいつでも関係人へ交付する旨を対象土地の所在地を管轄する法務局または地方法務局の掲示場に掲示することによって行うことができ，掲示を始めた日から２週間を経過したときに，通知が関係人に到達したものとみなされ（不登法133条２項），筆界特定の手続が進められる。×


２　法務局または地方法務局の長は，筆界調査委員が心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められる場合や，職務上の義務違反その他筆界調査委員として適しない非行があると認められる場合には，その筆界調査委員を解任することができる（129条）。×


３　一筆の土地の所有権登記名義人等が共有関係である場合は，共有者の１人は単独で筆界特定の申請をすることができる。この場合，他の共有者は関係人となる（通16）。×


４　筆界特定登記官は，筆界調査委員に対し，調査の経過または結果その他必要な事項について報告を求めることができる（規則229条）。×


５　正当な理由なしに立入りを拒み，または妨げた者は30万円以下の罰金に処されることがある（不登法162条３号）。×


６　筆界特定の申請の取下げは，申請人に筆界特定書の写しが発送された後はできない（規則245条２項）。×


７　更正ができる旨の記載は正しいが（規則246条１項），筆界特定登記官は，筆界特定書を更正したときは，申請人に対し，更正の内容を通知するとともに，更正した旨を公告し，かつ，関係人に通知しなければならない（246条２項）。×



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6/25（水）

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　13：30～14：50

5  「市役所調査のポイント」
　●市役所調査の効率的な手順と調査ポイント
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津村 重行 氏
_エスクローツムラ
代表取締役
　15：05～16：25

6 「設備調査と現地照合調査および
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　●設備調査の基本と調査資料と現地状況の食い
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7/9（水）

関  輝夫 氏
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代表取締役
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7  「物件紹介書を作成するための調査」
　●調査報告書がある場合と直接調査の違い
● 物件紹介書向けの調査のポイント

関  輝夫 氏
丸一土地建物_
代表取締役
　15：05～16：25

8  「重要事項説明書を作成するための調査」
　●調査資料をどこまで重要事項説明書に反映させるか
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7/16（水）

野辺 公一 氏
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9  「建物現況調査の基礎知識（戸建編・
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● そのチェック方法と原因診断

野辺 公一 氏
_オプコード研究所
代表取締役 所長
　15：05～16：25

10 「建物現況調査の基礎知識（戸建編・
　　マンション編）２」
　●このマンションは大丈夫？
● 建物と付帯設備のチェックポイント

7/23（水）

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小田 有志 氏
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12 「環境問題に関わるリスク回避と
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   <title>国家試験改正法講座 「司法書士」 田中利和</title>
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   <published>2008-05-20T08:32:24Z</published>
   <updated>2008-06-06T05:36:05Z</updated>
   
   <summary>（司法書士）　田中利和 　はじめに 　さて，本特集の最後になりました。今回も改正商業登記法・法務省民商第782号通達に関する出題論点を学習していきましょう。 　今回は株式に関する出題論点を中心に学習していきます。...</summary>
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      <name>Editor</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h5>（司法書士）　田中利和</h5>

　はじめに
　さて，本特集の最後になりました。今回も改正商業登記法・法務省民商第782号通達に関する出題論点を学習していきましょう。

　今回は株式に関する出題論点を中心に学習していきます。]]>
      <![CDATA[<strong>１　株式譲渡制限に関する規定</strong>

　株式会社は，その発行する全部の株式の内容として，譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要することを定めることができます（会社法107条１項１号）。

　当該定めのある譲渡制限株式の株主は，その有する譲渡制限株式を他人（当該譲渡制限株式を発行した株式会社を除く）に譲り渡そうとするときは，当該株式会社に対し，当該他人が当該譲渡制限株式を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができ（136条），

　また，譲渡制限株式を取得した株式取得者は，株式会社に対し，当該譲渡制限株式を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができるとされています（137条）。


　そこで，株式会社が会社法136条または137条１項の承認をするか否かの決定をするには，株主総会（取締役会設置会社にあっては，取締役会）の決議によらなければならないとされています。


　譲渡制限の範囲の規定の仕方については，株主の投下資本の回収を害するような，譲渡を全面的に禁止するような規定の仕方は許されません。

　これに対して，譲渡の制限を受ける範囲を限定することは可能です。


　たとえば，「株主間の譲渡については承認を要しない」「従業員である者に譲渡をする場合には承認を要しない」とする旨を定めることは可能です。

　つまり，譲受人について，制限を設けることは可能ですが，譲渡人について，その制限を設けることは許されません。株主平等の原則に反するからです。


　会社が株式の譲渡制限に関する規定を設定した後，この内容を変更することは可能とされています。
　それでは，その論点に関する問題を見てみましょう。


<strong>　予想問題</strong>

〔問題１〕　「当社の株式を株主以外の者が譲渡により取得する場合には，取締役会の承認を要する」との定款の定めがある株券発行会社が，「当社の株式を譲渡により取得する場合には，取締役会の承認を要する」と定款を変更した場合には，株式の提出に関する公告を証する書面を添付しなければならない。


〔解答・解説〕
　誤り。株券発行会社が，譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要すること（会社法107条１項１号）についての定款の定めを設ける定款の変更をする場合には，

　当該行為の効力が生ずる日までに当該株券発行会社に対し全部の株式（種類株式発行会社にあっては，当該事項についての定めを設ける種類の株式）に係る株券を提出しなければならない旨を当該日の１カ月前までに，公告し，かつ，当該株式の株主およびその登録株式質権者には，各別にこれを通知しなければならないとされています。

　しかし，この定款変更は，譲渡制限の範囲を縮小する場合も拡大する場合も，株主総会の特別決議（309条２項11号）によりすることができるので（商事法務『立法担当者による新会社法の解説』Ｐ84～85），株券の提出に関する公告等については要しません。

　公告等は，株式の譲渡制限に関する規定の設定の際に要求されているにすぎず，変更する際には不要です。

　旧商法においては，譲渡制限の範囲を拡大する場合は，株券提出公告が必要とされていましたので，旧商法時代から勉強している方は特に注意が必要です。


<strong>２　株券を発行する旨の定款の定めの設定</strong>

　旧商法下においては，株式会社は，以下の例外を除いて，原則として株券を発行することとされていました。

①　定款に株券の不発行の定めがある場合

②　株式譲渡制限会社において株主から株券発行の請求がない場合

③　株券不所持の申出があった場合において会社が株券を発行しない旨を株主名簿に記載した場合
　会社法では，株式会社は，原則として，株券を発行せず，株券を発行するためには，定款に株券を発行する旨の定めを設けることとされました。


　なお，会社法施行時に存在した既存の株式会社のうち株券不発行の登記がない会社については，整備法により，定款に株券を発行する旨の定めがあるものとみなされ（整備法76条４項），登記官の職権により「株券発行会社である旨」の登記がされています（113条４項）。


　<strong>予想問題</strong>

〔問題２〕　株券を発行する旨の定款の定めの廃止の登記を申請する場合には，会社法218条１項に係る株券の廃止公告をしたことを証する書面を必ず添付しなければならない。



〔解答・解説〕
　誤り。株券発行会社は，その株式に係る株券を発行する旨の定款の定めを廃止する定款の変更をしようとするときは，当該定款の変更の効力が生じる日の２週間前までに，

①その株式（種類株式発行会社にあっては，全部の種類の株式）に係る株券を発行する旨の定款の定めを廃止する旨，

②定款の変更がその効力を生じる日，

③効力が生じる日において当該株式会社の株券は無効となる旨を公告し，かつ，株主および登録質権者には，各別に通知しなければなりません（会社法218条１項）。


　しかし，当該会社が株式の全部について株券を発行していない場合には，定款の変更の効力が生じる日の２週間前までに，株主および登録株式質権者に対し，上記①②の事項を通知すれば足りるとされています（218条３項）。

　株券を発行していない場合には，株式の全部について株券を発行していないことを証する書面を添付するので（商登法63条），必ずしも公告をしたことを証する書面を添付する必要はありません。したがって，本問は誤りです。


<strong>３　株式の併合</strong>

　株式会社は，株主総会の特別決議により，株式の併合を行うことができ（会社法180条１項・２項，309条２項４号），取締役が株式の併合を必要とする理由を株主総会において説明しなければならないとされています（180条３項）。

　さらに，株券発行会社（株式の全部について株券を発行していない場合を除く）は，株式の併合を行う場合には，株券を株式会社に提出させる手続をとらなければなりません（219条）。

　旧商法下においては，例外的に併合に適する株式の数を記載した株券は会社に提出しなくてもよい旨を定めることができることとされていましたが，会社法においては，そのような定めをすることはできず，株券発行会社は，すべての株券を提出させるべきであるとしています。


　<strong>予想問題</strong>

〔問題３〕　株券発行会社が株式の併合を行う場合においては，併合に適する株式数を記載した株券を会社に提出しなくてもよい旨を定めた株券の提供公告をしたことを証する書面として添付して，株式の併合による変更登記を申請することができる。



〔解答・解説〕
　誤り。旧商法では，例外的に併合に適する株式の数を記載した株券を会社に提出しなくてもよい旨を定めることができるとされていました（旧商法214条３項）。


　しかし，会社法においては，このような定めをすることはできず，すべての株券を提出すべき旨を公告しなければなりません。

　したがって，会社法219条１項２号の株券提出公告が適法になされているとはいえず，当該効力発生日においても，株式の併合の効力は生じていないことになります。よって，株式の併合の登記は申請することができません。


<strong>４　株式の消却</strong>

　<strong>予想問題</strong>

〔問題４〕　株式会社が自己株式の消却による変更登記を申請する場合には，定款に自己株式の消却をした場合には消却した株式の数について発行可能株式総数が減少する旨の定めがあるときは，自己株式の消却による変更登記と発行可能株式総数の減少による変更登記を併せて申請することができる。



〔解答・解説〕
　正しい。会社は，取締役の決定（取締役会設置会社にあっては，取締役会）によって，自己株式の消却をすることができ，その場合には，消却する自己株式の数（種類株式発行会社にあっては，自己株式の種類および種類ごとの数）を定めなければならないとされています（会社法178条）。


　会社法においては，株式の消却・株式併合が行われた場合，当然には当該株式会社の発行可能株式総数には影響は与えないものとする整理がされています。

　すなわち，発行可能株式総数は定款で定められるべき事項であり（37条，98条，113条），定款を変更するためには，原則として株主総会の決議が必要となります（466条）。

　会社法においては，例外的に株主総会の決議によらずに定款変更をすることができる場合については，逐一その旨の明文の規定を設ける（112条１項，608条３項，610条）こととしており，

　そのような明文の規定が設けられていない株式の消却・併合に関しては，そのことによって発行可能株式総数につきその減少等の影響を与えるものではないとされています（商事法務『立法担当者による新会社法の解説』Ｐ28）。


　しかし，定款に自己株式の消却をした場合には消却した株式の数について発行可能株式総数が減少する旨の定めがある場合には当該定めは有効であるとされています（商事法務『論点解説　新・会社法　千問の道標』Ｐ182参考）。

　したがって，本問は，正しいということになります。


　なお，会社法においては，定款を変更して発行可能株式総数を減少する場合には，当該変更後の発行可能株式総数が当該変更の効力発生時における発行済株式の総数を下ることができないこととされていますので，注意してください（113条２項）。



<strong>５　準備金の資本組入れ</strong>

　会社法においては，資本金・準備金の額の減少については主に次の①～④のような見直しが行われました。

①旧商法におけるような制限を設けない（いずれも０円とすることが可能），

②資本金の額を減少して準備金に計上することが認められた（会社法447条１項２号），

③準備金の額を減少して資本金に計上する場合の決定機関は株主総会とされた（448条１項２号），

④定時株主総会において資本金の額を減少する場合であって当該減少の後，なお分配可能額が生じないときの決議要件は普通決議で足りるものとされました（447条１項，309条２項９号）（きんざい『月刊登記情報553号』商業登記実務のための会社法Ｑ＆Ａ（15）資本金・準備金の額の減少より一部引用）。


　準備金の減少をする場合には，株主総会の決議により，

①減少する準備金の額，

②減少する準備金の額の全部または一部を資本金とする場合にはその旨およびその資本金とする額，

③効力発生日を定めなければなりません（448条１項）。この場合においては，①の減少する準備金の額は，③の効力発生日における準備金の額を超えてはならない旨の規定が設けられていますが（448条２項），減少額に制限はありません。


　なお，株式会社が株式の発行と同時に準備金の額を減少する場合において，当該準備金の額の減少の効力が生ずる日後の準備金の額が当該日前の準備金の額を下回らないときは，取締役の決定（取締役会設置会社にあっては，取締役会の決議）により，準備金の額の減少をすることができます（448条３項）。



　<strong>予想問題</strong>

〔問題５〕　株式会社が準備金を減少して，資本金に組み入れる場合には，準備金の額を資本金に組み入れる取締役会議事録を添付して利益準備金の資本組入れによる変更登記を申請しなければならない。



〔解答・解説〕
　誤り。旧商法下では，利益や利益準備金を資本に組み入れることが認められていました。

　しかし，企業会計原則は資本と利益との混同を禁止していたので，旧商法の規定と企業会計原則と整合していませんでしたが，会社法においては，株式会社の会計は一般の公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うこととされました（会社法431条）。


　また，例外を認める必要性や合理性も特にないとして，会社法の委任を受けた会社計算規則では，利益準備金およびその他利益剰余金の資本への振替えを行うことはできないと明記されました（会社計算規則48条１項参照）。

　したがって，利益準備金の資本組入れによる変更登記は申請することができません（きんざい『月刊登記情報548号』　商業登記実務のための会社法Ｑ＆Ａ（11）資本金の額その他の株主資本の変動より一部引用）。


　また，会社法においては，旧商法下の規制（準備金の減少時に資本金の４分の１以上を残さなければならないとする規制）は，廃止されています（商事法務『立法担当者による新会社法の解説』Ｐ128）。



　<strong>予想問題</strong>

〔問題６〕　準備金の減少により，減少した準備金の額の一部を資本金に組み入れる場合には，債権者保護関係書面を添付しなければならない。




〔解答・解説〕
　誤り。株式会社が資本金または準備金（以下「資本金等」という）の額を減少する場合（減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く）には，当該株式会社の債権者は，当該株式会社に対し，資本金等の額の減少について異議を述べることができ（会社法449条），

　この場合，株式会社は，

①当該資本金等の額の減少の内容，

②当該株式会社の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの，

③債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨を官報に公告し，知れている債権者に各別に催告しなければなりません（449条２項）。

　ただし，定時株主総会において準備金の額のみの減少を決議した場合であって，減少する準備金の額が当該定時株主総会の日（439条前段に規定する場合にあっては，436条３項の承認があった日）における欠損の額を超えないときは，債権者保護手続を要しないとされています（449条１項ただし書，会社計算規則179条）。


　なお，準備金の資本組入れの登記の申請書には，

①株主総会議事録（商登法46条２項），ただし，会社法448条３項に該当する場合には，株主総会議事録に代えて，取締役会の過半数の一致があったことを証する書面または取締役会議事録（商登法46条１項・２項）および会社法448条３項に規定する場合に該当することを証する書面（商登規則61条７項），

②減少に係る資本準備金の額が計上されていたことを証する書面（商登法69条）を添付しなければなりません。


　しかし，準備金の額は登記事項ではないので，準備金の額の減少に係る債権者保護手続が必要とされる場合であったとしても，債権者保護手続を行ったことを証する書面の添付は要しません（法務省民商第782号通達）。


　●参考書籍等
『立法担当者による新会社法の解説』商事法務
『月刊登記情報548号』きんざい
『月刊登記情報553号』きんざい
『論点解説　新・会社法　千問の道標』商事法務

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特集４　土地家屋調査士記述式予想問題と解説　　

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   </content>
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   <title>国試記述式対策 「土地家屋調査士」 山井由典</title>
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   <published>2008-05-17T13:48:19Z</published>
   <updated>2008-06-06T05:18:44Z</updated>
   
   <summary>（土地家屋調査士）　山井由典 第１問 　Ａ市Ｋ町一丁目２番３号に事務所を有する土地家屋調査士山上好夫が，下記見取図に示すＡ市Ｋ町二丁目17番２の土地（以下「甲地」という。） 　及びＡ市Ｋ町二丁目17番３の土地（以下「乙地」という。）のそれぞれの所有権の登記名義人の全員から，物理的現況及び現状の権利関係を登記に正しく反映させるために必要となる表示に関する登記をするよう依頼されたものとして，後記の調査...</summary>
   <author>
      <name>Editor</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h5>（土地家屋調査士）　山井由典</h5>

第１問
　Ａ市Ｋ町一丁目２番３号に事務所を有する土地家屋調査士山上好夫が，下記見取図に示すＡ市Ｋ町二丁目17番２の土地（以下「甲地」という。）

　及びＡ市Ｋ町二丁目17番３の土地（以下「乙地」という。）のそれぞれの所有権の登記名義人の全員から，物理的現況及び現状の権利関係を登記に正しく反映させるために必要となる表示に関する登記をするよう依頼されたものとして，後記の調査結果に基づき，後記の問いに答えなさい。]]>
      <![CDATA[<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/tkcgazou/0805p81.gif" alt="" width="300" height="271">

（注）　見取図中，Ａ点からＨ点までの各点は筆界点を示し，Ｉ点は分割点を示す。数字は土地の地番を，実線は筆界線を示す。Ａ０からＡ３の各点はＡ市基準点を，Ｔ１は多角点を示す。


〔土地家屋調査士山上好夫による調査の結果〕

１　資料調査の結果

(1)　登記所における調査の結果，甲地及び乙地の登記記録の記録（登記事項一部省略）は，下記のとおりであった。

甲地（17番２）

（表題部）
　Ａ市Ｋ町二丁目　17番２　宅地　95.86㎡
　平成10年４月21日地目変更　

（権利部）
　甲区２番　所有権移転
　　　　　　Ａ市Ｍ町５番20号　清水政行

　乙区　
　１番に抵当権設定登記がある。
乙地（17番３）


（表題部）
　Ａ市Ｋ町二丁目　17番３　宅地　224.69㎡
　平成10年４月21日地目変更　


（権利部）
　甲区２番　所有権移転
　　　　　　Ａ市Ｍ町５番20号
　　　　　　　　持分２分の１　清水政行
　　　　　　Ａ市Ｎ町７番10号
　　　　　　　　　　２分の１　豊田文代


　乙区
　１番に清水政行持分を目的とする抵当権設定登記，２番に豊田文代持分を目的とする根抵当権設定登記がある。

(2)　北東道路及び北西道路は，いずれもＡ市が所有している無番地の土地である。

(3)　乙地に隣接する18番の土地の所有権の登記名義人は，Ａ市Ｎ町７番10号に住所を有する豊田文代である。

　18番の土地は，一昨年，地積更正登記がされており，その際の地積測量図が登記所に備え付けられていた。この地積測量図の成果として，ＤＥ間に相当する距離が8.952ｍ，ＥＦ間に相当する距離が8.327ｍと記載されていた。

(4)　清水政行と豊田文代は，乙地について共有物分割の協議を行い，Ｃ点とＩ点を結んだ線で乙地を東西に分け，西側部分を清水政行が，東側部分を豊田文代が取得することで合意した。

　Ｉ点は，辺長ＧＨ上の点で，辺長ＣＩは，辺長ＢＨに平行である。西側部分について乙区２番根抵当権者から，東側部分について乙区１番抵当権者から，それぞれ権利の消滅を承諾する書面が交付されている。


２　現地調査の結果
(1)　土地の利用状況

　甲地及び乙地は，昭和61年８月，亡清水佐助の相続により，遺産分割協議を経て，現在の所有者が取得したものである。

　相続した当時，甲地及び乙地は，亡清水佐助とＡ市の賃貸借契約によりＡ市の地区公園として利用されていたが，Ａ市Ｋ町一丁目地内に近隣公園が開設されたことに伴い，当該賃貸借契約は，平成８年10月に合意解除された。

　平成10年４月，甲地及び乙地に隣接する13番及び16番の土地上に，スーパー銭湯（公衆浴場）が建築されて以来，甲地及び乙地は，スーパー銭湯の来客用駐車場として利用されている。来客用駐車場とスーパー銭湯の建物の敷地は一体的に利用されており，建物の敷地部分と駐車場部分とを明確に区分する構築物は，特にない。


(2)　筆界点の状況

　現地のＡ点，Ｃ点，Ｆ点及びＧ点にはコンクリート杭が，Ｂ点，Ｅ点及びＨ点には金属標が埋設されている。Ｄ点には，地積更正登記の際に金属標が埋設されたが，昨年６月，電柱の移設工事の際に亡失したことが判明した。


(3)　立会い

ア　Ａ市の職員が立ち会った結果，北東道路と民有地との境界は，Ｃ点とＥ点を結んだ直線であることを確認し，Ｄ点は，この直線上にあることも確認した。

イ　本件土地に隣接するすべての土地の所有者に立会いを求め，前記見取図中の各筆界点に争いがない旨の確認をした。後日，Ｄ点及びＩ点には，コンクリート杭を設置し，あらためて確認を得た。


３　測量の結果

ア　基本三角点等
　Ａ市基準点
　点名Ａ１　Ｘ＝500.00　Ｙ＝500.00
　　　Ａ０への方向角　30°20′40″
　点名Ａ２　Ｘ＝250.71　Ｙ＝596.39
　点名Ａ３　Ｘ＝247.09　Ｙ＝346.12


イ　基準点測量観測結果
器械点　　後視点　　　測点　　　　　観測角　　　　　距　離
Ａ１　　　　　Ａ０　　　　　Ｔ１　　　　　167°43′00″　　　100.00ｍ
Ｔ１　　　　　Ａ１　　　　　Ａ２　　　　　122°22′30″　　　200.00ｍ
Ｔ１　　　　　Ａ１　　　　　Ａ３　　　　　　99°50′50″　　　200.00ｍ


ウ　一筆地測量観測結果（抜粋）
器械点　　後視点　　　測点　　　　　　観測角　　　　距　離
Ｔ１　　　　　Ａ２　　　　　Ｅ　　　　　　　７°22′20″　　　　24.87ｍ
Ｔ１　　　　　Ａ２　　　　　Ｃ　　　　　　47°52′20″　　　　　6.71ｍ


エ　18番の地積測量図の成果は，今回の測量の成果と一致している。


オ　筆界点の座標値　　　　（単位：ｍ）

点名　　　　　Ｘ座標　　　　　Ｙ座標
　Ａ　　　　　　375.43　　　　447.35
　Ｂ　　　　　　391.05　　　　461.49
　Ｆ　　　　　　376.00　　　　479.50
　Ｇ　　　　　　377.92　　　　471.69
　Ｈ　　　　　　376.80　　　　460.72

（注）１　測量は，Ａ市基準点に基づくものである。
　　　２　観測角は，後視方向を０°として右回りの角度を示す。


問１　多角点Ｔ１の座標値を求めなさい。ただし，軽重率は，路線長に反比例するものとする。

問２　Ｃ点，Ｄ点及びＩ点の座標値を求めなさい。

問３　甲地の実測面積，乙地の東側部分の実測面積をそれぞれ座標法により計算しなさい。ただし，計算値の端数処理は，登記の申請書に記載する場合の表示方法によるものとする。


問４　甲地について申請すべき登記の目的，添付情報のすべて及び申請人に関する申請情報を記載しなさい。


問５　乙地について申請すべき登記の目的，添付情報のすべて及び申請人に関する申請情報を記載しなさい。

問６　問５の登記の申請において提供すべき地積測量図（縮尺は250分の１）を作成しなさい。

（注）１　座標値は，計算結果の小数点以下第３位を四捨五入し，小数点以下第２位までとすること。

　　　２　訂正，加入又は削除をしたときは，押印や字数を記載することを要しない。

　　　３　地積測量図には，座標値から求めた筆界の辺長を，計算結果の小数点以下第３位を四捨五入し，記載すること。基本三角点等の表示は，図中に概略の地点を明示し符号を付した上，用紙の適宜の箇所にその符号，基本三角点等の名称及び座標値を記載すること。

　ただし，測地系の表示（測量年月日を含む。），多角点の表示，各筆界点の座標値の表示，求積及びその方法並びに地積の表示の記載は，省略して差し支えない。

　　　４　本件土地を管轄する登記所は，不動産登記法附則第６条第１項の指定がされている登記所（いわゆるオンライン庁）であり，必要な登記の申請は，書面を提出する方法によりするものとする。

　　　５　本件土地の地積測定の公差は，以下のとおりである。ただし，本件土地は市街地地域に属する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（単位：㎡）
精度区分　甲１　　　　　甲２　　　　　甲３　　　　　乙１　　　　　乙２　　　　　乙３
甲地　　　　0.34　　　　0.80　　　　　1.59　　　　　2.20　　　　　4.59　　　　9.18
乙地　　　　0.55　　　　1.33　　　　　2.66　　　　　3.82　　　　　7.81　　　15.62


第１問　解説
〈出題の趣旨〉

　本問は，共有物分割の協議が調った場合の共有地の分筆の登記および隣接する土地の地積更正の登記の申請手続に関する問題である。求積は，簡易網平均計算をテーマとしてみた。


<strong>問１　Ｔ１の座標値</strong>

　Ｔ１は，各基準点から算出した座標値（近似座標値）を平均計算して求める。

（１）方向角の計算
　 方向角Ａ１Ｔ１＝30°20′40″＋167°43′０″
	＝198°３′40″
（注）　方向角Ａ１Ｔ１とは，Ａ１からＴ１への方向角を示すものとする（以下同じである）。
　方向角 Ｔ１Ａ２＝198°３′40″＋122°22′30″－180°
	＝140°26′10″
　方向角 Ｔ１Ａ３＝198°３′40″＋199°50′50″－180°
	＝217°54′30″

（２）Ａ１から求めたＴ１の近似座標
　ＸＴ１＝100.00×cos198°３′40″＋500.00
	≒404.93
　ＹＴ１＝100.00×sin198°３′40″＋500.00
	≒469.00

（３）Ａ２から求めたＴ１の近似座標
　ＸＴ１＝200.00×cos320°26′10″＋250.71
	≒404.89
　ＹＴ１＝200.00×sin320°26′10″＋596.39
	≒469.00

（４）Ａ３から求めたＴ１の近似座標
　ＸＴ１＝200.00×cos37°54′30″＋247.09
	≒404.89
　ＹＴ１＝200.00×sin37°54′30″＋346.12
	≒469.00

（５）平均値（最確値）の計算
　Ａ１，Ａ２，Ａ３からの軽重率を，ＰＡ１，ＰＡ２，ＰＡ３とおくと，
　ＰＡ１：ＰＡ２：ＰＡ３＝１／100：１／200：１／200
	＝２：１：１
　ＸＴ１＝404.93×２＋404.89×１＋404.89×１
２＋１＋１
	＝404.91
　ＹＴ１＝469.00


<strong>問２　各筆界点の座標値</strong>

　Ｔ１からＡ２の平均方向角
　　＝140°26′19.32″

<strong>①Ｅ点の座標値</strong>
　方向角　T1E＝140°26′19.32″＋７°22′20″
	＝147°48′39.32″
ＸＥ	＝24.87×cos147°48′39.32″＋404.91
	≒383.86
ＹＥ	＝24.87×sin147°48′39.32″＋469.00
	≒482.25

<strong>②Ｃ点の座標値</strong>
　方向角T1C＝140°26′19.32″＋47°52′20″
	＝188°18′39.32″
ＸＣ	＝6.71×cos188°18′39.32″＋404.91
	≒398.27
ＹＣ	＝6.71×sin188°18′39.32″＋469.00
	≒468.03


③Ｄ点の座標値
　方向角ＥＣ＝315°22′48.83″
ＸＤ	＝8.952×cos315°22′48.83″＋383.86
	≒390.23
ＹＤ	＝8.952×sin315°22′48.83″＋482.25
	≒475.96


④Ｉ点の座標値


直線ＣＩの傾き（直線ＢＨのそれと同じ）
　461.49－460.72
391.05－376.80＝0.054035…
直線ＧＨの傾き
　471.69－460.72
377.92－376.80＝9.794642…
直線ＣＩの方程式
　Ｙ＝0.054035…（Ｘ－398.27）＋468.03
直線ＧＨの方程式
　Ｙ＝9.794642…（Ｘ－377.92）＋471.69
上記２式の連立方程式を解くと，
　ＸＩ≒377.43
　ＹＩ≒466.90


問３　各土地の実測面積
　各土地の地目はいずれも宅地であるから，１平方メートルの100分の１未満の端数を切り捨てる（規則100条）。なお，乙地の西側を（イ）部分，東側を（ロ）部分としてある。


甲地

筆界　　　　　　Ｘ　　　　　　Ｙ　　　　　　Ｘn＋１－Ｘn－１　　　Ｙ（Ｘn＋１－Ｘn－１）
Ａ　　　　　　375.43　　　447.35　　　　14.25　　　　　　　　　6374.7375
Ｂ　　　　　　391.05　　　461.49　　　　　1.37　　　　　　　　　&nbsp;632.2413
Ｈ　　　　　　376.80　　　460.72　　　－15.62　　　　　　　－7196.4464
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　倍　面　積　　　　　　&nbsp;189.4676
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　面　　　積　　　　　　　　94.7338


乙地（イ）

筆界　　　　　Ｘ　　　　　　Ｙ　　　　　　Ｘn＋１－Ｘn－１　　　Ｙ（Ｘn＋１－Ｘn－１）
Ｂ　　　　　　391.05　　461.49　　　　21.47　　　　　　　　　9908.1903
Ｃ　　　　　　398.27　　468.03　　－13.62　　　　　　　　－6374.5686
&nbsp;Ｉ　　　　　　377.43　　466.90　　－21.47　　　　　　　　　－10024.3430　
Ｈ　　　　　　376.80　　460.72　　　　13.62　　　　　　　　　6275.0064
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　倍　面　積	　　　　　　　215.7149
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　面　　　積　　　　　　　&nbsp;107.85745


乙地（ロ）

筆界　　　　　Ｘ　　　　　　Ｙ　　　　　Ｘn＋１－Ｘn－１　　　Ｙ（Ｘn＋１－Ｘn－１）
Ｃ　　　　　398.27　　　468.03　　　12.80　　　　　　　　　5990.7840
Ｄ　　　　　390.23　　　475.96　　　－20.35　　　　　　－9685.7860
Ｇ　　　　　377.92　　　471.69　　　－12.80　　　　　　－6037.6320
&nbsp;Ｉ　　　　　377.43　　　466.90　　　20.35　　　　　　　　　9501.4150
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　倍　面　積　　　　　　　　231.2190
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　面　　　積　　　　　　　　115.6095


問４　甲地の登記の目的等


（１）登記の目的（令３条５号）

　「土地地積更正登記」と記載する。
　本件土地の現況は，宅地と一体的に利用されている駐車場であるから，地目は「宅地」である（『地目認定（改訂版）』65～66頁／民事法務協会）。よって，登記記録上の地目は，現況と合致している。しかし，地積に誤りがある（誤差の限度である甲２の0.80㎡を超えている）。

（２）添付情報（規則34条１項６号）

①地積測量図（令別表６項・添付情報欄）

②代理権限証書（令７条１項２号）


（３）申請人（令３条１号）

　甲地の所有権の登記名義人である清水政行の氏名および住所を記載する（法38条）。



問５　乙地の登記の目的等

（１）登記の目的（令３条５号）
「土地分筆登記」と記載する。

　乙地は共有物分割により，実体上，その西側部分を清水政行が単独所有し，その東側部分を豊田文代が単独所有しているが，登記手続上は各部分に分筆して，その後，持分移転の登記を申請する必要がある。

　分筆前と分筆後の地積の差は，224.69－223.46695＝1.22305㎡となり，甲２の1.33㎡の限度を超えていないので，地積更正の登記を申請することを要しない（規則77条４項，準則72条１項）。
　なお，登記記録上の地目が現況と合致していることは，問４で説明したとおりである。


（２）添付情報（規則34条１項６号）

①地積測量図（令別表８項・添付情報欄イ）

②抵当権消滅承諾書（法40条）

③根抵当権消滅承諾書（法40条）

④代理権限証書（令７条１項２号）


（３）申請人（令３条１号）

　乙地の所有権の登記名義人である清水政行および豊田文代の氏名および住所を記載する（法39条１項）。



問６　地積測量図
　基準点の位置は，問題文の指示どおり概略の位置で差し支えない。分筆後の（ロ）部分の地番は，17番４とするのが相当である（準則67条１項４号ただし書）。




第１問　解答

問１　Ｔ１の座標値

Ｘ座標　　　　　Ｙ座標
404.91ｍ　　　469.00ｍ


問２　各筆界点の座標値

筆　界　　　　　Ｘ座標　　　　　Ｙ座標
Ｃ点　　　　　398.27ｍ　　　　468.03ｍ
Ｄ点　　　　　390.23ｍ　　　　475.96ｍ
&nbsp;Ｉ点　　　　　377.43ｍ　　　　466.90ｍ


問３　実測面積

甲　　地　　　　　94.73㎡
乙地東側　　　115.60㎡


問４　甲地の登記の目的等

登記の目的	土地地積更正登記
添付情報	地積測量図　代理権限証書
申請人	Ａ市Ｍ町５番20号　　　清　水　政　行


問５　乙地の登記の目的等

登記の目的	土地分筆登記

添付情報	地積測量図　代理権限証書　抵当権消滅承諾書　根抵当権消滅承諾書　　　
申請人	Ａ市Ｍ町５番20号　　　清　水　政　行
　　　　　　　Ａ市Ｎ町７番10号　　　豊　田　文　代


<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/tkcgazou/0805p86.gif" alt="" width="490" height="357">



<strong>第２問</strong>

　Ａ市Ｄ町３番４号に本店を有する右京商事株式会社とＡ市Ｄ町３番５号に住所を有する伏見太郎は，家屋番号56番の建物のうち主たる建物と家屋番号57番との間に増築工事を施して合体させ，下記の見取図のとおり工事を済ませた。

　Ａ市Ｆ町二丁目１番１号に事務所を有する土地家屋調査士中条広子が，前記２個の各建物について必要となるすべての表示に関する登記の手続を，各建物の所有権の登記名義人から依頼されたものとして，後記の調査結果に基づき，後記の問いに答えなさい。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/tkcgazou/0805p87.gif" alt="" width="400" height="287">


（注）１　建物の測定値は，壁又は柱の中心からのものである。ただし，敷地境界から建物までの距離は，外壁までのものである。

　２　斜線部は，増築した部分である。

　３　［　　］内の数字は，土地の地番である。

　４　（　　）内の数字は，敷地の筆界点間の距離である。

　５　距離の単位は，メートルである。

〔調査結果〕
１　増築工事は，工場を拡張する目的で行われ，平成20年５月３日に，その工事が完了した。増築部分の構造は，鉄骨造スレートぶき平家建である。

２　増築後の建物は，すべて工場として利用されている。

３　56番の建物のうち附属建物は，増築後の工場の附属建物として利用されている。その用途は，従来どおり事務所であり，増築，取壊等の工事は一切行われていない。

４　北の方向は，敷地南側道路と直角である。

５　合体後の建物の持分については，固定資産税評価額等を勘案して，当事者間の協議により，右京商事株式会社持分100分の63，伏見太郎持分100分の37と決定している。また，この持分割合について，抵当権者から承諾を得ている。

６　右京商事株式会社の代表取締役は，Ａ市Ｄ町３番５号に住所を有する伏見太郎である。また，同会社は，取締役会設置会社である。

７　敷地及び建物の隅部は，すべて直角である。

８　登記所で調査したところ，登記記録の記録は，次のとおりであった。ただし，登記事項の一部を省略している。


（家屋番号56番の建物）

〔表題部〕
　所在　Ａ市Ｄ町字Ｅ56番地
　家屋番号　56番
　主たる建物
　工場　鉄骨造スレートぶき平家建
　床面積　113.40㎡
　附属建物符号１
　事務所　木造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建
　床面積　35.51㎡


〔権利部〕
　甲区１番　所有権保存
　　　Ａ市Ｄ町３番４号　右京商事株式会社
　乙区１番　抵当権設定
　　　Ａ市Ｇ町５番８号　株式会社東山銀行
（家屋番号57番の建物）


〔表題部〕
　所在　Ａ市Ｄ町字Ｅ57番地
　家屋番号　57番
　工場　鉄骨造スレートぶき平家建　
　床面積　76.14㎡


〔権利部〕
　甲区１番　所有権保存
　　　Ａ市Ｄ町３番５号　伏見太郎
※乙区はない。



問１　本件建物について申請すべき登記の目的及び申請人に関する申請情報を記載しなさい。

問２　問１の申請に必要な添付情報をすべて記載しなさい。ただし，図面以外については，「代位原因証書（売買契約を証する書面）」のように，かっこ書で，当該情報を特定させて記載するものとし，申請情報の内容を援用する旨や添付省略等の記載はしないこと。

問３　本件建物の申請情報のうち，「建物の表示」欄に記載すべき事項を記載しなさい。

問４　右京商事株式会社の利益を保護する点から，本件建物の持分割合を定めるについて必要と考えられる手続及びその手続が必要な理由を簡潔に記載しなさい。

問５　問１の申請に必要な添付情報のうち，建物図面及び各階平面図を作成しなさい。

（注）１　建物図面は500分の１，各階平面図は250分の１の縮尺で作成すること。

　２　訂正，加入又は削除をしたときは，押印や字数を記載することを要しない。

　３　「建物の表示」欄には，適宜，「主たる建物又は附属建物の別」欄を設けること。

　４　本件建物を管轄する登記所は，不動産登記法附則第６条第１項の指定がされている登記所（いわゆるオンライン庁）であり，必要な登記の申請は，書面を提出する方法によりするものとする。


第２問　解説

〈出題の趣旨〉
　本問は，会社が所有する甲建物の主たる建物と会社の代表取締役個人が所有する乙建物を合体させたことによる，合体による登記等の申請手続に関する問題である。


問１　登記の目的・申請人

（１）登記の目的（令３条５号）

　「合体による建物の表題登記及び合体前の建物の表題部の登記の抹消」と記載する（法49条１項）。甲建物の主たる建物と乙建物が合体した場合，甲建物の附属建物は，甲建物の主たる建物の合体による登記等に従うものとされている（平成５年度首席登記官会同における質疑応答十一・49）。

　したがって，甲建物の附属建物と乙建物が合体した場合とは異なり，建物の分割の登記を申請する必要はない。

　なお，法49条１項の文言に準じて，「合体後の建物の表題登記及び……」としても差し支えないと考える。


（２）申請人（令３条１号・２号）

　合体による登記等の申請人は，実体上の所有者，表題部所有者または所有権の登記名義人である（法49条１項）。

　本問では，各建物の所有権の登記名義人から申請するのであるから，右京商事株式会社の本店，商号，代表者の氏名，個人としての伏見太郎の住所，氏名，並びに各人の持分を記載する（令３条９号）。


問２　添付情報

①建物図面（令別表13項・添付情報欄イ）

②各階平面図（令別表13項・添付情報欄ロ）

③所有権証明書（令別表13項・添付情報欄ハ）
　増築部分の所有権証明書として建築確認済証，検査済証等（準則87条１項），および合体後の建物の持分割合を証する書面として協議書等を添付する。

④住所証明書（令別表13項・添付情報欄ニ）
　右京商事株式会社については会社の登記事項証明書，伏見太郎については住民票の写しを添付する。

⑤登記識別情報（法22条，令８条１項２号）
　合体前の各建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。

⑥印鑑証明書（令18条２項）
　合体前の各建物の所有権の登記名義人の印鑑証明書を添付しなければならない。

⑦承諾書（令別表13項・添付情報欄ト）
　合体前の56番の建物に登記されている抵当権は，存続登記となるので，株式会社東山銀行が持分割合を承諾した書面を添付する。

⑧資格証明書（令７条１項１号）
　右京商事株式会社の登記事項証明書を添付する。

⑨代理権限証書（令７条１項２号）
　右京商事株式会社，伏見太郎各人の委任状を添付する。


問３　「建物の表示」欄の記載事項

　令３条８号の規定により，合体前および合体後の建物の表示を記載する。合体後の建物の家屋番号は，申請情報の内容とすることを要しない（令３条８号ロかっこ書）。

　登記原因及びその日付として，合体前の建物の表題部の登記の抹消においては，「平成20年５月３日56番（57番）と合体」とそれぞれ記載し，合体後の建物の表題登記においては，「平成20年５月３日56番，57番を合体」と記載する（平成５・７・30民三5320号通達第六・三・(1)）。


　附属建物を表示した欄の登記原因及び日付欄には，何ら記載を要しない（『新版・建物合体登記の実務』356～357頁／日本加除出版）。


問４　持分割合につき必要となる手続・理由

　本問の合体後の建物は，右京商事株式会社と伏見太郎の共有となるので，持分割合はこの両名で協議すればよいことになる。

　しかし，右京商事株式会社の代表取締役は，伏見太郎であるから，この協議は，会社と取締役間の利益相反行為に該当するものと解される。

　典型的な利益相反行為としては，会社と取締役間の売買等があるが，本問の持分割合を決める協議についても，伏見太郎個人の持分を多くすれば，その反射として右京商事株式会社の持分は少なくなる。

　したがって，右京商事株式会社の利益を保護する点から，当該協議について，伏見太郎は当然には会社を代表する権限を有するものではなく，取締役会の承認を得て，協議をすることができるものと解される（会社法365条１項，356条１項２号）。

　この承認は事後であってもよい（東京高判昭和34・３・30）。

　なお，取締役会は，会社の必置機関ではないので（同法326条２項），取締役会を置かない株式会社にあっては，利益相反行為につき，株主総会の承認を得なければならないことになる（同法356条１項２号）。



第２問　解答

<strong>問１　登記の目的・申請人</strong>

登記の目的　　合体による建物の表題登記及び合体前の建物の表題部の登記の抹消

申　請　人　　Ａ市Ｄ町３番４号　持分100分の63　　右京商事株式会社
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　代表取締役　伏　見　太　郎
　　　　　　　Ａ市Ｄ町３番５号　　　100分の37　　伏　見　太　郎


問２　添付情報

　　建物図面　　各階平面図　　
　　登記識別情報（56番の建物の登記識別情報，57番の建物の登記識別情報）
　　印鑑証明書（右京商事株式会社の代表者の印鑑証明書，伏見太郎の印鑑証明書）
　　所有権証明書（増築部分の建築確認済証及び検査済証等，合体後の建物の持分割合の協議書）
　　住所証明書（右京商事株式会社の登記事項証明書，伏見太郎の住民票の写し）
　　承諾書（合体後の建物の持分割合に対する株式会社東山銀行の承諾書）
　　資格証明書（右京商事株式会社の登記事項証明書）
　　代理権限証書（右京商事株式会社の代表者の委任状，伏見太郎の委任状）

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/tkcgazou/0805p90_1.gif" alt="" width="490" height="242">


建物の表示	所　在	Ａ市Ｄ町字Ｅ
地　番@	家屋@番号@	主たる建物又は附属建物	①種　類	②構　　造	③床面積@㎡	登記原因及び@その日付
56番地	56番	主	工　場	鉄骨造スレートぶき平家建	113	40	平成20年５月３日57番と合体
		符号１	事務所	木造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建	35	51	
57番地	57番		工　場	鉄骨造スレートぶき平家建	76	14	平成20年５月３日56番と合体
56番地，@57番地		主	工　場	鉄骨造スレートぶき平家建	236	79	平成20年５月３日56番，57番を合体
		符号１	事務所	木造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建	35	51

	
問４　持分割合を定めるにつき必要な手続及びその手続が必要な理由

　合体後の建物の持分割合を定めることにつき，右京商事株式会社の取締役会の承認を要する。

　本件において合体後の建物の持分割合を定める場合，伏見太郎個人の持分を多くすることにより，その反射として右京商事株式会社の持分が少なくなるので，会社と取締役間の利益相反行為に該当すると解されるからである。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/tkcgazou/0805p90_2.gif" alt="" width="490" height="327">

問５	家屋番号		建物図面

各階平面図


主たる建物@　
求積
　　20.70×10.50＝217.3500
　　　5.40×　3.60＝　19.4400　
　　計236.7900
　　床面積236.79㎡


附属建物符号１
求積
　5.30×6.70＝35.5100
　床面積　　　35.51㎡		建物の所在	Ａ市Ｄ町字Ｅ56番地，57番地
（単位：ｍ）
作　成　者	@（略）@（平成何年何月何日作成）		縮尺	１／250		申　請　人	（略）		縮尺	１／500






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   <title>国試記述式対策 「商業登記法」 齋藤隆行</title>
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   <published>2008-05-13T04:33:42Z</published>
   <updated>2008-06-06T04:06:02Z</updated>
   
   <summary>（司法書士）　齋藤隆行 　問題 　司法書士法務一郎は，平成20年７月５日に事務所を訪れたＡ運送株式会社の代表取締役甲子太郎から，別紙１から別紙３までの書類のほか，必要書類の交付を受け，別紙４のとおり事情を聴取した。 　司法書士法務一郎が，登記すべき事項や登記のための要件などを説明したところ，甲子太郎は，これらの説明を了解し，必要な登記申請書の作成及び登記申請の代理を依頼した。 　司法書士法務一郎が...</summary>
   <author>
      <name>Editor</name>
      
   </author>
   
   
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      <![CDATA[<h5>（司法書士）　齋藤隆行</h5>

<strong>　問題</strong>
　司法書士法務一郎は，平成20年７月５日に事務所を訪れたＡ運送株式会社の代表取締役甲子太郎から，別紙１から別紙３までの書類のほか，必要書類の交付を受け，別紙４のとおり事情を聴取した。

　司法書士法務一郎が，登記すべき事項や登記のための要件などを説明したところ，甲子太郎は，これらの説明を了解し，必要な登記申請書の作成及び登記申請の代理を依頼した。

　司法書士法務一郎が，この依頼に基づき同日付で登記を申請する場合において，同社の本店の所在地を管轄する登記所に登記を申請すべき事項について，答案用紙第１欄のアからエまでの項目に分けて，それぞれ同欄の該当部分に記載しなさい。]]>
      <![CDATA[　第２欄には，登記の申請を代理すべきでない事項（会社法上登記すべき事項とされていない事項を除く）があるときは，その事項及びその理由を簡潔に記載しなさい。


（答案作成上の注意事項）

１　別紙中，（以下省略）又は（省略）と記載されている部分は，適法かつ有効な記載があるものとする。なお，その部分には，登記すべき事項に関する記載はないものとする。

２　登記すべき事項は，「別紙のとおり」とせず，具体的に記載するものとする。ただし，代表取締役の住所の記載は省略するものとする。

３　申請書に添付すべき書面は，すべて調えられており，議事録には所要の署名押印がされているものとする。なお，平成20年５月28日付の取締役会議事録に押印された代表取締役甲子太郎の印鑑は，登記所へ提出している印鑑である。

４　申請書の添付書面について，他の書面を援用することができることが明らかなときは，必ず援用すること。

５　登録免許税額については，内訳の記載を要しない。

別紙１

登記事項証明書の概要

商　号　Ａ運送株式会社

本　店　東京都南北区中の丸一丁目２番３号

発行可能株式総数　　　８万株

発行済株式の総数　　　２万株

資本金の額　　　　　金10億円

株式の譲渡制限に関する規定
　当会社の株式の譲渡による取得については，取締役会の承認を要する。

役員に関する事項

取　締　役　　甲子太郎　　平成19年５月30日重任

取　締　役　　乙野次郎　　平成19年５月30日重任

取　締　役　　丙野花子　　平成19年５月30日重任

取　締　役　　丁山三郎　　平成19年５月30日重任

取　締　役　　戊原鳥子　　平成19年５月30日重任

取　締　役　　己田四郎　　平成19年５月30日重任

代表取締役　甲子太郎　　平成19年５月30日重任

代表取締役　乙野次郎　　平成19年５月30日重任

監　査　役　　庚川月子　　平成19年５月30日就任（社外監査役）

監　査　役　　辛沢五郎　　平成19年５月30日就任


（社外監査役）
監　査　役　　壬井風子　　平成19年５月30日就任

会計監査人　庚藤六郎　　平成19年５月30日重任

会社状態に関する事項

　取締役会設置会社

　監査役設置会社

　監査役会設置会社

　会計監査人設置会社


　別紙２

平成20年５月28日定時株主総会議事概要

　議決権のある株式の株主，全員出席
　（省略）
　第１号議案（決算関係・省略）

　第２号議案　定款一部変更の件

　議長より，監査役会を廃止し，社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定を設定するため，下記のとおり定款の一部変更について説明が行われ，満場異議なく原案のとおり承認可決した。

　第４条の２（機関設計）
　当会社には，取締役及び株主総会の他，取締役会監査役及び会計監査人を設置する。

　第22条（役員の員数）
　当会社には，取締役３名以上，代表取締役１名以上，監査役１名以上を置く。

　第24条（社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定）
　当会社は，会社法第427条の規定により，社外取締役との間に，同法第423条の行為による賠償責任を限定する契約を締結することができる。

　ただし，当該契約に基づく賠償責任の限度額は，1,000万円以上であらかじめ定めた金額又は法令が規定する額のいずれか高い額とする。


　第３号議案　取締役８名選任の件

　議長は，取締役の全員が本定時株主総会の終結時をもって任期満了し退任することとなるので，後任者を選任する必要がある旨の説明を行い，招集通知記載のとおり下記候補者を取締役に選任したい旨を議場に諮ったところ，満場異議なく次のとおり選任可決した。なお，被選任者は，それぞれその就任を承諾した。

　取締役甲子太郎，同乙野次郎，同丙野花子，同丁山三郎，同戊原鳥子，同己田四郎，同春山弥生，同夏目葉月


　第４号議案　監査役１名選任の件

　議長は，監査役辛沢五郎が辞任することとなるので，後任者を選任する必要がある旨の説明を行い，招集通知記載のとおり下記候補者を監査役に選任したい旨を議場に諮ったところ，満場異議なく次のとおり選任可決した。なお，被選任者は，その就任を承諾した。
　監査役　秋野霜月
（以下省略）


別紙３

　平成20年５月28日取締役会議事概要

　取締役及び監査役，全員出席

　議案　代表取締役選定の件

　議長より，代表取締役の選定について説明が行われ，満場異議なく次のとおり選定可決した。なお，被選定者は，それぞれその就任を承諾した。

　　代表取締役　甲子太郎，同　乙野次郎
（以下省略）


　別紙４

　司法書士の聴取記録

１　別紙１の当社取締役，監査役及び会計監査人は，いずれも平成19年５月30日開催の定時株主総会において選任され，席上直ちに，それぞれその就任を承諾している。

２　平成20年５月１日，監査役辛沢五郎から，平成20年５月28日開催の定時株主総会において，監査役会設置会社に関する定款の定めが廃止されることを条件に辞任したい旨の辞任届が会社に提出されている。

３　平成20年５月28日開催の定時株主総会においては，第１号議案から第４号議案までが審議され，これ以外に審議された議案はない。

４　取締役春山弥生及び同夏目葉月は，社外取締役として選任されており，平成20年５月28日付で，会社法第427条の規定により，当社と同人等との間に，同法第423条の行為による賠償責任を，定款で定められた1,000万円又は法令が規定する額のいずれか高い額に限定する旨の契約が締結されている。

５　監査役に選任された秋野霜月は，当社の子会社である株式会社Ａ倉庫運輸の経理部長であり，引き続きその職を務める意向であり，現在，その職を辞するつもりはない。

６　定款には，「取締役の任期を選任後１年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとし，監査役の任期を選任後４年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする」「当会社の事業年度は，毎年４月１日から翌年３月31日までとする」「当会社の定時株主総会は，毎事業年度の末日の翌日から２か月以内に開催する」旨の定めがある。



　<strong>答案用紙</strong>

　第１欄

ア　登記の事由

イ　登記すべき事項

ウ　登録免許税額（内訳の記載を要しない）

エ　添付書面


第２欄

登記の申請を代理すべきでない事項

その理由





<strong>解説</strong>

〈本問の出題の趣旨〉

　取締役，代表取締役および監査役の変更，会計監査人の変更，監査役会設置会社の定めの廃止，社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定の設定の手続およびこれらの登記手続に関する知識および能力を試すための出題である。


１　取締役会設置会社（委員会設置会社を除く）における取締役，代表取締役および監査役の変更

（１）取締役会設置会社における取締役，代表取締役および監査役の変更の実体上の手続

①取締役の就任と任期満了による退任
　取締役は，株主総会において選任される。そして，被選任者がその就任を承諾することにより，取締役就任の効力が生ずる。

　取締役の任期は，原則として，選任後２年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までである（会社法332条１項本文・３項）。ただし，定款または株主総会の決議によって，その任期を短縮することができる（332条１項ただし書・３項）。

　この任期の起算点は，旧商法と異なり，「就任」の時ではなく，「選任」の時である（平18・３・31民商782号通達）。そして，取締役は，この任期が満了したことにより，当然に退任する。
　取締役会設置会社（２条７号）における取締役の員数は，３人以上でなければならない（331条４項）。


②社外取締役の意義および登記

　社外取締役とは，株式会社の取締役であって，当該株式会社またはその子会社の業務執行取締役もしくは執行役または支配人その他の使用人でなく，かつ，過去に当該株式会社または子会社の業務執行取締役もしくは執行役または支配人その他の使用人となったことがないものをいう（２条15号）。

　社外取締役の要件として，業務執行に関与する取締役等でないことを定めることによって，会社経営者に対する監視機能を果たすことが期待されている。

　そして，取締役が社外取締役である場合において，

①会社法373条１項の規定による特別取締役の議決の定めがある場合，

②委員会設置会社である場合，または

③社外取締役が負う責任の限度に関する契約の締結についての定款の定めがある場合においてのみ，社外取締役である旨の登記を申請しなければならない（911条３項21号ハ・22号イ・25号）。

　社外取締役が存在することにより格別の効果が生じないような場合についてまで，その公示をする合理性はないからである（相澤『一問一答新・会社法』Ｐ129参照）。

③代表取締役の就任と資格喪失による退任

　取締役会設置会社（委員会設置会社を除く）においては，取締役会の決議をもって取締役の中から代表取締役を選定しなければならない（362条２項３号・３項）。

　この選定決議のほか，被選任者がその就任を承諾することにより，代表取締役就任の効力が生ずる（旬刊『商事法務・1778』Ｐ４，７参照）。
　ここでいう「就任の承諾」とは，代表取締役として株式会社との委任契約に基づく就任承諾ではなく，代表取締役への就任拒否権を行使しないことの確認としての承諾を意味する（同Ｐ４，８参照）。

　代表取締役は取締役であることを前提とするので（362条３項），取締役を退任したときは，当然に代表取締役の資格を喪失して退任する。


④監査役の就任と辞任

　会社法では，監査役は，必置機関ではないが（326条２項），取締役会設置会社（委員会設置会社を除く）は，原則として監査役を置かなければならない（327条２項本文）。
　監査役設置会社（２条９号）においては，監査役は１人以上を置けば足りる。

　監査役は，取締役と同様に，株主総会において選任される。そして，被選任者がその就任を承諾することにより，監査役就任の効力が生ずる。

　監査役の任期は，原則として選任後４年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までである（336条１項）。
　そして，監査役は，この任期中であればいつでも監査役の辞任の意思表示をすることができる。

　辞任の意思表示は，原則として，会社に到達した時にその効力が生じる。


⑤社外監査役の意義および登記

　社外監査役とは，株式会社の監査役であって，過去に当該株式会社またはその子会社の取締役，会計参与（会計参与が法人であるときは，その職務を行うべき社員）もしくは執行役または支配人その他の使用人となったことがないものをいう（２条16号）。

　監査の実効性を確保するために，社外監査役による異なる視点からの客観的な監査を導入したものである。

　株式会社が監査役会設置会社（２条10号）であるときは，その旨および監査役のうち社外監査役であるものについては社外監査役である旨の登記を申請しなければならない（911条３項18号）。

　また，社外監査役が負う責任の限度に関する契約の締結についての定款の定め（427条１項）があるときは，その定め（911条３項24号）および監査役のうち社外監査役であるものについて，社外監査役である旨の登記を申請しなければならない（911条３項26号）。


（２）本問の検討

　取締役甲子太郎，同乙野次郎，同丙野花子，同丁山三郎，同戊原鳥子，同己田四郎は，いずれも平成19年５月30日開催の定時株主総会において選任されているので（別紙１，４の１），その任期は，定款の規定により，選任後１年以内に終了する事業年度のうち最終のもの（自平成19年４月１日至平成20年３月31日）に関する平成20年５月28日開催の定時株主総会の終結の時までとなるが，

　同人等は，同総会において，取締役として再選され（別紙２），それぞれその就任を承諾している（同別紙）。したがって，同日付で就任（重任）する。

　春山弥生，夏目葉月は，平成20年５月28日開催の定時株主総会において，取締役として選任され，それぞれその就任を承諾している（別紙２）。したがって，同日付で取締役に就任する。

　また，同人等は社外取締役として選任されており（別紙４の４），同総会において社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定を設けるための定款変更決議がなされ（別紙２），

　かつ，同日付で社外取締役が負う責任の限度に関する契約が締結されているので（別紙４の４），社外取締役である旨の登記を申請する。


　代表取締役甲子太郎，同乙野次郎は，平成20年５月28日付で，代表取締役の前提資格である取締役の地位を喪失するが，同日開催の定時株主総会において，取締役として再選され（別紙２），それぞれその就任を承諾している（同別紙）。

　そして，同日開催の取締役会において代表取締役に選定され（別紙３），それぞれその就任を承諾している（同別紙）。したがって，同人等は，平成20年５月28日付で就任（重任）する。


　監査役（社外監査役）辛沢五郎は，平成20年５月28日開催の定時株主総会において，監査役会設置会社に関する定款の定めが廃止されることを条件に辞任したい旨の辞任届を会社に提出している（別紙４の２）。

　Ａ運送株式会社は，監査役会設置会社であったため（別紙１），監査役を３人以上置かなければならなかったが，同総会において，監査役会を置く旨の定めを廃止している（別紙２）。

　したがって，同日付で条件が成就し，同人の辞任の効力が生じる。


　監査役庚川月子は，社外監査役であり，Ａ運送株式会社は，監査役会設置会社であったため（別紙１），同人については，社外監査役の旨の登記がなされていたが（同別紙），平成20年５月28日開催の定時株主総会において，監査役会を置く旨の定めを廃止している（別紙２）。

　したがって，もはや社外監査役の旨の登記をしておく必要がなくなったため，同日付で社外監査役の旨の登記の抹消（変更）登記を申請する。


（３）取締役，代表取締役および監査役の変更登記手続（申請書作成上のポイント）

<strong>ア　登記の事由</strong>
「取締役，代表取締役及び監査役の変更」と記載する。

<strong>イ　登記すべき事項</strong>
　取締役，代表取締役および監査役の氏名（代表取締役の就任についてはその住所も登記事項であるが本問では問われていない），退任または就任（重任）した旨およびその年月日を解答例のように記載する。

<strong>ウ　登録免許税</strong>
　資本金が１億円を超える会社においては，役員変更分として，申請件数１件につき３万円を納付する（登免別表第一24（１）カ）。

<strong>エ　添付書面</strong>

（ア）　辞任届（商登法54条４項）
　監査役（社外監査役）辛沢五郎の辞任を証するために添付する。

（イ）　株主総会議事録（商登法46条２項，54条４項）
　取締役の退任時期，選任決議を証するために，平成20年５月28日付の定時株主総会議事録（別紙２）を添付する。

（ウ）　取締役の就任承諾を証する書面（商登法54条１項）
　平成20年５月28日開催の定時株主総会で取締役が選任され，その議事録に被選任者が席上就任を承諾している旨が記載されているので，就任承諾を証する書面として，議事録の記載を援用することができる。本問では必ず援用しなければならないことに注意する（答案作成上の注意事項４）。

（エ）　取締役会議事録（商登法46条２項）
　代表取締役の選定決議を証するため，平成20年５月28日開催の取締役会議事録（別紙３）を添付する。

（オ）　代表取締役の就任承諾を証する書面（商登法54条１項）
　（イ）と同様である。本問では必ず援用しなければならないことに注意する（答案作成上の注意事項
４）。

（カ）　委任状（商登法18条）

　代表取締役から司法書士へ宛てた委任状を添付する。

　印鑑証明書の添付の要否（商登規則61条３　項・２項後段・４項ただし書）

　本問では，平成20年５月28日開催の取締役会において，代表取締役として甲子太郎および乙野次郎を選定している（別紙３）。

　そして，甲子太郎および乙野次郎は，いずれも再任であるので（別紙１），両名の就任承諾を証する書面として援用する平成20年５月28日付の取締役会議事録に押印されている印鑑については，商業登記規則61条３項で読み替えて適用する同条２項後段に規定する市区町村長の作成した証明書を添付することを要しない（商登規則61条３項・２項後段参照）。

　また，当該取締役会議事録に押印された代表取締役甲子太郎の印鑑は，登記所へ提出している印鑑であり（答案作成上の注意事項３），商業登記規則61条４項ただし書の適用により，平成20年５月28日付の取締役会議事録に押印された出席取締役および監査役の印鑑につき市区町村長の作成した証明書の添付を要しない。


２　監査役会設置会社の定めの廃止

（１）監査役会設置会社の定めの廃止の実体上の手続

①監査役会設置会社の意義

　「監査役会設置会社」とは，定款の定めにより監査役会を置く株式会社（会社法326条２項），または会社法の規定により監査役会を置かなければならない株式会社（公開会社である大会社，328条１項）をいう（２条10号）。公開会社でない大会社は，会計監査人を置かなければならないが（328条２項），監査役会を置かなくてもよい（328条１項かっこ書）。


②監査役会設置会社である旨の定款の定めの廃止

　「監査役会設置会社」のうち，定款の定めにより監査役会を置く株式会社（326条２項）については，株主総会において定款変更決議を行い，監査役会設置会社である旨の定款の定めを廃止することができる（466条）。この決議は，原則として，当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数（３分の１以上の割合を定款で定めた場合にあっては，その割合以上）を有する株主が出席し，出席した当該株主の議決権の３分の２（これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては，その割合）以上に当たる多数をもって行わなければならない（特別決議，309条２項前段・11号，466条）。


（２）本問の検討

　平成20年５月28日開催の定時株主総会において，監査役会を置く旨の定款の定めを廃止する旨の定款変更決議を行っている（別紙２）。この決議は，当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数が出席し（全員出席），出席した株主の議決権の３分の２以上に当たる多数（満場異議なく）によりなされており，有効に成立している（同別紙）。


（３）監査役会設置会社の定めの廃止の変更登記手続（申請書作成上のポイント）

ア　登記の事由
「監査役会設置会社の定めの廃止」と記載する。

イ　登記すべき事項
　監査役会設置会社の定めを廃止した場合には，その旨のほか，監査役会設置会社の定めの廃止により社外監査役の登記を抹消する旨およびその変更年月日を解答例のように記載する。ただし，社外監査役が負う責任の限度に関する契約の締結についての定款の定めの登記があるとき（会社法911条３項26号）は，社外監査役の登記の抹消を要しない（平18・３・31民商782号通達）。

ウ　登録免許税
　監査役会に関する事項の変更分として，申請件数１件につき３万円を納付する（登免別表第一24（１）ワ）。

エ　添付書面
（ア）　株主総会議事録（商登法46条２項，54条４項）
　監査役会設置会社の定めの廃止決議を証するために，平成20年５月28日付の定時株主総会議事録（別紙２）を添付する。

（イ）　委任状（商登法18条）
　代表取締役から司法書士へ宛てた委任状を添付する。


３　会計監査人の変更

（１）会計監査人の変更の実体上の手続

①会計監査人の意義および資格
　会計監査人とは，株式会社の計算書類およびその附属明細書，臨時計算書類並びに連結計算書類を監査し，法務省令（会施規則110条）で定めるところにより，会計監査報告を作成しなければならない者をいう（会社法396条１項）。会計監査人は，公認会計士または監査法人でなければならない（337条１項）。


②会計監査人と会社との関係並びに選任
　会計監査人と会社との関係は，民法の委任に関する規定に従う（330条，民法643条～656条）。会計監査人は，株主総会の決議によって選任される（会社法329条１項）。そして，株主総会の決議のほか，被選任者の就任承諾により，会計監査人の就任の効力が生じる（330条，民法643条）。


③会計監査人の任期
　会計監査人の任期は，選任後１年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであり（会社法338条１項），その定時株主総会において別段の決議がされなかったときは，会計監査人は，当該定時株主総会において再任されたものとみなされるが（同条２項），再任されたものとみなされた場合であっても，新たに会計監査人への就任承諾は要しない（平18・３・31民商782号通達）。


（２）本問の検討

　会計監査人庚藤六郎は，Ａ運送株式会社の会計監査人であるが（別紙１），その任期が満了する平成20年５月28日開催の定時株主総会において，別段の決議がされていない（別紙２，４の３）。したがって，同総会の終結の時に就任（重任）する。


（３）会計監査人の変更の登記手続（申請書作成上のポイント）

ア　登記の事由
「会計監査人の変更」と記載する。

イ　登記すべき事項
　会計監査人の氏名，就任（重任）した旨およびその年月日を解答例のように記載する。

ウ　登録免許税
　資本金が１億円を超える会社においては，会計監査人の変更分として，申請件数１件につき３万円を納付する（登免別表第一24（１）カ）。

エ　添付書面

（ア）　株主総会議事録（商登法54条４項）
　会計監査人の退任および就任の時期を証するために，平成20年５月28日付の定時株主総会議事録（別紙２）を添付する。

（イ）　会計監査人の資格を証する書面（商登法54条２項３号）
　会計監査人に再任されたものとみなされた公認会計士の資格を証するため添付する（平18・３・31民商782号通達参照）。具体的には，会計監査人が法人でないときは，日本公認会計士協会が発行した公認会計士の会計監査人資格証明書（平18・３・31民商782号通達）を添付する。

（ウ）　委任状（商登法18条）

　代表取締役から司法書士へ宛てた委任状を添付する。

　会計監査人の任期満了の際の定時株主総会において別段の決議がされなかったことにより，会計監査人が再任されたものとみなされる場合（会社法338条２項）の重任の登記の申請書には，会計監査人が就任を承諾したことを証する書面を添付することを要しない（平18・３・31民商782号通達）。


４　社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定の設定

（１）社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定の設定の実体上の手続

　株式会社は，社外取締役，会計参与，社外監査役または会計監査人（社外取締役等）の責任（会社法423条１項）について，当該社外取締役等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは，定款で定めた額の範囲内であらかじめ株式会社が定めた額と最低責任限度額（425条１項１号）とのいずれか高い額を限度とする旨の契約を社外取締役等と締結することができる旨を定款で定めることができる（427条）。


（２）本問の検討

　平成20年５月28日開催の定時株主総会において，社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定を設ける旨の定款変更決議を行っている（別紙２）。

　この決議は，当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数が出席し（全員出席），出席した株主の議決権の３分の２以上に当たる多数（満場異議なく）によりなされており，有効に成立している（同別紙）。


（３）社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定の設定の登記手続（申請書作成上のポイント）

ア　登記の事由
「社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定の設定」と記載する。

イ　登記すべき事項
　社外取締役等の会社に対する責任の制限に関する規定を設けた旨，取締役または監査役のうち社外取締役または社外監査役であるものについてその旨，および変更年月日を解答例のように記載する（会社法911条３項24号～26号）。ただし，社外取締役または社外監査役についての登記は，すでにその登記があるときは，重ねてすることを要しない（平18・３・31民商782号通達）。

ウ　登録免許税
　登記事項の変更分として，申請件数１件につき３万円を納付する（登免別表第一24（１）ネ）。

エ　添付書面

（ア）　株主総会議事録（商登法46条２項）
　社外取締役等の会社に対する責任の制限に関する規定を設ける旨の定款変更決議が有効になされたことを証するために，平成20年５月28日付の定時株主総会議事録（別紙２）を添付する。

（イ）　委任状（商登法18条）
　代表取締役から司法書士へ宛てた委任状を添付する。


第２欄　登記の申請を代理すべきでない事項

１　親会社の監査役が子会社の使用人を兼任することの可否

（１）親会社の監査役が子会社の使用人を兼任することの可否

　監査役は，株式会社もしくはその子会社の取締役もしくは支配人その他の使用人または当該子会社の会計参与（会計参与が法人であるときは，その職務を行うべき社員）もしくは執行役を兼ねることができない（会社法335条２項）。

　親会社の監査役が子会社の取締役等を兼任した場合には，子会社の取締役が親会社の取締役に従属する立場にあることから，職務の独立性を害され，親会社の監査の公正が害されるおそれがあるからである。

　さらに，親会社の監査役は子会社調査権を有することから（381条３項），親会社の監査役が子会社の取締役等を兼任した場合には，当該権限の適正な行使が期待できないからである。

　ここでいう「使用人」とは，会社と雇用関係にある総務部長，人事部長，経理部長，出納係等の使用人（『実務相談株式会社法』４Ｐ４，８，12参照）等である（『実務相談株式会社法』４Ｐ15参照）。


　なお，取締役の地位にある者を監査役として選任する決議は，当然には無効とはならない（最判平元・９・19参照）。監査役の兼任禁止規定は，監査役の欠格事由を定めたものではないと解されており，

　また，監査役の就任は，監査役の選任決議のみで当然に効力が生ずるものではなく，被選任者が就任を承諾することによって効力が生じるものであり，この時までに取締役等の地位を辞任していれば，監査役の兼任禁止規定に反するわけではないからである。


（２）本問の検討

　平成20年５月28日開催の定時株主総会で，Ａ運送株式会社の子会社である株式会社Ａ倉庫運輸の経理部長（使用人）である秋野霜月を監査役に選任する旨の決議がなされている（別紙２，４の５）。

　そして，秋野霜月は，当該総会において席上その就任を承諾しているが，引き続きその職を務める意向であり，現在，その職を辞するつもりはない（別紙４の５）。

　したがって，監査役の兼任禁止規定に抵触することとなるため，同人はＡ運送株式会社の監査役に就任することはできず，同人の監査役の就任による変更の登記は，登記の申請を代理すべきでない事項となる。



<strong>解答例</strong>

第１欄

ア　登記の事由

取締役，代表取締役及び監査役の変更
会計監査人の変更
監査役会設置会社の定めの廃止
社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定の設定


イ　登記すべき事項

監査役（社外監査役）辛沢五郎は，平成20年５月28日辞任

同日監査役会設置会社の定めの廃止

同日社外監査役庚川月子の登記を監査役会の定め廃止により次のとおり変更
　監査役庚川月子

同日次の者重任
　取締役甲子太郎，同乙野次郎，同丙野花子，同丁山三郎，同戊原鳥子，同己田四郎
代表取締役甲子太郎，同乙野次郎
会計監査人庚藤六郎は，同日重任　

同日次の者就任
　取締役（社外取締役）春山弥生，同夏目葉月

同日次のとおり設定

　社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定
　当会社は，会社法第427条の規定により，社外取締役との間に，同法第423条の行為による賠償責任を限定する契約を締結することができる。

　ただし，当該契約に基づく賠償責任の限度額は，1,000万円以上であらかじめ定めた金額又は法令が規定する額のいずれか高い額とする。


ウ　登録免許税額（内訳の記載を要しない）
金９万円　　　　　　　　　　　　　　※１


エ　添付書面

辞任届　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１通
株主総会議事録　　　　　　　　　　　　　　１通
取締役の就任承諾を証する書面
　株主総会議事録の記載を援用する
取締役会議事録　　　　　　　　　　　　　　１通
代表取締役の就任承諾を証する書面
　取締役会議事録の記載を援用する
会計監査人の資格を証する書面　　　　　１通
委任状　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１通　※２

第２欄

登記の申請を代理すべきでない事項

監査役秋野霜月の就任

　<strong>その理由</strong>
　Ａ運送株式会社においては，平成20年５月28日開催の定時株主総会で，その子会社である株式会社Ａ倉庫運輸の経理部長である秋野霜月を監査役に選任する旨の決議がなされている。

　そして，秋野霜月は，当該総会において席上その就任を承諾しているが，引き続き子会社である株式会社Ａ倉庫運輸の経理部長を務める意向であり，現在，その職を辞するつもりはない。

　したがって，監査役の兼任禁止規定に抵触することとなるため，同人はＡ運送株式会社の監査役に就任することはできず，同人の監査役の就任による変更の登記は，登記の申請を代理すべきでない事項となるからである。


※１　監査役会設置会社に関する変更分（登免別表第一24（１）ワ）として金３万円，役員変更分（会計監査人を含む）として金３万円（登免別表第一24（１）カ），および社外取締役の会社に対する責任の制限に関する規定の設定分（登記事項変更分）として金３万円（登免別表第一24（１）ネ）を合計して金９万円となる。

※２　代理人に対し，複数の登記申請に関する事項を委任する旨が記載された委任状１通を添付すれば足りる。



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   <title>国試記述式対策  「不動産登記法」  尾原祥之</title>
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   <published>2008-05-05T07:30:27Z</published>
   <updated>2008-06-06T03:34:43Z</updated>
   
   <summary>（司法書士）　尾原祥之 問題 　登記記録に次のような記録（登記事項一部省略）がある甲土地について，平成19年９月５日，司法書士法務太郎は，すべての関係者から事実関係１から４までの事実を聴取し，これらの事実に基づく登記の申請手続に必要な書類を受領するとともに，登記の申請手続等について代理することの依頼を受けた。...</summary>
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      <name>Editor</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h5>（司法書士）　尾原祥之</h5>

問題
　登記記録に次のような記録（登記事項一部省略）がある甲土地について，平成19年９月５日，司法書士法務太郎は，すべての関係者から事実関係１から４までの事実を聴取し，これらの事実に基づく登記の申請手続に必要な書類を受領するとともに，登記の申請手続等について代理することの依頼を受けた。]]>
      <![CDATA[　同月６日，法務太郎は，これらの事実に基づく登記の申請を行った。

　平成20年７月１日，法務太郎は，すべての関係者から事実関係５の事実を聴取し，その事実に基づく登記の申請手続に必要な書類を受領するとともに，登記の申請手続等について代理することの依頼を受けた。

　同月２日，法務太郎は，これらの事実に基づく登記の申請を行った。

　次の(1)から(3)までの問いに答えなさい。

(1)　平成19年９月６日に申請した登記の申請書に記載すべき申請情報のうち，不動産の所在事項，代理人の表示，申請年月日，登記所の表示及び課税標準の金額を除いた事項を，答案用紙の第１欄に記載しなさい。

　なお，申請すべき登記が３件以上ある場合は，最初に申請する登記及び最後に申請する登記についてのみ記載するものとし，申請すべき登記が１件で足りる場合は，２件目の欄に斜線を引くこと。


(2)　平成20年７月２日に申請した登記の申請書に記載すべき申請情報のうち，登記の目的，登記原因及びその日付，申請人並びに登録免許税を，答案用紙の第２欄に記載しなさい。


(3)　後記の事実関係のうち，登記を申請することができない事実を含むものがある場合は，その事実関係の番号を答案用紙の第３欄に記載し，その理由を簡潔に記載しなさい。登記を申請することができない事実を含むものがない場合は，同欄に「ない」と記載しなさい。


（登記記録の記録）
甲土地
　表題部（省略）
　権利部
　甲区
　　１番（省略）
　　２番　所有権移転
　　　　　平成15年５月18日受付第5100号
　　　　　原因　平成15年５月18日売買
　　　　　所有者　株式会社Ｍ
　乙区
　　１番　根抵当権設定
　　　　　平成15年５月18日受付第5101号
　　　　　原因　平成15年５月18日設定
　　　　　極度額　金2,000万円
　　　　　債権の範囲　金銭消費貸借取引
　　　　　債務者　株式会社Ｍ
　　　　　根抵当権者　Ｘ
　　２番　抵当権設定
　　　　　平成16年２月１日受付第2100号
　　　　　原因　平成16年２月１日金銭消費貸借同日設定
　　　　　債権額　金1,000万円
　　　　　利息　年３％　　損害金　年14％
　　　　　債務者　株式会社Ｍ
　　　　　抵当権者　Ｙ


（事実関係）

１　平成19年９月５日，株式会社ＭとＡは，株式会社Ｍの所有する甲土地をＡに売却する旨の契約を締結した。

２　甲土地乙区１番の根抵当権の被担保債権で，平成19年９月５日の時点で存するものは，平成15年５月18日付金銭消費貸借に基づき株式会社ＭがＸに対して負担している金銭債務であるところ，同日，Ｘ，株式会社Ｍ及びＢは，当該債務をＢが免責的に引き受ける旨の契約を締結した。

　　なお，Ａはこの契約に同席し，当該債務引受を了承したうえで，Ｘとの間で，甲土地乙区１番の根抵当権の債務者をＢに変更するとともに，Ｘ・Ｂ間の金銭消費貸借取引によってＢが負担する債務の他に，上記でＢが引き受けた債務を当該根抵当権で担保させるために，債権の範囲の変更をする旨の契約を締結した。

３　平成19年９月５日，Ｙ，株式会社Ｍ及びＢは，甲土地乙区２番の抵当権の被担保債権につき，Ｂが免責的に当該債務を引き受ける旨の契約を締結した。

　　なお，Ａはこの契約に同席し，当該債務引受を了承したうえで，Ｙとの間で，Ｂが引き受けた債務を甲土地乙区２番の抵当権で引き続き担保させる旨の合意をした。

４　平成19年９月５日，ＢはＹから金500万円を借り入れた。同日Ｙ及びＡは，当該借入金債務を担保するために，甲土地乙区２番の抵当権につき，債権額を金1,500万円に変更する旨の契約を締結した。

５　平成20年６月15日，Ａが死亡した。Ａの相続人は，夫Ｂ及び子Ｃのみである。なお，Ａは次の３通の遺言を遺している。


　①甲土地をＥに遺贈し，遺言執行者をＫと指定する旨の平成19年９月10日付公正証書による遺言

　②甲土地をＦに遺贈し，遺言執行者をＬと指定する旨の平成20年１月15日付自筆証書による遺言

　③平成20年１月15日付遺言（②の遺言）を撤回し，平成19年９月10日付遺言（①の遺言）を復活させる旨の平成20年４月12日付自筆証書による遺言


<strong>（答案作成上の注意事項）</strong>

１　上記事実関係中の行為のうち，適法に行われた行為については，法律上必要な書類はすべて適式に作成されているものとする。

　なお，事実関係５の自筆証書による遺言（②：平成20年１月15日付，③平成20年４月12日付）はいずれも平成20年６月30日に家庭裁判所の検認手続がされている。

　　また，甲土地の登記記録に記載されている当事者間には，各登記記録に記載されている権利義務以外に，甲土地に関し，実体法上の権利義務関係は存在しない。


２　登記原因につき第三者の許可，同意又は承諾を要する行為については，その承諾等は，当該行為までに得られているものとする。なお，株式会社Ｍにおいては，次に掲げる内容の承諾行為がされている。


<strong>　（株式会社Ｍにおける承諾行為）</strong>

　　株式会社Ｍは，取締役会設置会社であり，監査役設置会社である。株式会社Ｍの定款には，会社法370条（注意事項末尾参照）の定めがある。

　平成19年９月５日，株式会社Ｍの取締役であったＡは，事実関係１の売買を提案して，他の取締役Ｂ及び代表取締役Ｃの同意を書面により得ている。

　監査役Ｄは，甲土地の売却について異議を述べていない。

　代表取締役Ｃは，甲土地の売却の提案について取締役会議事録を作成している。

　なお，同日の時点における株式会社Ｍの役員構成は，代表取締役Ｃ，取締役Ａ及びＢ並びに監査役Ｄである。


３　甲土地を管轄する登記所は，不動産登記法附則第６条第１項に規定する法務大臣の指定を受けた登記所（いわゆるオンライン庁）であり，必要な登記の申請情報及び申請情報と併せて提供することが必要な情報の提供は，書面を提出する方法（ただし，磁気ディスクを提出する方法を除く）によりするものとする。


４　各登記記録に記録されている登記名義人の住所・本店及び氏名・商号に変更事項はない。


５　登記事項及び申請人を記載するには，住所，本店又は代表機関の資格及び氏名を記載することを要しない。

　また，「申請人」を記載するに当たっては，「権利者」，「義務者」，「所有者」等の表示を記載する。


６　登記原因証明情報以外の添付書面を記載するに際しては，たとえば「印鑑証明書（Ａの印鑑証明書）」「代理権限証明情報（Ｂの委任状）」のように，添付書面の種類が特定されている場合には当該種類を明記するとともに，括弧書きで，個々の具体的な書面の名称を明記し，だれの又は何に関するものか内容を特定できるものはそれを明記する。

　また，登記識別情報又は登記済証については，「登記識別情報（甲区１番の登記識別情報）」「登記済証（乙区２番の登記済証）」のように順位番号も記載する。なお，「前件添付」や「添付省略」等の記載はしない。

７　数字を記載する場合は，算用数字を使用する。

８　甲土地の課税標準の額は金4,000万円であり，租税特別措置法による税の減免の規定の適用はないものとする。

９　訂正，加入又は削除をしたときは，押印や字数を記載することを要しないが，削除は二重線を引いて近接箇所に正書し，挿入は挿入する部分を明示して行うなど，その内容が明確に分かるようにする。


（参考）
会社法第370条　取締役会設置会社は，取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案をした場合において，当該提案につき取締役（当該事項について議決に加わることができるものに限る。）の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき（監査役設置会社にあっては，監査役が当該提案について異議を述べたときを除く。）は，当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなす旨を定款で定めることができる。

　会社法施行規則第101条第４項　次の各号に掲げる場合には，取締役会の議事録は，当該各号に定める事項を内容とするものとする。

　一　法第370条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた場合　次に掲げる事項

　　イ　取締役会の決議があったものとみなされた事項の内容

　　ロ　イの事項を提案した取締役の氏名

　　ハ　取締役会の決議があったものとみなされた日

　　ニ　議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名
　（略）




<strong>答案用紙</strong>

第１欄　平成19年９月６日申請分

（所有権に関する登記）

１


２


（所有権以外の権利に関する登記）
１


２


第２欄　平成20年７月２日申請分


登記の目的／登記原因及びその日付	申請人／登録免許税



第３欄　申請することができない事実関係及びその理由



番号	理　　　由



解説

1.平成19年９月６日申請分

（１）所有権移転の登記（会社・取締役間の利益相反取引）
　平成19年９月５日，株式会社ＭとＡは，株式会社Ｍの所有する甲土地をＡに売却する旨の契約を締結した（事実関係１）。


　Ａは株式会社Ｍの取締役であることから（答案作成上の注意事項（以下「注意事項」という）：２），株式会社ＭとＡとの間の甲土地の売買は利益相反取引となる。

　そのため，取締役会設置会社である株式会社Ｍにおいては（注意事項：２），当該売買につき取締役会の承認を得ることを要するのであるが（会社法356条１項２号，365条１項），株式会社Ｍの定款には，書面による取締役会決議（370条）に関する定めがあり，平成19年９月５日に，Ａが当該売買について提案をし，他の取締役の全員であるＢおよびＣの同意を書面により得，また，監査役Ｄは当該売買について，異議を述べていないことから，当該売買については，取締役会において承認する決議があったものとみなされる（注意事項：２）。


※　Ａは当該売買についての承認決議に関して特別の利害関係を有するため，その議決に加わることができないことから（会社法369条２項），書面等による同意をすべき者には該当しない（370条）。

　したがって，「売買」を登記原因とする株式会社ＭからＡへの所有権移転登記を申請する。
後記４（１）



（２）根抵当権の被担保債権の免責的債務引受と債務者・債権の範囲の変更の登記

　平成19年９月５日，Ｘ，株式会社ＭおよびＢは，乙区１番の根抵当権の被担保債権である平成15年５月18日付金銭消費貸借に基づき株式会社ＭがＸに対して負担している金銭債務をＢが免責的に引き受ける旨の契約を締結した（事実関係２）。

　これにより，当該債務の債務者はＢになるのであるが，元本確定前の根抵当権は随伴性を有さないため，当該債務は乙区１番の根抵当権によって担保されないことになる。

　ただし，甲土地の所有者であるＡがこの契約に同席し，当該債務引受を了承したうえで，Ｘとの間で，甲土地乙区１番の根抵当権の債務者をＢに変更するとともに，Ｘ・Ｂ間の金銭消費貸借取引によってＢが負担する債務の他に，上記でＢが引き受けた債務を当該根抵当権で担保させるために，債権の範囲の変更をする旨の契約を締結している（事実関係２）。

　したがって，乙区１番の根抵当権につき，「変更」を登記原因とする債務者および債権の範囲の変更の登記を申請する。
後記４（２）

※　当該債務引受は，会社・取締役間の取引であるが，会社が不利益となるものではないので，利益相反取引とはならない。


（３）抵当権の被担保債権の免責的債務引受と債務者の変更の登記

　平成19年９月５日，Ｙ，株式会社ＭおよびＢは，乙区２番の抵当権の被担保債権につき，Ｂが免責的に当該債務を引き受ける旨の契約を締結した（事実関係３）。

　これにより，当該債務の債務者はＢになり，また，甲土地の所有者（物上保証人）であるＡがこの契約に同席し，当該債務引受を了承したうえで，Ｙとの間で，Ｂが引き受けた債務を乙区２番の抵当権で引き続き担保させる旨の合意をしたので（事実関係３），当該債務は引き続き乙区２番の抵当権によって担保されることになる。

　したがって，乙区２番の抵当権につき，「免責的債務引受」を登記原因とする債務者の変更の登記を申請する。　→後記４（３）

※　当該債務引受は，会社・取締役間の取引であるが，会社が不利益となるものではないので，利益相反取引とはならない。


2.事実関係４について（問(3)）

（１）抵当権の債権額の増額変更

　本問のように，乙区２番の抵当権の被担保債権がＢのＹに対する金1,000万円の金銭債務（Ｂが株式会社Ｍから免責的に引き受けた債務）である場合において，新たにＢがＹから借り入れた金500万円の債務も併せて担保させるために，当該抵当権の債権額を金1,500万円に増額変更することはできない（明32・11・１民刑1904号民刑局長回答）。

　抵当権は，特定の債権を担保するために成立し存続するので（付従性），後から発生した別個の債権を既存の被担保債権と併せて担保させる（被担保債権額を増額変更する）と付従性に反することになるからである（→第３欄）。

　この場合，後から発生した債権（金500万円）を抵当権によって担保させたければ，当該債権につき新たな抵当権を設定すべきである。


3.平成20年７月２日申請分

（１）遺言の撤回擬制
　平成20年６月15日，甲土地の所有者であるＡが死亡した（事実関係５）。Ａは，平成19年９月10日に甲土地をＥに遺贈する旨の公正証書による遺言（①の遺言）をしていたが，その後の平成20年１月15日に甲土地をＦに遺贈する旨の自筆証書による遺言（②の遺言）をしている。

　このように，前の遺言（①の遺言）が後の遺言（②の遺言）と抵触するときは，その抵触する部分については，後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされる（民法1023条１項）。

　本問では，①の遺言が公正証書によるものであり，①の遺言を撤回する②の遺言が自筆証書によるものであるが，両遺言の方式は同一である必要はないので問題ない。


（２）遺言のさらなる撤回（撤回の撤回）

　Ａは，さらに平成20年４月12日に，平成20年１月15日付遺言（②の遺言）を撤回し，平成19年９月10日付遺言（①の遺言）を復活させる旨の自筆証書による遺言をしている。

　撤回（擬制）された①の遺言は，その後に②の遺言を撤回する旨の遺言がされたとしても，原則としてその効力を回復しない（民法1025条本文）のであるが，本問における③の遺言のように，遺言者Ａが①の遺言を撤回（擬制）する②の遺言をさらに別の③の遺言をもって撤回した場合において，遺言書の記載に照らし，遺言者Ａの意思が当初の①の遺言の復活を希望するものであることが明らかなときは，民法1025条ただし書の法意に鑑み，当初の遺言の効力が復活する（最判平９・11・13）。

　したがって，Ａの死亡に伴い，③①の遺言（遺贈）によってＥが甲土地の所有権を取得するので，「遺贈」を登記原因とするＡからＥへの所有権移転登記を申請する。　　→後記４（４）


4.各登記の申請書について

（１）所有権移転登記（第１欄）

①登記の目的
「所有権移転」と記載する。

②登記原因及びその日付
「平成19年９月５日売買」と記載する。
※　日付は売買（による所有権移転）の日。

③申請人
　売買により甲土地の所有権を取得したＡが登記権利者，売主株式会社Ｍが登記義務者となり（不登法60条），それぞれの表示を記載する。

④添付書面

ａ．登記済証（不登法22条，不登法附則６条３項）
　株式会社Ｍの甲区２番所有権移転登記の「登記済証」を添付する。

ｂ．登記原因証明情報（不登法61条）
　甲土地の所有権が，（株式会社Ｍの書面による取締役会決議を受けて）売買により有効に株式会社ＭからＡに移転したことを証する情報を記載した書面を添付する。

ｃ．印鑑証明書（不登令18条２項・３項）
　株式会社Ｍの代表取締役Ｃの印鑑証明書（作成後３か月以内）を添付する。

ｄ．住所証明情報（不登令別表30添付情報欄ロ）
　Ａの住所を証する書面（住民票の写し等）を添付する。

ｅ．資格証明情報（不登令７条１項１号）
　株式会社Ｍの代表取締役Ｃについての資格を証する書面（代表者事項証明書，登記事項証明書等）を添付する。

ｆ．代理権限証明情報（不登令７条１項２号）
　Ａの委任状，株式会社Ｍの代表取締役Ｃの委任状を添付する。

ｇ．取締役会議事録（不登令７条１項５号ハ，19条）
　株式会社Ｍの「書面による取締役会議事録」を添付する。なお，定款に書面による取締役会決議（会社法370条）に関する定めがあることを証するため，「定款」も添付するものと考えられる。


⑤課税標準の額・登録免許税

　課税標準の額は「金4,000万円（注意事項：８）」であり，これに税率1000分の20（登免別表第1.1（２）ハ）を乗じて得た額「金80万円」が登録免許税の額である。


（２）根抵当権の変更の登記（第１欄－１件目）

①登記の目的
「１番根抵当権変更」と記載する。

②登記原因及びその日付
「平成19年９月５日変更」と記載する。
※　日付は変更契約の日。

③登記事項
　変更後の債務者と債権の範囲を記載する（解答例参照）。

④申請人
　根抵当権者Ｘが登記権利者，根抵当権設定者（所有権登記名義人）Ａが登記義務者となり，それぞれの表示を記載する。

⑤添付書面

ａ．登記識別情報（不登法22条）
　Ａの甲区３番所有権移転登記（前記（１）参照）の登記識別情報を添付する。

ｂ．登記原因証明情報（不登法61条）
　１番根抵当権の債務者および債権の範囲が変更されたことを証する情報を記載した書面（根抵当権変更契約書等）を添付する。

ｃ．印鑑証明書（不登令18条２項・３項）
　Ａの印鑑証明書（作成後３か月以内）を添付する。

ｄ．代理権限証明情報（不登令７条１項２号）
　Ａの委任状，Ｘの委任状を添付する。

⑥登録免許税
　不動産が１個（甲土地）なので，金1,000円である（登免別表第1.1（14））。


（３）抵当権の変更の登記（第１欄－２件目）

①登記の目的
「２番抵当権変更」と記載する。

②登記原因及びその日付
「平成19年９月５日免責的債務引受」と記載する。
※　日付は債務引受契約の日。

③登記事項
　変更後の債務者を記載する（解答例参照）。

④申請人
　抵当権者Ｙが登記権利者，抵当権設定者（所有権登記名義人）Ａが登記義務者となり，それぞれの表示を記載する。

⑤添付書面
ａ．登記識別情報（不登法22条）
　Ａの甲区３番所有権移転登記（前記（１）参照）の登記識別情報を添付する。

ｂ．登記原因証明情報（不登法61条）
　債務引受によりＡが債務者となった旨を証する情報を記載した書面（免責的債務引受契約書等）を添付する。

ｃ．代理権限証明情報（不登令７条１項２号）
　Ｙの委任状，Ａの委任状を添付する。

※　抵当権の債務者の変更の登記については，登記義務者が所有権の登記名義人であっても，印鑑証明書を添付することを要しない（不登規則48条１項５号，49条２項４号）。


⑥登録免許税
　不動産が１個（甲土地）なので，金1,000円である（登免別表第1.1（14））。


（４）所有権移転の登記（第２欄）

①登記の目的
「所有権移転」と記載する。

②登記原因及びその日付
「平成20年６月15日遺贈」と記載する。
※　日付は遺贈の効力の生じた日すなわちＡの死亡した日（民法965条）。自筆証書遺言の検認の日は関係ない。

③申請人
　遺贈により甲土地の所有権を取得したＥが登記権利者となり，遺言執行者Ｋが登記義務者となって申請する（不登法60条，民法1015条参照）。この場合における本来の登記義務者は所有権登記名義人（遺贈者）Ａであるが，Ａは死亡しているので，申請書には登記義務者として「亡Ａ」と記載し実際に申請するＫは記載しない。

④添付書面
ａ．登記識別情報（不登法22条）
　Ａの甲区３番所有権移転登記（前記（１）参照）の登記識別情報を添付する。

ｂ．登記原因証明情報（不登法61条）
　甲土地の所有権が遺贈によりＥに移転したことを証する情報を記載した書面を添付する。

ｃ．印鑑証明書（不登令18条２項・３項）
　遺言執行者Ｋの印鑑証明書（作成後３か月以内）を添付する。

ｄ．住所証明情報（不登令別表30添付情報欄ロ）
　Ｅの住所を証する書面（住民票の写し等）を添付する。

ｅ．代理権限証明情報（不登令７条１項２号）
　Ｅの委任状並びに遺言執行者Ｋの資格を証するＡの遺言書・戸籍謄本等およびＫの委任状を添付する。

⑤課税標準の額・登録免許税
　課税標準の額は「金4,000万円（注意事項：８）」であり，これに税率1000分の20（登免別表第1.1（２）ハ）を乗じて得た額「金80万円」が登録免許税の額である。



解答例

第１欄　平成19年９月６日申請分

（所有権に関する登記）
１
登記の目的　所有権移転
原　　　　因　平成19年９月５日売買
権　 利　 者　Ａ 
義　 務　 者　株式会社Ｍ 
添 付 書 面 
　　登記済証（甲区２番の登記済証） 
　　登記原因証明情報 
　　印鑑証明書（株式会社Ｍの代表者の印鑑証明書） 
　　住所証明情報（Ａの住民票の写し） 
　　取締役会議事録（株式会社Ｍの取締役会議事録） 
　　資格証明情報（株式会社Ｍの代表者事項証明書（※）） 
　　代理権限証明情報（Ａの委任状及び株式会社Ｍの代表者の委任状） 
　　登録免許税　金80万円 
　　（※）「登記事項証明書」でも可

２

（所有権以外の権利に関する登記）

１
登記の目的　１番根抵当権変更　
原　　　　因　平成19年９月５日変更 変更後の事項　
債　 務　 者　　Ｂ 　
　債権の範囲　金銭消費貸借取引 
　　平成19年９月５日債務引受（旧債務者株式会社Ｍ）にかかる債権 
権　 利　 者　　Ｘ 
義　 務　 者　　Ａ 
添付書面 
　　登記識別情報（甲区３番の登記識別情報） 
　　登記原因証明情報 
　　印鑑証明書（Ａの印鑑証明書） 
　　代理権限証明情報（Ｘの委任状及びＡの委任状） 
　　登録免許税　金1,000円

２
登記の目的　２番抵当権変更　
原　　　　因　平成19年９月５日免責的債務引受　
変更後の事項　債務者　Ｂ
権　利　者　　Y
義　務　者　　A
添付書面　　
　　登記識別情報（甲区３番の登記識別情報）
　　登記原因証明情報
　　代理権限証明情報（Yの委任状及びAの委任状）
　　登録免許税　　金1,000円


第２欄　平成20年７月２日申請分
登記の目的　登記原因及びその日付	申請人　登録免許税
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
所有権移転　平成20年６月15日遺贈　	権利者　Ｅ　義務者　亡Ａ　金80万円



第３欄　申請することができない事実関係及びその理由
番号　　　理　　　由
　４　　　　別個の債権を担保させるために，既存の抵当権の債権額を増加させることは，
　　　　　　抵当権の付従性に反し認められず，当該債権額増額の変更契約は効力を生じないから。






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