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   <title>司法書士合格塾：不動産受験新報</title>
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   <updated>2008-07-07T04:38:20Z</updated>
   <subtitle>不動産受験新報がお届けする分かりやすく実戦的な司法書士、土地家屋調査士無料合格塾です</subtitle>
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   <title>民法判例　「法定地上権」 山本有司</title>
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   <published>2008-07-01T21:12:53Z</published>
   <updated>2008-07-07T04:38:20Z</updated>
   
   <summary>民法判例最終回「法定地上権」 事件屋司法書士 弁護士　山本有司 　こんにちは，山本有司です。事件屋司法書士民法判例最終回へようこそ。 　今日は法定地上権に関する事件を勉強してみたいと思います。 ...</summary>
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      <name>Editor</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h3>民法判例最終回「法定地上権」</h3>
<h5>事件屋司法書士<br />
弁護士　山本有司</h5>

　こんにちは，山本有司です。事件屋司法書士民法判例最終回へようこそ。
　今日は法定地上権に関する事件を勉強してみたいと思います。
]]>
      <![CDATA[　<strong>事　件</strong>

　昭和45年の話です。
　Ａ所有の土地（以下「本件土地」といいます）上に，Ａの子であるＢが建物（以下「旧建物」といいます）を所有していました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_1.gif" alt="" width="200" height="126">
　
　昭和45年４月，ＡおよびＢは，Ｃ会社がＤ銀行に対して負担する債務を担保するため，それぞれ本件土地および旧建物を共同担保の目的として元本極度額を300万円とする順位１番の本件根抵当権を設定し，同年５月には，その旨の登記を経由しました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_2.gif" alt="" width="300" height="152">
　

　Ａは，この年の６月に死亡しました。本件土地の所有権は相続を原因としてＢに移転し，同年10月には，その旨の登記がなされました。
　
<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_3.gif" alt="" width="300" height="156">　
　Ｂは，昭和49年３月，本件根抵当権の被担保債権の範囲を変更するとともに，本件根抵当権の極度額を1,500万円に増額し，昭和50年１月には，さらに2,400万円に増額し，それぞれその旨の登記がなされました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_4.gif" alt="" width="300" height="221">
　
　
　話は昔に戻りますが，Ｂは，Ａ生存中である昭和45年に，本件土地上に，旧建物とは別の平屋建て建物を建築していました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p139_5.gif" alt="" width="200" height="118">
　
　昭和50年６月，Ｂは旧建物を取り壊し，平屋建て建物を増築して２階建て事務所兼倉庫としました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_1.gif" alt="" width="200" height="126">
　　
　その後Ｂは，本件土地につき，昭和52年４月に２番抵当権を，昭和53年４月に３番抵当権を，同年９月に４番抵当権をそれぞれ設定して，その旨の登記を経由しました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_2.gif" alt="" width="200" height="253">

　ここからは，日付に気をつけて読んでください。
　昭和57年10月，Ｘ（原告・被控訴人・上告人）は本件土地を競売手続において競落し，同年11月に代金を納付して所有権を取得しました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_3.gif" alt="" width="200" height="133">
　　
　ところが，上記競売手続中である昭和54年10月29日，本件事務所兼倉庫が火事で一部焼失してしまいました。そのため，Ｂは本件事務所兼倉庫の建物をすべて取り壊し，本件土地を昭和55年１月にＹ１（被告・控訴人・被上告人）に賃貸していたのです。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_4.gif" alt="" width="300" height="127">
　　
　Ｙ１は，同年６月に本件土地上に建物（以下「本件建物」といいます）を建築し，その一部をＹ２（被告・控訴人・被上告人）に利用させていました。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/gazou/0805p140_5.gif" alt="" width="300" height="125">

　このような状況の下，土地の所有者となった競落人Ｘは，本件土地の所有権に基づき，Ｙ１に対し，建物収去土地明渡請求および本件土地の不法占有に基づく損害金請求を，Ｙ２に対し，建物退去土地明渡請求を，それぞれ求めました。

　これが，今回の事件です。




<h4>　事案の整理</h4>

　本件で問題とされたのは，土地を目的とする１番根抵当権が設定された当時は土地と地上建物の所有者が異なっていたが，後順位抵当権設定当時には土地と地上建物の所有者が同一人に帰していた場合に，法定地上権が成立するかという点でした。


　原審は，次のように判断しました。
　
　<strong>１番根抵当権設定当時，土地と地上建物が同一人の所有でなかった以上</strong>，土地と地上建物を同一人が所有するに至って後に１番根抵当権の極度額が増額され，その後に土地が競売されたとしても，<strong>法定地上権は成立しない</strong>。

　　　　　　　　　　↓　しかし

　土地の１番根抵当権設定当時，土地と地上建物が同一人の所有でなかったとしても，<strong>土地と地上建物を同一人が所有するに至って後に土地に２番抵当権が設定され,2番抵当権を標準とすると，法定地上権成立の要件が充足されている場合には</strong>，右１番根抵当権に基づいて土地が競売されたときであっても<strong>法定地上権が成立する</strong>ものと解すべきである。

　
　原審は，このように判断して，Ｘが本件土地を競落したことにより，本件土地に法定地上権が成立することを認め，ＸのＹ１，Ｙ２に対する明渡請求全部とＹ１に対する損害金請求の一部を認容した１審判決を取り消し，ＸのＹ１，Ｙ２に対する請求をいずれも棄却しました。


<strong>関連条文</strong>

　本件で問題となった法定地上権については，民法388条が定めています。
　
　<strong>388条</strong>

　土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において，その土地又は建物につき抵当権が設定され，その実行により所有者を異にするに至ったときは，その建物について，地上権が設定されたものとみなす。この場合において，地代は，当事者の請求により，裁判所が定める。


<h4>　裁判所の見解</h4>

　最高裁判所平成２年１月22日第２小法廷判決の主文は，次のとおりです。

　原判決を破棄する。
　被上告人Ｙ１に対する損害金請求部分につき本件を東京高等裁判所に差し戻す。
　被上告人Ｙ１のその余の控訴及び被上告人Ｙ２の控訴を棄却する。
　前項の部分に関する原審及び当審の訴訟費用は被上告人らの負担とする。


　逆転です。最高裁は，原審の判断を否定しました。

　最高裁は，原審の上記判断のうち，前半部分の判断は正当であるとしたものの，後半部分の判断は認められないとして，原審とは逆の結論を導いたのです。

　その理由を見てみましょう。長文なので切りながら……。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　土地について１番根抵当権が設定された当時土地と地上建物の所有者が異なり，法定地上権成立の要件が充足されていなかった場合には，土地と地上建物を同一人が所有するに至った後に後順位抵当権が設定されたとしても，その後に抵当権が実行され，土地が競落されたことにより１番根抵当権が消滅するときには，地上建物のための法定地上権は成立しないものと解するのが相当である。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　388条によれば，法定地上権の成立のためには，土地の所有者と，その土地上の建物の所有者が，抵当権設定時において，同一であることが必要です。

　この要件が満たされない限り，後日，土地と建物の所有者が同一人に帰したとしても法定地上権は成立しないというのです。なぜでしょう？

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　けだし，民法388条は，同一人の所有に属する土地及びその地上建物のいずれか又は双方に設定された抵当権が実行され，土地と建物の所有者を異にするに至った場合，土地について建物のための用益権がないことにより建物の維持存続が不可能となることによる社会経済上の損失を防止するため，地上建物のために地上権が設定されたものとみなすことにより地上建物の存続を図ろうとするものであるが，
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　388条の趣旨は，「建物を壊すのはもったいない」という点にあります。

　抵当権設定当時，土地と建物の所有者が異なっていれば，土地には建物所有のために何らかの土地利用権が設定されているはずです。

　そして，この土地利用権は建物に従たる権利として，建物とともに移転しますから，建物が利用権を失うことはありません。

　しかし，自分の土地の所有者はその土地上の建物について，自分のために利用権を設定することができません。
　なぜなら，仮に設定したとしても混同で消滅するからです。そのため，同一人の所有する土地と建物が，後日競売によって所有者を異にすると，建物は，土地の不法占拠物となってしまいます。

　この状況を回避して建物を救うために，民法は法定地上権という土地利用権を認めているのです。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　土地について１番根抵当権が設定された当時，土地と地上建物の所有者が異なり，法定地上権成立の要件が充足されていない場合には，１番根抵当権者は，法定地上権の負担のないものとして，土地の担保価値を把握するのであるから，後に土地と地上建物が同一人に帰属し，後順位抵当権が設定されたことによって法定地上権が成立するものとすると，１番根抵当権者が把握した担保価値を損なわせることになるからである。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　ところで，法定地上権の成立を認めることは，土地の所有者の当該土地の使用を否定することを意味します。したがって，土地の経済的価値（競落価格）は下落します。

　１番根抵当権設定当時，土地と土地上の建物の所有者が異なっていれば,1番根抵当権者は法定地上権の成立を予想せず，法定地上権の負担のない土地として担保価値を算定するでしょう。

　それなのに，後日たまたま土地と建物の所有者が同一人となり，その後に高順位抵当権が設定された場合に法定地上権が成立するとなると，１番根抵当権者は不測の損害を蒙るおそれがあります。

　この不測の損害の危険を回避しようというのが，最高裁が原審の判断を否定した理由です。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
　したがって，本件土地に法定地上権が成立するとした原判決には，民法388条の解釈適用を誤った違法があり，被上告人らにおいて他に上告人に対抗し得る土地の用益権の主張立証をしていない本件において，この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかであるから，この点に関する論旨は理由があり，原判決は破棄を免れない。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　このようにして，最高裁は，Ｘの請求のうち，
　Ｙ１に対し建物収去土地明渡を求める部分および
　Ｙ２に対し建物退去土地明渡を求める部分は，
　いずれも理由があるとして，これを認容した１審判決を正当とし，

　右部分に関するＹ１・Ｙ２の控訴をいずれも棄却すべきとし，Ｙ２に対して損害金の支払を求める部分については，さらに審理をつくさせるため，原審に差し戻しました。


　最高裁は，法定地上権制度の目的が建物の収去という社会経済的損失の防止という点にあることを認めつつ，この要請も１番根抵当権者が把握した担保価値が損なわれる場合には一歩後退せざるを得ないという判断を示したものといえましょう。


　時間が過ぎてしまいました。長い間お読みくださりありがとうございました。




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   <title>はじめての民事訴訟法　最終回　安部一郎</title>
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   <published>2008-06-17T03:32:38Z</published>
   <updated>2008-07-03T02:53:17Z</updated>
   
   <summary>住宅新報社講師 　　　安部一郎 ①当事者が複数いる場合の訴訟 ②訴訟物が複数ある場合の訴訟...</summary>
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      <![CDATA[<h5>住宅新報社講師<br />
　　　安部一郎</h5>

①当事者が複数いる場合の訴訟
<strong>②訴訟物が複数ある場合の訴訟</strong>]]>
      <![CDATA[　皆さん，こんにちは。はじめての民事訴訟法の最終回を始めます。


<h4>　１　はじめに</h4>

　前回までで，訴えの提起から判決まで，そして，判決が下されたのちの不服申立ての手続と訴訟の始まりから終わりまで一通りは終わりました。

　ただ，これは１人の原告が,1人の被告に対して１つの訴訟物で訴えを提起した場合の基本形の場合の話なのです。

　今回からは，ここを修正していきます。つまり，

①当事者が複数いる場合の訴訟
②訴訟物が複数ある場合の訴訟

　について学んでいきます。


　今回は②について掲載します。
　学問上は<strong>複数請求訴訟</strong>と呼ばれるものです。これには，いろいろな種類があります。
　
　
　●訴え提起から訴訟物が複数
　→訴えの客観的併合
　●訴え提起後に訴訟物を複数にする


①原告が訴訟物を増やす
　→訴えの変更


②被告が訴訟物を増やす
　→反訴

　このように３種類あるのですが，出題の中心は訴えの変更と反訴です。特に，反訴に関する出題が多いことは認識しましょう。


　<h4>２　訴えの客観的併合</h3>

　訴えの客観的併合とは,1人の原告が１人の被告に対し，訴え提起の時から数個の訴訟物の請求をする場合をいいます。


　たとえば，ＡがＢに対して２つの貸金債権を有していて，その２つとも債務不履行になっている場合を考えてください。訴訟物として訴えを起こすことができるのは２つの貸金債権です。

　ですが，これを１個１個ばらばらにやるのは面倒と思う場合もあります。そのような場合，Ａは２つの貸金債権を訴訟物にして訴えを提起することができるのです。


　この訴えの併合をするための要件は，以下のとおりです。

①数個の請求が同種の訴訟手続によって審理されうるものであること（136条）
→通常訴訟手続と人事訴訟手続（家族関係ををめぐる訴訟だと思ってください）・行政訴訟手続とは別個の手続なので，訴えの併合はできません。たとえば，ＡがＢに対して貸金返還請求訴訟と認知の訴えをしたいと思ってもこれは別個の訴訟にするしかありません。

②特に併合が禁止されていないこと

③各請求について受訴裁判所に管轄権があること


<h4>　３　訴えの変更</h4>

　<strong>（１）意義</strong>
　訴えの変更とは，訴訟係属後に，原告が訴訟物を追加したり，訴訟物をまったく別個のものに変更することをいいます。



　事例をいくつか挙げましょう。

　①甲の土地を乙が不法に占有しているので，甲が乙に対して「Ａ土地の所有権確認」の訴えを提起していました。その訴訟の審理で所有権が認められそうな甲がその後に，「Ａ土地の所有権侵害による損害賠償請求訴訟」を提起するのです。

　これは，もともと「所有権」だけだった訴訟物を「所有権と損害賠償請求権」にするといった訴訟物の追加となります。このように旧請求を維持しつつ，新請求を加えるという変更を追加的変更といいます。


　②甲の土地を乙が不法に占有している。そこで，甲が乙に対して「Ａ土地の所有権に基づく返還請求」の訴えを提起していました。

　その訴訟の審理で所有権が認められそうもないと察知した甲がその後に，「占有権の侵害に基づく占有回収の訴え」を提起するのです。

　これは，もともと「所有権に基づく返還請求権」だった訴訟物を「占有権」にするといった訴訟物の交換となります。このように旧請求と交換して新請求を提起するという変更を交換的変更と呼びます。


　この交換的変更には訴えの取下げの性質があります。上記の例であれば，所有権に基づく返還請求をやめているので，訴えの取下げなのです。そのため，この交換的変更をするには訴えの取下げの要件を満たさなければなりません。


③甲が乙に対して貸金債権1,000万円を有していましたが，乙が返済しません。そこで，甲は乙に対して「債権1,000万円のうち100万円返せ」という訴訟を提起しました。

　その後，債権が認定されていると思った甲が「債権1,000万円全額返せ」と訴えの内容を変える場合も訴えの変更になります。


　ちなみに，なぜこのようなことをするのかというと，印紙の問題なのです。訴訟には費用がかかります。これは訴訟物の額によって変わります。

　勝てるかどうかも分からない状態で1,000万円全額に対応する印紙代を負担するのは辛い，といった方は上記のように「一部請求」（お試し訴訟）をしておいて，勝てそうになったら「全部請求」に切り替えるのです。


　<strong>（２）要件</strong>
　訴えの変更も結果としては訴えの併合のような状態になります。そのため，訴えの併合の要件を満たす必要があります。それ以外に以下の要件が必要です。

①請求の基礎に変更がないこと（143条１項本文）

　請求という言葉は「訴訟物」と置き換えましょう。基礎という言葉は「情報」と置き換えましょう。すると，この要件は「訴訟物の情報に変更がないこと」ということになります。

　もっと噛み砕いていえば「調べる内容がほぼ変わらないこと」といってもいいでしょう。（１）の事例でいえば，③あたりを読んでいただければ，この要件はイメージできると思います。


　この要件は，別のいい方をすれば「まったく無関係な訴訟物を追加するな。まったく無関係な訴訟物にするな」ということを述べているのです。

　たとえば，今までは貸金請求訴訟をしていたのが，原告がまったく無関係な代金請求訴訟に変更したらどうでしょうか。貸金訴訟だと思っていた被告は，びっくりしてしまいます。

　つまり，この要件は被告の保護を目的にしているのです。そのため，被告が訴えの変更に同意し，または，異議なく変更後の訴えに応訴した場合には，請求の基礎に変更があっても許されることになります（大判昭11・３・13，最判昭29・６・８）。


②訴訟係属後，第１審・控訴審の口頭弁論終結前であること（143条１項本文）

　訴訟係属前ではどうでしょうか。訴状送達前は，被告には何らの利害関係がないので，訴状を訂正するだけで，自由に請求を追加することが可能です。そのため，訴えの変更として被告の利益を考えるべきなのは訴訟係属後の話に限定されます。

　また，訴えの変更により新たな訴訟物について事実認定をする必要があるので，訴えの変更は事実審（第１審・控訴審）に限定されることになります。


③著しく訴訟手続を遅延させないこと（143条１項ただし書）

　請求の基礎に変更がない場合でも，旧請求の審理が完結に近く，しかも新請求の審判に，なお相当の審理を必要とするときは，訴えの変更は認められません。

　その場合は，今の訴訟物については訴訟を最後までやり，別の訴訟物については訴訟を改めて行うことになります。

　そして，この規定は訴訟遅延を防ぐという公益の目的から作られているので，被告の同意を得ても，訴訟手続を遅滞させる訴えの変更は許されないことになります。①の要件と比較をしてください（相手の同意があれば許されるかどうか，という点は試験で頻繁に問われています）。


　<strong>（３）方式</strong>
　訴えの変更は，原則として書面を提出して行わなければならず（143条２項），この書面が被告に送達されます（143条３項）。

　訴えの変更は，新しい訴訟物での訴えの提起の実質を有するので，訴え提起の手続と同じような手続になるのです。


<h4>　４　反訴</h4>


　<strong>（１）意義</strong>
　反訴とは，訴訟係属中に，被告がその訴訟手続を利用して原告に対して提起する訴えのことをいいます。簡単にいえば，訴えられた被告が原告に対して訴え返すのです。

　これは，原告に訴えの変更という形で訴訟物を追加できるのであれば，被告にだって訴訟物の追加する権限を認めるべきであろうという公平の観点から認められています。

　たとえば，甲の土地に乙が住み着いているので甲が乙に対して「所有権に基づく返還請求訴訟」を提起しているとします。

　この訴訟で乙が甲に対して「自分は賃借権を有している」と主張したとしましょう。

　もし，この訴訟で乙の賃借権が認められて乙の勝訴になったとしても，この乙の賃借権には既判力は及びません。なぜなら，この訴訟の訴訟物は「所有権に基づく返還請求権」のみだからです。

　これでは乙も面白くありません。そこで，このような場合，乙は「賃借権確認訴訟」を甲に対して反訴の形式で起こすのです。これにより，訴訟物は「所有権に基づく返還請求権」と「賃借権」になります。

　このような反訴が行われた場合，もとの「所有権に基づく返還請求権」の訴訟は本訴と呼ばれます。
　そして，本訴と反訴は同一の訴訟手続で一緒に審理されることになるのです。


　<strong>（２）要件</strong>
①本訴が係属中であり，かつ，事実審の口頭弁論終結前であること（146条１項本文）
　上記の要件だけを見れば，控訴審で反訴を起こすことは可能となります。しかし，その場合は別途要件がもう１つ加わります。

①－１　控訴審における反訴については，原則として反訴被告（本訴原告）の同意を要する。

　これは，反訴請求についての相手方の審級の利益の保護のためといわれています。


　先ほどの例でいえば「賃借権確認訴訟」を控訴審で行われれば，不服があってもあとは上告審しかないので，「三審制」とならないことになります。

　そこで，控訴審で反訴を起こしたい被告は原告から「２回の審理しかできませんが，それで結構です」という同意をもらう必要があるのです。


　ちなみに，原告が異議を述べないで反訴の本案について弁論したときは同意したものとみなされます（300条２項）。黙示の同意と考えると分かりやすいでしょう。


②反訴請求が本訴請求またはこれに対する防御方法と関連すること（146条１項本文）

　訴えの変更の場合の「請求の基礎の同一性」の要件に対応する要件です。

　このような関連がなければ，本訴手続を利用できないので，むしろ別訴によるのが適当だからです。ただ，条文が「関連」といっている点に注意してください（訴えの変更では「同一性」が要求されます）。訴えの変更ではほぼ完全な同一性が要求されますが，反訴ではそこまで厳格な同一性を要求しません。


③反訴の提起により著しく訴訟手続を遅滞させるものでないこと（146条１項ただし書）

　本訴の請求に関する審理の終結間際に反訴が提起されると，その審理により，著しく訴訟手続が遅滞してしまいます。

　そこで，本訴について早期に判決を受けるという原告の利益が害されることを防止するために，この要件が規定されています。


④訴えの併合の要件を満たすこと



　<strong>（３）手続</strong>
　反訴については本訴に関する規定が準用されます（146条２項）から，原則として書面を提出して行います（133条１項）。反訴も，訴訟提起の実質を有しているからです。



　<strong>（４）反訴の取下げ</strong>　反訴には，本訴に関する規定が準用されています（146条２項）。そのため，反訴の取下げには，反訴被告（本訴原告）の同意が必要になります（261条２項本文）。


　ただ例外があります。本訴の取下げがあったあとに反訴を取り下げる場合です。この場合には同意なしで反訴を取り下げることが認められています（261条２項ただし書）。下図をご覧ください。

　
　　　　所有権に基づく返還請求訴訟（本訴）
　　　　－－－－－－－－－－－－－－－→
原告　←－－－－－－－－－－－－－－－　被告

　　　　　賃借権確認訴訟（反訴）


　まず原告が本訴を取り下げました。ここで訴えの取下げとなるので相手方（被告）の同意を得ています（261条２項本文）。


　気をつけていただきたいのは，本訴が取り下げられても，反訴が残っていれば，訴訟は続行されるという点です。本訴がなくなれば，反訴もなくなるというわけではないのです。

　その後，被告が反訴を取り下げようとしています。ここで相手方（原告）の同意が必要としたら，「自分が取り下げる場合には同意をもらっておいて，相手が反訴を取り下げる場面では同意しない」という少々卑怯な事態が生じる可能性があります。


　そこで，本訴の取下げがあった場合には，反訴被告の同意を得ずに反訴を取り下げられることにしているのです（261条２項）。



　<strong>理解度チェック</strong>


①旧請求と新請求との間に請求の基礎の同一性がない場合には，被告が同意したときであっても，請求又は請求の原因の変更をすることはできない。



→　×　被告の防御の困難が生じないようにするため請求の起訴の同一性が要求されています。そのため被告が同意すれば訴えの変更は許されます。




②訴えの変更が著しく訴訟手続を遅滞させる場合であっても，相手方が同意し，又は異議を述べなければ，訴えの変更は許される。



→　×　「著しく訴訟手続を遅滞させることとなるとき」は公益的理由に基づいて設けられたものですから，被告の同意があっても許されません。



③控訴審における訴えの変更は，相手方の同意がない限り許されない。



→　×　控訴審における訴えの変更であっても，相手方の同意を要しません。反訴の場合と比較してください。



④反訴の提起後に本訴の取下げがあったときは，反訴は，初めから係属しなかったものとみなされる。



→　×　本訴がなくなっても反訴までなくなるわけではありません。




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宅建・行政書士５か月短期攻略号

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特集４　土地家屋調査士記述式予想問題と解説　　

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   <title>ネコでも分かる供託法 「供託手続」　田中利和</title>
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   <published>2008-06-14T02:58:00Z</published>
   <updated>2008-06-17T06:55:59Z</updated>
   
   <summary>ネコでも分かる供託法：第15回「供託手続」 司法書士　田中利和 (1)　供託申請手続 教授「それでは，今日から供託手続に入っていこう。細かい手続の部分になるので正直なところ面白くないところだけど我慢してね」 ...</summary>
   <author>
      <name>Editor</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h3>ネコでも分かる供託法：第15回「供託手続」</h3>

<h5>司法書士　田中利和</h5>

<strong>(1)　供託申請手続</strong>

教授「それでは，今日から供託手続に入っていこう。細かい手続の部分になるので正直なところ面白くないところだけど我慢してね」
]]>
      <![CDATA[司法「はい。分かりました」


教授「あらかじめ断っておくけれど，今から話をするのは電子情報処理組織による供託（オンラインによる供託）の論点ではなく，供託書という紙の媒体を使用して供託する場合について学習していくよ。過去の本試験も，もっぱら紙による申請を前提にしているからね」


司法「了解しました」


教授「供託手続については，供託規則に定められている。供託申請手続は，過去の本試験を見る限り出題は少ないね。出題されたとしても，供託先例からの出題ではなく，供託規則からの出題だ。ということで，供託規則を中心に学習しておけば問題ないと思う」


司法「はい，分かりました。早く本題に入りましょう」


教授「やる気十分だね。供託申請の際に使用する供託書（供託規則13条）や，それに記載する金額，数量の記載に用いる文字（供託規則６条２項），供託書の訂正方法（供託規則６条４項）などが，供託規則に定められている。平成12年度に，これらに関する論点の出題があったので確認しよう」


　供託の申請は，法令に定める事項を記載した書面によりしなければならないが，その様式は適宜なもので足りる。（平成12年　問８肢１）

　供託書に記載した供託金額を訂正するときは，誤記した金額に二線を引いて，その近接箇所に正書し，その字数を欄外に記載しなければならない。（平成12年　問８肢２）


教授「結論から言うと，いずれも誤りの肢だ。肢１は，供託書の様式は，供託規則13条１項および２項に規定があり，現行法下においては，オンライン指定庁ではオンライン申請も認められているので，『書面によりしなければならない』という部分も誤っている。


肢２については，供託規則６条６項の規定により，供託書等に記載した供託金額については，訂正，加入または削除をしてはならないとされている。したがって，誤りということになる。肢２の同様の論点として，平成７年，平成２年にも出題されているよ」


司法「細かい論点の問題ですね」


教授「確かにそうだね。このような供託書の記載についての論点は，平成12年度以降の出題には見当たらないね」



<strong>(2)　供託書の添付書類</strong>

教授「供託申請手続に関する論点として出題が多いのは，供託申請の際に，どのような添付書類が必要かという問題だ。供託申請の際の添付または提示すべき書類は，次のとおりだ」


①資格証明書（自然人以外の場合）（供託規則14条１項・２項・３項）

②代理権限証書（代理人による供託の場合）（供託規則14条４項）

③弁済供託をする場合において，供託官に供託通知書の発送を請求する場合には，供託通知書（供託規則16条１項・２項）

④振替国債を供託しようとするときは，その振替国債の銘柄，利息の支払期および償還期限を確認するために必要な資料（供託規則14条の２）



<strong>(3)　資格証明書</strong>

教授「それでは，資格証明書の出題に関する論点から見ていこう。

　供託官は，供託書の記載事項から実体的な要件を審査するほか，供託の申請をしようとする者が，適法に供託当事者となり得る者か否か，また，有効な供託をするために申請代理権を有する者であるか否かについて審査権限を有しているんだ（日本加除出版『供託の知識167問』566頁より一部引用）」


司法「なるほど。だから，自然人以外の者，つまり，法人が供託を申請した場合には，その法人の代表者が当該申請の資格を有しているかどうかの判断をするために，資格証明書の添付または提示を要求しているのですね」


教授「過去の本試験の問題を見てみよう」

　法人が供託しようとするときは，その代表者の資格を証する書面が必要であるが，その書面が登記された法人について登記所の作成したものであるときは，これを供託所に提示すれば足り，提出することを要しない。（平成12年　問８肢３）

　登記された法人以外の法人の職員の給与債権が差し押さえられている場合において，当該法人が供託をするときは，関係官庁が作成した代表者の資格証明書を添付しなければならない。（平成８年　問10肢ウ）


教授「いずれの肢も正しいね。出題の論点としては，資格証明書を添付するのか提示するのか，ということが問われている。ポイントは，当該法人が『登記された法人』か『登記されていない法人』か，ということだ」


司法「供託規則14条１項では『登記された法人』については『提示』，同規則14条２項では『登記されていない法人』については『添付』と規定されていますね」


教授「添付または提示する場合の書面については，供託事務取扱手続準則31条に規定されている。確認しておいてね」

　供託者が法人である場合における代表者の資格を証する書面は，登記された法人については登記事項証明書，その他の法人については関係官庁の証明書とする（供託準則31条）。


教授「ちなみに，法人でない社団または財団であって，代表者または管理人の定めのある者が供託をしようとする場合，当該社団または財団の定款または寄附行為および代表者または管理人の資格を証する書面を供託書に添付しなければならないとされている（供託規則14条３項）。ちなみに，この条文に関する論点として平成４年に出題されているよ」



<strong>(4)　代理権限証書</strong>

教授「代理権限証書に関する論点に入っていこう。まず，供託規則14条４項の規定を確認してくれるかい」

　代理人によって供託しようとする場合には，代理人の権限を証する書面を提示しなければならない。この場合において，第１項後段の規定は，支配人その他登記のある代理人によって供託するときに準用する（供託規則14条４項）。


司法「代理権限証書は，提示で足りるようですね」


教授「そういうこと。平成４年，平成12年に出題されているね。具体的な代理権限証書としては，委任による代理の場合には『本人の委任状』，会社の支配人の場合には『登記事項証明書』，法定代理人の場合には『戸籍の謄・抄本』がそれに該当する」


司法「ところで，教授，『提出』する場合もあれば，『提示』で足りる場合もあるのですが，その理由は何ですか？」


教授「昭和53年３月の供託規則の改正前は，すべて提出または添付することとされていたようなんだ。法人の代表者の資格証明書について，供託者が登記された法人であるときは，供託後にその確認の必要性が生じた場合は，当該法人の登記を調査することは容易であるので，必ずしも提出まで要求されなかったようなんだ」


司法「提示された登記所発行の登記事項証明書を確認しておけば，後日，当該法人の登記を調査することは容易ですよね」


教授「そこで，供託事務簡素化（供託所の保管すべき書類の削減等）のために，提示で足りることとされたんだ。

　代理権限証書については，そもそも供託申請する際に本人の真の代理人であることや，法定代理人本人であることを証明することは要求されていない。

　他方，他人の代理人を装い，他人名義で供託したとしても何の不利益も受けないし，本人とされた者も何の不利益も受けない。

　仮に他人のために供託をしようとするならば，直接その他人の名前で供託することもでき，場合によっては，第三者供託をすることもできる。そういった理由から，代理権限証書の『添付』ではなく，『提示』で足りることとされたんだ（日本加除出版『供託の知識167問』573～574頁より一部引用）」



<strong>(5)　供託通知書</strong>

教授「弁済供託をした場合には，供託の成立によって，被供託者について，還付請求権が発生することになる。

　したがって，供託をした者は，遅滞なく債権者に供託の通知をしなければならないとされている（民法495条３項）。実体法たる民法は『供託をした者は通知をしなければならない』とされているが，供託規則上は，供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合には，供託者は，供託官に対し，被供託者に供託通知書を発送することを請求することができるとされている（供託規則16条１項）」


司法「つまり，供託者は，①供託者自ら供託通知書を発送する方法と，②供託官に供託通知書の発送を請求する方法のいずれかを選択することになるのですね」


教授「そういうこと。平成17年の供託規則の改正前までは，供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合には，


①被供託者は供託通知書の送付を受けることによって，供託の事実を知ることができ，これにより還付請求権を行使する契機となること，

②還付請求をする者が払渡請求書に供託通知書を添付することによって，被供託者本人である蓋然性が高いと判断でき，本人確認の重要な資料にもなることから，供託通知書の発送については供託所が関与して確実に行うこととされ，供託申請の際に，供託通知書の添付が義務づけられていたんだ（旧供託規則16条１項）」


司法「なるほど」


教授「しかし，民法上は，このような取扱いについては，供託成立の有効要件とはされていない（民法495条３項）。そこで，供託通知書の発送を供託官に請求したときに限り，供託所が供託通知書の発送に関与することとされたんだ。それでは過去の本試験の問題を確認しておこう」

　供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合には，供託者は，供託書に供託通知書を被供託者の数に応じて添付しなければならない。（平成18年　問11肢オ）

　供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合において，供託書に，供託通知書及び郵券を付した封筒を被供託者の数に応じて添付しなければならない。（平成７年問11肢５）


司法「ということは，いずれの肢も誤りですね」


教授「そのとおり。平成７年の肢は細かい論点だね。ちなみに，根拠条文は供託規則16条２項１号・２号だ。その他，平成元年にも同様論点が出題されているよ。注意してね。供託通知書の出題論点として，もう１問だけ見ておこう」

　金銭債権の一部に対して差押えがされた場合において，その全額に相当する金銭を供託するときは，供託者は被供託者に供託の通知をしなければならない。（平成16年　問11肢ア）



教授「結論としては正しい肢だ。この肢の論点は分かるかい？」


司法「金銭債権の一部に対して差押えがされた場合，その全額に相当する金銭を供託することができますが（民執法156条）……」


教授「本稿の８回目の『金銭債権について一部の差押えを受けた場合における，「当該金銭債権の全額に相当する金銭」の供託』のところで学習したね。第三債務者が，金銭債権の全額を供託した場合，差押債権額を超える部分は弁済供託の性質を有しているということだったね。

　だから，債務者たる被供託者が供託受諾をして還付請求することができるので，供託者は被供託者に供託の通知をしなければならないとされているんだ（昭55・９・６民四第5333号通達）」


司法「なるほど，よく分かりました」


教授「参考までに，ＯＣＲ用供託書用紙（供託規則16条４項）により供託申請した場合を説明しておこう」

　供託規則第16条第１項の場合において，供託者がＯＣＲ用供託書を提出したときは，第２項第１号の規定にかかわらず，供託通知書を添付することを要しない。この場合においては，当該ＯＣＲ用供託書には，供託通知書の発送を請求する旨の記載をしなければならない（供託規則16条４項）。


教授「OCR（『Optical Character Reader』の略）とは，光学式文字読取装置のことなんだ。簡単に言えば，文字を読み取る装置だね。

　この装置の機能によって，『供託通知書』『封筒の宛名・差出人の記載』を作成することができるとされているので，OCR用紙を使用した供託申請の場合には，供託官が，供託の種類に従って，供託通知書を調製しなければならないとされているから，供託通知書の添付は不要なんだ（日本加除出版『供託の知識167問』578頁より一部引用）」



（参考書籍）
●『供託の知識167問』日本加除出版
●『登記情報』524号「改正供託規則の解説」きんざい
●『別冊ジュリスト供託先例判例百選』有斐閣








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津村 重行 氏
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１ 「物件調査の目的と概要」
　●物件調査のメリット　●トラブルの防止と
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津村 重行 氏
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2  「売主関係の調査／調査の七つ道具」
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6/18（水）

津村 重行 氏
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代表取締役
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3 「現地調査」
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津村 重行 氏
_エスクローツムラ
代表取締役
　15：05～16：25

4  「法務局調査のポイント」
　●公図・登記簿・地積測量図の見方と落とし穴
　のチェック　●法務局調査の整理方法

6/25（水）

津村 重行 氏
_エスクローツムラ
代表取締役
　13：30～14：50

5  「市役所調査のポイント」
　●市役所調査の効率的な手順と調査ポイント
　（市役所を歩く順番から問題点まで）

津村 重行 氏
_エスクローツムラ
代表取締役
　15：05～16：25

6 「設備調査と現地照合調査および
　　調査報告書の作成」
　●設備調査の基本と調査資料と現地状況の食い
　違いの対処法  ●調査報告書の書き方とポイント

7/9（水）

関  輝夫 氏
丸一土地建物_
代表取締役
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7  「物件紹介書を作成するための調査」
　●調査報告書がある場合と直接調査の違い
● 物件紹介書向けの調査のポイント

関  輝夫 氏
丸一土地建物_
代表取締役
　15：05～16：25

8  「重要事項説明書を作成するための調査」
　●調査資料をどこまで重要事項説明書に反映させるか
● 物件の瑕疵の表記のポイント

7/16（水）

野辺 公一 氏
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9  「建物現況調査の基礎知識（戸建編・
　　マンション編）１」
　●この家は大丈夫？雨漏りは？シロアリは？
● そのチェック方法と原因診断

野辺 公一 氏
_オプコード研究所
代表取締役 所長
　15：05～16：25

10 「建物現況調査の基礎知識（戸建編・
　　マンション編）２」
　●このマンションは大丈夫？
● 建物と付帯設備のチェックポイント

7/23（水）

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小田 有志 氏
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   <title>法改正による修正箇所の訂正のお知らせ</title>
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   <updated>2008-06-15T23:57:10Z</updated>
   
   <summary>　不動産受験新報２００８年５・６合併号に，以下のような記述の誤りがございましたので，ご訂正願います。誤りにつきまして，謹んでお詫び申し上げます。 　【正誤表】（PDFファイルです。PDFファイルを閲覧するには、Adobe Reader が必要です）...</summary>
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         <category term="司法書士合格講座" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[　不動産受験新報２００８年５・６合併号に，以下のような記述の誤りがございましたので，ご訂正願います。誤りにつきまして，謹んでお詫び申し上げます。

　【<a href="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/docs/08056seigo.pdf">正誤表</a>】（PDFファイルです。PDFファイルを閲覧するには、<a href="http://www.adobe.com/jp/products/acrobat/readstep2.html">Adobe Reader </a>が必要です）]]>
      
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   <title>ネコでも分かる会社法 「代表取締役」 太田雅幸</title>
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   <published>2008-06-08T12:37:43Z</published>
   <updated>2008-06-17T06:57:48Z</updated>
   
   <summary>ネコでも分かる会社法・第11回「代表取締役」 （弁護士）　太田雅幸 吉田　今回は，うちで言えばお茶の水さん，つまり，代表取締役について勉強することとしよう。 ...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h3>ネコでも分かる会社法・第11回「代表取締役」</h3>

<h5>（弁護士）　太田雅幸</h5>

吉田　今回は，うちで言えばお茶の水さん，つまり，代表取締役について勉強することとしよう。
]]>
      <![CDATA[前田　代表取締役というのは，世襲ですよね。


吉田　うちの会社は，お茶の水家が支配しているからねぇ。ところで，代表取締役の権限について説明してくれたまえ。


<strong>業務執行権・包括的代表権</strong>

前田　代表取締役は，業務執行行為および代表行為をする権限を有します（363条１項，349条４項）。


吉田　業務執行は，人事，予算の策定，株主総会の招集，重要財産の処分，資金調達等，多岐にわたるわけだ。じゃあ，代表行為というのは。


前田　会社を代表して契約を締結するというのが典型的なものです。


吉田　代表取締役は，１人で，裁判上でも裁判外でも，会社を代表して何でもできるという包括的代表権をもっているのだね。裁判上ということは，会社を代表して訴訟行為をすることができる。

　つまり，会社がだれかを訴えたり，またはだれかから訴えられたりする場合に，法廷で会社を代表して主張したり，立証したりすることができるということだ。

　でも，裁判になった場合には，通常，弁護士に委任するから，代表取締役の代表権が最も活用されるのは，裁判外の行為ということになる。きみの言うように，契約締結行為がその中心だね。


前田　349条５項の「前項の権限に加えた制限は，善意の第三者に対抗することができない」というのは，どういうことですか。


吉田　これが，代表取締役の代表権の不可制限性というやつだね。代表取締役の包括的代表権を内部的に制限する場合がある。

　たとえば，お茶の水さん，福田さん，小沢さんという３人の代表取締役がいるとしよう。お茶の水さんは鉄道部門，福田さんはホテル部門，小沢さんは百貨店部門について，それぞれ代表権を行使することとしようなどと内部的に役割分担を決めておいたとする。

　この場合，お茶の水さんがホテル部門に関する契約を締結することは内部的には逸脱行為だけれど，外部からは逸脱かどうか分からない。そのような制限をしても，それを知らない者に対しては通用しない，すなわち，有効な契約となるよというのが，この規定の趣旨だ。

　代表取締役は包括的代表権を有するという建前があるのだから，仕方がないね。



<strong>代表取締役の専断的行為</strong>

前田　包括的代表権といっても，オールマイティーではないですよね。取締役会で決議をもらわないといけない事項もあります。


吉田　そう。いい点に気がついたね。まず，取締役会設置会社は，経営の合理化の観点から所有と経営の分離を徹底するため，株主総会の権限を限定し（295条２項），業務執行機関の権限を拡大している。

　そこで，業務執行機関の権限ができるだけ慎重かつ適正に行使されることを確保されるようにするために，機関の分化を図っているわけだ。

　取締役会という合議制の機関を設けたのは，取締役相互の公正な協議によって，真に妥当な結論に到達すべきことを期待しているのだね。

　そして代表取締役の権限だが，さっきも出てきたように，業務執行行為および代表行為をするのだが，重要でない業務執行の意思決定は取締役会自らが行う必要はなく，代表取締役に委任することができ，また，日常の業務の意思決定は黙示的に代表取締役に委任されている。

　でも，重要な事項については，会社法362条４項各号のほか，個々の規定において取締役会の決議を要求し，会社の利益を守っている。代表取締役の独断専行を排除しているのだね。


前田　362条４項１号に「重要な財産の処分及び譲受け」が取締役会決議事項とされています。もし，うちのお茶の水社長が会社の重要財産を取締役会の決議がないのに，勝手に処分したらどうなるのでしょう。


吉田　後で発覚して，取締役会で西国原取締役らがそれに文句を付けた場合にどうなるか，ということだね。


前田　代表取締役が会社法に違反して業務執行をしたのですから……。


吉田　そんな文句を付けてきた西国原取締役の首がとぶだろうねぇ。うちの会社の財産は，お茶の水家の財産で，お茶の水家の当主はうちの社長なんだから，どうとでもなる。

　まぁ，それはそれとして，会社法の建前に戻ることとしよう。きみのいう，取締役会決議を欠く重要財産の処分がされてしまった場合の，その取引行為の有効性の問題は，「代表取締役の専断的行為の効力」の問題といわれる重要問題だね。

　この場合，だれとだれの利益が問題となるのかな。


前田　うちの会社と，うちから重要財産を買った相手の会社です。


吉田　相手の会社を豪徳寺商事としよう。そうすると，お茶の水対豪徳寺だ。


前田　会社法は，お茶の水社長が勝手に重要財産を処分して会社に損をさせることがないように取締役会決議を求めています。

　豪徳寺さんとしては，お茶の水社長が契約をしているのだから，それを信頼して当然です。どっちを保護するかということが問題となります。


吉田　そうだね。外部の第三者は，代表取締役の行為を代表行為として有効なものと信頼するのも無理からぬことだ。

　外部の人にとっては，取締役会の決議は会社の内部の意思決定であって，それが適法になされたかどうかを判断するのは難しいからねぇ。

　そこで，取締役会の決議を要する行為を，決議なしに代表取締役が独断で行った場合の行為の効力については，個々の規定において決議を要求して守ろうとする会社の利益と，行為が代表者によってなされたことを信頼した第三者の利益との比較衡量により具体的に決すべきだということになる。

　たとえば，取締役会決議（201条１項，199条２項）を経ないで，新株を発行することは違法行為なのだが，新株発行というのは多数の利害関係者を生ずるので，いったんしてしまった以上，取引の安全を図るため，できる限りその効力を維持すべきだということになる（この点は，資金調達の部分で勉強することとしよう）。

　しかし，今回の事例のように，重要財産の処分という場合は，一対一の相対取引だから，もう少し緻密に考えることができる。この点に関する判例があるね。


前田　はい。判例は，心裡留保の規定（民法93条）を類推適用するという見解です。つまり，原則として，その処分行為は有効であるが，相手方が取締役会の決議のないことを知り，または注意をすれば知り得たという場合は，無効であるとするのです。


吉田　心裡留保というのは？


前田　心裡留保というのは，簡単に言えば，冗談でものを言うということですね。冗談で言っても，口に出した以上は，取引の安全を図るため，その意思表示を有効なものと扱うというのが民法の建前です。

　しかし，相手方が，それが真意でない，冗談だということについて，悪意または有過失の場合には，その意思表示を無効とするとしています。

　たとえば，ティファニーで，ジョークのつもりで「この300万円の指輪をちょうだい」と言うと，売買契約が成立してしまいます。

　でも，店員さんが，このお客さんはジョークを言っているだけだということを分かっていたり，注意すれば，それが分かったはずだという場合には，売買契約は成立しないことになるのです。


吉田　なるほど。取締役会の決議という会社の意思決定（会社の真意）がないにもかかわらず，代表取締役が会社としての意思表示をしたということは，心裡留保に似たものがあるので，豪徳寺さんからみて，取締役会決議がないことが分かっていたか，あるいは注意すればないことが分かったはずだという場合には，重要財産の処分が無効になるというわけだね。

　でも，この判例の考え方には批判もあるね。


前田　はい。まず，理論的な面からの問題点ですが，お茶の水社長は重要財産を売却するつもりで売却の意思表示をしたのだから，心裡留保を類推することはできないのではないかということです。


吉田　うむ。ただ，その点については，判例は，心裡留保の規定に表現されている価値観，すなわち，悪意または過失のある相手方を保護する必要はないという考え方をもってきているだけという見方もできるからねぇ。

　心裡留保に似ている，似ていないというのは本質的な議論ではないかもしれない。


前田　次に，実質的にみて，判例の考え方がもたらす結論は不当ではないかということです。

　つまり，この理論構成によると，代表取締役が取締役会の決議を得ているかどうかについて知るべきであったのに知らなかったのは注意不足だという場合には，過失があることになって，そのような相手方が保護されないことになるが，本当にそれでよいのかということです。

　そもそも，一番悪いのはお茶の水社長です。次に悪いのは，そのような者を代表取締役に選任したうち（お茶の水株式会社）です。

　そして，きっちりと調査しなかった豪徳寺さんにも，うっかりしていたというミスはありますが，うちが豪徳寺さんに，「おまえがきちんと調査しなかったのが悪いという」と言えた筋合いではないということです。結局，判例の考え方によれば，取引の相手方に調査義務を課することとなって取引の安全を害することになると学説は批判しています。


吉田　よく調べたね。では，判例と異なる考え方はどのようなものかな。


前田　取締役会の決議は内部的意思決定手続にすぎないから，その手続を欠いても代表行為は有効だけれど，手続の欠缺を知りながら取引に入った相手方が，その行為の効力を主張することは信義則（民法１条２項）に反し許されないと考えます。

　すなわち，会社は，手続の欠缺につき悪意の者に対しては（ほんの少し注意すれば，取締役会の決議を経ていないことを知り得たような重過失者も，やはり，取引の効力を主張することは信義則に反するといえるので，重過失者に対しても），代表取締役の専断的行為の無効を主張できるという考え方です。


吉田　結論は正当だけれど，根拠を信義則という一般条項に求めるところが，弱いんだよねぇ。といって，スマートな理屈付けがあるわけではないのだけれど。では，次回は，代表取締役の権限濫用について考えることとしよう。



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季刊「不動産受験新報」
２００８年夏号（5月31日発売）

宅建・行政書士５か月短期攻略号

特集１　宅建５か月短期攻略法
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特集３マン管・管理主任者
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特集４　土地家屋調査士記述式予想問題と解説　　

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   <title>国試改正法講座 「土地家屋調査士」 阪本健一</title>
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   <published>2008-05-31T01:53:53Z</published>
   <updated>2008-06-06T06:13:57Z</updated>
   
   <summary>改正不動産登記法 （住宅新報社講師）　阪本健一 １　筆界特定 (1)　意義 　所有権の登記がある一筆の土地においては所有権の登記名義人，所有権の登記がない場合は表題部所有者，表題登記がない土地においては所有者，所有権の登記名義人または表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む者（所有権登記名義人等）からの申請によって，法務局または地方法務局の長（以下「局長」という）から指定された筆界特定登記官が...</summary>
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      <![CDATA[<h3>改正不動産登記法</h5>
<h5>（住宅新報社講師）　阪本健一</h5>

１　筆界特定

<strong>(1)　意義</strong>

　所有権の登記がある一筆の土地においては所有権の登記名義人，所有権の登記がない場合は表題部所有者，表題登記がない土地においては所有者，所有権の登記名義人または表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む者（所有権登記名義人等）からの申請によって，法務局または地方法務局の長（以下「局長」という）から指定された筆界特定登記官が，一筆の土地およびこれに隣接する他の土地について，筆界の現地における位置を特定すること（その位置を特定することができないときは，その位置の範囲を特定すること）をいいます（不登法123条１項２号）。]]>
      <![CDATA[<strong>(2)　筆界とは</strong>

　表題登記がある一筆の土地（以下「一筆の土地」という）とこれに隣接する他の土地（表題登記がない土地を含む。以下同じ）との間において，当該一筆の土地が登記された時にその境を構成するものとされた２以上の点およびこれらを結ぶ直線をいいます（123条１項１号）。


　「一筆の土地が登記された時」とは，

　分筆または合筆の登記がされた土地については最後の分筆または合筆の登記がされた時をいい，分筆または合筆の登記がされていない土地については表題登記がされた時をいいます。


<strong>(3)　対象土地と関係土地</strong>

　筆界特定の対象となる筆界で相互に隣接する一筆の土地と他方の土地を対象土地といい（123条１項３号），どちらか一方の土地については登記の有無を問いません。


　対象土地以外の土地（表題登記がない土地を含む）であって，筆界特定の対象となる筆界上の点を含む他の筆界で対象土地の一方または双方と接する土地を関係土地といいます（123条１項４号）。


　下記の図で二重線が筆界特定の対象である筆界とすれば，この筆界で相隣接するＡ土地とＢ土地とが対象土地といえます。Ｃ土地とＤ土地は筆界特定の対象となる筆界上の点で対象土地と接していますので関係土地ということになります。

<img src="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/tkcgazou/0805p97.gif" alt="" width="300" height="134">

<strong>(4)　筆界特定の事務の管轄</strong>

　筆界特定の事務は，対象土地の所在地を管轄する法務局または地方法務局が行います（124条１項）。


　対象土地が２以上の法務局または地方法務局の管轄区域にまたがる場合は，法務大臣または法務局の長が，当該対象土地に関する筆界特定の事務を担当する法務局または地方法務局を指定します（124条２項）。

　この場合の筆界特定の申請は，指定がされるまでの間，当該２以上の法務局または地方法務局のうち，いずれか１つの法務局または地方法務局にすることができます（124条２項）。


<strong>(5)　筆界特定登記官</strong>

　筆界特定登記官は，登記官のうちから局長が指定し，筆界特定は筆界特定登記官が行います（125条）。


　筆界特定登記官が次に掲げる者であるときは，当該筆界特定登記官は対象土地について筆界特定を行うことができません（126条）。

ⅰ　対象土地または関係土地のうちいずれかの土地の所有権の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む），表題部所有者もしくは所有者または所有権以外の権利の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む）もしくは当該権利を有する者（126条１項１号）

ⅱ　ⅰに掲げる者の配偶者または４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同２号）

ⅲ　ⅰに掲げる者の代理人もしくは代表者（代理人または代表者であった者を含む）またはその配偶者もしくは４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同３号）


<strong>(6)　筆界調査委員</strong>

　法務局および地方法務局には，筆界特定について必要な事実の調査を行い，筆界特定登記官に意見を提出させるため，非常勤の筆界調査委員が若干名置かれます。筆界調査委員は，専門的知識および経験を有する者のうちから，局長が任命し，任期は２年とされていますが，再任することもできます（127条）。


　筆界調査委員には，下記のいずれかに該当する者はなることができません（128条１項）。

ⅰ　禁錮以上の刑に処せられ，その執行を終わり，またはその執行を受けることがなくなった日から５年を経過しない者（128条１項１号）

ⅱ　弁護士法の規定により弁護士会からの除名，または司法書士法または土地家屋調査士法の規定により司法書士もしくは土地家屋調査士の業務の禁止の処分を受けた者でこれらの処分を受けた日から３年を経過しないもの（同２号）

ⅲ　公務員で懲戒免職の処分を受け，その処分の日から３年を経過しない者（同３号）
　筆界調査委員が上記の項目に該当することになった場合には当然に失職します（同２項）。


<strong>２　筆界特定の申請</strong>

<strong>(1)　筆界特定の申請権者</strong>

　筆界特定の申請をすることができる者は，以下の者です。

ⅰ　土地の所有権登記名義人等（131条１項）

ⅱ　一筆の土地の一部の所有権を取得した者（規則207条２項４号）
　ⅰの場合，所有権に関する仮登記の登記名義人は，所有権登記名義人等には含まれません。ⅱの場合，一筆の土地の一部の所有権を取得した原因（時効取得，売買等）は問われません。


　また，所有権を取得した土地の部分が筆界特定の対象となる筆界に接していなくても申請することができます（平17・12・６民２第2760号民事局長通達5,以下「通」といいます）。


<strong>(2)　申請人の地位の継承</strong>

　筆界特定の申請がされた後，筆界特定の手続が完了する前に申請人が死亡したときや，合併により消滅したときには，その相続人その他の一般承継人が申請人の地位を承継したものとして筆界特定の手続が進められます（通49）。


　特定承継があった場合で（売買等），申請人が所有権登記名義人等でなくなった場合には不登法第132条第１項第２号により却下されますが，特定承継人から地位承継の申出があったときは，特定承継人が筆界特定の申請人の地位を承継するものとして筆界特定の手続が進められます（通50）。


<strong>(3)　筆界特定申請情報</strong>

　筆界特定の申請で明らかにしてしなければならない事項で，法第131条第２項各号に掲げられた情報をいいます。

１号　申請の趣旨

２号　筆界特定の申請人の氏名または名称および住所

３号　対象土地の所在する市，区，郡，町，村および字および地番（表題登記がない土地にあっては，所在する市，区，郡，町，村および字）

４号　対象土地について筆界特定を必要とする理由

５号　前各号に掲げるもののほか，法務省令（規則207条２項）で定める事項

　なお，筆界特定の申請においては上記のほか，規則第207条第３項に掲げる事項を筆界特定申請情報の内容とすることが必要です。


<strong>(4)　申請の方法</strong>

　電子申請および書面申請（法務省令で定めるところにより筆界特定申請情報の全部または一部を記録した磁気ディスクを提出する場合も含む）の方法で申請することができます（131条４項）。


　なお，筆界特定の申請に際して申請人は，政令で定めるところにより，手数料を納付しなければなりません（131条３項）。


　筆界対象土地の一を共通にする複数の筆界特定の申請は，一の筆界特定申請情報によってすることができます（規則208条）。


<strong>(5)　筆界特定の申請の却下</strong>


　筆界特定登記官は，法第132条第１項の各号に掲げる場合には，理由を付した決定で，筆界特定の申請を却下しなければなりません。

　ただし，当該申請の不備が補正することができるものである場合において，筆界特定登記官が定めた相当の期間内に，筆界特定の申請人がこれを補正したときは却下されません（132条１項）。


　筆界特定登記官が法第132条第１項の規定により筆界特定の申請を却下するときは，決定書を作成し，これを申請人に交付しなければなりません（規則244条１項）。

　また，筆界特定の申請の却下は，登記官の処分とみなされますので（法132条２項），審査請求の対象となります（156条１項）。


<strong>(6)　筆界特定の申請の通知</strong>

　筆界特定の申請があったときは，筆界特定登記官は，遅滞なく，規則第217条で定めるところにより，その旨を公告し，かつ，その旨を関係人に通知しなければなりません。ただし，法第132条第１項の規定により当該申請を却下すべき場合は，通知はされません（133条１項）。


　関係人とは，対象土地の所有権登記名義人等であって筆界特定の申請人以外のもの（133条１項１号），および関係土地の所有権登記名義人等（同２号）をいいます。


<strong>(7)　筆界の調査</strong>


　筆界特定の申請がなされたことによる公告および通知がされると局長は，対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を行うべき筆界調査委員を指定しなければなりません（134条１項）。


　ただし，法第134条第２項の各号の中のいずれかに該当する者は，筆界調査委員に指定することができません（134条２項）。

ⅰ　対象土地または関係土地のうちいずれかの土地の所有権の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む），表題部所有者もしくは所有者または所有権以外の権利の登記名義人（仮登記の登記名義人を含む）もしくは当該権利を有する者（134条２項１号）

ⅱ　ⅰに掲げる者の配偶者または４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同２号）

ⅲ　ⅰに掲げる者の代理人もしくは代表者（代理人または代表者であった者を含む）またはその配偶者もしくは４親等内の親族（配偶者または４親等内の親族であった者を含む）（同３号）


　局長から指定を受けた筆界調査委員が数人いる場合には共同してその職務を行います。ただし，筆界特定登記官の許可を得て，それぞれ単独にその職務を行い，または職務を分掌することができます（134条３項）。

　また，局長は，局の職員に，筆界調査委員による事実の調査を補助させることができます（134条４項）。


　指定を受けた筆界調査委員は，対象土地または関係土地その他の土地の測量または実地調査をすること，筆界特定の申請人もしくは関係人またはその他の者からその知っている事実を聴取しまたは資料の提出を求めること，その他対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査をすることができます（135条１項）。


　ただし，調査に当たっては，筆界特定が対象土地の所有権の境界の特定を目的とするものでないことに留意しなければなりません（135条２項）。


　筆界調査委員が対象土地の測量または実地調査を行うときは，あらかじめ，その旨並びにその日時および場所を筆界特定の申請人および関係人に通知して，これに立ち会う機会を与えなければなりません（136条１項）。


　筆界調査委員が対象土地または関係土地その他の土地の測量または実地調査を行う場合において，局長は，必要があると認めるときはその必要の限度において筆界調査委員または筆界調査委員による事実の調査を補助させる職員（筆界調査委員等）に，他人の土地に立ち入らせることができます（137条１項）。


　他人の土地に立ち入らせようとするときは，あらかじめ，その旨並びにその日時および場所を当該土地の占有者に通知しなければなりません（137条２項）。


　宅地または垣，さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとする場合には，立ち入ろうとする者は，あらかじめ，その旨を当該土地の占有者に告げなければなりません（137条３項）。


　日出前および日没後においては，土地の占有者の承諾を得た場合以外，宅地または垣，さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ることはできません（137条４項）。


　他人の土地に立ち入るに際して筆界調査委員等は，その身分を示す証明書を携帯し，関係者の請求があったときは，これを提示しなければなりません（137条６項）。


　筆界調査委員等が土地に立ち入ることによって損失を受けた者がいる場合には，国はその損失を受けた者に対して，通常生ずべき損失を補償しなければなりません（137条７項）。


　なお，土地の占有者は，正当な理由がない限り，筆界調査委員等による立入りを拒み，または妨げることはできません（137条５項）。


　また，局長は，筆界特定のため必要があると認めるときは，関係行政機関の長，関係地方公共団体の長または関係のある公私の団体に対し，資料の提出その他必要な協力を求めることができます（138条）。


<strong>(8)　意見聴取等</strong>

　筆界特定の申請がなされた場合，申請人および関係人は，筆界特定登記官に対し，対象土地の筆界について，意見または資料を提出することができます。

　この場合，筆界特定登記官が提出すべき相当の期間を定めたときは，その期間内にこれを提出しなければなりません（139条１項）。


　筆界特定登記官においては，公告をした時から筆界特定をするまでの間に，筆界特定の申請人および関係人に対し，あらかじめ期日および場所を通知して，対象土地の筆界について，意見を述べ，または資料を提出する機会を与えなければなりません（140条１項）。


　また，適当と認める者に，参考人として，その知っている事実を陳述させることができます（140条２項）。筆界調査委員は，その場に立ち会うものとされ，筆界特定登記官の許可を得て，筆界特定の申請人もしくは関係人または参考人に対し，質問をすることができます（140条３項）。


　筆界特定登記官は，これらの経過を記載した調書を作成し，筆界特定の申請人もしくは関係人または参考人の陳述の要旨を明らかにしておかなければなりません（140条４項）。


　公告があった時から法第144条第１項の規定による筆界特定の申請人に対する通知がされるまでの間，筆界特定の申請人および関係人は，筆界特定登記官に対し，当該筆界特定の手続において作成された調書および提出された資料の閲覧を請求することができます。

　この場合において，筆界特定登記官は，第三者の利益を害するおそれがある場合やその他正当な理由があるときでなければ，その閲覧を拒むことができません（141条１項）。


　ただし，筆界特定登記官は，閲覧について，日時および場所を指定することができます（141条２項）。


<strong>(9)　筆界特定</strong>

　筆界調査委員は，法第140条第１項の期日の後，対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を終了したときは，遅滞なく，筆界特定登記官に対し，対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければなりません（142条）。


　筆界特定登記官は，その意見を踏まえ，登記記録，地図または地図に準ずる図面および登記簿の附属書類の内容，対象土地および関係土地の地形，地目，面積および形状並びに工作物，囲障または境界標の有無その他の状況およびこれらの設置の経緯その他の事情を総合的に考慮して，対象土地の筆界特定をし，その結論および理由の要旨を記載した筆界特定書を作成しなければなりません（143条１項）。


　また，筆界特定書には，図面および図面上の点の現地における位置を示す方法として法務省令で定めるものにより，筆界特定の内容を表示しなければなりません（143条２項）。


<strong>３　筆界特定後の措置</strong>

(1)　筆界特定の通知

　筆界特定登記官は，筆界特定をしたときは，遅滞なく，筆界特定の申請人に対し，筆界特定書の写しを交付する方法（筆界特定書が電磁的記録をもって作成されているときは，電磁的記録をもって作成された筆界特定書の内容を証明した書面を交付する方法）により当該筆界特定書の内容を通知するとともに，筆界特定をした旨を規則第217条第１項に準じて公告し（規則232条５項），かつ，関係人に通知しなければなりません（144条１項）。


<strong>(2)　筆界特定手続記録の保管</strong>

　筆界特定の手続の記録（筆界特定手続記録）は，対象土地の所在地を管轄する登記所において保管され（145条），筆界特定書の情報は永久保存となります（規則235条１項１号）。


<strong>(3)　筆界確定訴訟との関係</strong>

　筆界特定は行政処分ではなく，筆界特定登記官の認識を示す行為ですから審査請求の対象となりません。

　しかし，筆界特定がされた後であっても，当該筆界特定に係る筆界について筆界確定訴訟を提起することができます。

　訴訟が提起されたときは，裁判所は登記官に対し，当該筆界特定に係る筆界特定手続記録の送付を嘱託することができます。


　訴訟が提起された後，当該訴えに係る筆界について筆界特定がされたときも，同様に嘱託することができます（147条）。


　筆界特定がされた後に，筆界特定に係る筆界について筆界確定訴訟の判決が確定したときは，筆界特定は，判決と抵触する範囲において，その効力を失い，判決が優先されます（148条）。


<strong>(4)　筆界特定書等の写しの交付，閲覧</strong>

　何人も手数料を納付して，登記官に対して筆界特定手続記録のうち筆界特定書または政令で定める図面の全部または一部（筆界特定書等）の写しの交付を請求することができ（149条１項），筆界特定手続記録の閲覧を請求することができますが，筆界特定書等以外のものについては，請求人が利害関係を有する部分に限ります（149条２項）。


<strong>(5)　手続費用</strong>

　筆界特定の手続における測量に要する費用その他の法務省令で定める費用（手続費用）は，筆界特定の申請人の負担になります（146条１項）。


　筆界特定登記官は，筆界特定の申請人に手続費用の概算額を予納させなければなりません（146条５項）。



　<strong>予想問題</strong>

〔問題〕　次の問いに○，×で答えなさい。

１　筆界特定の申請があったときは，筆界特定登記官は，遅滞なく，関係人に通知しなければならないが，関係人の所在が判明しない場合には申請は却下される。


２　筆界調査委員が病気になり職務の執行に堪えないと認められる場合でも，任期である２年が終了するまではその職を解任できない。


３　一筆の土地の所有権登記名義人等が共有関係である場合は，共有者全員で筆界特定の申請をしなければならない。


４　筆界調査委員が調査を終了し，対象土地の筆界特定についての意見の提出がされるまで筆界特定登記官は，筆界調査委員に対して調査経過の報告をさせることはできない。


５　法務局又は地方法務局の長は，必要がある場合には，必要の限度において筆界調査委員等を他人の土地に立ち入らせることができるが，土地の占有者が，正当な理由なしに立入りを拒んだとしても罰せられることはない。


６　筆界特定書の写しが申請人に到達するまでは，筆界特定の申請の取下げができる。


７　筆界特定書に誤記その他これに類する明白な誤りがあるときは，筆界特定登記官は，いつでも，当該筆界特定登記官を監督する法務局又は地方法務局の長の許可を得て，更正することができるが，更正の内容は申請人に対してのみ通知すればよい。



〔解説〕

１　関係人の所在が判明しないときは，当該通知を，関係人の氏名または名称，通知をすべき事項および当該事項を記載した書面をいつでも関係人へ交付する旨を対象土地の所在地を管轄する法務局または地方法務局の掲示場に掲示することによって行うことができ，掲示を始めた日から２週間を経過したときに，通知が関係人に到達したものとみなされ（不登法133条２項），筆界特定の手続が進められる。×


２　法務局または地方法務局の長は，筆界調査委員が心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められる場合や，職務上の義務違反その他筆界調査委員として適しない非行があると認められる場合には，その筆界調査委員を解任することができる（129条）。×


３　一筆の土地の所有権登記名義人等が共有関係である場合は，共有者の１人は単独で筆界特定の申請をすることができる。この場合，他の共有者は関係人となる（通16）。×


４　筆界特定登記官は，筆界調査委員に対し，調査の経過または結果その他必要な事項について報告を求めることができる（規則229条）。×


５　正当な理由なしに立入りを拒み，または妨げた者は30万円以下の罰金に処されることがある（不登法162条３号）。×


６　筆界特定の申請の取下げは，申請人に筆界特定書の写しが発送された後はできない（規則245条２項）。×


７　更正ができる旨の記載は正しいが（規則246条１項），筆界特定登記官は，筆界特定書を更正したときは，申請人に対し，更正の内容を通知するとともに，更正した旨を公告し，かつ，関係人に通知しなければならない（246条２項）。×



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津村 重行 氏
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津村 重行 氏
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関  輝夫 氏
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9  「建物現況調査の基礎知識（戸建編・
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● そのチェック方法と原因診断

野辺 公一 氏
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代表取締役 所長
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   <title>国家試験改正法講座 「司法書士」 田中利和</title>
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   <published>2008-05-20T08:32:24Z</published>
   <updated>2008-06-06T05:36:05Z</updated>
   
   <summary>（司法書士）　田中利和 　はじめに 　さて，本特集の最後になりました。今回も改正商業登記法・法務省民商第782号通達に関する出題論点を学習していきましょう。 　今回は株式に関する出題論点を中心に学習していきます。...</summary>
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      <name>Editor</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://xn--ihq79iewal1ktnu70vi92d.com/shihou-shoshi/">
      <![CDATA[<h5>（司法書士）　田中利和</h5>

　はじめに
　さて，本特集の最後になりました。今回も改正商業登記法・法務省民商第782号通達に関する出題論点を学習していきましょう。

　今回は株式に関する出題論点を中心に学習していきます。]]>
      <![CDATA[<strong>１　株式譲渡制限に関する規定</strong>

　株式会社は，その発行する全部の株式の内容として，譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要することを定めることができます（会社法107条１項１号）。

　当該定めのある譲渡制限株式の株主は，その有する譲渡制限株式を他人（当該譲渡制限株式を発行した株式会社を除く）に譲り渡そうとするときは，当該株式会社に対し，当該他人が当該譲渡制限株式を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができ（136条），

　また，譲渡制限株式を取得した株式取得者は，株式会社に対し，当該譲渡制限株式を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができるとされています（137条）。


　そこで，株式会社が会社法136条または137条１項の承認をするか否かの決定をするには，株主総会（取締役会設置会社にあっては，取締役会）の決議によらなければならないとされています。


　譲渡制限の範囲の規定の仕方については，株主の投下資本の回収を害するような，譲渡を全面的に禁止するような規定の仕方は許されません。

　これに対して，譲渡の制限を受ける範囲を限定することは可能です。


　たとえば，「株主間の譲渡については承認を要しない」「従業員である者に譲渡をする場合には承認を要しない」とする旨を定めることは可能です。

　つまり，譲受人について，制限を設けることは可能ですが，譲渡人について，その制限を設けることは許されません。株主平等の原則に反するからです。


　会社が株式の譲渡制限に関する規定を設定した後，この内容を変更することは可能とされています。
　それでは，その論点に関する問題を見てみましょう。


<strong>　予想問題</strong>

〔問題１〕　「当社の株式を株主以外の者が譲渡により取得する場合には，取締役会の承認を要する」との定款の定めがある株券発行会社が，「当社の株式を譲渡により取得する場合には，取締役会の承認を要する」と定款を変更した場合には，株式の提出に関する公告を証する書面を添付しなければならない。


〔解答・解説〕
　誤り。株券発行会社が，譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要すること（会社法107条１項１号）についての定款の定めを設ける定款の変更をする場合には，

　当該行為の効力が生ずる日までに当該株券発行会社に対し全部の株式（種類株式発行会社にあっては，当該事項についての定めを設ける種類の株式）に係る株券を提出しなければならない旨を当該日の１カ月前までに，公告し，かつ，当該株式の株主およびその登録株式質権者には，各別にこれを通知しなければならないとされています。

　しかし，この定款変更は，譲渡制限の範囲を縮小する場合も拡大する場合も，株主総会の特別決議（309条２項11号）によりすることができるので（商事法務『立法担当者による新会社法の解説』Ｐ84～85），株券の提出に関する公告等については要しません。

　公告等は，株式の譲渡制限に関する規定の設定の際に要求されているにすぎず，変更する際には不要です。

　旧商法においては，譲渡制限の範囲を拡大する場合は，株券提出公告が必要とされていましたので，旧商法時代から勉強している方は特に注意が必要です。


<strong>２　株券を発行する旨の定款の定めの設定</strong>

　旧商法下においては，株式会社は，以下の例外を除いて，原則として株券を発行することとされていました。

①　定款に株券の不発行の定めがある場合

②　株式譲渡制限会社において株主から株券発行の請求がない場合

③　株券不所持の申出があった場合において会社が株券を発行しない旨を株主名簿に記載した場合
　会社法では，株式会社は，原則として，株券を発行せず，株券を発行するためには，定款に株券を発行する旨の定めを設けることとされました。


　なお，会社法施行時に存在した既存の株式会社のうち株券不発行の登記がない会社については，整備法により，定款に株券を発行する旨の定めがあるものとみなされ（整備法76条４項），登記官の職権により「株券発行会社である旨」の登記がされています（113条４項）。


　<strong>予想問題</strong>

〔問題２〕　株券を発行する旨の定款の定めの廃止の登記を申請する場合には，会社法218条１項に係る株券の廃止公告をしたことを証する書面を必ず添付しなければならない。



〔解答・解説〕
　誤り。株券発行会社は，その株式に係る株券を発行する旨の定款の定めを廃止する定款の変更をしようとするときは，当該定款の変更の効力が生じる日の２週間前までに，

①その株式（種類株式発行会社にあっては，全部の種類の株式）に係る株券を発行する旨の定款の定めを廃止する旨，

②定款の変更がその効力を生じる日，

③効力が生じる日において当該株式会社の株券は無効となる旨を公告し，かつ，株主および登録質権者には，各別に通知しなければなりません（会社法218条１項）。


　しかし，当該会社が株式の全部について株券を発行していない場合には，定款の変更の効力が生じる日の２週間前までに，株主および登録株式質権者に対し，上記①②の事項を通知すれば足りるとされています（218条３項）。

　株券を発行していない場合には，株式の全部について株券を発行していないことを証する書面を添付するので（商登法63条），必ずしも公告をしたことを証する書面を添付する必要はありません。したがって，本問は誤りです。


<strong>３　株式の併合</strong>

　株式会社は，株主総会の特別決議により，株式の併合を行うことができ（会社法180条１項・２項，309条２項４号），取締役が株式の併合を必要とする理由を株主総会において説明しなければならないとされています（180条３項）。

　さらに，株券発行会社（株式の全部について株券を発行していない場合を除く）は，株式の併合を行う場合には，株券を株式会社に提出させる手続をとらなければなりません（219条）。

　旧商法下においては，例外的に併合に適する株式の数を記載した株券は会社に提出しなくてもよい旨を定めることができることとされていましたが，会社法においては，そのような定めをすることはできず，株券発行会社は，すべての株券を提出させるべきであるとしています。


　<strong>予想問題</strong>

〔問題３〕　株券発行会社が株式の併合を行う場合においては，併合に適する株式数を記載した株券を会社に提出しなくてもよい旨を定めた株券の提供公告をしたことを証する書面として添付して，株式の併合による変更登記を申請することができる。



〔解答・解説〕
　誤り。旧商法では，例外的に併合に適する株式の数を記載した株券を会社に提出しなくてもよい旨を定めることができるとされていました（旧商法214条３項）。


　しかし，会社法においては，このような定めをすることはできず，すべての株券を提出すべき旨を公告しなければなりません。

　したがって，会社法219条１項２号の株券提出公告が適法になされているとはいえず，当該効力発生日においても，株式の併合の効力は生じていないことになります。よって，株式の併合の登記は申請することができません。


<strong>４　株式の消却</strong>

　<strong>予想問題</strong>

〔問題４〕　株式会社が自己株式の消却による変更登記を申請する場合には，定款に自己株式の消却をした場合には消却した株式の数について発行可能株式総数が減少する旨の定めがあるときは，自己株式の消却による変更登記と発行可能株式総数の減少による変更登記を併せて申請することができる。



〔解答・解説〕
　正しい。会社は，取締役の決定（取締役会設置会社にあっては，取締役会）によって，自己株式の消却をすることができ，その場合には，消却する自己株式の数（種類株式発行会社にあっては，自己株式の種類および種類ごとの数）を定めなければならないとされています（会社法178条）。


　会社法においては，株式の消却・株式併合が行われた場合，当然には当該株式会社の発行可能株式総数には影響は与えないものとする整理がされています。

　すなわち，発行可能株式総数は定款で定められるべき事項であり（37条，98条，113条），定款を変更するためには，原則として株主総会の決議が必要となります（466条）。

　会社法においては，例外的に株主総会の決議によらずに定款変更をすることができる場合については，逐一その旨の明文の規定を設ける（112条１項，608条３項，610条）こととしており，

　そのような明文の規定が設けられていない株式の消却・併合に関しては，そのことによって発行可能株式総数につきその減少等の影響を与えるものではないとされています（商事法務『立法担当者による新会社法の解説』Ｐ28）。


　しかし，定款に自己株式の消却をした場合には消却した株式の数について発行可能株式総数が減少する旨の定めがある場合には当該定めは有効であるとされています（商事法務『論点解説　新・会社法　千問の道標』Ｐ182参考）。

　したがって，本問は，正しいということになります。


　なお，会社法においては，定款を変更して発行可能株式総数を減少する場合には，当該変更後の発行可能株式総数が当該変更の効力発生時における発行済株式の総数を下ることができないこととされていますので，注意してください（113条２項）。



<strong>５　準備金の資本組入れ</strong>

　会社法においては，資本金・準備金の額の減少については主に次の①～④のような見直しが行われました。

①旧商法におけるような制限を設けない（いずれも０円とすることが可能），

②資本金の額を減少して準備金に計上することが認められた（会社法447条１項２号），

③準備金の額を減少して資本金に計上する場合の決定機関は株主総会とされた（448条１項２号），

④定時株主総会において資本金の額を減少する場合であって当該減少の後，なお分配可能額が生じないときの決議要件は普通決議で足りるものとされました（447条１項，309条２項９号）（きんざい『月刊登記情報553号』商業登記実務のための会社法Ｑ＆Ａ（15）資本金・準備金の額の減少より一部引用）。


　準備金の減少をする場合には，株主総会の決議により，

①減少する準備金の額，

②減少する準備金の額の全部または一部を資本金とする場合にはその旨およびその資本金とする額，

③効力発生日を定めなければなりません（448条１項）。この場合においては，①の減少する準備金の額は，③の効力発生日における準備金の額を超えてはならない旨の規定が設けられていますが（448条２項），減少額に制限はありません。


　なお，株式会社が株式の発行と同時に準備金の額を減少する場合において，当該準備金の額の減少の効力が生ずる日後の準備金の額が当該日前の準備金の額を下回らないときは，取締役の決定（取締役会設置会社にあっては，取締役会の決議）により，準備金の額の減少をすることができます（448条３項）。



　<strong>予想問題</strong>

〔問題５〕　株式会社が準備金を減少して，資本金に組み入れる場合には，準備金の額を資本金に組み入れる取締役会議事録を添付して利益準備金の資本組入れによる変更登記を申請しなければならない。



〔解答・解説〕
　誤り。旧商法下では，利益や利益準備金を資本に組み入れることが認められていました。

　しかし，企業会計原則は資本と利益との混同を禁止していたので，旧商法の規定と企業会計原則と整合していませんでしたが，会社法においては，株式会社の会計は一般の公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うこととされました（会社法431条）。


　また，例外を認める必要性や合理性も特にないとして，会社法の委任を受けた会社計算規則では，利益準備金およびその他利益剰余金の資本への振替えを行うことはできないと明記されました（会社計算規則48条１項参照）。

　したがって，利益準備金の資本組入れによる変更登記は申請することができません（きんざい『月刊登記情報548号』　商業登記実務のための会社法Ｑ＆Ａ（11）資本金の額その他の株主資本の変動より一部引用）。


　また，会社法においては，旧商法下の規制（準備金の減少時に資本金の４分の１以上を残さなければならないとする規制）は，廃止されています（商事法務『立法担当者による新会社法の解説』Ｐ128）。



　<strong>予想問題</strong>

〔問題６〕　準備金の減少により，減少した準備金の額の一部を資本金に組み入れる場合には，債権者保護関係書面を添付しなければならない。




〔解答・解説〕
　誤り。株式会社が資本金または準備金（以下「資本金等」という）の額を減少する場合（減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く）には，当該株式会社の債権者は，当該株式会社に対し，資本金等の額の減少について異議を述べることができ（会社法449条），

　この場合，株式会社は，

①当該資本金等の額の減少の内容，

②当該株式会社の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの，

③債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨を官報に公告し，知れている債権者に各別に催告しなければなりません（449条２項）。

　ただし，定時株主総会において準備金の額のみの減