50歳以上の方にお勧めの資格
これが資格についての一般情勢です。そういうことであれば,国家資格の重要性,貴重さはいままで以上かもしれません。
実際,国家資格の多くは,ある種の業務を資格者だけで独占する「業務独占」の機能があります(社会保険労務士,行政書士,司法書士,税理士,弁護士,弁理士など)。
また,そこまでいかなくても,資格取得者だけが名乗れるという「名称独占」機能もあります(マンション管理士,中小企業診断士,調理師,介護福祉士など)。
そして,法律上,企業が会社内に一定人数を雇用しておかなければ事業が行えないので,就職や転職のときに,資格者が有利になる設置義務または必置義務資格があります(宅地建物取引主任者,管理業務主任者など)。
これだけのメリットがあるわけですから,国家資格が重視されるのも無理のないことです。
ところで,読売新聞の広告局が「ジーンズフィフティ」という企画記事を随時掲載しています。「50歳を過ぎてもジーンズに象徴される"軽やかさ"と"自由な心"を持ち続けるカッコいい大人のこと」を 「ジーンズフィフティ」というそうです。資格に挑戦する人も,「ジーンズフィフティ」の1人ということで,そういう方にお勧めする「いま注目の資格は何か」という取材を受けました。
こうしてみると,「これから役立つ資格」となると,やはり国家資格等に絞られざるを得ません。もちろん,民間資格でも有望なものはありますが,それらは今後,時間の経過という検証を経る必要があります。
2 一般社団法人
(説明の便宜上,法人法の順序によらず説明する。)
⑴ 社員
① 社員の員数
一般社団法人は,社団としての人の集まりである団体であり,設立の局面では,2人以上の社員の存在が必要となる(10条1項,「共同して」)。
しかし,社員が1人となったことは解散事由とされておらず,社員が欠けたことが解散事由とされている(148条4号)。
② 退社
一般社団法人の社員は,出資義務を負わず,法人資産について持分を有しないため,出資の回収手段としての退社を認める必要はないはずである。しかし,社員総会の意思決定は多数決原理によるため,自らの意思に反する決定に拘束されることがあり得る。
そこで,その拘束から離脱する自由を確保するために,退社制度が設けられている。
2―法人法の概要
1 一般社団法人・一般財団法人の制度の特徴
一般社団法人および一般財団法人の制度は,株式会社の制度と比較すると理解しやすい。2以降の記載についても,①株式会社と一般社団法人の相違点,②一般社団法人と一般財団法人の相違点に注意しながら読み進めていただきたい。
⑴ 剰余金の分配を目的としない
株式会社の株主は,その有する株式につき剰余金の配当を受ける権利を有している(会社法105条1項1号)。
これに対して,社員(一般社団法人)または設立者(一般財団法人)に,剰余金または残余財産の分配を受ける権利を与える旨の定款の定めは,その効力を有しないとされている(11条2項,153条3項2号)。
⑵ 法人の種類――「一般社団法人」と「一般財団法人」
会社は,人の集合である社団の形態しか認められていない。
これに対して,法人法が定める法人には,「一般社団法人」と「一般財団法人」とがある。
「一般社団法人」とは,一定の目的のために結合した人の集合に対して法人格が付与されたものをいい,「一般財団法人」とは,一定の目的のために結合された一団の財産に対して法人格が付与されたものをいう。それぞれ,その名称中に「一般社団法人」「一般財団法人」の文字を用いなければならない(5条1項)。
1―新しい公益法人制度の概要
1 法人の設立と公益性判断の分離
新しい公益法人制度は,「法人の設立と公益性判断の分離」を基本としている。
すなわち,新制度では,従来の主務官庁による公益法人の設立許可制度は廃止され,法人が行う事業の公益性の有無にかかわらず登記のみで一般社団法人・一般財団法人を設立できるほか(22条,163条)(注5),一般社団法人・一般財団法人のうち公益目的事業を行うことを主たる目的とする法人については,民間有識者による公益認定等委員会または合議制の機関の意見に基づき,行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)の認定(公益認定)を受けて公益社団法人・公益財団法人となることができる(認定法4条,7条他)。
(注5)一般社団法人・一般財団法人が行うことのできる事業については,特段の制限は設けられていない。
1―はじめに
近年,毎年のように法律の改正が行われており,司法書士試験における試験科目である法律が改正されることも多い。司法書士試験受験生諸氏としては,どのような改正が行われたのか,そしてどの程度まで学習しておくべきなのか,大いに気にかかるところであろう。
そこで,本稿は平成22年度司法書士試験を受験するに当たり,改正法についてどのような対策を講じるべきなのかを考察するとともに,学習しておく必要があると考えられる改正点について解説を試みることとする。
なお,文中意見にわたる部分は,筆者の個人的見解であることをあらかじめお断りしておきたい。
2―司法書士試験における改正法対策
司法書士試験においては,改正された部分が改正直後に出題されることはないと判断して差し支えないであろう。過去の出題例を見れば,それは明らかである。したがって,試験対策上,改正部分の重要度は高くはなく,その他改正のない部分のほうが,はるかに重要であるといえる。
しかし,改正部分は,改正法施行後2年から4年後に,相当高い確率で出題されている(平成21年度の試験において,平成19年9月に施行され,施行後2年弱の信託法から出題されたことは記憶に新しいであろう)。よって,試験科目である法律に改正があった場合,その改正が施行された2年から4年目辺りに注意しておく必要がある。
2)1人の後ろにたくさんの人がいる
上記(1)を読んで「数人か」と思っている人もいると思うが,最初は数人来れば上々である。後は資格を生かした事務処理が生きてくるのだ。
そして,顧客が満足を得れば,次のときも依頼されるであろうし,その人が他の人を連れてやってくる。
本でも何でも同じであるが,まずは手にとってもらわないとだめだ。それと同じように,自分がここでこういうことをやっているということを示し,1人でもいいから,顧客を見つけることが非常に重要である。
(3)頼まれたらできる限り断るな
よく「Aをお願いします」という依頼に対して,「Aは苦手だなぁ」と思うことがある。しかし,よほどのことがない限り,絶対に断ってはならない。これを学習のチャンスととらえる発想の転換が必要である。つまり,「走りながら考える」ことが必要なのである。
たとえば,「○○ができるようになったらこれをやろう」と考えているとしよう。その「○○」は永久に満足するようにはできず,従って自分のやりたいことはできないのが通常である。○○なんてできなくてもいいんだ。まず,とにかくやってみることが最優先である。
また,どうしてもだめな場合は,他のそのことを得意としている友人なりに頼むということも考えられる。
2 具体例
たとえば,士業を始めた頃に皆がよくやるのは,チラシと飛び込みの営業である。
よく「チラシを配っても誰も読みはしない」という話をする人がいるが,1,000枚配って1人でも来れば儲けものくらいに考えなければならない。たとえば,私の知っている行政書士に最初に来た依頼は,チラシを見たおばあさんが親戚に「礼状」を書きたいが,それを書いてほしい,というものであったという。それに丁寧に応対し,それからもその家族からの依頼があったという話である。
また,自宅であろうがどこであろうが,ここでこういう仕事をしているということを世の中に知らさなければならない。いちいちどこにどんな事務所があるなんて問題を抱えていない限り,意外と目につかないものである。そのためにもチラシは始めの第1歩である。自分でチラシをビルの郵便受けに入れることによって,「よしやるぞ」という気持ちが芽生えたという話も聞いたことがある。
また,飛び込みで営業をしても,「うちには顧問がいる」から等と断られることが多いので嫌だ,という話もよく聞く。しかし,すべての会社が顧問を置いているわけではなく,これも私の友人の社会保険労務士がたまたま飛び込みで知り合った顧客と,それ以後も何十年とつき合っているという話も聞くのである。
3 執行官
(1)執行官とは
執行官とは,地方裁判所に置かれ,法律の定めるところにより裁判の執行,裁判所の発する文書の送達その他の事務を行う国家機関をいいます。
(2)執行官の管轄
執行官が管轄するのは,1 民事訴訟法,民事執行法および民事保全法その他の法令において執行官が取り扱うべきものとされている事務,および2 民事執行法の規定による民事執行,民事保全法の規定による保全執行その他私法上の権利を実現し,または保全するための手続を構成する物の保管・管理・換価その他の行為に係る事務で,裁判において執行官が取り扱うべきものとされたもの,です。
(3)執行官の権限等
1 警察上の援助等
執行官が行う執行処分は事実行為を中心とするため,職務執行に際し抵抗を受けることがあります。そのような場合は,その抵抗を排除するために威力を用い,または警察上の援助を求めることができます。
また民事執行のため必要がある場合,執行官は,官庁または公署に対し援助を求めることができます。
執行機関
1 執行機関とは
執行機関とは,民事執行の実施を担当する国家機関のことです。現行法上,執行機関となり得るのは,裁判所および執行官です(2条)。
裁判所が執行機関となるのは,権利関係の判断を中心とする観念的処分に適する種類の執行の場合です。たとえば,不動産の強制競売において法定地上権が成立するかどうかといった,財産関係についての法律的な判断が要求される場合であるといってもいいでしょう。
不動産執行,船舶執行,債権執行,代替執行,間接強制およびこれらの金銭執行に準じる担保権の実行としての競売等が該当します。
これに対し,執行官が執行機関となるのは,実力行使を伴う事実的行為を中心とした処分に適する種類の執行の場合です。特に法律的な判断は必要なく,実力行使的な執行が行われる場合といえます。動産執行,不動産・動産の引渡しの強制執行等が該当します。
裁判所と執行官はそれぞれ独立の執行機関であり,上下の関係はありませんが,両者の特性の違いに応じて,両者が協力・監督すべき場合もあります。
2)商法・会社法
商法・会社法では,学説や判例に関する出題はほとんどありません。条文の知識を直接問う問題が多いので,民法などに比べると暗記の要素が強い科目といえます。
とはいえ,機械的な暗記に頼った勉強はおすすめできません。なぜ,このような制度が定められているのかということを理解したうえで,個個の知識を押さえるようにしましょう。
なお,会社法は,法改正が頻繁に行われます。本試験でも,法改正を意識した出題が見られるので,法改正情報に注意してください。
(3)不動産登記法
この法律では,登記手続に関する技術的な事項が多く出てくるので,最初はなじみにくいでしょう。しかし,民法に次いで出題数の多い科目なので,しっかりとマスターする必要があります。
不動産登記法をマスターするためには,登記制度の全体像や仕組みを理解することが大切です。なぜ,このような手続が定められているのかということを考えながら,手続構造を理解していくとよいでしょう。
6 科目別攻略法
(1)民法
民法は出題数が最も多く,受験対策上最も重要な科目です。また,民法の基本的な理解ができていないと,不動産登記法,商法・会社法,供託法などの学習も進みません。
民法は内容が膨大なので,暗記で対処することは不可能です。暗記していなくても対応できる思考回路を作り出すことが必要です。
民法の勉強においては,細かいことまでたくさん覚えようとせず,なぜそうなるのかという理由に着目して,納得しながら知識を身につけてください。
その際は,自分の頭で悩むことが必要です。できるだけ自分が当事者になったつもりで具体的に考えるようにしてください。機械的に丸暗記した知識と,自分の頭で悩んだうえで納得して覚えた知識とでは,記憶の定着度に雲泥の差があります。
2)問題集
テキスト以外の教材として,過去問集はもちろん不可欠です。
過去問集としては,年度別の問題集(住宅新報社刊『司法書士再現問題集』など)と科目別・項目別に問題の配列を編集したものとがあります。本試験と同じ時間割で問題を解き,本番を疑似体験するためには年度別問題集が必要ですが,日頃の学習においては科目別・項目別問題集のほうが使いやすいでしょう。
予想問題集は,必要に応じて購入すればよいでしょう。予備校の模擬試験や答練講座を受ける人は,そちらで提供される問題を利用すればよいと思います。
(3)六法
六法は不可欠です。本試験問題では,判例からの出題も多く見られますから,購入するなら判例付き六法(三省堂刊『模範六法』,有斐閣刊『判例六法』,東京法経学院刊『詳細登記六法』など)がよいでしょう。
5 教材の選び方
(1)テキスト
テキストとしては,学者が執筆した一般的な基本書と受験指導講師等が執筆した受験用のテキストが存在しますが,受験用のテキストを選ぶことをおすすめします。受験用のテキストは,司法書士試験の受験用に特化して作成されているので,内容が試験問題に直結しているからです。
私もこれまでさまざまな受験用テキストを執筆してきましたが,執筆の際には,常に過去問を意識して記載内容を考えています。「この部分は過去に数回出題されているから,丁寧に説明しよう」「ここは過去に1回しか出題されていないから,簡単に触れるだけにしよう」などと考えているのです。
受験用のテキストのうち,どれを選ぶかは,書店で立ち読みをしたうえで,皆さんの好みに従って決定すればよいと思います。テキストとの相性には個人差があるので,「これしかない」と断定することはできないからです。
5 過去問を再度解く
今回は,テキストを見ずに過去問を解いてください。すでにテキストを2回読んでいるので,テキストを見なくても解ける問題も増えたでしょう。
しかし,この段階ですんなりと解けた問題は,学習上あまり重要ではありません。結果的に正解はしたけれど,答えに自信がない問題や,間違えた問題をリストアップすることが,この段階での過去問学習の主目的です。
そのような問題については,過去問題集に「×」や「△」などのマークをつけておいてください。
3 過去問を解く
テキストを速読したら,直ちに過去問を解きます。この場合,テキストである程度のまとまりのある部分を読んだら,すぐにその部分に関する過去問を解くという方法がよいでしょう。たとえば,テキストで民法の抵当権の部分を読み終わったら,すぐに抵当権に関する過去問を解くのです。
この段階で過去問を解く際は,どんどんテキストを見てください。問題の答えを導き出すための知識や考え方を,テキストから探し出すのです。
ただし,答えに直結する結論部分だけでなく,その結論に至る説明の部分もきちんと読むようにしてください。結論をただ丸暗記するだけでは,合格するための実力はつきません。結論に至る理屈や考え方を理解することが大切です。
過去問を解くためにテキストを精読するという作業によって,自然に問題が求めている部分を中心に勉強することになります。ほとんど出題されない細かい論点に深入りする心配もなく,要領よく重要ポイント押さえることができます。
なお,過去問の答えを出すために必要な部分には,アンダーラインを引いたり,マーカーで色づけをするなどの作業をしておきましょう。