住宅新報社・季刊「不動産受験新報」2009年夏号
         (6/1日発売 定価1155円)

風のたより

徹子の部屋。最近では,ある深夜番組で「徹子の部屋芸人」として取り上げられていた長寿
番組の1つ。第1回のゲストは先ごろ亡くなった森繁久弥さんだとか。先日たまたまみた回に,こども店長でも有名な人気子役が出ていた。8歳とは思えないほどしっかりした受け答えに感心したが,徹子さんにも感心した。「あなた,お芝居が上手なのね」。子役であろうが「あなた」で話を進めていく。

また,その子のリクエストに応えて髪の毛のふくらみの中から飴を1つ,2つと取り出した。「あなたの分と妹さん,弟さんの分もね」。なんという心配り。徹子さんってスゴイ!「補助金も」。思わずテレビに向かって言ってしまった。
(冨士田

受験ニュース

◆8万3,819人が申込み
 行政書士試験

 行政書士試験は11月の第2日曜日である8日午後1時から4時まで行われた。
 申込者数は前年比5.3%減の8万3,819人となった。
 本誌では,本試験の再現と解説を速報した。合格者と正解の発表は2010年1月25日(日)の予定である。正解等の公表は1月26日(月)の予定である。


◆受験者は2010年も減少へ
  宅建主任者試験

 2009年の宅建試験は10月18日(日)に13時から15時まで行われた。
 受験者数は前年比6.6%減の19万5,515人(前年20万9,415人)だった。合格発表は12月2日(日)である。
 2010年の宅建試験は,2009年同様受験者数は減少するものと本誌編集部は予想する。
 その理由は,宅建試験は地価の上昇局面で増加に向かい,地価の下降局面では減少に向かうことを繰り返しているからである。

 反対に,社会保険労務士や行政書士試験は景気の悪化局面では,増加する傾向がみられる。2010年も強含みで推移するものと本誌編集部は予想する。

2:22年度試験の傾向
 近年と同じ,択一式問題20問,内訳として民法3問,不動産登記法16問,土地家屋調査士法1問。記述式問題2問は内訳として土地1問,建物(非区分建物か区分建物どちらか)1問が出題されるでしょう。

 附属書類の保存期間が大きく変わっているので,このあたりは要注意でしょう。また,21年度は電子申請の問題が出題されませんでしたので,ここも要注意でしょう。

(1)択一式問題
1 民法
 21年度も同じ傾向でしたが,近年出題される分野は,総則,物権(担保物権を含む),相続から出題されています。債権の分野からは,出題がなされておりません。民法は,すべて勉強することが難しいところです。しかし,この分野を捨てるわけにはいかないので,前記に記載した出題の可能性の高い分野を特に重点的に勉強するとよいかと思われます。

 勉強方法ですが,土地家屋調査士の受験のための問題集がまだ市販されていないので(参考書はあります),宅建や行政書士,司法書士の問題集を参考にするとか,受験予備校の答案練習会等の問題を参考にすればよいのではないでしょうか。
 3問中,2問は正解したいものです。

2)記述式問題
 例年,土地1問,普通建物または区分建物のいずれか1問の計2問が出題されます。21年度は建物に関しては,普通建物の問題が出題されました。しかも,表題登記でしたので,比較的容易であったと思います。

ただ,申請書に申請人や代理人を記載させたり,土地家屋調査士の氏名を記載させたり,また図面でも申請人や作成者を記載させていました。この記載事項は,問題文より写すだけのことですが,ここのところを記載できるかを問われているようです。

1 土地
 21年度の土地の問題は近年になく「ひらめき」を要求される問題が出題されました。いかにこれに気づくかがポイントとなりましたが,問1で答えとして記載する座標値は3つで,そのうちの1つは解答できる問題でした。前記で記載した「ひらめき」を要求されていたのは2つです。問2,問3で面積を解答する問題でしたが,問3のほうは解答することができます。

 問4は申請書に記載する「登記の目的」「登記の原因及びその日付」「添付書類」であり,これも解答することができると思います。

次に「地積測量図」ですが,分筆線が1本,辺長がいくつか記載することができませんが,その他は記載することができます。

 以上のことを考慮すると,約半分は解答できると思われます。

1 民法
 出題されたのは,総則,物権(担保物権を含む),親族から3問出題され,予想どおりの結果であったと思われます。近年の傾向では,総則,物権(担保物権を含む),相続からの出題が多く,21年度も同じ傾向でした。また,出題された3問とも組合せ形式の出題であったため,5つの肢が,全部分からなかったとしても答えを導くことができたようです。よって多数の人は3問中,2問は解答できたようです。

 受験予備校の答案練習会等の問題でよく出題されていたので,この問題を復習することで,民法の問題は克服できたのではないかと思われます。


2 不動産登記法
 例年どおり,16問が出題されました。21年度は,20年度から比べると,難解な問題が1つ少なくなったと思われます。ですから合格するためには20年度より1問多く得点する必要があると思われます。
 基本事項を問うている問題が大半でしたが,第6問で登記識別情報に関する証明の問題が出題されました。ここは,あまり勉強しない分野だったので,とまどった人も多かったのではないでしょうか。
 第14問は,平成17年の不動産登記法の大改正のときに,新たに作られた法律で本人確認調査の分野から出題されており,上記と同じように受験生の弱いところです。


 第15問でやはり,筆界特定制度の問題が出題されました。21年度は基本的な問題が出題され,また,受験予備校等がよく出題しているところから出題されたので,この問題は多くの人が解答できているように思われます。

1:21年度試験の総括
 筆記試験が平成21年8月23日に行われました。21年度は受験者数の減少もなく,昨年とほぼ同人数の受験の出願がありました。

 21年度より,今まで行っていた午前の試験(民法,登記の申請手続,土地家屋調査士法)が午後の試験となり,今まで行っていた午後の試験(測量に関する知識及び技能)が午前の試験に変更されました。これは,試験会場の縮小により,試験会場まで行くのに時間がかかる受験生に配慮したのではないかと思われます。

 試験内容は,択一式は昨年より同レベルか少し簡単であったと思われます。
 記述式問題で,第21問の土地の問題では,内容的には近年よく出題される分筆登記の問題でしたが,座標値を求めるために,平成の初期に出題された「ひらめき」を必要とする問題でした。これを解答できた人は,ほとんどいないように思われます。

 第22問の建物の問題は,普通建物(区分建物ではない建物)の新築による表題登記が出題されました。

 執筆の時点では,まだ,筆記試験の合格発表がなされておりませんが,合格するためには,20年度の得点(100点満点中73点)より少し下がるくらいの点数が必要になると思われます。

 記述式問題は,土地の問題が難しく,建物の問題がやさしかったため,記述式問題のほうでは,上級者であっても初級者であっても,点数に大きな差は出ないように思われます。

 結果,択一式問題で,いかに点数を稼ぐかで合否が決まるのではないかと思います。

2.記述式試験
 21年度は,以下の事項に関する知識および能力を試すための出題がされました。

第36問
1 第1欄について
 売主である所有者が有限会社から株式会社へ移行したため商号変更がされたことを資料から読み取った上,所有権の移転の登記の申請の前提として所有者の名称変更の登記の申請をするときの登記申請書を正確に記載し,添付書面を特定することを求めるもの

2 第2欄について
 所有権の移転の登記を申請する前に建物のみにされた抵当権の登記の抹消を申請すべきことを資料から読み取った上,抵当権の登記の抹消をする際,抵当権の登記名義人の住所が変更されていても,変更証明書を添付すれば,その変更の登記を申請する必要がないことを前提に,抵当権の登記の抹消を申請するときの登記申請書を正確に記載し,添付書面を特定することを求めるもの

3 第3欄について
 売買による所有権の移転の登記を申請するに当たり,当該売買が登記名義人にとって利益相反取引に該当するため添付書面として登記名義人の株主総会議事録が必要であること及び敷地の賃貸人の承諾書が必要であることを資料から読み取った上,当該登記を申請するときの登記申請書を正確に記載し,添付書面を特定することを求めるもの

4 第4欄について
 抵当権の設定の登記の登記原因を資料から読み取った上,敷地権に抵当権の設定をすることができないことを前提に,当該登記を申請するときの登記申請書を正確に記載し,添付書面を特定することを求めるもの

5 第5欄について
 具体的事例に即して,更正の登記の意義及び要件についての理解を問うもの

1.多肢択一式試験
1 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法
 民事訴訟法については,基本的論点が取り上げられていましたので,過去問の知識があれば十分対応可能であったかと思います。民事執行法および民事保全法についても,条文を押さえていれば解答することができる問題でした。


2 司法書士法
 司法書士の業務範囲に関する問題でした。特に簡裁訴訟代理等業務や裁判書類作成関係業務については,実務的にも気にしなければならない点が問われたと思います。ただ,問題としては過去問の知識で十分対応可能な問題であったと思います。


3 供託法
 供託手続,弁済供託,執行供託に関する問題でした。先例と条文を基本とした内容であり,過去問を理解している受験生ならば,十分対応可能な問題であったと思います。

1:21年度試験の総括
 21年度の試験は,筆記試験が7月5日(日曜日),口述試験が10月13日に行われ,11月2日に,最終合格者の発表がありました。見事合格をされた皆さま,おめでとうございます。

 司法書士試験の出願者数は過去最高の出願者数であった昨年度に比して,449人減,増減率で1.4%減の3万2,558人となりました。受験者数(午前の部および午後の部の双方を受験した者の数)は,2万6,774人(328人減)であり,最終の合格者数は921人(男714人・77.5%,女207人・22.4%)でした。

(過去3年間の推移)

           19年度      20年度     21年度 
出願者数    32,469人 :  33,007人      32,558人

受験者数    26,860人   27,102人      26,774人

合格者数       919人      :931人         921人

合格率        3.4%      3.4%          3.4%

 

筆記試験について
 法務省の発表によると,21年度の筆記試験合格点は,満点280点中221.0点以上でした。
 なお,21年度は記述式試験の配点が20年度の52点から70点に変更され3割程度増加しました。
 筆記試験には,午前の部(9:30~11:30)と午後の部(13:00~16:00)がありますが,午前の部の試験(多肢択一式問題)については満点105点中87点に,午後の部の試験のうち,多肢択一式問題については満点105点中75点に,記述式試験については満点70点中41.0点に,それぞれ達しない場合は,それだけで不合格とされました。

(過去3年間の筆記試験の基準点)
            19年度:      20年度      :21年度;

合格点(総合点)    211.5点     189.5点     221.0点    
  択一式:午前       84点       78点          87点
      午後        84点       84点         75点
     記述式       30点1      9.5点       41.0点

風のたより

中村屋(新宿)が初めてインド式カリーを発売したのが昭和2年。それまで日本で食べられていたのは英国式カレー。
大正4年に日本へ亡命したインドの独立運動の志士ラス・ビハリ・ボースは,日英同盟を結んでいた日本政府に国外退去を命じられたが,中村屋創業者の相馬夫妻によって匿われた。
夫妻の娘俊子(20歳)はイギリスからの追及が厳しくなり中村屋を出なければならなくなったボース(32歳)に嫁ぎ,ボースの相馬家への強い愛情と感謝のかたちになったのがインドカリーなのだ。
しかし,俊子は28歳の若さで永眠。暑い日こそ,熱い想いが込められたインドカリーを食べたい。(冨士田)

 

人と人とが接触する点の存在を忘れるとよい。たとえば腕をつかまれたとする。つかまれた
ところに意識は集中しがちである。振りほどこうとして力をいれる。運よくほどければいいが,相手の力が強いとなかなかほどけない。
このときどうしたらいいか。つかまれたところを意識から外す。そこが右肘なら,その存在を忘れてしまう。そしてお腹の中心から腕をあげていくと相手がどんな力持ちでも自分の腕をあげることができる。
意識は手を上にあげようという方向性だけはもっている。あとは潜在意識にまかせる。存在を忘れるのは腕から力を抜くためだ。力の抜けた腕を力で抑えこむことはできない。これは肉体と肉体との接触だが,人と人との意識の接点についてもいえる。
緊張するような出会いの場面で,何か話さなくてはならないと焦るときがある。話すという方向性だけは持つが,話さなくてはならないと焦る意識の存在を忘れる。すると潜在意識が働いてスムーズに言葉が出る。

8 解答の手順
教授「登記記録から申請情報の内容を説明してきたので,ここからは,実際の問題に沿って解答の手順を説明していこう」

司法「分かりした。先ほどは,登記記録を読み取って申請情報を作成しました。今度は,実際の問題にあたって申請情報を作成するということですね」
教授「実際の問題の一部を見てみよう。以下は,解答例の所有権移転と抵当権設定および所有権登記名義人住所変更に関する事実関係の一部とそれらに関する添付情報の一部だ。出題形式は,事実関係のみの場合と事実関係と添付情報を示す場合がある」

事実関係
1  平成20年3月24日,甲野太郎は,東京都 渋谷区柳野町15番5号から東京都渋谷区本 田新町100番地に住所移転した。

2  乙野次郎と乙野三郎は,本件建物を購入 することを検討している。そこで,購入資 金として株式会社新宿銀行から融資を受け ることとなった。

3  平成21年7月7日,甲野太郎と乙野次郎, 乙野三郎は,本件建物について,売買契約 を締結した。ただし,所有権の移転の時期 については,売買代金全額を支払った時に 移転する旨の特約が付されている。

4  平成21年9月1日,株式会社新宿銀行の 融資が実行され,乙野次郎と乙野三郎はそ の金銭を甲野太郎に売買代金として交付し た。

5  同日,株式会社新宿銀行の保証人である株式会社新宿保証は,乙野次郎と乙野三郎に対する将来発生の可能性のある求償権を担保させるため,株式会社新宿保証と乙野次郎と乙野三郎との間において,『平成21年8月1日保証委託契約に基づく求償債権』を被担保債権として,債権額5,000万円,損害金年14%(年365日日割計算),乙野次郎,乙野三郎を連帯債務者として,本件建物に抵当権を設定する旨の契約を締結した。

6  平成21年9月1日,甲野太郎は乙野次郎, 乙野三郎から交付を受けた売買代金の一部 をもって,本件建物の1番抵当権者株式会 社中央銀行に対し,当該1番抵当権の被担 保債務の残債務全額を支払った。

※ 上記の事実関係は,事実関係の一部であり,あくまでも,出題事例の見本として作成したものです。 

9 登録免許税
教授「登録免許税は,不動産の価額や債権額等に一定の税率を乗じて算出する『定率課税』と不動産の個数に一定の金額を乗じて算出する『定額課税』の2通りがあるんだ。課税標準は,1 不動産の価額,2 債権金額,3 抵当権の件数によるもの,4 不動産の個数によるものがある(登録免許税法別表参照)。
そこで解答例を見てみよう。『所有権登記名義人住所変更』『抵当権抹消』は不動産の個数が課税標準の金額となる(登免税法別表第一・一・(十四),(十五))。『所有権保存』『所有権移転』は不動産の価額,『抵当権設定』は債権金額が課税標準となるね(登免税法別表第一・一・(一),(二)ハ,(五))」

司法「このうち,所有権保存,所有権移転および抵当権設定は,不動産の価額や債権金額が課税標準とされていることから,その金額を申請情報に記載しなければなりませんね(不登規則189条1項)」

6 住所を証する情報
教授「司法君,住所を証する情報について説明してくれるかい」

司法「はい。解答例の所有権保存登記と所有権移転登記の申請情報の添付情報に『住所証明情報』とあります。申請人が私人であれば住民票が,法人であれば登記事項証明書などがこれに該当します。これを添付する趣旨は,虚無人名義の登記を防止するためだといわれています。つまり,不動産を取得した者,すなわち,所有権の登記名義人には固定資産税が課せられますので,実存しない者を登記されては課税することができなくなってしまうからです」


7 印鑑証明書
教授「それでは,最後に印鑑証明書について説明して,ひとまず添付情報のところは終わりにしよう。印鑑証明書を提供する場合,書面申請における登記の所有権の登記名義人が登記義務者となって権利に関する登記を申請する場合だ。解答例の所有権移転登記と抵当権設定登記の申請情報の添付情報には『印鑑証明書』と記載されている。これは誰の印鑑証明書かな?」

司法「所有権移転登記に関する印鑑証明書は,甲野太郎のものです。抵当権設定登記に関しては,乙野次郎と乙野三郎のものですね」

教授「そうだね。いずれの登記も所有権の登記名義人が登記義務者となる場合だ。登記申請によって登記記録上,不利益を受ける登記義務者の登記申請意思を形式的に確認し,これを担保しようとする趣旨なんだ。この場合,印鑑証明書は作成後3カ月以内のものであることが必要だ(不登令16条3項,18条3項)」

4 登記原因証明情報とは

教授「次に,登記原因証明情報について説明しよう」

司法「権利に関する登記を申請する場合には,申請人は,法令に別段の定めがある場合を除き,その申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならないと規定されていますね(不登法61条)」

教授「登記原因証明情報とは,登記すべき物権変動の原因である法律行為または法律事実の成立を証する情報のことなんだ。

 たとえば,売買を原因とする所有権移転の登記申請の場合は売買契約書や売買代金の領収書等が,抵当権設定の登記申請の場合には抵当権設定契約書がこれに該当する。

 これらの登記原因証明情報を申請情報と併せて提供させる理由は,登記官をして申請に係る登記について,その原因が成立していることを形式的に審査させ,真実に反する登記申請がされることを防止することにある,とされているからなんだ」

3 登記識別情報とは
教授「それでは,解答例の所有権移転登記の申請情報の添付情報を参考にして説明していこう。

3 申請情報と併せて提供する情報とは

教授「それでは次に,申請情報と併せて提供する情報について説明しよう。


 申請情報の作成


1 申請情報の内容
教授「一般的な登記の申請に必要な申請情報の作成について勉強していこう。申請情報の作成に関する総論的なものになるね。解答用紙に記載された申請情報も参考にしながら説明していこう」


~~前回から引き続き~~

4 抵当権抹消

5 建物の登記記録に関する申請情報を作成しよう
教授「それでは,実際に登記申請情報を作成してみよう。


平成21年宅建試験解答番号

平成21年宅建試験解答番号をお知らせいたします。
4 共同申請とは
司法「そうすると,建物の登記記録の甲区2番所有権移転登記は甲野太郎と乙野次郎,乙野三郎が共同して申請したということですね」


3 登記申請  
教授「それでは,登記申請の際に必要な申請情報を作成してみよう。その前に,申請手続にはどのような一般通則があるのか確認することにしよう。不動産登記法の一般通則として,1申請主義,2書面主義,3共同申請主義といったものがあるので説明しておこう」

⑥ 抵当権設定
教授「乙区の最後の登記記録を確認しよう」


4 所有権移転
教授「改めて,順位番号2の所有権移転登記の登記記録を確認していこう」

2  所有権保存
教授「権利部の所有権に関する事項に関する登記記録を確認しよう。

2 登記記録を検討してみよう


教授「登記記録を検討してみよう」


1 はじめに 
教授「やあ,司法君! 今年の本試験も済んで,ほっとしているところかな?」

司法「そうなんですよ。試験発表まで1カ月ほどありますので,その間はゆっくりしたいと思っています」


第三者異議の訴え等
問題 強制執行における不服申立てに関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。(平成17年第6問)

ア 条件成就執行文の付与について,その条件成就に異議のある債務者は,執行文付与に対する異議の申立てをすることなく,直ちに執行文付与に対する異議の訴えを提起することができる。

イ 仮執行の宣言を付した判決に基づく強制執行については,当該判決が確定する前であっても請求異議の訴えを提起することができる。

ウ 請求異議の訴えは,債務名義の正本に執行文が付与される前であっても提起することができる。

エ 債権者は,第三者異議の訴えにおいて敗訴しても,同一の債務名義に基づいて,債務者の責任財産に属する他の財産に対し,強制執行をすることができる。

オ 第三者異議の訴えは,強制執行が終了した後であっても提起することができる。

1 アエ  2 アオ  3 イウ  4 イオ  5 ウエ 

請求異議の訴え
問題 請求異議の訴えに関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。(平成14年第6問)

ア 公正証書を債務名義として不動産に対し強制執行がされた場合,債務者は,当該公正証書の作成後に当該公正証書に係る債務を任意に弁済したことを理由として請求異議の訴えを提起することができる。

イ 仮執行の宣言を付した判決を債務名義として不動産に対して強制執行がされた場合,債務者は,当該判決の確定前に請求異議の訴えを提起することができる。

ウ 不動産を目的とする担保権の実行としての競売がされた場合,債務者は,当該担保権の被担保債権が時効により消滅したことを理由として請求異議の訴えを提起することができる。

エ 売買代金の支払請求を認容した確定判決を債務名義として不動産に対し強制執行がされた場合,債務者は,当該売買契約を債権者の詐欺によるものとして取り消したことを理由として請求異議の訴えを提起することができる。

オ 公正証書を債務名義として不動産に対し強制執行がされた場合,債務者は,当該公正証書が無権代理人の嘱託に基づき作成されたものであることを理由として請求異議の訴えを提起することができる。

1 アウ  2 アオ  3 イエ   4 イオ  5 ウエ

2 執行文
(1)執行文とは
 執行文とは,債務名義の執行力およびその内容を公証するため,債務名義の正本の末尾に付記される公証文書をいいます。執行文を付与するのは,裁判所書記官です。

 具体的には,下記のような文書が債務名義の末尾につけられます。
 債権者Aは,債務者Bに対し,この債務名義により強制執行することができる。

 平成○年○月○日
  ○○地方裁判所民事○部
   裁判所書記官 ○○ ××  印


 執行文の付与の申立ては,事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官に対して行います(26条1項)。執行裁判所(強制執行を実施する裁判所)の裁判所書記官に申し立てても,執行文をもらうことはできません。

執行文は,その事件に対する判決が上級審で取り消されたりしていないかという点などを確認し,その判決に基づく執行が可能かどうかをチェックしたうえで付与されます。そのようなチェックは,その判決に関する事件の記録が存する裁判所でなければ行うことができないからです。

 したがって,「執行裁判所の裁判所書記官に対し,執行文の付与の申立てをしなければならない」とする本問のアの記述は誤りです。