司法書士・調査士記述式対策 不動産登記記述式入門4 田中利和

4 所有権移転
教授「改めて,順位番号2の所有権移転登記の登記記録を確認していこう」

司法「順位番号は2,登記の目的は所有権移転,受付年月日・受付番号の記録があって,権利者その他の事項には,登記原因は平成21年9月1日売買, 共有者として,乙野次郎と乙野三郎が記載され,各氏名の前に持分が記載されています。乙野次郎の持分が3分の2,乙野三郎の持分が3分の1とあります」

教授「この登記記録は,甲野太郎と乙野次郎,乙野三郎との売買に基づきなされたものだ。この売買は,甲野太郎が単独所有する不動産を乙野次郎と乙野三郎の2名が取得したケースだね」


5 抵当権抹消
教授「それでは,権利部の乙区を順に確認していこう」

司法「登記記録を確認すると,順位番号は1,  登記の目的は抵当権設定,受付年月日・受付番号の記録があり,権利者その他の事項には,登記原因が平成20年3月22日金銭消費貸借同日設定,債権額, 利息,損害金があり,債務者として甲野太郎,抵当権者として株式会社中央銀行,共同担保目録(き)第3502号と記録されています」



教授「この抵当権設定登記も下線が引かれているね。ひとまず,次の順位番号の登記記録を確認しよう」

司法「順位番号は2,登記の目的は1番抵当権抹消と記載されています。受付年月日・受付番号があって,権利者その他の事項には,原因として,平成21年9月1日弁済と記載されています」

教授「順位番号1の抵当権は,被担保債権の弁済によって消滅したので,弁済を原因として,1番抵当権を抹消したんだ。そして,登記官は,権利の登記の抹消をするときは,抹消の登記をするとともに,抹消すべき登記を抹消する記号を記録しなければならないので(不登規則152条1項),登記官は1番抵当権の登記記録に下線を引いたということだ」