2009年11月アーカイブ

9 登録免許税
教授「登録免許税は,不動産の価額や債権額等に一定の税率を乗じて算出する『定率課税』と不動産の個数に一定の金額を乗じて算出する『定額課税』の2通りがあるんだ。課税標準は,1 不動産の価額,2 債権金額,3 抵当権の件数によるもの,4 不動産の個数によるものがある(登録免許税法別表参照)。
そこで解答例を見てみよう。『所有権登記名義人住所変更』『抵当権抹消』は不動産の個数が課税標準の金額となる(登免税法別表第一・一・(十四),(十五))。『所有権保存』『所有権移転』は不動産の価額,『抵当権設定』は債権金額が課税標準となるね(登免税法別表第一・一・(一),(二)ハ,(五))」

司法「このうち,所有権保存,所有権移転および抵当権設定は,不動産の価額や債権金額が課税標準とされていることから,その金額を申請情報に記載しなければなりませんね(不登規則189条1項)」

6 住所を証する情報
教授「司法君,住所を証する情報について説明してくれるかい」

司法「はい。解答例の所有権保存登記と所有権移転登記の申請情報の添付情報に『住所証明情報』とあります。申請人が私人であれば住民票が,法人であれば登記事項証明書などがこれに該当します。これを添付する趣旨は,虚無人名義の登記を防止するためだといわれています。つまり,不動産を取得した者,すなわち,所有権の登記名義人には固定資産税が課せられますので,実存しない者を登記されては課税することができなくなってしまうからです」


7 印鑑証明書
教授「それでは,最後に印鑑証明書について説明して,ひとまず添付情報のところは終わりにしよう。印鑑証明書を提供する場合,書面申請における登記の所有権の登記名義人が登記義務者となって権利に関する登記を申請する場合だ。解答例の所有権移転登記と抵当権設定登記の申請情報の添付情報には『印鑑証明書』と記載されている。これは誰の印鑑証明書かな?」

司法「所有権移転登記に関する印鑑証明書は,甲野太郎のものです。抵当権設定登記に関しては,乙野次郎と乙野三郎のものですね」

教授「そうだね。いずれの登記も所有権の登記名義人が登記義務者となる場合だ。登記申請によって登記記録上,不利益を受ける登記義務者の登記申請意思を形式的に確認し,これを担保しようとする趣旨なんだ。この場合,印鑑証明書は作成後3カ月以内のものであることが必要だ(不登令16条3項,18条3項)」

4 登記原因証明情報とは

教授「次に,登記原因証明情報について説明しよう」

司法「権利に関する登記を申請する場合には,申請人は,法令に別段の定めがある場合を除き,その申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならないと規定されていますね(不登法61条)」

教授「登記原因証明情報とは,登記すべき物権変動の原因である法律行為または法律事実の成立を証する情報のことなんだ。

 たとえば,売買を原因とする所有権移転の登記申請の場合は売買契約書や売買代金の領収書等が,抵当権設定の登記申請の場合には抵当権設定契約書がこれに該当する。

 これらの登記原因証明情報を申請情報と併せて提供させる理由は,登記官をして申請に係る登記について,その原因が成立していることを形式的に審査させ,真実に反する登記申請がされることを防止することにある,とされているからなんだ」

3 登記識別情報とは
教授「それでは,解答例の所有権移転登記の申請情報の添付情報を参考にして説明していこう。

3 申請情報と併せて提供する情報とは

教授「それでは次に,申請情報と併せて提供する情報について説明しよう。


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