司法書士・調査士記述式対策 不動産登記記述式入門11 田中利和

3 申請情報と併せて提供する情報とは

教授「それでは次に,申請情報と併せて提供する情報について説明しよう。


 登記の申請をするときは,申請情報と併せて提供することが必要な情報がある。これを『添付情報』という。登記申請する際の個別具体的な添付情報は,不動 産登記令に定められているんだ。一般的に必要とされる添付情報としては,登記識別情報,登記原因証明情報,資格証明情報,代理権限証明情報,相続があった ことを証する情報,第三者の許可書等と印鑑証明書だね」

司法「解答例にも,そのあたりの添付情報が記載されていますね」

教 授「登記官は,登記の申請に対し,原則として,実質的審査権限は有していない。つまり,登記官は,形式的審査権限しか有していないんだ。だから,添付情報 に関しては,登記官のもつ形式的審査権限によって,できるだけ実体に合致した登記がなされるようにという要請から,不動産登記令その他の法令で定められて いるんだ」

実質的審査権限とは,権利に関する登記事項が実体法上有効に成立しているかどうかを実体に積極的に立ち入って審査する権限のこと。

 形式的審査権限とは,登記の申請手続,申請情報等が形式的に適法に整っているかどうか,これらの情報および登記記録等の登記官が職務上知り得た情報のみから,権利変動が実体上有効に成立しているかどうかを審査する権限のこと。