司法書士・調査士記述式対策 不動産登記記述式入門14 田中利和

6 住所を証する情報
教授「司法君,住所を証する情報について説明してくれるかい」

司法「はい。解答例の所有権保存登記と所有権移転登記の申請情報の添付情報に『住所証明情報』とあります。申請人が私人であれば住民票が,法人であれば登記事項証明書などがこれに該当します。これを添付する趣旨は,虚無人名義の登記を防止するためだといわれています。つまり,不動産を取得した者,すなわち,所有権の登記名義人には固定資産税が課せられますので,実存しない者を登記されては課税することができなくなってしまうからです」


7 印鑑証明書
教授「それでは,最後に印鑑証明書について説明して,ひとまず添付情報のところは終わりにしよう。印鑑証明書を提供する場合,書面申請における登記の所有権の登記名義人が登記義務者となって権利に関する登記を申請する場合だ。解答例の所有権移転登記と抵当権設定登記の申請情報の添付情報には『印鑑証明書』と記載されている。これは誰の印鑑証明書かな?」

司法「所有権移転登記に関する印鑑証明書は,甲野太郎のものです。抵当権設定登記に関しては,乙野次郎と乙野三郎のものですね」

教授「そうだね。いずれの登記も所有権の登記名義人が登記義務者となる場合だ。登記申請によって登記記録上,不利益を受ける登記義務者の登記申請意思を形式的に確認し,これを担保しようとする趣旨なんだ。この場合,印鑑証明書は作成後3カ月以内のものであることが必要だ(不登令16条3項,18条3項)」

8 その他の申請情報の内容
教授「添付情報以下のところは,ざっと見ておこう。添付情報以下の申請情報の内容としては,『申請年月日』『登記所の表示』『代理人の表示及び連絡先』『課税標準の金額(課税価格)』『登録免許税』『不動産の表示』がある。このあたりは,解答例を見て,こういうふうに記載するんだな,という程度の理解でいいと思う。課税標準金額と登録免許税についてのみ説明しておこう」

司法「そうですね。本試験のほとんどの場合,課税標準の金額,登録免許税は解答欄に記載しなければなりませんが,申請年月日,登記所,代理人の表示,不動産の表示については,記載することはないように思いますね」