平成22年度 国家試験を展望する 土地家屋調査士試験 2 濱本 眞人

1 民法
 出題されたのは,総則,物権(担保物権を含む),親族から3問出題され,予想どおりの結果であったと思われます。近年の傾向では,総則,物権(担保物権を含む),相続からの出題が多く,21年度も同じ傾向でした。また,出題された3問とも組合せ形式の出題であったため,5つの肢が,全部分からなかったとしても答えを導くことができたようです。よって多数の人は3問中,2問は解答できたようです。

 受験予備校の答案練習会等の問題でよく出題されていたので,この問題を復習することで,民法の問題は克服できたのではないかと思われます。


2 不動産登記法
 例年どおり,16問が出題されました。21年度は,20年度から比べると,難解な問題が1つ少なくなったと思われます。ですから合格するためには20年度より1問多く得点する必要があると思われます。
 基本事項を問うている問題が大半でしたが,第6問で登記識別情報に関する証明の問題が出題されました。ここは,あまり勉強しない分野だったので,とまどった人も多かったのではないでしょうか。
 第14問は,平成17年の不動産登記法の大改正のときに,新たに作られた法律で本人確認調査の分野から出題されており,上記と同じように受験生の弱いところです。


 第15問でやはり,筆界特定制度の問題が出題されました。21年度は基本的な問題が出題され,また,受験予備校等がよく出題しているところから出題されたので,この問題は多くの人が解答できているように思われます。

予想外であったのは,電子申請の問題が出題されていなかったことです。近年,実務上,電子申請の推進がなされており,法務省としても知識を問いたいところであると思います。

 第16問は,前述した「地図に準ずる図面」の歴史的な問題が出題されています。ここは勉強ができない分野です。かつて,これによく似た歴史的な問題が出題されたことがありますが,出題される可能性はきわめて低いので(今年度は,たまたま出題された),出題されるかどうか分からないところを勉強する人はほとんどいないでしょう。また,個数問題の形式で出題されているため,第16問を解答できる人は稀であると思われます。

 上記のことを踏まえて考えると,不動産登記法の分野で16問中,13問は正解したいところです。

3 土地家屋調査士法
 21年度も1問出題されました。近年の土地家屋調査士法は,容易とはいえない問題が出題されていますが,21年度は比較的,解答をすることができたと思います。
 個数形式の問題でしたが,内容としては基本的な問題でしたので,ここは落としたくなかったところだと思います。