国家試験改正法直前対策「司法書士改正法直前対策」1 阪田 智之

1―はじめに

 近年,毎年のように法律の改正が行われており,司法書士試験における試験科目である法律が改正されることも多い。司法書士試験受験生諸氏としては,どのような改正が行われたのか,そしてどの程度まで学習しておくべきなのか,大いに気にかかるところであろう。
 そこで,本稿は平成22年度司法書士試験を受験するに当たり,改正法についてどのような対策を講じるべきなのかを考察するとともに,学習しておく必要があると考えられる改正点について解説を試みることとする。
 なお,文中意見にわたる部分は,筆者の個人的見解であることをあらかじめお断りしておきたい。

2―司法書士試験における改正法対策
 司法書士試験においては,改正された部分が改正直後に出題されることはないと判断して差し支えないであろう。過去の出題例を見れば,それは明らかである。したがって,試験対策上,改正部分の重要度は高くはなく,その他改正のない部分のほうが,はるかに重要であるといえる。

 しかし,改正部分は,改正法施行後2年から4年後に,相当高い確率で出題されている(平成21年度の試験において,平成19年9月に施行され,施行後2年弱の信託法から出題されたことは記憶に新しいであろう)。よって,試験科目である法律に改正があった場合,その改正が施行された2年から4年目辺りに注意しておく必要がある。
 
平成22年度の試験においては,改正直後の論点は存在しないが,改正法施行後2年程度の改正がいくつかあり,これらはそろそろ出題されてもおかしくはないと考えられる。
 そこで本稿では,この後,平成22年度司法書士試験で出題される可能性があると考えられる改正点について,解説していくこととする。

 なお,改正部分の出題可能性があるといっても,全体から見た改正部分はごくわずかにすぎない。出題の大部分は改正とは関係のない箇所からであり,改正部分以外の箇所のほうが格段に重要であるということを肝に銘じておかれたい。

 また,平成21年度の信託法からの出題や平成17年の不動産登記法大改正時,また平成18年の会社法制定および商業登記法大改正時の出題を見ても分かるように,改正後初めての出題では,制度の概要程度のごく基本的な問題に留まる可能性が高い。したがって,改正部分について細部まで深入りして余計な時間を費やすことのないよう,注意していただきたい。

 本稿の著述に当たっては,LLPアラタインターナショナル,司法書士佐藤洋一氏より多大なるご協力を賜った。この場を借りて心から厚く御礼を申し上げる。