国家試験改正法直前対策「司法書士改正法直前対策」3 阪田 智之

1―新しい公益法人制度の概要

1 法人の設立と公益性判断の分離
 新しい公益法人制度は,「法人の設立と公益性判断の分離」を基本としている。

 すなわち,新制度では,従来の主務官庁による公益法人の設立許可制度は廃止され,法人が行う事業の公益性の有無にかかわらず登記のみで一般社団法人・一般財団法人を設立できるほか(22条,163条)(注5),一般社団法人・一般財団法人のうち公益目的事業を行うことを主たる目的とする法人については,民間有識者による公益認定等委員会または合議制の機関の意見に基づき,行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)の認定(公益認定)を受けて公益社団法人・公益財団法人となることができる(認定法4条,7条他)。

(注5)一般社団法人・一般財団法人が行うことのできる事業については,特段の制限は設けられていない。
2 改正前の民法法人の取扱い
 改正前の民法法人は,特例民法法人として存続し(整備法40条1項),新制度施行後5年以内(移行期間)に,一定の手続を経て公益社団法人・公益財団法人または一般社団法人・一般財団法人に移行することができる(整備法44条,45条)。移行期間内に当該手続を経ない特例民法法人は解散したものとみなされる(整備法46条1項)。