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5か月短期攻略法1 「無効」と「取消し」 小川多聞

ウィークポイント超速整理 権利関係 20項目

住宅新報社講師   小川多聞

1 「無効」と「取消し」

 意思表示の欠陥が大きなものが「無効」,小さいものが「取消し」,欠陥がなければ「有効」。
 宅建試験では「無効」か「取消し」か,を問われることが多くなっています。

意思の欠陥
大きい……無効
小さい……取消し
なし……有功

 これを正確に整理しておく必要があります。

【取消しと無効】

①制限行為能力者 「取消し」か「無効」か→取消し 善意の第三者に対抗できるか→○
②詐欺 取消し」か「無効」か→取消し 善意の第三者に対抗できるか→ ×
③強迫 取消し」か「無効」か→取消し 善意の第三者に対抗できるか→○
④錯誤 「取消し」か「無効」か→無効@ ただし,①要素の錯誤であること,②表意者に重過失のないことが要件 善意の第三者に対抗できるか→○
⑤虚偽表示 取消し」か「無効」か→無効 善意の第三者に対抗できるか→×
⑥心裡留保 取消し」か「無効」か→無効@ ただし,相手方が悪意または有過失の場合 善意の第三者に対抗できるか→×
⑦意思無能力者 取消し」か「無効」か→無効 善意の第三者に対抗できるか→○
⑧公序良俗違反 取消し」か「無効」か→無効 善意の第三者に対抗できるか→○


【ゴロ合わせ】
 詐欺の心裡は,虚偽表示。善意の第三者に対抗できないのは,「詐欺」「心裡留保」「虚偽表示」だ。


【注意】なお,「無効」原因と「取消し」原因が重なる場合がありますが,その場合は,どちらでも選択的に主張できるというのが判例です(二重効)。

 
予想問題

次の記述のうち,正しいものには○,誤っているものには×をつけなさい。

1 成年被後見人が,意思能力のある状態で土地の売買契約を締結したときは,取り消すことができない。

2 被保佐人が保佐人の同意なくして,かつ,意思能力のない状態で土地の売買契約を締結したときは,取り消すことができる。

3 未成年者が単独でした土地の売買契約は取り消すことができ,かつ,善意の第三者に対抗することができる。

4 Aが相手方からだまされて,かつ,それにより錯誤に陥り土地の売買契約をしたときは,その契約は無効である。

解答・解説

1 制限行為能力者の一定の行為は,意思能力があってもなくても一律に取り消すことができる。×

2 この場合,被保佐人は,取り消すことができるとともに,意思能力のないことを理由として無効を主張することもできる(二重効)。〇

3 制限行為能力者の行為は取り消すことができ,かつ,善意の第三者にその取消しを対抗できる。〇

4 錯誤に陥っているので,無効となる。また,だまされているので,詐欺による意思表示として,取り消すこともできる(二重効)。〇