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5か月短期攻略法 14 「請負人の担保責任」

ウィークポイント超速整理 14

14  請負人の担保責任

 請負人の担保責任には,瑕疵修補があるが,売主の瑕疵担保責任には瑕疵修補はない。
 請負人の担保責任と,売買契約における売主の瑕疵担保責任を正確に押さえましょう。

 
●請負人の担保責任
 隠れた瑕疵だけか  → × 
 瑕疵修補       → 〇
 損害賠償       → 〇
 解除         → 〇ただし,土地の工作物は×


●売主の瑕疵担保責任
 隠れた瑕疵だけか  → 〇
 瑕疵修補      → ×
 損害賠償      → 〇
 解除        → 〇


(1)請負人の担保責任

1 仕事の目的物に瑕疵があるときは,注文者は,請負人に対し,相当の期間を定めて,その瑕疵の修補を請求することができる。

 ただし,瑕疵が重要でない場合において,その修補に過分の費用を要するときは,この限りでない。


2 注文者は,瑕疵の修補に代えて,又はその修補とともに,損害賠償の請求をすることができる。この場合においては,第533条(同時履行の抗弁権)の規定を準用する(民法634条)。

 請負人の担保責任の内容は,「瑕疵修補」「損害賠償」「契約解除」ですが,ここでは前2者を定めています。「同時履行」とは,注文者の報酬支払義務と請負人の損害賠償義務です。契約解除に関しては,次のように定めています。

 仕事の目的物に瑕疵があり,そのために契約をした目的を達することができないときは,注文者は,契約の解除をすることができる。ただし,建物その他の土地の工作物については,この限りでない(635条)。


 契約の解除は,瑕疵により目的を達成できない場合だけに認められています。この点は売主の瑕疵担保責任と同じです。

 大きな違いは,土地の工作物に関しては,瑕疵を理由としては契約の解除が認められないとしていることです。これを認めると,請負人が多額の費用を要するからです。逆にいえば,履行遅滞等を理由とする契約解除は認められます。


【重要判例】

 建築請負の仕事の目的物である建物に重大な瑕疵があるために建て替えざるを得ない場合,注文者の請負人に対する建替費用相当額の損害賠償請求を認めても,民法第635条ただし書の趣旨に反するものとはいえない(最判平14・9・24)。


(2)請負人の担保責任に関する規定の不適用

 請負人の担保責任に関する規定は,仕事の目的物の瑕疵が注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じたときは,適用しない。

 ただし,請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは,この限りでない(636条)。

(3)請負人の担保責任期間

●請負人の担保責任
 対 象   → 動産
 起算点   → 引渡し時(引渡しを要しないときは仕事完成時)
 期 間   → 1年


 対 象   →  木造等
 起算点   →  引渡し時
 期 間   →  5年  

 対 象   →  鉄筋コンクリート等
 起算点   →  引渡し時
 期 間   →  10年

 対 象   →  瑕疵が原因で滅失・損傷
 起算点   →  滅失・損傷時
 期 間   →  1年



●売主の瑕疵担保責任
対 象   →  すべて
起算点   → 瑕疵を知った時
期 間 →  1年

【注意】 請負人の担保責任の期間は,消滅時効の期間内(10年)に限り,特約で伸長できます(639条)。

 担保責任を負わない旨の特約は有効ですが,知りながら告げなかった事実は,責任を負わなければなりません(640条)。これは売主の担保責任と同じです。


 
予想問題

 AがBに対して建物の建築工事を代金3,000万円で注文し,Bがこれを完成させた。

 この場合に関する次の記述のうち,正しいものには○,誤っているものには×をつけなさい。


1 請負契約の目的物たる建物に瑕疵がある場合,瑕疵の修補が可能であれば,AはBに対して損害賠償請求を行う前に,瑕疵の修補を請求しなければならない。

2 請負契約の目的物たる建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には,AはBに対して当該建物の建替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができる。

3 請負契約の目的物たる建物に瑕疵があり,瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える場合には,Aは原則として請負契約を解除することができる。

4 請負契約の目的物たる建物の瑕疵について,Bが瑕疵担保責任を負わない旨の特約をした場合には,Aは当該建物の瑕疵についてBの責任を一切追及することができなくなる。


解答・解説

1 瑕疵の修補と損害賠償はどちらが先でもよいし,同時でもよい。×

2 建替費用に相当する損害賠償請求も認められる。〇

3 建物(土地の工作物)については瑕疵を理由とする解除は認められない。×

4 知りながら告げなかった場合は,責任追及できる。×


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