5.教材の選び方
(1)テキスト
テキストを購入する場合は,頁数が少ない薄い本よりは,ある程度分厚い本(たとえば,住宅新報社刊『楽学宅建』『パーフェクト宅建』など)のほうがよいと思います。コンパクトな本だと時間短縮できそうに思うでしょうが,その逆です。
コンパクトな本は結論部分だけ書いてあり,なぜそうなるかという理由の部分が省略されていることが多く,かえって理解に時間がかかるからです。最終的に結論を記憶する際も,機械的な暗記より,理由を分かったうえで納得して覚えたほうがはるかに定着します。
また,法律の文章になかなかなじめないという人には,『マンガはじめて宅建』シリーズ(住宅新報社刊)がおすすめです。内容がマンガで表現されており,とても分かりやすくなっています。
なお,テキストは必ず最新のものを入手してください。受験科目になっている法律について毎年なんらかの改正があるので,古いテキストをそのまま使用すると,間違った知識を覚えることになり,非常に危険だからです。
(2)問題集
テキスト以外の教材として,過去問題集は不可欠です。過去問と100パーセント同じ問題が出題されることはありませんが,類似の問題が繰り返し出題されます。過去問のマスターなくして,合格はないといってよいでしょう。
過去問題集は,科目別・項目別に問題の配列を編集し,かつ,ある程度の問題数を確保したもの(住宅新報社刊『楽学宅建過去問ドリル』がおすすめです),法改正を反映した最新のものがよいと思います。
予想問題集は,必要に応じて購入すればよいでしょう。予備校の模擬試験や答練講座を受ける人は,そちらで提供される問題を利用すればよいからです。模擬試験等を受けない人は,新傾向問題や法改正への対策として,予想問題集も入手しておいたほうが無難です。予想問題集としては,住宅新報社刊『パーフェクト宅建直前予想問題集』をおすすめしておきます。
(3)その他
法令集や参考書などは,必ずしも不可欠なものではありません。自分の弱点に応じて,適宜気に入ったものを購入すればよいでしょう。ただ,次から次へといろいろなものに手を出すことは,おすすめできません。情報過多になり,かえって知識が拡散してしまいます。
参考書等で得た知識や気づいた点などは,テキストに書き込むとよいでしょう。最終的には,テキストに知識を集約して,たとえば,本試験の前日は,テキストを見直すだけで総復習できる状態にしておくことが望ましいからです。
6.補足
20年度本試験の合格点は33点でしたが,平均的な合格者を想定した場合,33点の科目ごとの内訳は,次のようになります。
①権利関係(全16問)10点,②宅建業法(全16問)12点,③法令上の制限(全9問)6点,④税その他(全9問)5点
弱点の洗い出しのために,20年度本試験問題を解いて弱点分析をする際は,上記の得点内訳を参考にしてください。実際に解いてみた得点と上記の参考得点との開きが大きい科目があなたの弱点です。
たとえば,実際に解いてみた得点が,権利関係10点,宅建業法11点,法令上の制限4点,税その他5点であった場合,権利関係と税その他はすでに合格最低点に達していますが,宅建業法は1点不足,法令上の制限は2点不足していることが分かります。権利関係と税その他は,得点力を上昇させる余地は少ないといえます。
これに比べると,宅建業法と法令上の制限については,得点アップの余地が大きい状態です。したがって,本試験の直前期においては,法令上の制限と宅建業法の得点をアップさせるための学習が最優先となります。このようにして,合理的な学習に役立ててください。

