「宅建試験」が変わる 宅建業法重点対策2 氷見敏明

2――宅地建物取引業法以外の科目の減少
 権利関係から2問減少することになっていますが,では,どの科目が減少するのかは,明確にされていません。


 権利関係の科目は,民法,借地借家法,区分所有法,不動産登記法から出題されています。昨年度までは,民法から12問,借地借家法から2問,区分所有法から1問,不動産登記法から1問,出題されていました。

 そこで,権利関係のどの科目が2問減少するかですが,おそらく民法が2問減少するのではないかと思われます。借地借家法は昨年同様2問,区分所有法1問,不動産登記法1問が出題されると予想されます。

 借地借家法は借地の部分から1問,借家の部分から1問出題しなければなりませんから,借地借家法は2問出題せざるをえません。また,区分所有法や不動産登記法をゼロとするわけにもいきません。したがって,民法を2問減少せざるをえないであろうと考えられます。

 法令上の制限からは,1問減少して8問となりますが,どの科目が1問減少するかは定かではありません。あえて予想するなら,都市計画法と建築基準 法を合わせて5問出題される傾向にありましたから,おそらく,都市計画法2問,建築基準法2問,国土利用計画法1問,農地法1問,土地区画整理法1問,宅 地造成等規制法その他法令から1問出題されると考えられます。


次に税法ですが,3問から1問減少して2問となります。従来の内訳は,地方税が1問,所得税が1問,その他の税が1問というパターンでした。おそらく今年度の税法2問は,地方税が1問出題され,もう1問は所得税であったり,登録免許税,印紙税等が出題され,何が出るか分からないという状態です。


3――合格点が上がってしまうのか?
年度 合格率:合格点;

平成20年:16.2%:33点;

19年:17.3%:35点;

18年:17.1%:34点;17年:

17.3%:33点;

16年:15.9%:32点;

15年:15.3%:35点;

14年:17.3%:36点;

13年:15.3%:34点;

12年:15.4%:30点;

11年:15.9%:30点;

10年:13.9%:30点;

9年:14.1%:34点;

8年:14.7%:32点;

7年:13.9%:28点;

6年:15.1%:33点;

5年:14.4%:33点;

4年:16.0%:32点

;3年:14.0%:34点;

2年:12.9%:26点;

1年:14.9%:33点;

昭和63年:16.8%:35点


 宅建試験の出題数は全部で50問です。そのうち20問が宅地建物取引業法からの出題ですから,最大の主要科目ということになります。

 そして,宅地建物取引業法の問題は従来比較的簡単であり,昨年度までは16問中13点または14点得点することができました。そうであれば,宅地建物取引業法が4問増加することによって,一挙に4点も合格点が上がり,合格点が40点までいくのではないかと予測している向きもありますが,合格点は従来どおりであろうと推測します。

 今までの合格点の最高点は平成14年度の36点でした。それ以外は,すべて35点以下です。36点は例外中の例外です。過去28年間の合格点の平均点は約32.5点です。

 「権利関係」「法令上の制限」および「宅地建物取引業法」の3つを主要3科目と呼んでいますが,主要3科目の42問中,まずは最低限31点得点するよう勉強に励むことが必要です。そして,その他の科目で5点得点できるように最後の仕上げを進めていくとよいでしょう。

 昨年度の宅地建物取引業法は16問中,2問難しい問題が出題されました。それも,その難しい問題は個数問題でした。個数問題は,すべての問題の肢を正確に理解していなければ,答を出すことができません。

昨年は,個数問題で2問難しい問題を作問したのであろうと思われます。今年は,宅地建物取引業法20問中,個数問題などを織り交ぜて,難しい問題を4問出題するでしょうから,16点を努力目標にすべきでしょう。宅地建物取引業法の注意点は後述します。

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