「宅建試験」が変わる 宅建業法-横断知識の活用法2 十影 響

(3)通達などにより免許を要する場合
【〔基礎〕以下のものについては,解釈・運用,通達などにより,宅建業に該当するとされている。

1)建物の建築請負契約に付帯して,「敷地となる土地のあっせん」や「建築した建物の売買のあっせん」をする。
2)共有会員制のリゾートクラブ会員権の「売買・交換」または,「売買・交換・貸借の媒介・代理」を不特定多数の者に反復継続して行う。
3)組合方式による住宅の建築という名目で,組合員以外の者が,業として,住宅取得者となるべき組合員を募集し,当該組合員による宅地の購入および住宅の建築に関して指導,助言,あっせんなどをする。】

〔予想問題1〕建設業法による建設業の許可を受けているAが,建築請負契約に付帯して取り決めた約束を履行するため,建築した共同住宅の売買のあっせんを反復継続して行う場合,Aは免許を受ける必要はない。

〔予想問題2〕Dが共有会員制のリゾートクラブ会員権(宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会員が共有するもの)の売買の媒介を不特定多数の者に反復継続して行う場合,Dは免許を受ける必要はない。

〔予想問題3〕Aが,組合方式による住宅の建築という名目で組合参加者を募り,A自らは組合員となることなく,当該組合員による住宅の建築のため,宅地の購入の媒介を繰り返し行う場合,Aは免許を必要としない。

【正解】1~3とも,すべて×。




(4)信託会社,信託業務を兼営する銀行
【〔基礎〕信託会社や信託業務を兼営する銀行は,宅地建物取引業を営もうとする場合,国土交通大臣に届出をすれば,免許を受ける必要はない。】


信託会社や信託業務を兼営する金融機関は,それぞれ内閣総理大臣の免許・登録や認可を受けているので*1,宅建業を営むのに改めて免許を受ける必要はありません。

国土交通大臣に届出をすることによって,国土交通大臣免許を受けたものとみなされます(法77条,施行令8条,9条)*2。

 このため,免許や免許取消しの規定については適用されませんが,それ以外の宅建業法の規定はすべて適用されます。

*1 信託会社は内閣総理大臣の免許・登録を受けなければならず,金融機関が信託業務を兼営するには内閣総理大臣の認可を受けなければならない。
なお,信託業法改正前から信託業務のみを行っている信託銀行は専業信託銀行という。

*2 ただし,「特別信託会社」「信託業務を兼営する金融機関」の場合は,宅建業として行うことができる行為の範囲を不動産証券化に係る不動産処分型信託業務に該当するものに限る旨の条件が付された国土交通大臣の免許を受けた宅地建物取引業者とみなされる(施行令9条2項)。

〔予想問題1〕宅地建物取引業を営む専業信託銀行は,宅地建物取引業の免許を受ける必要はない。したがって,宅地建物取引業法第66条及び第67条の免許取消処分の規定は適用されないが,第65条の規定は適用されるので,業務の停止を命じられることがある。

【正解】○ 免許関係の規定は適用されないので免許取消しはないが,指示処分や業務停止処分を受けることがある。なお,国土交通大臣業者とみなされるので,監督処分を行うのは国土交通大臣である。

〔予想問題2〕信託会社Aは,国土交通大臣に対し事務所を設置して宅地建物取引業を営む旨の届出をした後,営業保証金の供託又は宅地建物取引業保証協会への加入をせず宅地建物取引業の業務を開始した。これは,宅地建物取引業法に違反しない。

【正解】× 信託会社で,宅建業法で適用がないのは免許関係の規定だけである。したがって,営業保証金の供託や保証協会への加入をしないで,宅建業の業務を開始することはできない。

〈未出題項目〉登録投資法人
【登録投資法人(投資家から集めた資金を基金(ファンド)として法人化したもの。

投資信託および投資法人に関する法律2条13項に規定され,内閣総理大臣の登録を受けなければ,有価証券の取得・譲渡・貸借,不動産の取得・譲渡・貸借,不動産の管理の委託などを行うことはできない)で,認可宅地建物取引業者(法50条の2)がその資産の運用を行う場合には,国土交通大臣の免許を受けた宅地建物取引業者とみなされ,信託会社や信託業務を兼営する銀行と同じく,免許や免許取消しの規定は適用されない(法77条の2)。

また,登録投資法人は,認可宅地建物取引業者にその資金運用を任せているため,専任の取引主任者の設置,35条の重要事項説明と書面の交付,37条書面の交付,従業者名簿,帳簿,標識などの規定については適用が除外されている。

信託会社や信託業務を兼営する銀行では適用されるので,この点が異なっている(ただし,営業保証金の供託,保証協会への加入については投資登録法人でも適用される)。】

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