3――免許証など
(1)免許証の返納
【〔基礎〕免許証の有効期間が満了し,更新を受けなかったとき,返納する義務はない。】
免許証には有効期間が記載されています。有効期間を見れば,免許が失効しているのは分かるので,免許権者に返納する義務はありません。返納するのは,以下のように,有効期間が満了していないために免許の不正使用などに悪用されるおそれのある場合です(施行規則4条の4)。
原則
1 免許換えにより従前の免許証がその効力を失ったとき
2 免許を取り消されたとき
3 亡失した免許証を発見したとき
〔予想問題1〕宅地建物取引業者が,免許の更新の申請を怠り,その有効期間が満了した場合は,遅滞なく,免許証を返納しなければならない。
〈対比〉取引主任者証の返納
取引主任者は,1 登録が消除されたとき,2 取引主任者証が効力を失ったとき(取引主任者証の更新を受けなかったとき),3 亡失した取引主任者証を発見したときは,速やかに,その交付を受けた都道府県知事に返納しなければならない。
(2)免許の更新1
【〔基礎〕宅建業者が有効期限30日前までに免許の更新の申請をしたにもかかわらず,有効期間満了日までに更新の処分がされなかった場合は,有効期間満了後でも,その申請についての処分がなされるまでの間は宅建業の業務を行うことができる(法3条4項)。】
免許の更新は有効期間の満了日の90日前から30日前に申請しなければなりませんが,この規定は,有効期間満了日を過ぎて更新の処分がされた場合の救済規定です。
更新の申請 有効期間の満了 更新の処分
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この場合も,更新後の免許の有効期間は,従前の免許の有効期間の満了日の翌日から5年間です。
〔予想問題1〕宅地建物取引業者Cの免許の有効期間が満了した場合,Cが当該有効期間満了前に所定の免許の更新の申請をしていても,その申請についての処分がなされるまでの間,Cは,宅地建物取引業の業務を行うことはできない。
【正解】×
(3)免許の更新2
【〔基礎〕業務の停止期間中も,免許の更新の申請をすることができる。】
業務停止期間中は,宅建業に関する業務(販売活動・広告活動など)をすることができないのであって,更新の申請をすることができ,免許の更新も受けることができます。免許の有効期間の満了後も引き続き宅建業を営もうとする者は,免許の更新を受けなければならないからです(法3条3項)。
〔予想問題1〕宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が甲県知事から業務の全部の停止を命じられた場合,Aは,免許の更新の申請を行っても,その停止の期間内には免許の更新を受けることはできない。
【正解】×
(4)免許換え後の免許証
【〔基礎〕従前の免許は,免許換えによる免許を受けたときにその効力を失い,免許換え後の免許証の有効期間は,従前の免許の有効期間の満了日とは関係なく,免許換えにより新たな免許を取得した日から5年間になる(法7条1項1号・2項,4条1項,3条4項)。】
〔予想問題1〕宅地建物取引業者A(国土交通大臣免許)が,甲県知事への免許換えの申請をした場合で,国土交通大臣免許の有効期間の満了後に甲県知事の免許がなされたときは,甲県知事の免許の有効期間は,従前の免許の有効期間の満了の日の翌日から起算される。
【正解】×
大臣免許の
有効期間満了 甲県知事免許
―●――――――――○――――
有効期間の起点
〈対比〉取引主任者が登録の移転とともに主任者証の交付申請をした場合の新たな取引主任者証(従前の取引主任者証との引換え交付)の有効期間は,移転前の取引主任者証の有効期間の残存期間になる。

