宅建試験 超難問宅建業法20問 組合せ・個数問題 高橋あや

はじめに
 近年の宅建試験では,個数問題や組合せ問題など,単純な四肢択一とは異なる形式の問題が数問出題されています。
 今回は,そのような形式を中心に,予想問題を20問作成しました。難しい問題も含まれていますので,解けない問題があっても構いません。本試験で難しい問題が出てもあわてないための訓練だと思って解いてみてください。

問 題
問1 宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち,誤っているものの組合せはどれか。

ア A社の取締役が,道路交通法に違反したとして,懲役3年の刑に処せられ,その執行を終えてから5年を経過していない場合,A社は免許を受けることができない。

イ B社の取締役が,刑法第204条(傷害)の罪を犯したとして,地方裁判所で懲役1年の判決を言い渡されたが,この判決に対して高等裁判所に控訴して現在裁判が係属中である場合,B社は免許を受けることができない。

ウ C社の取締役が,刑法第247条(背任)の罪を犯したとして,懲役1年執行猶予2年の刑に処せられ,猶予期間を満了したが,その満了の日から5年を経過していない場合,C社は免許を受けることができない。

1 ア,イ  2 ア,ウ  3 イ,ウ  4 ア,イ,ウ

解答・解説
問1 正解 3
 
ア 正しい。禁錮以上の刑に処せられた者は,その執行を終えまたは執行を受けることがなくなっ た日から5年間免許を受けることができません(宅建業法5条1項3号)。したがって,A社の取締役は欠格要件に該当するので,その者を役員としているA社 は免許を受けることができません。

イ 誤り。有罪判決を受けても,控訴・上告をして裁判所で争っている間は,刑が確定せず,刑に処されたことにはなりません。B社の取締役は,控訴して裁判が係属中なので刑に処されたとはいえず,B社は免許を受けることができます。

ウ 誤り。執行猶予付きの刑に処せられた場合,執行猶予期間が満了すれば,すぐに欠格要件に該当しなくなります。C社の取締役は,執行猶予期間が満了しているので,欠格要件に該当しません。したがって,C社は免許を受けることができます。

以上により,誤っているものはイ,ウであり,3が正解。

本問は「誤っているものの組合せはどれか」という問題ですので,正しいものを含む肢は正解肢になりません。そうすると,アを含む肢は正解肢になりませんので,このことからだけでも3が正解肢であることが分かります。

 

問2 宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはいくつあるか。

ア 個人Aが,破産手続開始の決定を受け,復権を得たが,復権を得た日から5年を経過していない場合,Aは免許を受けることができない。

イ 個人Bが,かつて宅地建物取引業者であったとき,業務停止処分に違反したとして免許を取り消され,その取消しの日から5年を経過していない場合,Bは免許を受けることができない。

ウ C社は破産手続開始の決定を受けたとして,甲県知事から免許を取り消されたが,C社の取締役Dは,当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日の30日前にC社の取締役を退任した。C社の免許取消しの日から5年を経過していない場合,Dは免許を受けることができない。

1 一つ  2 二つ 3 三つ  4 なし


問2 正解 1

ア 誤り。破産手続開始の決定を受けた者(破産者)は,復権を得れば,すぐに免許を受けることができます(宅建業法5条1項1号)。
Aは,復権を得ているので,5年を経過していなくても,免許を受けることができます。

イ 正しい。1免許の不正取得 2業務停止処分事由で情状が特に重い,3業務停止処分に違反のいずれかを理由に免許を取り消された場合,取消しの日から5年間免許を受けることができません(5条1項2号)。Bは,3の理由により免許を取り消されているので,取消しの日から5年を経過するまで免許を受けることができません。

ウ 誤り。1免許の不正取得,2業務停止処分事由で情状が特に重い,3業務停止処分に違反のいずれかを理由に法人が免許を取り消された場合,その取消しに係る聴聞の期日および場所の公示の日前60日以内にその法人の役員であった者は,取消しの日から5年間免許を受けることができません(5条1項2号)。しかし,C社は破産手続開始の決定を受けたことを理由に免許取消処分を受けているので,上記1~3に該当せず,その役員であったDは免許を受けることができます。

以上により,正しいものは一つで,1が正解。

個数問題の場合,1つ1つ正誤を判定していくしかなく,すべて正確に判定できないと誤答になる可能性大です。したがって,普段の学習において,通常の問題を解くときでも1肢ごとに正確に解くという学習態度が大切になります。