問5 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)の営業保証金に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはいくつあるか。
ア Aは,主たる事務所につき1,000万円,その他の事務所につき事務所ごとに500万円の営業保証金を,それぞれの事務所のもよりの供託所に供託しなければならない。
イ Aの供託した営業保証金から還付を受けようとする者は,その額について,甲県知事の認証を受けなければならない。
ウ Aは,営業保証金が還付されたため,甲県知事から不足額を供託すべき旨の通知を受けたときは,その日から1週間以内に不足額を供託しなければならない。
1 一つ 2 二つ 3 三つ 4 なし
問6 次の(事例)において,Aが社員となっている宅地建物取引業保証協会の供託している弁済業務保証金から弁済を受けることができる者の組合せは,1~4のうちどれか。
(事例)
保証協会の社員である宅地建物取引業者Aは,B銀行から資金を借り入れ,所有者Cから宅地を購入し,建設業者Dに当該宅地上に建物を建築することを依頼
し,広告代理店Eに当該土地付き建物の広告チラシの作成を依頼した。Aは,B銀行に返済をしておらず,C,D,Eに対して代金を支払っていない。
1 C 2 E 3 B,C 4 D,E
解答・解説
問5 正解 4
ア 誤り。宅建業者は,営業保証金を主たる事務所のもよりの供託所に供託しなければなりません(宅建業法25条1項)。その額は,主たる事務所につき1,000万円,その他の事務所につき事務所ごとに500万円の合計額です(施行令2条の4)。本肢は金額については正しい記述ですが,それぞれの事務所のもよりの供託所とする点で誤りです。
イ 誤り。弁済業務保証金から還付を受けようとする者は,その額について,保証協会の認証を受けなければなりません(法64条の8第2項)。これに対し,営業保証金には,認証制度がありません。
ウ 誤り。宅建業者は,営業保証金が還付されたため免許を受けた国土交通大臣または都道府県知事から不足額を供託すべき旨の通知書の送付を受けたときは,その送付を受けた日から2週間以内に不足額を供託しなければなりません(法28条1項)。「1週間」ではありません。
以上により,正しいものはなく,4が正解。
「なし」を選ぶのは勇気がいりますが,本試験でも「なし」が正解になることがあります。
問6 正解 1
弁済業務保証金から弁済を受けることができる者は,保証協会の社員と宅建業に関する取引をし,その取引により生じた債権を有する者です(宅建業法64条の8第1項)。融資,建築請負,広告チラシの作成は,いずれも宅建業に関する取引(宅地建物の売買・交換を行うこと,宅地建物の売買・交換,貸借の代理・媒介を行うこと)にあたらないので,B,D,Eは,弁済業務保証金から弁済を受けることができません。
これに対し,CはAと宅地の売買契約をしているので,弁済業務保証金から弁済を受けることができます。
したがって,1が正解。
本問は,形式を工夫して目先を変えていますが,内容は過去によく出題されているものです。形式を工夫している問題は,内容が簡単であることが多く,意外と得点源になります。出題者心理として,内容が簡単だからこそ,形式を変えて惑わそうとするのです。

