国家試験改正法直前対策「宅建税制改正」2 伊藤 陽三

2―個別改正の内容
⑴ 贈与税の非課税限度額の拡充
 従来より父母からの住宅取得資金等の贈与については,相続時精算課税制度の特例が設けられ,一般的非課税枠2,500万円の上に,さらに1,000万円の非課税枠を上乗せできたのですが,そもそも贈与税について110万円の非課税枠の設けられている通常の暦年課税と異なる相続時精算課税制度による贈与税の課税をあえて選択する者が多くなく,さほど活用されなかったという経緯があります。

 そこで,若年者の住宅取得をより促進するため,平成21年6月より父母等直系尊属からの住宅取得等資金の贈与を受けた場合,通常の贈与税(暦年課税)か相続時精算課税かにかかわらず,通常の非課税枠に加え500万円の非課税枠の特例を設けました。

 今回の改正では,住宅取得資金等贈与があった場合の贈与税について,相続時精算課税制度を選択した場合の1,000万円の非課税枠の上乗せの特例が,平成21年12月31日で適用期限が終了したことに伴い,これに代わり,さらに贈与税について暦年課税であろうと,相続時精算課税制度であろうと,若年者の住宅取得をより促進しようとする趣旨から,平成22年中は1,500万円,平成23年中は1,000万円の非課税枠が特例により通常の非課税枠に加えて認められるようになりました。

 ただし贈与を受ける者のその年の合計所得が2,000万円以下であることが必要となります。これにより父母等(直系尊属)から住宅取得等資金の贈与を受ける場合の非課税枠は以下のとおりです。

暦年課税(非課税限度額)
平成:年     21年       22年          23年
合計額     510万円    1,610万円   1,110万円
特例分    +500万円  +1,600万円  +1,000万円
通常分      110万円      110万円          110万円

相続時精算課税(非課税限度額)
平成:年                       21年                  22年                         23年
合計額                      4,000万円          4,000万円              3,500万円
特例分                       +500万円       +1,500万円           +1,000万円
以前からの特例分         +1,000万円
通常分                      2,500万円           2,500万円              2,500万円
 非課税限度額中,下線部が平成22年1月1日以降の拡充部分です。

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